JPS62157727A - ワイヤカツト放電加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、走行するワイヤ電極と被加工物との間で放電
を行わせつつ被加工物を所要形状に溶断するワイヤカッ
ト放電加工方法に関する。

（従来技術及びその問題点） 一般にワイヤカット放電加工においては、ワイヤ電極を
一定速度で走行させながらこのワイヤ電極と被加工物と
の間の放電によって被加工物の加工部を数千度の高温で
熔融させ、その溶融物を加工液によって被加工物から分
離飛散させて加工部の外へ排出除去しながら、溶断を進
行させるようになっている。ところがこの場合に、加工
液により被加工物から分離されて飛散される微細な切屑
は、大半は被加工物の外に排出されるが、一部の切屑は
ワイヤ電極と加工部との狭い間隙部に滞留して、外部に
排出されることなく加工部に付着残存し易く、しかして
加工部に付着残存する切屑によってワイヤ電極と加工部
との間隙を不都合に狭めて放電不良を生ぜしめたり、更
には両極間に短絡を生じて放電不能に陥らせるといった
問題があった。また、放電によって上記のように被加工
物側が溶融除去されるとともに、ワイヤ電極側も被加工
物側よりは少ないが溶融して消耗する。ところが、斯る
ワイヤ電極の消耗はこの電極自体回転しないことから加
工部と対向する側に集中して発生し、それがために断面
が通常円形をなしているワイヤ電極の一側面部が深くえ
ぐられた状態となって、断線や加工精度不良の要因とな
っていた。

（問題点を解決するための技術的手段）そこで本発明者
は、走行するワイヤ電極に回転を与えることによって加
工部における切屑の排出が容易になることを解明したが
、更にワイヤ電極の断面形状を従来の円形から三角形等
の非円形にすることによって切屑の排出を有効に行える
ことが判明した。したがって本発明の技術的手段は、走
行するワイヤ電極を、その送給方向に関し被加工物の後
方側に設けた型に通して断面非円形状に成形すると共に
、上記走行するワイヤ電極を回転させながら溶断加工を
行うことを特徴とする。

（実施例） 次に本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。

第１図は本発明を実施するためのワイヤカット放電加工
装置を示している。この図において１は装置上部側の供
給リール２より供給されてる断面円形状のワイヤ電極で
あって、上下のガイドローラ３，４により下向き垂直方
向に案内されたあと、下部側の巻取リール５に巻取られ
るが、上部のガイドローラ３を通過直後に成形ローラ８
により断面非円形状に成形されるようになっている。尚
、断面非円形に成形された後のワイヤ電極を特に１゜で
示す。また、ワイヤ電極の駆動は巻取り−ル５をモータ
（図示せず）にて駆動させることにより、更には供給リ
ール２と巻取リール５の間に設けた中間駆動ローラ（図
示せず）を介してなされる。

６は加工用のＸＹテーブルで、水平面上をＸ軸、Ｙ軸方
向に移動可能であり、このテーブル６上に被加工物７が
支持される。上記成形ローラ８は、ワイヤ電極の送給方
向に関し被加工物７の後方側、すなわち上部ガイドロー
ラ３と被加工物７との間に設けられたもので、例えば第
２図に示すような形状を有する／対のローラ８ａ、　８
ａからなり、供給リール２から繰り出された円形断面の
ワイヤ電極１がこれらのローラ８ａ、　８ａ間を通過す
ることにより、同図に示すような断面形状のワイヤ電極
ｌ。

となる。９はワイヤ電極の送給方向に関し被加工物７の
前方側に設けられたワイヤ電極回転駆動装置で、第３図
に示すように、ワイヤ電極１を両側から挟持するように
水平に配置した／対の駆動ローラ１０．　’１０からな
り、このｌ対の駆動ローラ１０゜１０を互いに反対方向
に往復動させることによって、被加工物７を通過するワ
イヤ電極１を、その軸線を中心に／回転又は複数回転ご
とに正逆回転させるようにしたものである。尚、この回
転駆動装置９によるワイヤ１４橿１の回転は成形ローラ
８から下部ガイドローラ４の手前側部分に亘る範囲でな
される。１１は加工液供給用ノズルで、第１図に示され
るように被加工物７の上部より加工部１２に向けて加工
液を噴流させるようになっている。

上記のような構成を有する装置の使用によるワイヤカッ
ト放電加工において、ワイヤ電極１は供給リール２から
繰り出されて一定速度で走行するが、成形ローラ８によ
って断面円形から第２図に示されるような非円形状に成
形され、そしてこの成形ローラ８を出たところで回転駆
動装置９により回転を与えられてその軸線を中心に回転
しながら被加工物７を通過する。ノズル１１からは加工
液が加工部１２に向けて噴流されており、そしてこのワ
イヤ電極１′と被加工物７とを両極としてこれらの間に
断続的に電圧が加えられて放電が起こされ、それにより
被加工物１２は数千度以上の高温で溶融され、この熔融
部分は加工液の気化などに伴う衝撃圧力などにより切屑
となって飛散する。尚、被加工物７はワイヤ電極１′が
溶断線に沿って相対移動するようにＸＹテーブル６によ
って移動される。こうして飛散す在切屑の大半は流下す
る加工液更には走行するワイヤ電極１“と共に排出除去
されるが、ワイヤ電極１′と加工部１２との間の狭い間
隙部に飛散する切粉は従来方法による場合はその狭い間
隙部に滞留して加工部１２に付着残存し易かった。とこ
ろが、本発明にあってはワイヤ電極１１がその軸線を中
心に回転しているので、上記のような狭い間隙部に飛散
した切屑はワイヤ電極１′の回転作用により、当該ワイ
ヤ電極１′によって現に加工が行われている側と反対側
の広い空間部へと逐次引きずり出される状態となって排
出除去される。しかもこの場合ワイヤ電極１゜は両側部
に切欠部２４．２４を有するような非円形状の断面とな
っているため、ワイヤ電極１′の回転によって切屑を引
きずり出す際に上記切欠部２４などを介して掻き取り作
用が働き、円形断面の場合のように切屑が電極周面です
べりを生ずるようなことがなくなって、より効果的な切
屑の排出除去を行うことができる。

上述した第１図の放電加工装置では回転駆動装置９によ
ってワイヤ電極の一部分を曖ったり逆方向に戻したりし
ながら回転を与えるようにしたが、第３図はそのような
捩りを加えることなくワイヤ電極を全体的に回転させる
ようにするための回転駆動装置１３を備えた放電加工装
置を示したものである。尚、この放電加工装置では回転
駆動装置１３以外は第１図の装置とほとんど同一である
ため、対応する部材は同一番号で示す。すなわち、この
第３図に示す回転駆動装置１３は、供給リール２、上部
ガイドローラ３、成形ローラ８等を支持する架台１４と
、巻取リール５、下部ガイドローラ４、中間ガイドロー
ラ１５等を支持する架台１６とを、軸線ｌを中心として
それぞれ回転自在に支持せしめる一方、この軸線ｌと平
行に回転駆動軸１７を設け、この回転駆動軸１７上に固
定のスプロケット１８及び１９と、架台１４及び１６に
それぞれ設けたスプロケット２０及び２１とをそれぞれ
チェーン２２及び２３により連結し、しかして回転駆動
軸１７を駆動させることにより架台１４及び１６をそれ
ぞれ軸線ｌを中心に回転させてワイヤ電極ｌ°を同じく
軸線ｌを中心に回転させるようにしてなるものである。

この放電加工装置によるワイヤカット放電加工方法は前
述した第１図の装置による場合とほとんど同様である。

第１図及び第３図の放電加工装置の使用によるワイヤカ
ット放電加工においては、ワイヤ電極１゛が加工中にそ
の軸線を中心として回転することがらこのワイヤ電極１
′はその断面の画先端部２５゜２５（第２図参照）から
除去されてゆくため実質的に均一に消耗する。

本発明に使用するワイヤ電極は第２図に例示したような
断面形状のものに限らず、三角形、四角形、五角形等多
角形、更には楕円形等任意の非円形状に成形して使用す
ることができる。

上述した実施例では成形用の型として成形ローラを使用
したが、このような成形ローラに代えてダイスを用いる
ことができる。

また本発明においては、ワイヤ電極が被加工物内におい
て実質的に回転すればよいので、例えば第４図の下方の
架台１６のみが回転しまたは回動するものでもよく、ま
た、ワイヤ電極の送り方向は上下いずれの方向でもよい
。

（発明の作用及び効果） 本発明方法によれば、ワイヤ電極自体が回転することか
ら、加工中にワイヤ電極と被加工物の加工部との間の狭
い間隙部に滞留する切屑を、ワイヤ電極の回転作用によ
り、当該電極によって現に加工が行われている側と反対
側の広い空間部へ逐次引きずり出すことができ、しかも
この場合にワイヤ電極の断面形状が非円形であるためこ
の電極の回転によって周辺部の切屑を掻き取る作用が働
いて切屑をより効果的に排出除去させることができ、そ
れにより被加工物とワイヤ電極との間隙がほとんど一定
に保持され得て、放電不良を生ずることがなく、また両
極間に短絡を生ずるおそれがな（なる、また、ワイヤ電
極は従来方法におけるようにその一側面部が集中的に消
耗せず、周方向にほぼ平均して消耗するため、断線する
おそれが少なくて寿命を延ばすことができると共に、加
工部に入ってくるワイヤ電線に歪が生じていても（例え
ば断面の形状、大きさ等が電極の長手方向においてばら
つきがある場合）、その歪にょる悪影Ｗ（例えば放電不
良）が少なくなり、それによってまた精度の向上を期す
ることができる。更に本発明によれば、被加工物の手前
側に設けた型によってワイヤ電極を成形するようにして
いるので、本発明の実施にあたってはその型の大きさよ
りも径大のものであればどのようなワイヤ電極でも使用
することができる。

【図面の簡単な説明】

第り図は本発明を実施するためのワイヤカット放電加工
装置の一例を示す全体櫃略説明図、第２図は第１図の放
電加工装置に使用される成形ローラを示す拡大説明図、
第３図は第１図の放電加工装置に使用されるワイヤ電極
回転駆動装置を示す斜視図、第４図は第２図の回転駆動
装置とは別構成の回転駆動装置を備えたワイヤカット放
電加工装置を示す全体概略説明図である。 １・・・成形前のワイヤ電極、１゛・・・成形後のワイ
ヤ電極、７・・・被加工物、８・・・成形ローラ（型）
、９・・・ワイヤ電極回転駆動装置、１２・・・加工部
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ワイヤ電極を走行させながらこのワイヤ電極と被加工物
   との間で放電を行わせつつ被加工物を所要形状に溶断す
   るワイヤカット放電加工方法において、上記走行するワ
   イヤ電極を、その送給方向に関し被加工物の後方側に設
   けた型に通して断面非円形状に成形すると共に、上記走
   行するワイヤ電極を回転させながら溶断を行うことを特
   徴とするワイヤカット放電加工方法。