JPS62199891A - 湿紙の乾燥装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は製紙機械・紙工機械・印刷機械等における紙の
乾燥部に適用する乾燥装置、特にシリンダドライヤロー
ルによる乾燥部への通用が好適とされる乾燥装置に関す
るものである。

（従来の技術） 以下、従来のこの種装置として製紙機械を例に挙げて説
明する。

第３図は長網抄紙機の概要を示す。同機はコンパフロー
ヘッドボックス１、ワイヤバート２、プレスパート３、
ドライヤパート４、カレンダ５及びリール６より成る。

コンパフローヘッドボックス１は１５鰭程度のリップ部
から固形分０．７％程度の熔解バルブからなる紙料を次
工程のワイヤパート２へ供給するものである。ワイヤバ
ート２ではワイヤ上の紙層はその下部からサクシランボ
ックス等により成木されワイヤバート２の終了部におけ
る紙層の含水率は約８０％になる。ワイヤバート２を通
過した後、湿紙はロール対にニップされて更に説水され
るプレスパート３へ入る。プレスパート終了部における
含水率は約５５％である。このプレスパート３を通過し
た湿紙は、ドライヤパート４へ入り表面にクロムメッキ
されて千鳥状に配設された複数のシリンダドライヤロー
ルの周面一部を交互に通されて乾燥され１．その出側で
含水率が７〜８％程度となる。その後、厚み及び表面平
滑度合を調整するカレンダ５を経て、リール６へと巻か
れ全工程を終了する。ところで、上記ドライヤパート４
において、湿紙はその表裏が交互にシリンダドライヤロ
ールに接触するようにされているために、湿紙の厚さ方
向の水分プロファイルは第４図に示す様になる。この１
φ向は紙厚に比例して顕著になるものであり、板紙等は
その典型的な例となる。

（発明が解決しようとする問題点） このように、従来のシリンダドライヤロールによると、
紙厚方向で水分分布の異なる水分プロファイルが紙厚方
向に存在するため、繊維の収縮度合の差によるシワ等の
発生を引き起こす要因となっていた。また、上記ドライ
ヤパートは単に表面からの熱伝導による乾燥に過ぎず、
乾燥効率も悪く、ドライヤ占有スペースを広くとらざる
を得ない等の問題点があった。

本発明はこれらの点を解決すべくなされたもので、乾燥
部におけろ紙厚方向の水分プロファイルの存在をなくし
、かつ乾燥効率をも高めた乾燥装置を従供しようとする
ものである。

（問題点を解決するための手段） このため、本発明は複数設置されたシリンダドライヤロ
ールの一部周面にその表裏を交互に接触させつつ乾燥さ
せる湿紙の乾燥部において、シリンダドライヤロール間
の湿紙走行部であって少なくとも湿紙の含水率の高い部
分の紙面に近接して格子電極を配設するとともに、該電
極に高周波交番電圧を印加し得るようにしたことを特徴
とする湿紙の乾燥装置を構成とし、これを上記問題点の
解決手段とするものである。

（作用） ドライヤパートにおけるシリンダドライヤロールに掛は
渡された紙の表面に近接して、格子電極を配設し、該電
極に高周波交番電圧を印加すると、紙の紙厚方向におけ
る水分分布の大きい部分には他の部分に較べて大きな誘
電加熱がなされる。その結果、湿紙の乾燥が特に紙厚方
向において均一になされるようになり、水分プロファイ
ルを均一化する。

（実施例） 以下、本発明の実施例を第１図及び第２図に基づいて説
明する。

第１図は本発明の実施例である格子電極の配置例を示し
、また第２図は同じく第２実施例である格子電極の配置
例を示すものである。格子電極からなる誘電加熱装置の
設置場所としてはドライヤパートの中でも含水率の比較
的高い部分とする。

第１図に示す実施例では、千鳥状に配置されたシリンダ
ドライヤロールの略半周面に夫々交互に掛は渡されて走
行する湿紙９のまず片面に沿ってフェルト８を挟むよう
にして格子電極７を並設し、続いて他の面に沿ってフェ
ルト８を挾むようにして格子電極７を設置している。

また、第２図に示す変形例では、走行する湿紙９の表裏
両面を同時に挟むようにしてフェルト８を配設すると共
に、それらのフェルト８を更に挟むようにして格子電極
７を千鳥状に配設している。

両実施例とも、上記した如く湿紙９にフェルト８を挟ん
で格子電極７を設置しておき、該電極７に高周波交番電
圧を印加する。このとき、第１図及び第２図に示す様に
、湿紙９に対して電界が発生し、「・Ｅ２・ε・ｔａｎ
δに比例した電力が被加熱物に吸収される。

ここで、ｆ：周波数、Ｅ：電界の強さ、ε：被加熱物の
比誘電率、ｔａｎδ：被加熱物の誘電損失係数である。

ところで、紙と水分のｔ−ｔａｎδの値を較べると、後
者の方が２０〜３０倍の値となり水分の、多い所に選択
的に加熱が集中することになり湿紙の厚さ方向の水分プ
ロファイルが均一化されることになる。

（発明の効果） 以上、詳細に説明した如く本発明によると１、誘電加熱
の特性を利用することにより、紙の厚さ方向の水分プロ
ファイルの均一化が可能となり、乾燥ムラによるシワ等
の発生す°る弊害防止に役立つ。特に厚さのある板紙等
にはその効果が顕著である。

また、本発明による誘電加熱は内部選択加熱方式である
ため、入力したエネルギーが被加熱物に有効に働き、そ
の結果として装置全体のコンパクト化が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用した実施例を示す格子電極の配置
図、第２図は本発明を通用した他の実施例である格子電
極の変形配置図、第３図は長網抄紙機全体のレイアウト
を示す側面図、第４図は従来のドライヤバート部におけ
る板紙の厚さ方向の水分プロファイルを示す図である。 図の主要部分の説明 ７−格子電極 ８・・・（支持）フェルト 特　許　出　願人　三菱重工業株式会社第１図 板紙厚さ方向の水分分布

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数設置されたシリンダドライヤロールの一部周面にそ
   の表裏を交互に接触させつつ乾燥させる湿紙の乾燥部に
   おいて、シリンダドライヤロール間の湿紙走行部であっ
   て少なくとも湿紙の含水率の高い部分の紙面に近接して
   格子電極を配設するとともに、該電極に高周波交番電圧
   を印加し得るようにしたことを特徴とする湿紙の乾燥装
   置。