JPS621601B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS621601B2
JPS621601B2 JP54166804A JP16680479A JPS621601B2 JP S621601 B2 JPS621601 B2 JP S621601B2 JP 54166804 A JP54166804 A JP 54166804A JP 16680479 A JP16680479 A JP 16680479A JP S621601 B2 JPS621601 B2 JP S621601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic polymer
group
sulfonyl
ultraviolet
groups
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54166804A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5690803A (en
Inventor
Kenji Kunai
Masakatsu Nishimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP16680479A priority Critical patent/JPS5690803A/ja
Publication of JPS5690803A publication Critical patent/JPS5690803A/ja
Publication of JPS621601B2 publication Critical patent/JPS621601B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はスルホニル基を有する有機高分子体を
用いてカルボニル基を有する有機高分子体を製造
する方法に関する。詳しくはスルホニル基を有す
る有機高分子体に、75℃以上該有機高分子体の分
解温度未満の範囲の温度下且つ酸素の存在下に紫
外線照射するカルボニル基を有する有機高分子体
の製造方法である。尚本発明に於けるスルホニル
基とは有機高分子体に結合した−SO2−で表示さ
れる官能基をいい、例えばスルホン酸基、スルホ
ン酸の塩型のもの、スルホニルハライド基、スル
ホン酸エステル基、スルホン酸アミド基、スルホ
ン酸アミドの塩型のもの等を含む総称である。ま
たカルボニル基とはカルボン酸基、カルボン酸の
塩型のもの、又は加水分解により容易にカルボン
酸基に誘導され得る官能基、例えばカルボニルハ
ライド等をいう。 有機高分子体にスルホニル基が化学的に結合し
ているもので代表的な物質としては陽イオン交換
体又はその中間体があげられる。従来、イオン交
換体特にイオン交換膜の性能を改良する目的でス
ルホニル基を有するイオン交換膜体に紫外線を照
射する種々の処理の方法が提案されてきた。上記
処理により紫外線照射が有機高分子体の表層部に
存在するスルホニル基を分解除去することやイオ
ン交換体に結合したスルホニル基と特定のオレフ
インとの反応を促進させる等に有効であることが
知られている。本発明者等はスルホニル基を有す
る有機高分子体へ紫外線を照射することに関して
更に詳細な研究を続けてきた。その結果酸素の存
在下、且つ特定の条件下でスルホニル基を有する
有機高分子体に紫外線を照射すればカルボニル基
を有する有機高分子体が効率良く得られるという
驚くべき現象を見い出して本発明を完成した。 即ち、本発明はスルホニル基を有する有機高分
子体に、75℃以上該有機高分子体の分解温度未満
の範囲の温度下、且つ酸素の存在下に紫外線を照
射することを特徴とするカルボニル基を有する有
機高分子体の製造方法である。 本発明に於いて使用する原料はスルホニル基を
有する有機高分子体である。該スルホニル基を有
する有機高分子体はスルホニル基の結合状態、形
状等に特に限定されず紫外線照射によつて該スル
ホニル基がカルボニル基に変換されるものであれ
ば如何なるものを用いてもよい。一般的に好適に
使用されるスルホニル基を有する有機高分子体の
代表的なものを挙げれば、側鎖にスルホニル基を
結合して有する炭化水素系有機高分子体、含ハロ
ゲン炭化水素系有機高分子体、パーフルオロカー
ボン系有機高分子体等が一般的である。特にパー
フルオロカーボン系有機高分子体、多フツ素含有
有機高分子体は、その分子骨格に対する紫外線の
影響が小さく、しかも目的とするカルボニル基が
効率良く得られる点で好適である。上記有機高分
子体としては、例えばテトラフルオロエチレン、
トリフルオロエチレン、フルオロビニリデン、モ
ノクロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロ
プロピレン等の含フツ素ビニルモノマーとパーフ
ルオロアルキルビニルエーテルスルホニルフルオ
ライドとの共重合体、或いは該共重合体のスルホ
ニルフルオライド基を他の種類のスルホニル基に
変えたものが挙げられる。また、前記有機高分子
体の形状としては膜状、粒状、粉状等が一般的で
ある。 また有機高分子体に結合しているスルホニル基
は既に定義した如く有機高分子体に結合した−
SO2−で表示される官能基を言う。該スルホニル
基は有機高分子体に、−SO2−の形で結合されて
いると本発明の処理によりカルボニル基に変換が
出来るので特に限定されるものではない。本発明
で好適に使用される代表的な該スルホニル基の結
合形態について説明すると次のようなものがあ
る。例えば一般にスルホン酸基(−SO3H)及び
該スルホン酸基の水素原子がアルカリ金属、アル
カリ土類金属、アンモニウム基等で置換されたス
ルホン酸の塩型のものが好適である。またスルホ
ニル基クロライド基、スルホニルフロライド基等
の一般−SO2X(但しXはハロゲン原子)で示さ
れるスルホニルハライド基が好ましい。更にまた
スルホン酸エチル、スルホン酸ブチル等の一般式
−SO3R(但しRは炭化水素残基)で示されるス
ルホン酸エステル基も好適に使用される。更にま
たスルホン酸アミド基(−SO2NH2)及びスルホ
ン酸アミド基の水素原子を炭化水素残基(好まし
くは炭素数1〜5のアルキル基)アルカリ金属、
アルカリ土類金属、アンモニウム基等で置換した
置換スルホン酸アミド基等も好適に使用される。
特に上記スルホニル基の種類のうちスルホン酸ア
ミド基、置換スルホン酸アミド基、スルホニルハ
ライド基、スルホン酸基を側鎖に有する有機高分
子体が、後述する紫外線照射によるカルボニル基
生成の効率が高く好適である。これらの中で特に
スルホニルハライド基特にスルホニルクロライド
基、スルホニルフルオライド基を側鎖に有する有
機高分子体、又はスルホン酸アミド基又は置換ス
ルホン酸アミド基を側鎖に有する有機高分子体は
更に好ましい結果が得られ最も好適である。 本発明の特徴の1つはスルホニル基を有する有
機高分子体への紫外線照射を75℃以上該有機高分
子体の分解温度未満の温度下に行なうことであ
る。該温度が75℃以下の場合はたとえ酸素の存在
下であつても上記有機高分子体のスルホニル基部
分の分解反応は生じるがカルボニル基の生成はほ
とんどみられない。また、該温度が前記有機高分
子体の分解温度以上になると該有機高分子体の分
解が生じる。紫外線照射時の温度は高い程より短
時間でカルボニル基含量が高い有機高分子体が得
られ易い。しかしながら、該温度が高くなり過ぎ
るとたとえ該有機高分子体の分解温度以下であつ
てもカルボニル基の生成以外の種々な副反応が生
じ易くなる傾向がある。従つて、前記紫外線照射
時の温度は90℃〜180℃、特に100℃〜150℃とす
ることが好ましい。本発明を実施するにあたつて
は、前記温度範囲で予め温度を変えて実験を行な
い、得られる有機高分子体のカルボニル基含量、
性質等を測定した上で最適な温度を決定すればよ
い。 一般に紫外線照射を行なうことによつて、紫外
線照射部位及びその近傍の温度はある程度上昇す
る。しかしながら、通常の方法で前記有機高分子
体に紫外線照射を行なつても、後述する比較例か
ら明らかな如く、該有機高分子体の紫外線照射部
位及びその近傍の温度は一般に75℃以上とはなら
ない。従つて、該有機高分子体に紫外線照射を単
に行なつても該有機高分子体のスルホニル基部分
の分解反応は生じるが、カルボニル基の生成はほ
とんどみられない。そのため、一般には本発明を
実施するにあたつては紫外線照射時の温度を75℃
以上とする何らかの手段が必要である。 本発明において紫外線照射時の温度を75℃以上
に保つ手段は特に限定されない。例えば次の様な
方法が一般的である。即ち、紫外線照射を一定温
度まで高められた恒温室で行なう方法、前記有機
高分子体の紫外線照射部分に熱風を送る方法、該
有機高分子体に紫外線を近接して照射する方法、
該有機高分子体の紫外線照射を受ける面に対して
反応の面を金属板あるいは断熱材等で被覆する方
法、該有機高分子体を加熱された板の上にセツト
して紫外線照射する方法、紫外線照射を加熱溶媒
中で行なう方法が一般に採用される。 本発明における他の特徴は紫外線照射を酸素の
存在下で行なうことにある。即ち、スルホニル基
を有する有機高分子体を酸素の不存在下、例え
ば、予め真空脱気した後にそのまま真空状態で、
或いは該真空脱気後窒素ガス雰囲気中で紫外線照
射を行なつた場合はカルボニル基を有する有機高
分子体は得られない。 紫外線照射時に酸素を存在させる方法として
は、紫外線照射を気相中で行なう場合にはスルホ
ニル基を有する有機高分子体の紫外線照射部位を
酸素ガス、又は酸素を含有するガス雰囲気下に置
く方法、紫外線照射を液相中で行なう場合には該
紫外線照射部位が位置する液相中に酸素ガス又は
酸素を含有するガスを吹き込むか或いは溶解させ
る方法、又は該液相を形成する溶媒として含酸素
化合物を用いる方法等が一般に採用される。上記
酸素を含有するガスとしては空気が最も容易に使
用し得る。また、紫外線照射時における酸素の存
在量は多い程、より短時間で効率よくスルホニル
基をカルボニル基にすることができる。従つて、
前記酸素を含有するガス中の酸素割合はできるだ
け高くすることが好ましい。 本発明において紫外線照射の方法は特に限定さ
れない。一般に水銀ランプその他の公知の紫外線
源を用いて行なうことができる。紫外線照射を行
なう際、紫外線源に対して前記有機高分子体が大
きい場合、例えば膜状の有機高分子体の場合は紫
外線源と有機高分子体とを相対的に移動させなが
ら紫外線照射を行なうか、或いは該有機高分子体
に対して複数の紫外線源を用いて紫外線照射を行
なうことができる。また、紫外線照射時、紫外線
量が大き過ぎたり照射時間が長過ぎると単なるス
ルホニル基部分の脱離反応が優先的になつたり、
該有機高分子体の分子骨格の裂断反応が激しくな
つたりする傾向がある。従つて、本発明の実施に
際し、紫外線量及び照射時間は用いる有機高分子
体の種類に応じて予め実験を行ない決定すること
が望ましい。上記紫外線照射時間は用いる有機高
分子体の種類によつて異なるが、一般に5分〜5
時間程度が適当である。また、紫外線照射時、場
合によつてはカルボニル基生成反応の他に副反応
が起こることがある。この場合、照射する紫外線
の特定な波長をカツトすることにより該副反応を
防止するようなことも適宜採用しうる。更に、上
述した紫外線照射時に水銀蒸気、ベンゾフエノン
等公知の増感剤を存在させることも特に制限なく
実施される。 本発明の方法によりスルホニル基を有する有機
高分子体にカルボニル基が付与される。該付与さ
れるカルボニル基は前記した如くカルボン酸基、
該カルボン酸基の水素原子がアルカリ金属、アル
カリ土類金属等で置換されたカルボン酸の塩型の
もの、又はカルボニルハライド等が一般的であ
り、用いる有機高分子体、及びスルホニル基の種
類等により異なる。また、紫外線照射時に水分の
影響がみられることもある。例えば紫外線照射時
に存在する水分が十分低い場合にはカルボニル基
としてカルボニルハライド基が付与される場合で
も、該水分が多くなると該カルボニル基としてカ
ルボン酸基が同時に生ずるようになる。 紫外線照射によるカルボニル基の生成及びスル
ホニル基の減少の程度は該有機高分子体の表層部
の赤外吸収スペクトル又は赤外全反射吸収スペク
トルの測定により調べることができる。また、断
面のイオン性染料による染色テストやX線マイク
ロアナライザーによる測定も用い得る。 本発明の方法によつて、スルホニル基を有する
有機高分子体にカルボニル基が付与される機構は
明らかではないが、本発明者等は該カルボニル基
の生成が、スルホニル基の脱離により該有機高分
子体中に生じたラジカルと酸素との反応を経由し
て起こるものと推定している。 本発明の方法によれば、特殊な処理剤や複雑な
処理工程を必要とすることなくスルホニル基を有
する有機高分子体にカルボニル基を付与すること
ができる。しかも、紫外線は高分子内への透過力
が小さく、該有機高分子体の表層部のみにカルボ
ニル基を選択的に付与することができる。 現在、食塩電解に用いる陽イオン交換膜の水酸
イオンの透過率を抑えることを目的として膜表層
部のスルホニル基をカルボニル基に転換するため
の種々な方法が提案されている。本発明の方法は
このような目的に対しても非常に有効で且つ簡便
な方法として応用することができる。 以下、本発明を具体的に説明するため実施例を
示すが、本発明はこれらの方法に限定されるもの
ではない。 実施例 1 スルホン基を有する有機高分子体としてdu
pont社製のパーフルオロスルホン酸型の陽イオ
ン交換膜(nafion 315)及びこれのナトリウム塩
型、スルホニルクロライド基型のものの3種の乾
燥状態を膜状物を用い本発明を実施した。なお、
スルホン酸基のスルホニルクロライド基への変換
は常法に従つてオキシ塩化リンと五塩化リンの混
合溶液で処理することにより行つた。上記3種類
の膜状有機高分子体をそれぞれ紫外線ランプ(東
芝水銀ランプSHL−100UV−2)から5cmの距
離の位置に同心円状に設置した。一方の面に断熱
材が貼りつけてある厚さ1mm銅板を該陽イオン交
換膜の紫外線照射面に対して反対側の面に該膜状
有機高分子体と金属面とが対面するような状態で
設置した。この際に膜状有機高分子体と銅板との
間の距離、断熱材の厚さなどを変えることにより
紫外線照射時における膜状有機高分子体の紫外線
照射面の温度が85℃、95℃、120℃になるように
した。空気中で3時間紫外線照射を行なつた。そ
の後スルホニルクロライド型の膜状有機高分子体
については8%のNaOHを溶解したメタノール溶
液中に60℃で16時間浸漬して加水分解を行つた。
いずれの膜状有機高分子体もスルホン基をスルホ
ンナトリウム型とし続いて十分減圧乾燥した後に
照射面の赤外全反射吸収スペクトルを測定した。
又、クリスタルバイオレツトを0.5N−HCl:
MeOH(3:7)の混合溶媒に溶かしたものの中
に得られた陽イオン交換膜を60℃で16時間浸漬し
て染色した後薄片状に切断し、その断面を光学顕
微鏡で観察した。これにより得られた結果を第1
表に示す。染色実験において非染色層の存在がみ
られた膜ではその赤外吸収スペクトルはスルホニ
ル基に基づく吸収をほとんど持たないということ
が明らかになつた。なおスルホニル基クロライド
基型の膜状有機高分子体を紫外線照射した後に上
記加水分解を行なわずにそのまま赤外吸収スペク
トルを測定すると−COF基に基づく大きな吸収
(1880cm-1)と−COOH基に基づく小さい吸収
(1770cm-1)がみられた。 比較のため、前記スルホニルクロライド型膜状
有機高分子体の場合について、紫外線照射面の温
度を40℃及び70℃にそれぞれ変えた以外は同様に
して紫外線照射を行なつたがカルボニル基の生成
は認められなかつた。また、前記スルホニルクロ
ライド型膜状有機高分子体の場合について紫外線
照射時に設置した銅板−断熱板を取り除いて紫外
線照射を3時間行なつたが、該有機高分子体の紫
外線照射面の温度は35℃以上には上昇しなかつ
た。この場合についてもカルボニル基の生成は認
められなかつた。又紫外線ランプのかわりに通常
の加熱ランプを用いて前記スルホニルクロライド
型膜状有機高分子体の内面における温度を3時
間、120℃に保つたが同様にカルボニル基の生成
は認められなかつた。
【表】
【表】 参考例 1 実施例1で紫外線処理を施した後必要に応じて
加水分解して得られた陽イオン交換膜の中から2
種(処理温度:120℃、処理膜のスルホン基種
類:−SO3H、−SO2Cl)を選び未処理膜と共に食
塩電解の隔膜としての性能を比較した。電解槽は
二室式で膜の有効面積は0.5dm2であつた。陽極と
してはチタンのラス材上に酸化チタンと酸化ルテ
ニウムを被覆したものを、又陰極としては軟鉄の
金網を用いた。陰陽極間の距離は2mmで膜は紫外
線処理を陰極側に向けて陽極に密接した状態にな
る様に設置した。電流密度35A/dm2、温度90
℃、陽極室に食塩の分解率が65%となる様に飽和
食塩水を供給しながら電解を行なつた。陰極室に
は得られる苛性ソーダ液の濃度が26重量%になる
様に純水の添加を行なつた。陰陽極間電圧、苛性
ソーダ取得の電流効率、得られる苛性ソーダ中の
食塩の含量(但し48%NaOH基準に換算した値)
を測定した結果を第2表に示す。電解を1年間継
続したところ−SO3H型で紫外線処理を行つた膜
では3%の、又−SO2Cl型で紫外線処理を行つた
膜では1%の電流効率の低下がみられただけであ
つた。両者いずれの場合にも電圧の変化はほとん
どなかつた。
【表】 実施例 2 実施例1に示した方法で得たスルホニルクロラ
イド型のnafion 315膜について紫外線照射を酸素
濃度が40%である酸素と窒素との混合ガス(1気
圧)の雰囲気下で行つた。その他の方法は実施例
1に示しているとうりで温度は120、照射時間は
50分とした。照射後、加水分解を行ないスルホン
酸ナトリウム型として照射面の赤外全反射吸収ス
ペクトルの測定と膜断面のクリスタルバイオレツ
トによる染色試験を行なつた。赤外線吸収スペク
トルは1680cm-1の位置に−COONa基に基づく大
きな吸収を有していた。この強度は実施例1の場
合と同じ基準で示すと117%であつた。又、染色
膜の紫外線照射面表層部に非染色層の存在が認め
られた。 参考例 2 実施例2で紫外線処理を施した膜状有機高分子
体を加水分解して得られた陽イオン交換膜を用い
て食塩電解を実施例1の場合と同じ条件で行つ
た。陰陽極間電圧は4.35V、電流効率は96%、
NaOH(48%)中のNaCl濃度は13ppmであつ
た。1年間電解を継続したが電圧、電流効率のい
ずれもほとんど変化がみられなかつた。 実施例 3 テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3・
6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホ
ニルフルオライド)の共重合より得られた厚さ2
ミルの膜(加水分解してスルホニルフルオライド
基をスルホン酸基に変えたときの1g当りの交換
容量が0.91ミリ当量(1100重量当量)である。)
の二枚の間にポリテトラフルオロエチレン製の平
織布をはさみ融着して1枚の膜状有機高分子体を
得た。 さらに上記膜状有機高分子体に加水分解したと
きの1g当りの交換容量が0.67ミリ当量(1500重
量当量)のテトラフルオロエチレンとパーフルオ
ロ(3・6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテ
ンスルホニルフルオライド)の共重合より得られ
た厚さ2ミルの膜を加熱加圧融着して1枚の膜状
有機高分子体(A)を得た。 別に、膜状有機高分子体(A)の加水分解したとき
の1g当りの交換容量が0.67ミリ当量に相当する
面をエチレンジアミンと水(18:1の容積比)の
混合溶液で25℃、15分間処理して膜表面傍のスル
ホニルフルオライド基をスルホン酸アミド基に変
えた膜状有機高分子体(B)をも得た。 これら膜状有機高分子体(A)及び(B)について紫外
線処理を次のようにして行なつた。水銀ランプ
(ウシオ電気製水銀灯UM−452型)から8cm離れ
た位置に上記膜状有機高分子体をそれぞれ同心円
状に設置した。該膜状有機高分子体とランプとの
間に加熱空気を送ることにより膜面上の温度を
130℃に保ち、紫外線照射を2時間行なつた。
尚、紫外線照射は加水分解したときの交換容量が
0.67ミリ当量に相当する側の面に対して行なつ
た。その後、上記膜状有機高分子体を加水分解し
て未反応のスルホニルフルオロライド基を−
SO3Na型に変え、乾燥して紫外線照射面の赤外全
反射吸収スペクトルを測定した。その結果、いず
れの膜状有機高分子体の場合にも表層部ではスル
ホニル基に基づく吸収はほとんど消失し、1680cm
-1の位置に−COONa基に基づく大きな吸収が見
られた。 上記の片面にスルホン酸アミド基を有するスル
ホニルフルオライド型の膜状有機高分子体(B)を更
に6N−NaOHで処理して該スルホン酸アミド基を
スルホン酸アミドのナトリウム塩の基に変えた膜
状有機高分子体についても前記と同様にして紫外
線照射を行ない、赤外全反応吸収スペクトルを測
定したところ、上記の場合と同様な結果が得られ
た。 参考例 3 前記膜状有機高分子体((A)及び(B))を加水分解
して得られた陽イオン交換膜(それぞれNo.1、No.
2とする。)を用いて実施例1の場合と同一条件
で食塩を行なつた。 比較の為、膜状有機高分子体(A)を加水分解して
陽イオン交換膜(No.3とする。)とし同様に食塩
の電解を行なつた。結果は第3表に示される通り
であつた。
【表】 実施例 4 厚さ0.1mmの軟質ポリ塩化ビニルシートをスチ
レン、ジビニルベンゼン、ベンゾイルパーオキサ
イド、ジオキサンの92:8:1:25(重量比)か
らなる45℃の混合液中に2時間浸漬した。その後
これを引き上げ両面をセロフアンで被覆した状態
で120℃のオートクレーブ中に入れて重合を行な
つた。得られた膜をクロルスルホン酸−濃硫酸
(重量比で1:1)混合液中に40℃で1時間浸漬
した。これによりスチレンユニツトにクロルスル
ホン基を導入した後四塩化炭素で洗浄し続いて減
圧乾燥してスルホニル基を有する膜状有機高分子
体を得た。該膜状有機高分子体に対して紫外線照
射を実施例3の場合と全く同様に行なつた。照射
後に加水分解して−SO3H型に変えた。この膜を
乾燥して照射面の赤外全反射吸収スペクトルの測
定を行なつた。この結果1700cm-1付近にカルボキ
シル基に基づく吸収がみられた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スルホニル基を有する有機高分子体に、75℃
    以上該有機高分子体の分解温度未満の範囲の温度
    下、且つ酸素の存在下に紫外線照射することを特
    徴とするカルボニル基を有する有機高分子体の製
    造方法。 2 紫外線照射を90℃以上180℃以下の範囲で行
    なう特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 スルホニル基を有する有機高分子体がパーフ
    ルオロカーボン系有機高分子体である特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 4 スルホニル基を有する有機高分子体が膜状で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP16680479A 1979-12-24 1979-12-24 Production of carbonyl group-containing organic polymer Granted JPS5690803A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16680479A JPS5690803A (en) 1979-12-24 1979-12-24 Production of carbonyl group-containing organic polymer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16680479A JPS5690803A (en) 1979-12-24 1979-12-24 Production of carbonyl group-containing organic polymer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5690803A JPS5690803A (en) 1981-07-23
JPS621601B2 true JPS621601B2 (ja) 1987-01-14

Family

ID=15837982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16680479A Granted JPS5690803A (en) 1979-12-24 1979-12-24 Production of carbonyl group-containing organic polymer

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5690803A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08503655A (ja) * 1992-12-01 1996-04-23 ザ ダウ ケミカル カンパニー 改良された選択率および回収率をもつ膜およびその製造法
JP2007305571A (ja) * 2006-04-13 2007-11-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子電解質膜の製造方法、高分子電解質膜及び直接メタノール型燃料電池
CN101461079A (zh) * 2006-04-13 2009-06-17 住友化学株式会社 高分子电解质膜的制造方法、高分子电解质膜以及直接甲醇型燃料电池

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5690803A (en) 1981-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4605685A (en) Method for preparation of graft polymeric membranes
JP4748410B2 (ja) 架橋構造を導入した高耐久性燃料電池用高分子電解質膜の製造方法
CA1046457A (en) Electrolytic diaphragms, and method of electrolysis using the same
US7276561B2 (en) Processes for producing nano-space controlled polymer ion-exchange membranes
US4602045A (en) Cation-exchange resins and use as membranes in electrolytic cells
US8263287B2 (en) Polymer electrolyte membranes comprising alkyl graft chains and a process for producing the same
JP3739713B2 (ja) 優れた耐酸化性と広範囲なイオン交換量を有するフッ素系高分子イオン交換膜の製造方法
US4294943A (en) Process for preparing fluorine-containing polymers having carboxyl groups
WO2008023801A1 (fr) Membrane électrolytique polymère composée d'une base de membrane polymère aromatique et son procédé de production
EP0053455B1 (en) Preparation of a fluorocarbon cation-exchange membrane and electrolysis process using the membrane
JP3972125B2 (ja) 含フッ素系高分子イオン交換膜からなる燃料電池用電解質膜
JP4854284B2 (ja) 高分子電解質膜の製造方法
JP5105340B2 (ja) 広いイオン交換容量を有するフッ素系高分子イオン交換膜及びその製造方法
GB1604175A (en) Process for preparing fluorinated polymer containing carbonyl fluoride and/or carboxylic groups
US4154909A (en) Process for producing cation exchange membrane by treatment of fluorinated polymer containing sulfonyl halide groups with amine and vinyl monomer
JP4670073B2 (ja) ナノ空間制御高分子イオン交換膜の製造方法
JP4429851B2 (ja) 耐久性に優れた電解質膜
JPS621601B2 (ja)
JPH0148932B2 (ja)
JP2004300360A (ja) グラフト高分子イオン交換膜からなる燃料電池用電解質膜の製造方法
JPS6128752B2 (ja)
JP2000260223A (ja) 高強度電解質膜前駆体
JPS61185507A (ja) 陰イオン交換体の製造方法
JPS63458B2 (ja)
JP2004087137A (ja) 燃料電池用固体高分子電解質膜