JPS62168676A - 自動溶接方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動溶接方法に関し、特にワイヤ供給方法の改
良を図った自動溶接方法に関するものである。

〔従来技術〕

例えば、サブマージアーク溶接は、ワイヤの先端と母材
との間にアークを発生させ、これを粒状　　　　　　゛
のフラックスで完全に覆い、大気と遮断して行う溶接方
法である。その自動溶接装置においては、溶接ヘッド、
垂直・水平調整装置、溶接制御装置及びフラックスホッ
パー等を搭載した自走式の溶接台車上に、リールブラケ
ットを設置し、このリールブラケットに取り付けたスポ
ーク形、或いはマガジン形のスプールにワイヤコイルを
装着し、このワイヤコイルから引き出したワイヤを溶接
へソドに供給するようになっている。

ところで、前記溶接台車は、溶接ヘッドの安定走行を確
保するために走行モータに過負荷をかけないようにする
必要があり、そのため搭載重量が制限されている。従っ
て、ワイヤコイルの重量をできるだけ軽量にする必要が
あり、一般には取り扱いの容易さも考慮して、重量が１
２．５ｋｇまたは２５ｋｇのサブマージアーク溶接用の
ワイヤコイルが用いられている。従って、通常の溶接作
業では２〜３時間に１回の割合でワイヤの取替作業を行
わねばならない。

しかるに、例えば連続鋳造設備に使用されているロール
や圧延、分塊等に使用されているロールなど、摩耗損傷
の著しい製缶構造物を肉盛溶接にて補修する場合などに
おいては、多量のワイヤを使用するため、１回の肉盛溶
接作業において数回〜数１０回もワイヤ取替作業を行わ
ねばならないことがある。

そのワイヤ取替作業は、ワイヤストレーナ及びフィード
ローラにワイヤ終端部が食い込むとノズル周りを解体し
てワイヤを手で抜き出す面倒があるため、通常はストレ
ーナの手前数１００鰭のところに終端部が近づくと溶接
電源スィッチをオフにしてアークを止め、しかる後、ワ
イヤ送給レバーをリターンノツチに切り替えてインチン
グボタンを押し続けて巻戻しを行い、ワイヤストレーナ
をフリーにしてフィードローラの加圧部からワイヤを抜
き取っている。その際、コンタクトチップから母材側へ
突出したワイヤ先端部には、溶融金属や溶融スラグの一
部が固化して付着しているので、そのままワイヤの巻戻
しを行うと、クリアランスが極小であるコンタクトチッ
プを著しく損傷するので、クリッパーで先端部を切り落
とす作業が必要となる。又、新しいワイヤコイルを装着
するには、重量のあるワイヤコイルを人手でスプールに
挿入して装着し、ワイヤの始端部を手でもって引き出し
、ワイヤ送給ローラとプレッシャーローラ間の隙間へワ
イヤ先端を押し付けながら他方の手でワイヤ送給レバー
をフィードノツチに切り替え、インチングボタンを押し
続けてワイヤを送り出しつつワイヤストレーナを調整す
るのである。

その際、スプールに装着する前にワイヤの先端部分２０
０〜３００１の範囲を手作業で完全に直線状に矯正して
おく必要がある。そうしないと、ワイヤの曲がりのため
にコンタクトチップの入口部に突き当たって損傷させ、
かつフィードローラの切り込み部でスリップが発生し、
これを何回も繰り返していると早期にフィードローラも
使用できなくなるからである。

このように、ワイヤの取り替えには非常に面倒な作業が
必要であり、かつ１回の取替作業に５〜１０分を費やさ
ざるを得ないため、ワイヤの取替作業が多いと生産性に
対する影響が大きくなるという問題があった。また、ワ
イヤが自然にコンタクトチップの先端から出てこない場
合には、複雑で非能率的な作業がさらに必要となる。更
に、溶接の中断により生産性の低下を来すばかりでなく
、溶接ビードの終端部および始端部における欠陥発生の
危険性が増加し、品質低下を来す虞れがある等の問題を
有していた。

〔発明の目的〕

本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされた
ものであって、ワイヤの取替作業を少なくできる自動溶
接方法の提供を目的とするものである。

［発明の構成〕 本発明に係る自動溶接方法は、上記の目的を達成するた
めに、溶接台車とは独立して配設されたリールスタンド
に回転自在にかつ着脱自在に支持させたスプールにワイ
ヤコイルを装着し、このワイヤコイルから引き出したワ
イヤを前記溶接台車に供給して自動溶接するようにし、
リールスタンドを溶接台車から切り離すことによって溶
接ヘッドの安定走行を確保しながら重量形のワイヤコイ
ルを用い得るようにしてワイヤの取替回数を少なくした
ことを特徴とするものである。

〔実施例〕

以下、本発明を連続鋳造設備のロールの肉盛溶接による
補修作業に適用した一実施例について、図面に基づいて
説明する。

第１図において、連続鋳造設備において摩耗損傷したロ
ール１が被溶接物として適用され、その両端が固定側の
チャック式ポジショナ−２と可動側のチャック式ポジシ
ョナ−３により回転駆動可能に支持されている。このロ
ール１の軸心に対して平行に敷設された走行レール４に
沿って移動可能に溶接台車５が配設されている。前記可
動側のチャック式ポジショナ−３の上部にはリールスタ
ンド６が設置され、このリールスタンド６にて着脱可能
にかつ回転自在に支持されたスプール７に、２００〜４
００　ｋｇの重量型のワイヤコイル８が装着され、この
ワイヤコイル８から引き出されたワイヤ９が溶接台車５
に供給されている。

前記リールスタンド６は、第２図及び第３図に示すよう
に、上端部にＵ字状の受止凹部１１が形成された一対の
支持部材１０を、基板１２上に適当間隔をおいて立設す
ることにより構成されている。このリールスタンド６は
、絶縁材１３を介して前記可動側のチャック式ポジショ
ナ−３上に取付けられた設置部材１４上に載置され、か
つ垂直な回転軸１５回りに回転可能に支持されている。

また、前記スプール７は、その本体胴部１６の軸心位置
に絶縁材１７を介して、支軸１８が両側に突出させて貫
通して固定され、その両端部に軸受を内蔵するとともに
、前記受止凹部１１に嵌入し固定可能に構成された軸受
ユニット１９が取付けられている。前記本体胴部１６の
両側には、ワイヤコイル８の抜は出しを防止するため、
抜止部材２０・２１が放射状に配設されており、その−
側の抜止部材２０は固定で、他側の抜止部材２１は仮想
線で示すように折り畳み可能となっている。

また、ワイヤコイル８におけるワイヤ９の始端部と終端
部には、第４図に示すように互いに嵌合可能な凹部と凸
部を形成された接続部１第２２・２３がそれぞれ？容接
されている。

上記の構造において、摩耗損傷したロール１の両端をチ
ャック式ポジショナ−２・３で支持して回転駆動し、溶
接台車５を走行レール４に沿って移動させて、ロール１
の表面に肉盛溶接を行う。

その際、ワイヤ９は、溶接台車５とは独立して配置され
たリールスタンド６に保持された重量型のワイヤコイル
８から供給されるので、多量のワイヤ９を使用する肉盛
溶接においてもワイヤの取替作業は極めて少なくて済む
。また、溶接台車５の荷重が過大にならないので、溶接
台車５、即ちその溶接ヘッドの安定走行を確保できて良
好な肉盛溶接を行える。

さらに、ワイヤコイル８のワイヤ９が少なくなると、新
しいワイヤコイル８の始端部の接続部材２３の近傍を直
線状に矯正した後、ワイヤストレーナを緩め、ワイヤコ
イル８終端部の接続部材２２近傍を手で保持し、新しい
ワイヤコイル８の始端部の接続部材２３近傍を手で持っ
て引き寄せ、再接続部材２２・２３を嵌合して接続し、
これら接続部材２２・２３がフィードローラ及びプレッ
シャーローラに噛み込むまで後続の新しいワイヤ９を軽
く押し続ければ、送給ローラの送給力とノズル先端のコ
ンタクトチップにおける接触抵抗によって接続部材２３
が抜は出すことはなく、ワイヤ９の終端部を抜き出した
り、始端部を挿入したすする作業なしにワイヤ９の連続
供給が可能となる。また、こうすると連続溶接も可能と
なり、溶接の中断による生産性や品質の低下を防止する
ことも可能である。

また、リールスタンド６は垂直軸心回りに回転可能であ
り、スプール７の溶接部に対する向きを調整しておくこ
とによって、ワイヤ９のねじれを緩和して円滑なワイヤ
送給を確保できる。

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
例えばサブマージアーク溶接に限らず、ＣＯ２アーク溶
接やＭＩＧ溶接等にも適用可能であり、被溶接物も種々
のものに適用できる。さらに補修用の肉盛溶接に限らず
、新作時における肉盛溶接や接続溶接等にも当然適用で
きる。又、リールスタンド６の配置位置も種々選択でき
、例えば走行レール４に沿って移動可能なリールスタン
ド台車を設けてこれに設置し、溶接台車の動きに合わせ
て走行させるようにしてもよい。さらにリールスタンド
６を複数台設置して上述した連続溶接を容易に行えるよ
うにしたり、多電極溶接に適用したりすることもでき、
又、溶接台車５に設けられたリールスタンドと併用する
ことも可能である。また、スプール７は、ボビン型、マ
ガジン型、スポーク型等の任意のものを採用でき、また
回転制動機構を設けてワイヤ残量が少なくなったときの
過剰回転を防止したり、本体胴部１６の周面にコイル内
側から機械的に内圧を加えるようにしてワイヤ送給をよ
り円滑に行えるようにしたり、ワイヤ送給方向を案内す
るガイドアームを設けたりすると効果的である。

〔発明の効果〕

本発明の自動溶接方法によれば、以上のように溶接台車
とは独立して配設されたリールスタンドにワイヤコイル
を装着し、このワイヤコイルから引き出したワイヤを前
記溶接台車に供給して自動溶接するように構成したもの
である。これにより、リールスタンドを溶接台車から切
り離すことによって溶接ヘッドの安定走行を確保しなが
ら重量型のワイヤコイルを用い得ることができる。従っ
てワイヤの取替回数を少なくでき、繁雑なワイヤ取替作
業を減少しうるとともに、溶接の中断による生産性の低
下や品質の低下を抑制できる。さらに、ワイヤコイルの
終始端部のワイヤロスが少なくなるとともに、溶接ビー
ドの継ぎ目の補修時間も節約できる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の一実施例を示し、第１図は
全体正面図、第２図はリールスタンドの部分断面側面図
、第３図は第２図のＡ−Ａ矢視図、第４図はワイヤコイ
ルにおけるワイヤ端部の断面図である。 ５は溶接台車、６はリールスタンド、７はスプール、８
はワイヤコイル、９はワイヤである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、溶接台車とは独立して配設されたリールスタンドに
   回転自在にかつ着脱自在に支持させたスプールにワイヤ
   コイルを装着し、このワイヤコイルから引き出したワイ
   ヤを前記溶接台車に供給して自動溶接することを特徴と
   する自動溶接方法。 ２、上記ワイヤコイルは、２００ｋｇ以上の重量型ワイ
   ヤコイルである特許請求の範囲第１項記載の自動溶接方
   法。 ３、上記ワイヤは、その始端部と終端部に形成した凸部
   と凹部を嵌合し接続して連続供給されるものである特許
   請求の範囲第１項記載の自動溶接方法。