JPS62167339A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、難燃性に優れ、燃焼時にあけるドリップ防止
およびノンハロゲン系の腐蝕性、有害性ガスの発生せず
、機械物性のバランスのとれ、更には押出加工性に優れ
た密度が０．９２以下のα−オレフィンの単独重合体又
はその共重合体を使用したオレフィン系離燃性樹脂組成
物に関するものである。

〔従来技術〕

従来、電線、ケーブルをはじめ電器製品の絶縁材料とし
て多用されているポリオレフィン組成物に難燃性を付与
するためには、ポリオレフィンにハロゲン化合物と三酸
化アンチモンを添加することにより達成されていた。し
かるにこれらの組成物はハロゲン化合物であり燃焼時に
ハロゲン化ガスを発生するので人体に有害でおり、かつ
全屈が腐蝕されるので好ましくなかった。

一方、従来の難燃性組成物におっては、難燃性は水和金
属化合物でノンハロゲン化を達成しているものの、ベー
スになる樹脂については、特許第１２３１１９９　＠に
みられるように結晶状オレフィン単合体樹脂の他に、ポ
リスチレン、ＡＢＳ、ナイロン等の熱可塑性樹脂をあげ
ているものが多くこれら樹脂の燃焼した場合のスチレン
系、アミド系が発生するノンハロゲンではあるが相当量
の有害ガスを発生する片手落らのところがみられた。

また更に上記特許第１２３１１９９号にみられるように
熱可塑性樹脂、水酸化マグネシウムおよび炭素粉末の三
者による難燃向上を主体とした、自消性樹脂組成物は用
途によっては、特に通信線の絶縁線およびジャケットな
どは、多色、例えば８色などのカラー表示を限定されて
おり、炭素粉末によって難燃性向上を目的とした組成物
は、全く実際にそぐわない組成物があった。

〔発明の目的〕

本発明は、前記の事情を考慮して成されたもので、その
目的とするところは、火災発生時の人体への安全性を高
く周囲の金属等を腐蝕させることもない、ノンハロゲン
ガスも元より有害ガスを全く発生しない、クリーンな無
公害化を達成したものである。

即ち、本発明は、ポリスチレン、ＡＢＳ、ナイロン等の
有害ガスを発生する樹脂を対象外として、α−オレフィ
ン単独重合体およびα−オレフィンの共重合体を使用し
、しかもカーボンブラック等の炭素粉末を使用すること
を目的とせず、用途に応じて自由自在にカラーリングが
可能であり、さらには樹脂密度を０．９２以下の低結晶
性の柔軟なものを使用し、１種以上のシランカップリン
グ剤などで表面処理された水酸化マグネシウムを使用す
ることにより、多量の水和金属を充填しても、非常に柔
軟で低温特性、および加工性に優れ、従来の炭素粉末の
添加での難燃性効果以上の多量の水和金属化合物を充填
できる難燃樹脂組成物を提供することにある。

〔発明の構成〕

本発明の難燃性樹脂組成物は、いずれもハロゲン元素を
一切含まず、燃焼しても有害性ガスを全く発生せず、樹
脂組成物の自由に着色化が容易であることを特徴とする
ものでおる。

（１）本発明において用いられるα−オレフィンの単独
重合体又は共重合体は、エチレン、プロピレン等のα−
オレフィンの単独重合体又は、α−オレフィンと他のα
−オレフィンとの結晶性のブロック又はランダム共重合
体例えば、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合
体、エチレン−ブテン−１ランダム共重合体、プロピレ
ン−ブテン−１ランダム共重合体、又は、α−オレフィ
ンを主体とする、酢酸ビニル、無水マレイン酸、アクリ
ル酸等の極性モノマーとの共重合体（グラフト共重合体
を含む）およびこれらの混合物であり、その比重が０．
９２以下のものである。

これら混合物の組み合わせは樹脂組成物の表面硬度、耐
寒性、耐ストレスクラッキング、接着性向上などの諸々
の要求により組み合わせが可能であり、いずれの組み合
わせも容易に混練溶融される。

（２）本発明において使用される水酸化マグネシウムは
、シランカップリング剤シリコーン誘導体又は脂肪酸、
脂肪酸金属塩で表面処理を施したものを用いる。

（ｉ）シランカップリング剤としては分子内の一方の末
端に無機質と反応する反応基（メトキシ基、エトキシ基
、カルボキシル基、セロソルブ基など）でおり、これは
一般的に三官能基を有する場合が多いが、三官能、−官
能を有する場合でももちろんよい。またもう一方の末端
には、有機材料である樹脂側と化学結合する反応基（ビ
ニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、メルカ
プト基など）を有するもので主鎖がフルコキシオリゴマ
ーを骨格とするものである。

（１１）シリコーン誘導体としては、ジメチルポリシロ
キサンのメチル基の一部を各種の有機基を置換したタイ
プで、各種の変性有機基としては、α−メチルスチレン
基、α−オレフィン基、ポリエーテル基、アルコール基
、フルオロアルキル基なとの相溶性、親水性、潤滑性、
祁水性などを改良することを目的とする変性基、アミン
基メルカプル基、エポキシ基、カルボキシル基などの反
応性、吸着性を目的とした変成基、高級脂肪酸、カルバ
ナ、アミドを置換した離型、つや出しを目的とした変成
基、メタアクリロキシプロピル基を有する反応性に富ん
だ変成型、末端にＯＨ基、ＮＨ２基を有する反応型など
、多種多様の変成基を置換して導入したシリコーン変成
誘導体があげられる。

（ｉｉｉ）脂肪酸としては飽和および不飽和脂肪酸があ
り、炭素数が６以上２２までの脂肪酸を指すが特に０１
８のステアリン酸、オレイン酸があげられる。

（ｉＶ）脂肪酸金属塩としては、上記の脂肪酸が金属と
結合した金属石けんを示し、特にステアリン酸ソーダ、
オレイン酸カリ、などがあげられる。

もちろん脂肪酸としては直鎖飽和型、不飽和型を問わず
側鎖部分が金属と結合したものも、もちろん有効である
。

上記（ｉ）〜（ｉＶ）によって又はその混合体によって
表面処理された水酸化マグネシウムを５０重優品から２
５０重１部で連用した場合、低密度の低結晶性ポリマー
と相溶するか又は反応し高充填した場合でも容易に、低
温特性、柔軟性および加工性の優れた難燃組成物を形成
できるものであるが、５０重量部以下ではその難燃効果
は著しく低下してしまう。また２５０重量部以上では、
難燃性が著しく向上するものの、柔軟性、低温特性等の
機械特性が低下し、加工性が極端に悪くなることを確認
している。

（３）他の添加物 本発明の難燃樹脂組成物は所望により、酸化防止剤、中
和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、分散剤、滑剤
、増粘剤等の通常配合されるものは配合することができ
る。

（４）表面処理方法 処理方法は、ヘンシェルミキサー、ブレダー等の攪拌機
械で充分であり、機種によっては、処理の攪拌時間の長
短の差はあるものの、特別の装置を必要としない。

添加の方法は、滴下式、一括投入方式など、処理剤の使
用方法について使い分ける必要がある。

また処理剤の性質によっては水又はアルコール溶剤など
で希釈して用いてもよい。

また、水酸化マグネシウムの生産ライン工程での処理も
できる。これは生産ライン工程で水酸化マグネシウムは
スラリー状で上がり、このとき表面処理剤を一括投入し
充分に攪拌処理を行ない、乾燥工程を行なうことももち
ろんできる。

（５）混合、混練方法 これらの各成分はそれぞれ計量混合され、従来のゴムプ
ラスチックのための装置と方法が利用でき特別の装置を
必要としない。すなわちリボンブレンダー、ヘンシェル
ミキサー等の混合攪拌機を用いて各成分を充分混合分散
させたのち、パンバリロール、押出機等の溶融混線機で
混練し目的物を得る。

（６）成形 成形は、主に射出成形、押出成形等により、（５）で得
たペレットを具体的な形状、主にボックス型の収納ケー
スやジヨイントや、テープ状、チューブ状など任意の形
状の金型およびダイスを用いて成形できる。

〔発明の効果〕

本発明はポリスチレン、ＡＢＳ、ナイロン等の有害ガス
を発生する樹脂を使用せず、密度が０．９２以下の低結
晶性の、α−オレフィンの重合体およびα−オレフィン
の共重合体を使用することによって、更には１種以上の
シランカップリング剤、シリコーン誘導体又は脂肪酸、
脂肪酸金属塩で表面処理した水酸化マグネシウムを使用
することによって、多量の水酸化マグネシウムを高充填
でき、燃焼向上の為にカーボンブラック等の炭素粉末を
使用することなしに、用途によって目的に応じた難燃性
およびカラーリングが可能であり、しかも非常に柔軟で
、低温特性および加工性に優れた難燃組成物を提供でき
るものである。

〔実施例〕

以下実施例をあげて説明する。

実施例１〜７の各難燃性混和物を下記表１に従って各々
配合し、パンバリロールで溶融混練し目的物を得た。ま
た水酸化マグネシウムの表面処理は処理剤を加えてスー
パーミキサーで高速３０分処理を行なった。次にチュー
ブ押出加工性、脆化温度、有害ガス成分、伸び、加熱変
形率、燃焼性の各特性を調べた。

これらの結果を表１に示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）密度が０．９２以下のα−オレフィンの単独重合
   体又はα−オレフィンの共重合体樹脂１００重量部に対
   して、
2. （２）１種以上のシランカップリング剤、シリコーン誘
   導体又は脂肪酸、脂肪酸金属塩で表面処理した水酸化マ
   グネシウム５０〜２５０重量部を添加してなるオレフィ
   ン系難燃樹脂組成物。