JPS6218595B2 - - Google Patents

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JPS6218595B2
JPS6218595B2 JP58019629A JP1962983A JPS6218595B2 JP S6218595 B2 JPS6218595 B2 JP S6218595B2 JP 58019629 A JP58019629 A JP 58019629A JP 1962983 A JP1962983 A JP 1962983A JP S6218595 B2 JPS6218595 B2 JP S6218595B2
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JP
Japan
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zeolite
reaction
catalyst
acid
diffraction pattern
Prior art date
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Application number
JP58019629A
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English (en)
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JPS59147085A (ja
Inventor
Kazuyoshi Iwayama
Takehisa Inoe
Kimio Sato
Norio Hayakawa
Masami Fujii
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FUJI SEKYU KK
TORE KK
Original Assignee
FUJI SEKYU KK
TORE KK
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Publication date
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Priority to AU23712/84A priority patent/AU569055B2/en
Priority to KR1019840000478A priority patent/KR900000895B1/ko
Priority to EP84300762A priority patent/EP0119709B2/en
Priority to DE8484300762T priority patent/DE3474967D1/de
Priority to DD84259954A priority patent/DD223162A5/de
Priority to CA000447103A priority patent/CA1217160A/en
Priority to SU843706624A priority patent/SU1421261A3/ru
Priority to US06/579,171 priority patent/US4572779A/en
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Publication of JPS6218595B2 publication Critical patent/JPS6218595B2/ja
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  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は炭化水素留分の流動性向上法に関し、
さらに詳しくは石油留分によつて代表される炭化
水素留分の脱ろう法に関するものである。 最近、中間留分と称される灯油、軽油、A重油
は石油需要に占める割合が増大しており、他方、
B、C重油の需要低下の傾向が顕著になつてい
る。上記した様な中間留分の得率を上げる有力な
方法として、軽油、A重油基材の流動点等を低下
させる方法が挙げられる。一般に、炭化水素留分
を種々の用途に使用するに関し、貯蔵、輸送、燃
焼時の流動性を向上させ得ることは、中間留分の
得率を上げるだけでなく、石油精製における原油
選択の柔軟性を増し、冬季の石油製品の取扱いが
大巾に改善されるなど、その効果は非常に大きい
と言える。 かかる観点から、炭化水素留分の流動点等を低
下させる方法としてゼオライトを触媒として用い
ることにより炭化水素留分中のろう分を選択的に
分解、除去する方法が提案されており、その例と
して以下に示す様な3種類のゼオライトが知られ
ている。 (1) n−パラフインを吸着しうるが、イソパラフ
イン以上の分子径を有する炭化水素は吸着しな
いゼオライト;A型ゼオライト(特公昭45−
30463号)、エリオナイト(特公昭47−32723
号)。 (2) n−パラフイン、モノメチル置換パラフイン
は吸着しうるが、2・2−ジメチルブタン等の
4級炭素原子を含む炭化水素は吸着しないゼオ
ライト;ZSM−5ゼオライト(特公昭49−
34444号)。 (3) ネオペンタン等の4級炭素原子を含む炭化水
素は吸着しうるが、Y型ゼオライトより細孔径
の小さいゼオライト;モルデナイト(特公昭45
−31856号)。 これら従来の技術では、ろう分の主たる成分で
あるn−パラフインの分子径が約5Åであるため
比較的細孔径の小さいゼオライトを用い、n−パ
ラフインの分解反応の選択性を上げることに主眼
が置かれている。そして上記三種類のゼオライト
においては、モノメチル置換パラフインを吸着し
うる程度の細孔が適していると考えられ、ZSM
−5ゼオライトをベースとした触媒改良が種々試
みられており、最近では上記(1)と(2)の中間の細孔
径を有するZSM−23、35ゼオライトが提案され
ている(特開昭55−131091号)。 しかしながら、これら従来の技術は使用する触
媒が非常に高価であつたり、触媒活性が不十分
で、反応温度が高く、触媒再生までの運転時間が
十分長くなく、或いは脱ろう油の回収率が低いな
どの欠点があり、より活性が高く、高選択性、長
寿命の触媒の開発が望まれている。かかる状況に
鑑み、本発明者等は炭化水素留分の脱ろう法につ
いて鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに特公
昭49−34444号等の教示に反して、2・2−ジメ
チルブタン等の4級炭素原子を含む炭化水素を吸
着する比較的大きな細孔径を有するペンタシル型
ゼオライトが高活性な触媒を与えることを見出し
た。そして、特定のメシチレン(1・3・5−ト
リメチルベンゼン)吸着量を示すゼオライトを用
いると、反応物の活性点への拡散および反応生成
物の脱離が容易となる為、反応活性が上昇し、か
つ生成物の二次的副反応が減少するとの知見を
得、本発明に到達した。 即ち、本発明は、一般式 (1.0±0.2)M2/nO・Al2O3・XSiO2・YH2O (但し、Mはアルカリ金属および/又はアルカリ
土類金属、nはMの原子価、Xは15〜60、Yは0
〜25を示す。) で表わされ、かつ表1に示されるX線回折パター
ンを有し、後述する測定法によるメシチレンの吸
着量が1.6重量%以上であるゼオライトを主成分
とする触媒に、水素の存在下炭化水素留分を接触
させることを特徴とする新規な脱ろう法を提案す
るものである。 本発明に用いられるゼオライトはアルカリ型に
おいて表1に示されるX線回折パターンを有して
いることが必要であり、さらに詳細には表2に示
すようなX線回折パターンを有することが望まし
い。このようなゼオライトは、例えば特公昭60−
35284号公報及び特公昭61−8011号公報に記載さ
れている。X線回折パターンの測定は通常の方法
に従つて行なわれる。すなわち、X線照射は銅の
k−α線により記録装置付のガイガーカウンター
分光器を用い、回折パターンを得る。この回折パ
ターンから相対強度100I/IMAX(IMAXは最も強
い線)および格子面間隔d(単位オングストロー
ムÅ)を求める。 表 1 X線回折パターンd(Å) 100I/Ip 11.2±0.2 S 10.1±0.2 S 3.86±0.08 VS 3.72±0.08 S 3.66±0.05 M 表 2 X線回折パターンd(Å) 100I/Ip 11.2±0.2 S 10.1±0.2 S 9.8±0.2 M 6.37±0.1 W 6.00±0.1 W 5.71±0.1 W 5.58±0.1 W 4.37±0.08 W 4.27±0.08 W 3.86±0.08 VS 3.82±0.08 VS 3.75±0.08 S 3.72±0.08 S 3.66±0.05 M 3.00±0.05 M 2.00±0.05 W 但し、相対強度(100I/Ip)は、VS=非常に
強い、S=強い、M=中級の強さ、W=弱い、で
表わした。 本発明に用いられるゼオライトはアルカリ型に
おける一般式で示すと式 (1.0±0.2)M2/nO・Al2O3・XSiO2・YH2O 但し、Mはアルカリ金属および/又はアルカリ
土類金属、nはMの原子価、Xは15〜60、Yは0
〜25を示す、で表わされる。 さらに本発明に用いられるゼオライトは酸型に
おいて次に述べる条件の下に、1.6重量%以上の
メシチレンを吸着するものでなければならない。
特に1.8重量%以上のメシチレンを吸着するもの
が好ましい。 メシチレンの吸着量は、JIS K−1412に準じた
方法で測定される。得られたゼオライトを塩化ア
ンモニウム水溶液で十分脱アルカリ処理する。 次いで試料をバインダーなしで20〜32メツシユ
の大きさに成型し、500℃で16時間空気中で焼成
する。この様にして得られたゼオライトを以下に
述べる測定条件下で吸着テストを行なう。 吸着剤量 約4g 吸着濃度 25℃ キヤリア−ガス N2、800N−ml/min メシチレン分圧 0.5mmHg 吸着時間 6時間 本発明において使用される触媒は後述の実施例
からも明らかな様に脱ろう油の回収率が高く、か
つ活性も高いという特長を有する。従来の触媒で
は脱ろう反応によりかなり多量のLPG成分やナフ
サ、ガソリン成分が副生しているが、これらの成
分の付加価値は石油需要のバランス、その他の要
因で大きく変動するので、脱ろう油の回収率の高
さはそれだけ脱ろう工程の経済的安定性を増すこ
とになり工業的意義は大きい。又、本発明の触媒
は高い触媒活性を有するため反応温度を従来触媒
より低く設定することができ、長時間の運転が可
能となり、更に炭化水素油の熱的劣化が抑えら
れ、色調、安定性などの性状の優れた脱ろう油を
得ることができる。 本発明に使用するゼオライトは前記特性を有す
るものであれば、その製法はいずれでもよい。 その具体例の一つを以下に示す。即ち、シリカ
源、アルミナ源、アルカリ源およびカルボキシル
基を含む有機化合物(それぞれSiO2、Al2O3
OH-およびAで表示する)からなる水性反応混
合物をモル比で表わして下記組成範囲 SiO2/Al2O3 20〜60 H2O/SiO2 5〜100 OH-/SiO2 0.1〜0.35 A/Al2O3 0〜100 に入るように調製し、結晶が生成するまで反応さ
せることにより製造できる。 シリカ源としては例えばシリカゾル、シリカゲ
ル、シリカエローゲル、シリカヒドロゲル、ケイ
酸、ケイ酸塩エステル、ケイ酸ソーダ等が使用さ
れる。 アルミナ源としてはアルミン酸ソーダ、硫酸ア
ルミニウム、硝酸アルミニウム、アルミナゾル、
アルミナゲル、活性化アルミナ、ガンマーアルミ
ナ、アルフア−アルミナ等が使用される。 アルカリ源としては、カセイソーダ、カセイカ
リ等が使用されるが好ましくはカセイソーダであ
る。 これらアルカリ源は系中にOH-が好ましくは
上記組成で存在するように添加される。 カルボキシル基を含む有機化合物としては、芳
香族、脂肪族、脂環族等の各種カルボン酸類が使
用される。又、カルボキシル基を有する有機化合
物にはカルボキシル基以外の他の官能基、例えば
水酸基やアミノ基などが含まれていてもよい。そ
の代表的な例としてはコハク酸、酒石酸、クエン
酸、トルイル酸、サリチル酸等を挙げることがで
きる。これらは反応系内でアルカリ金属塩になる
ものと考えられるが、予めアルカリ金属塩として
用いることができることはいうまでもない。 かくの如くして調製された水性反応混合物は出
来るだけ均一なスラリー状にし、密閉容器、例え
ば鉄製、ステンレス製、あるいはフツ素樹脂で内
張りしたオートクレーブのなかに入れて結晶化さ
れる。結晶化のための反応条件は、反応温度80〜
250℃、好ましくは100〜200℃であり、反応時間
は5時間から30日間、好ましくは10時間から10日
間である。反応混合物は、結晶化を行つている
間、連続的に、あるいは定期的に撹拌し、均一な
状態に保つのが望ましい。結晶化した反応生成物
は冷却後、密閉容器から取り出され、水洗、ロ過
され、必要によつて乾燥される。このようにして
合成された結晶性アルミノシリケートは表2のX
線回折パターンを有している。 メシチレンの吸着量は、出発原料であるシリカ
とアルミナとの比率および用いる有機化合物の種
類を適宜選択することにより1.6重量%以上にす
ることができる。 このようにして合成された結晶性アルミノシリ
ケートは、そのままではアルカリ型であつて、十
分な固体酸性をもたない。本発明の反応に用いる
にあたつて、結晶性アルミノシリケートに固体酸
性を付与せしめ、酸型にすることが必要である。
酸型の結晶性アルミノシリケートは、よく知られ
るように、結晶性アルミノシリケート中のカチオ
ンとして水素イオン、アンモニウムイオン又は希
土類イオン等の2価以上の多価カチオンを有する
ものであり、これらは通常ナトリウム等の1価の
アルカリ金属イオンを有する結晶性アルミノシリ
ケートのアルカリ金属イオンの少なくとも一部を
水素イオン、アンモニウムカチオン又は多価カチ
オンでイオン交換することにより得られる。この
イオン交換は酸および/又はアンモニウム塩化合
物を含む溶液で処理し、結晶性アルミノシリケー
トに水素イオンおよび/又は水素イオン先駆体を
導入するイオン交換処理が好ましい。イオン交換
処理は、一般に水溶液で行なわれる。使用できる
酸としては無機酸あるいは有機酸があるが、無機
酸がより一般的である。無機酸としては、塩酸、
硝酸、リン酸、炭酸等が例として挙げられるが、
勿論これ以外のものでも水素イオンを含有するも
のであればよい。無機酸を使用する場合、あまり
に高濃度の溶液で処理すると、構造の変化が起こ
るので好ましくない。好ましく用いられる酸の濃
度は、酸の種類により大きく変化するので、一義
的には定めにくく使用にあたつては、大きな構造
の変化が起こらないように充分注意する必要があ
る。 アンモニウム塩化合物としては、硝酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭
酸アンモニウム、アンモニア水等の如き無機アン
モニウム塩あるいはギ酸アンモニウム、酢酸アン
モニウム、クエン酸アンモニウム等の如き有機酸
のアンモニウム塩も同様に使用できるが、より好
ましくは無機アンモニウム塩である。使用される
アンモニウム塩は好ましくは0.05から4規定の溶
液として用いられるが、より好ましくは約0.1か
ら2規定の溶液として用いられる。酸および/又
はアンモニウム塩溶液により結晶性アルミノシリ
ケートをイオン交換処理する方法として、バツチ
式あるいは流通式のいずれの方法も好ましく用い
られる。バツチ式で処理する場合には、固液比は
結晶性アルミノシリケートが液と充分接触できる
量以上、具体的には約1/Kg以上が好ましい。
処理時間は、約0.1から72時間で充分であり、好
ましくは約0.5から24時間である。処理温度は沸
点以下であればよいが、イオン交換速度を促進す
るために加温するのが好ましい。流通式で処理す
る場合には、固定床方式、流動床方式等が利用で
きるが、流体の偏流が起きないように、あるいは
イオン交換処理が不均一にならないように工夫す
る必要がある。イオン交換処理された結晶性アル
ミノシリケートは、その後水洗される。水洗液と
しては、好ましくは蒸留水が使用され、水洗はバ
ツチ式あるいは流通式いずれでもよい。このよう
にして結晶性アルミノシリケートに水素イオンお
よび/又は水素イオン先駆体であるアンモニウム
イオンが導入され、固体酸性が付与される。結晶
性アルミノシリケートには水素イオンおよび/又
はその先駆体以外のカチオンが存在していてもよ
く、その種類および量には特に限定されない。 本発明の反応に使用できる装置は、固定床、流
動床いずれでもよいが、固定床方式の式が、装置
が簡単であり、運転操作も容易な点から好ましく
用いられる。固定床方式の場合、触媒粒径は触媒
有効係数の点からは小さい程好ましいが、粒径が
小さくなりすぎると逆に圧力損失が増大し、好ま
しくない。したがつて触媒粒径には好ましい範囲
が存在する。好ましく用いられる粒径は0.05〜10
mmであり、さらに好ましくは0.3〜3mmである。
合成された結晶性アルミノシリケートは、通常、
粉末状態である。したがつて、このような好まし
い範囲を有する触媒とするために、成型すること
が必要となる。成型法としては、圧縮成型、押出
し成型等を挙げることができる。特に押出し成型
の場合、その成型性を改善するため、あるいは成
型体に強度を付与するためバインダーを用いるの
が好ましい。もちろん、バインダーなしで充分成
型できれば、バインダーを使用する必要がないこ
とは言うまでもない。バインダーとしては例えば
カオリン、ベントナイト、モンモリロナイトの如
き天然産粘土あるいはシリカゾル、アルミナゾ
ル、アルミナゲル等の合成品を挙げることができ
る。バインダーの添加量は70重量%以下、好まし
くは30重量%以下である。このような成型は結晶
性アルミノシリケートをイオン交換処理する前に
行つてもよいし、成型後イオン交換を行つてもよ
い。本発明の触媒は、活性、選択性、寿命を向上
させるために、ニツケル、パラジウム、白金、レ
ニウム、モリブデン、タングステンなどの水素化
成分を添加しても良い。これら水素添加成分の添
加方法は混練法、含浸法、粉体同志の物理的混合
法等を挙げることができるが、必ずしもこれらの
方法に限定される必要はない。しかし触媒全体
に、これら成分をより均一に分散させることが、
活性と選択性にとつて、より好ましいことから、
分散性のよい混練法あるいは含浸法が好ましい。 以上、これまでに述べてきたようにして調製さ
れた精媒は使用に先だつて乾燥され、それに引き
続き焼成される。乾燥は50〜250℃で0.1時間以
上、好ましくは0.5〜48時間行なわれる。焼成は
300〜700℃で0.1時間以上、好ましくは400〜600
℃で0.5〜24時間行なわれる。焼成は大気、不活
性ガス、又はこれらと水蒸気から成る雰囲気中で
行なわる。なお、このような焼成によつて、イオ
ン交換処理で導入されたアンモニウムイオンは水
素イオンに変換し、さらには水素イオンは焼成温
度を高くしていくと、脱カチオン型に変換してい
くが、勿論このような形態になつた触媒も充分使
用可能である。 以上述べたようにして調製された触媒は、次の
ような反応条件のもとで使用される。即ち反応操
作温度は200〜500℃、好ましくは250〜450℃であ
る。反応操作圧力は大気圧から100Kg/cm2G、好
ましくは10Kg/cm2Gから50Kg/cm2Gである。反応
の接触時間を意味する液体時間空間速度
(LHSV)は0.1〜10hr-1、好ましくは0.5〜4.0hr-1
である。水素対炭化水素の比率は100〜1000N−
m3/m3、好ましくは200〜800N−m3/m3である。 供給原料としては原油、タールサンド、オイル
サンドあるいは石油等から得られるろう分を含む
各種炭化水素留分が使用できる。 以下本発明を実施例をもつて説明する。なお、
本実施例において以下に示す反応条件で触媒性能
の評価を行なつた。 1 原料 名 称 脱硫域圧軽油 軽油 沸点(10〜90%)(℃) 320〜490 277〜359 流動点(℃) +32.5 +12.5 全硫黄(wt%) 0.08 0.58 2 反応条件 LHSV(hr-1) 2.0 反応圧力(Kg/cm2G) 35 H2/Feed(N−ml/ml) 500 反応温度は反応生成物を蒸留し、沸点165℃ 以上の留分の流動点が所定の温度となる様触媒
活性に応じて変化させた。 実施例 1 固形カセイソーダ9.22グラム、酒石酸12.5グラ
ムを水344.2グラムに溶解した。この溶液にアル
ミン酸ソーダ溶液17.5グラムを加えて均一な溶液
とした。この混合液にケイ酸66.0グラムを撹拌し
ながら徐々に加え、均一なスラリー状水性反応混
合物を調製した。この反応混合物の組成比(モル
比)は次のとおりであつた。 SiO2/Al2O3 30 H2O/SiO2 20 OH-/SiO2 0.17 A/Al2O3 2.5 この混合物を500ml容のオート・クレーブに入
れ、密閉した。その後撹拌しながら160℃に加熱
し、72時間結晶化させた。結晶化終了後冷却し、
その後生成物をオート・クレーブから取り出し、
蒸留水でPHがほぼ中性になるまで水洗、ロ過し、
110℃で1夜乾燥した。得られた生成物は第1図
に示したX線回折パターンを有し、モル比で表わ
した組成が 1.01Na2O・Al2O3・25.1SiO2・4.89H2O であるゼオライトで、メシチレン吸着量は2.1wt
%であつた。この様にして得られたゼオライト粉
末を0.187規定の塩化アンモニウム水溶液で固液
比5(/Kg)にて、80〜90℃に加温し、30分間
バツチ的にイオン交換処理した。その後蒸留水で
充分水洗し、110℃で一夜乾燥した。この脱アル
カリ処理したゼオライト粉末にアルミナゾルをバ
インダーとしてアルミナ(Al2O3)換算で15重量
%添加し、充分混練した。混練後10〜24メツシユ
(JISフルイ)の大きさの粒子に成型し、110℃で
1夜乾燥し、その後500℃で空気の存在下2時間
焼成した。この様にして得られた触媒の触媒性能
は、脱硫減圧軽油を用いて評価を行なつた。反応
開始10日後、流動点−15℃となる反応温度は334
℃であり、この流動点を維持するために必要な反
応温度上昇速度は5.8℃/日である。沸点165℃以
上の留分の生成率は85.3wt%であり、本留分の臭
素価は1.8である。 又、この触媒を軽油を用いて評価した結果で
は、反応開始10日後流動点−20℃となる反応温度
は327℃であり、この流動点を維持するために必
要な反応温度上昇速度は6.0℃/日である。沸点
165℃以上の留分の生成率は86.4%である。 実施例 2 実施例1と同様な方法で、酒石酸の代りに下記
のカルボン酸を用いてゼオライトの合成を行なつ
た。反応混合物の組成比(モル比)は次のとおり
であつた。
【表】 得られた生成物は第1図と基本的に同じX線回
折パターンを有するゼオライトであつて、各ゼオ
ライトの組成は表の左から夫々次の通りであつ
た。 1.09Na2O・Al2O3・27.1SiO2・5.11H2O 1.06Na2O・Al2O3・24.8SiO2・5.07H2O 1.00Na2O・Al2O3・26.1SiO2・4.25H2O 0.99Na2O・Al2O3・24.2SiO2・4.98H2O 又、メシチレン吸着量は、表の左から夫々1.8、
1.8、2.0、1.9wt%であつた。 この様にして得られたゼオライトを実施例1に
示したのと同様な方法で酸型化、成型し触媒とな
し、脱硫減圧軽油を用いて触媒性能の評価を行な
つた。夫々のゼオライトにおける、反応開始後10
日目の流動点−15℃となる反応温度とこの流動点
を維持するために必要な温度上昇速度、及び沸点
165℃以上の留分の生成率は以下の様であつた。
【表】 臭素価
比較例 1 実施例1において、水性反応混合物の組成比
(モル比)を以下の様に変えてゼオライトの合成
を行なつた。 SiO2/Al2O3 95 H2O/SiO2 25 OH-/SiO2 0.32 A/Al2O3 7.0 得られた生成物は第3図に示すようなX線回折
パターンを有し、組成が 1.13Na2O・Al2O3・49.6SiO2・10.4H2O であるゼオライトであり、又メシチレン吸着量は
0.7重量%であつた。 この様にして得られたゼオライトを実施例1に
示したのと同様な方法で酸型化、成型し触媒とな
し、脱硫減圧軽油を用いて触媒性能の評価を行な
つた。反応開始10日後、流動点が−15℃となる反
応温度は395℃であり、この流動点を維持するの
に必要な温度上昇速度は7.1℃/日である。沸点
165℃以上の留分の生成率は79.3wt%であり、本
留分の臭素価は4.3である。 比較例 2 ゼオライトZSM−5の合成を特公昭46−10064
号に記載の方法に準じて行なつた。合成条件を以
下の表に示した。 出発成分(g) A 含水ケイ酸 68.3 B アルミン酸ソーダ溶液 10.5 C テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサ
イド水溶液(25%水溶液) 439.4 反応混合物組成比(モル比) SiO2 1.00 Al2O3 0.02 Na2O 0.034 〔(CH3CH2CH24N〕2O 0.31 H2O 20 出発成分CにBを加え均一な溶液とした。この
混合溶液に出発成分Aを徐々に加え、撹拌して均
一なスラリー状の反応混合物を調製した。この反
応混合物をオート・クレーブに仕込んで撹拌しな
がら160℃に加熱し、72時間結晶化を行なつた。
結晶化終了後、ほぼ中性になるまで水洗し、その
後120℃で15時間乾燥した。得られたゼオライト
は第2図に示すX線回折パターンを示し、組成が 0.85〔(CH3CH2CH24N〕2O・ 0.15Na2O・Al2O3・35.7SiO2・7.7H2O であるZSM−5であり、メシチレンの吸着量は
0.8wt%であつた。 この様にして得られたZSM−5ゼオライトを
実施例1と同様に成型、焼成、アンモニウムイオ
ン交換、焼成を行ない触媒とした。この触媒を、
脱硫減圧軽油により性能を評価した。反応開始10
日後、流動点−15℃となる反応温度は374℃であ
り、この流動点を維持するために必要な反応温度
上昇速度は8.3℃/日である。又、沸点165℃以上
の留分の生成率は77.8%であり、水留分の臭素価
は4.1である。 比較例 3 合成モルデナイト(ノートン社製、ゼオロン
100NA)を実施例1に示したと同様の方法で酸型
化、成型し触媒となし、脱硫減圧軽油を用いて触
媒性能の評価を行なつた。本触媒においては、反
応温度を400℃まで上昇させても流動点は−10℃
以下にならない。なお、本モルデナイトのメシチ
レン吸着量は2.3重量%であり、本発明の要件を
満しているが、X線回折パターンから求まる格子
面間隔d(単位オングストローム)は以下の様で
あり、表1とは異なるものである。 d(Å)7.02、6.55、4.53、4.00、3.48、3.39、
3.32。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で使用したゼオライトのX線
回折パターンを示し、第2図は比較例2で使用し
たゼオライトのX線回折パターンを示し、第3図
は比較例1で使用したゼオライトのX線回折パタ
ーンを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (1.0±0.2)M2/nO・Al2O3・XSiO2・YH2O (但し、Mはアルカリ金属および/又はアルカリ
    土類金属、nはMの原子価、Xは15〜60、Yは0
    〜25を示す。) で表わされ、かつ表1に示されるX線回折パター
    ンを有し、本文に記載の測定法によるメシチレン
    の吸着量が1.6重量%以上であるゼオライトを主
    成分とする触媒に、水素の存在下炭化水素留分を
    接触させることを特徴とする炭化水素留分の脱ろ
    う法。
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