JPS6173664A - 芳香性材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は芳香性゛材料、更に詳しくは吸収性物品などに
通用して有用性を発揮する芳香性材料に関するものであ
る。

〈従来の技術〉 近年、生理用ナプキンや紙おむつなどの吸収性物品にお
いては、経血、尿、分泌液から発散する悪臭の除去が望
まれている。一般に悪臭を除去する方法として香料など
によりマスキングする方法があるが、この方法は消臭の
手段として極めて有効であるにもかかわらず、はとんど
の香料が油溶性の液体であることから吸収性物品素材で
あるパルプやティッシュペーパーなどに含浸またはスプ
レーする以外に通用方法がなく、その結果、吸収性物品
着装中に常に香りを発散するので、実際に悪臭が発生し
た時点においては充分満足のゆく効果が得られないとい
う欠点がある。また、この点の改良のために天然高分子
化合物や合成高分子化合物で香料をカプセル化すること
も試みられているが、吸収性物品に通用するには性能の
点で必ずしも満足のゆくものではなく、加えて製造が非
常に難しいという欠点がある。

〈本発明が解決しようとする問題点〉 上記従来の欠点を解決するため、本発明者らは、実質的
に無水の粉粒状物の状態では香りの発散はないが、吸水
・膨潤して始めて芳香を発散し、発番が必要とされる時
点で効果的に悪臭をマスキングする芳香性材料について
鋭意検討した結果、本発明に到達した。

〈問題点を解決するための手段〉 すなわち、本発明は、吸水性樹脂の粒子内に香料が内蔵
されており、吸水・膨潤して始めて発香する実質的に無
水の粉粒状物からなることを特徴とする芳香性材料であ
る。

本発明で使用する香料としては、天然香料、合成香料、
調合香料がある。天然香料としては、ローズ、ジャスミ
ン、オレンジフラワー、バイオレフト、カーネーション
などの花より得られた香料やレモン、ローズマリー、イ
リス、チョウジ、ヒノキ、シナモンなどの果皮や葉、根
、蕾、樹皮、幹材より得られた香料など通常の香料が使
用できる。合成香料としては、β−フェニルエチルアル
コールやｎ−ウンデシルアルデヒド、アリルカプロエー
ト等が挙げられる。上記の天然香料および合成香料は単
独で使用してもよいが、二種以上を調合して希望の香り
にしてもよい。調合した香りの例としては、フローラル
調、グリーンフウーラル調、シトラスグリーンフローラ
ル調、シプレー調、フゼア調、オリエンタル凋などが挙
げられる。

本発明における香料の物理的性質について言及すれば、
沸点が本発明の芳香性材料を製造する際の乾燥温度以上
であることが、乾燥中に香料の揮散が無く好ましい。例
えば、通常の乾燥温度が常圧下で１００〜１５０℃であ
ることから、香料の沸点は１５０℃以上が好ましい。

本発明における吸水性樹脂の例としては、水溶性単量体
および／または加水分解により水溶性となる単量体（Ａ
）と架橋剤（Ｂ）および／または多糖類（Ｃ）とを必須
成分として重合させ必要により加水分解を行うことによ
り得られる水不溶性樹脂が挙げられる。これらのうち（
Ａ）と（Ｂ）と（Ｃ）とを必須成分として重合させ必要
により加水分解して得られる吸水性樹脂が好ましい。

上記樹脂の製造に用いられる（Ａ）、（Ｂ）および（Ｃ
）の詳細、（Ａ）、（Ｂ）および（Ｃ）の割合、製造法
および吸水性樹脂の具体例は特開昭５２−２５８８６号
、特公昭５３−４６１９９号、特公昭５３−４６２００
号、特公昭５５−２１０４１号および特開昭５６−６５
６３０号に記載されている。本発明において用いられる
吸水性樹脂としては、水の吸収能が少なくとも６０ｍ１
／ｇ（好ましくはＬＱＱｍｌ／ｇ以上）のものであり、
経血および尿に対する吸収能が少なくとも１０ｍ１／ｇ
　（好ましくは１５ｍ１／ｇ以上）のものが適している
。

上記（Ａ）と（Ｂ）及び（Ｃ）の重合により得られる樹
脂以外の例としては、（Ａ）と（Ｂ）とを重合させたも
の、例えば架橋ポリアクリルアミド及びその部分加水分
解物、架橋スルホン化ポリスチレン、架橋ポバール、架
橋ポリエチレンオキシド、特開昭５２−１４６８９号お
よび特開昭５２−２７４５５号記載の架橋されたビニル
エステルー不飽和カルボン酸共重合体ケン化物、架橋さ
れたアクリル酸塩およびアクリル酸−アクリル酸エステ
ル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸
共重合体、および架橋ポリエチレンオキシドなど；　（
Ａ）と（Ｃ）とを重合させたもの、例えばデンプン−ア
クリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、セルロー
ル−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物など
が挙げられる。さらに自己架橋性を有する（Ａ）の重合
物、例えば自己架橋型ポリアクリル酸塩、特公昭５４−
３７９９４号に記載の樹脂や分子中に少な（とも水酸基
とカルボキシラード基を含有する高分子重合体、例えば
特公昭５４−３７９９４号に記載の重合体も使用可能で
あり、また（Ｔ３）と（Ｃ）との反応物、例えば架橋さ
れたカルボキシメチルセルロースも使用できる。上記樹
脂は二種以上用いてもよい。

本発明の吸水性樹脂には、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
ビニルアルコール、ポリオキシエチレンオキシド、ゼラ
チン、ポリウレタン樹脂等の親水性の高分子化合物は含
まれず、架橋構造を有する本発明の吸水性樹脂は水中に
て単に吸水・膨潤すろ水不溶性の樹脂である。

本発明における香料と吸水性樹脂の割合は、吸水性樹脂
１００重量部に対し香料が０．０１〜２０重量部、好ま
しくは０．０５〜１０重量部、さらに好ましくは０゜１
〜５重量部である。香料の割合が０．０１重量部以下で
は悪臭除去のための充分なマスキング効果が得られない
。また香料の割合が２０重量部以上では悪臭除去効果は
優れるものの、吸水・膨潤する前の粉粒状物の状態で既
に香りの発散が認められ好ましくない。

本発明における、香料が吸水性樹脂の粒子内に内蔵され
ている実質的に無水の粉粒状物の製造方法は、香料ＣＩ
）が吸水性樹脂（Ｉｔ）の粒子内に既に内蔵されておれ
ば特に限定はないが、一般にＣＩＩ）を吸水・膨潤させ
た状態でＣＩ）の水性分散液を混練し、乾燥・粉砕する
ことにより製造でき、例えば以下の方法が挙げられる。

（１１界面活性剤を用いて水中に乳化分散させた香料の
水分散液を、吸水・膨潤させた吸水性樹脂中にニーダ−
などを使用して混練した後に乾燥、粉砕する方法。〔こ
の時、吸水性樹脂への吸収を妨げない範囲で、水溶性性
有機溶剤（例えばメタノール、エタノール、メチルエチ
ルケトンなど）を香料の水分散液中に含有させてもよい
。〕（２）界面活性剤を用いて水中に乳化分散させた香
料の水分散液を溶媒または溶媒の一部として吸水性樹脂
の重合を行った後に乾燥粉砕する方法。

（３）吸水性樹脂の重合を行い必要により加水分解を行
った後に、界面活性剤を用いて水中に乳化分散した香料
の水分散液を該重合物溶液中に混練し、次いで乾燥、粉
砕する方法などである。

上記方法で使用される界面活性剤としては、水または含
水有機溶剤中に油溶性の香料を乳化分散し得るものであ
るれば特に限定はないが、吸水性樹脂がアニオン基（例
えばカルボキシル基）を有する場合には、カチオン性界
面活性剤の使用は避け、アニオン性活性剤および／また
はノニオン性活性剤を使用した方が好ましい。界面活性
剤の具体例としては、米国特許第４３３１４４７号明細
書記載のものが挙げられる。

本発明の粉粒状芳香性組成物の粒子径は通常５〜５，０
００ミクロン、好ましくは１０〜２．０００ミクロンで
ある。

本発明において実質的に無水とは、粉粒状物の表面が乾
燥した状態であることを意味するものであり、吸水性樹
脂が本来有する平衡吸湿率以下（例えば吸湿率１００％
以下、好ましくは３０％以下）の水分を含んでいてもよ
い。この実質的に無水の状態は、自重の数倍以上の水を
吸収した膨潤状態あるいはゲル状態とは区分されるもの
である。

本発明の芳香性材料は種々の用途に通用できるが、特に
吸収性物品に通用した場合に効果的である。吸収性物品
としては、生理用ナプキン、タンポン、紙おむつ、おむ
つライナー、創傷包帯、失禁用バンド、母乳パッド、手
術用バンドなどの使い捨ての衛生材料、吸収性当材など
が挙げられる。

本発明の粉粒状の芳香性材料を吸収性物品に通用する方
法としては特に限定されず、例えば二枚のティッシュペ
ーパー、不織布などでサントイフチする方法、パルプ、
ウェブなどの繊維状物とブレンドする方法、バルブ層間
あるいはパルプ層上に積層する方法など、通常の吸水性
樹脂が吸収性物品に通用されている方法と同じでよい。

吸収性物品以外の用途としては、生ゴミ、汚水、トイレ
、携帯用便器、余剰活性汚泥、各種産業廃棄水からの悪
臭の除去や各種吸汗性材料（例えばａの中敷、パフ、ペ
ーパータオルなど）、洗剤類への通用などが挙げられる
。上記用途に通用する方法としては特に限定されず、粉
粒状の芳香性材料をそのまま使用してもよいし、その他
の／ｓｌイングーを用いて塊状、板状、棒状、球状、サ
イコロ状などに成形して使用してもよい。

く実　施　例〉 以下、製造例および実施例により本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれらの製造例および実施例に限定され
るものではない。

製造例１ ４０部のトウモロコシデンプンおよび６００部の水を、
撹拌棒、窒素吹き込み管、温度計を備え付しすた反応容
器に仕込み、８０℃で１時間攪拌後３０℃番こ冷却し、
更に６０部のアクリル酸、０．１部のメチレンビスアク
リルアミドおよび重合触媒として０．２部の３０％過酸
化水素水、０．１部のし一アスコルビン酸を添加して３
時間重合せしめたところ粘稠な反応液が得られた。この
反応液に３０％苛性ソーダ水溶液７０部を添加して中和
した後、ラベンダー香料０．５部およびスズラン香料０
．５部をポリオキシエチレンソルビタンモノオレート０
．５部ヲ用いて水２０部に乳化分散せしめたものを添加
・混練した。

次いで、この混練物を１１０℃の温度で水分５％以下に
循風乾燥した後、１００〜８００ミクロンの粒子径に粉
砕して粉粒状の芳香性材料（ａ）を得た。

製造例２ 攪拌棒、還流冷却器、窒素吹き込み管、温度計を備え付
けた四つ口先底フラスコにノルマルヘキサン２２０部、
ソルビタンモノステアレート２部、アクリル酸７．５部
、アクリル酸ナトリウム２９部、メチレンビスアクリル
アミド０．０２部および水５０部を加えて２０°Ｃで１
０分間攪拌を行った。次いで、混合液中に窒素ガスを吹
き込んで溶存酸素を除去した後、過硫酸カリウム０．１
部を加えて６０〜６５℃で３時間反応させた。この反応
液を濾過してノルマルヘキサンを除去することにより水
で膨潤した吸水性樹脂の含水ゲルを得た。この含水ゲル
に、ジャスミン香料０．２部とローズ香料０．１部をポ
リオキシエチレンノニルフェノール０．１部を用いて水
６部に乳化分散せしめたものを添加・混練した後、４０
〜６０℃で水分１０％以下まで減圧乾燥し、次いで粉砕
することにより粒子径が５０〜２００ミクロンの芳香性
材料（ｂ）を得た。

実施例１ 製造例１および２で得られた芳香性材料（ａ）およびＣ
ｂ）の各１ｇを５０ｍ　ｌビーカーに入れて各々２組用
意した。その１組には人工尿４０ｍ１を加えて吸収・膨
潤させ、他の組はそのままの状態でそれぞれ香りの強度
を官能評価した。尚、比較として製造例１および２と同
様の方法により香料を内蔵しない粉粒状の吸水性樹脂を
作製し、この吸水性樹脂の粒子表面に製造例１および２
と同種、同量の香料をスプレーすることにより含浸・吸
着させたものを比較例１および２として同様の評価を行
った。香りの強度の評価は、パヒューマー３名をパネラ
−とし、次の６段階で判定し、その平均値を第１表に示
した。

香りの強度　Ｏ・・・無臭 １・・・やっと感知し得る香り ２・・・何の臭いかが分かる弱い香り ３・・・楽に感知できる香り ４・・・強い香り ５・−・香料単独と同等の強烈な香り 第１表 実施例２ 製造例１および２で得られた芳香性材料（ａ）および（
ｂ）を、各々の坪量が２００　ｇ　／　ｃｄである２層
のパルプ間に６０ｇ／ｍの割合で均一にサンドインチし
、この下層にポリエチレンフィルムを、上層に不織布を
重ね合わせた後、ｌＱｃｍＸＩＱｃｍのサイズに切断し
、さらに１０ｋｇ／ｃｏｔの圧力でプレスすることによ
り吸収性物品を作製した。この吸収性物品に人尿３０ｍ
１を吸収させて、各々３５°Ｃの密封容器内に保存し、
１時間後に悪臭発生の有無を官能試験した。

尚、比較として、製造例１および製造例２と同様の方法
により香料を内蔵しない吸水性樹脂を作製し、この吸水
性樹脂の粒子表面に各々製造例と同種、同量の香料をス
プレーしたものを用いて上記と同様にして吸収性物品を
作製し、比較例１および２として試験に供した。

また、比較例３として、単に不織布、パルプ（４００ｇ
／ｍ）、ポリエチレンフィルムのみから成る吸収性物品
を作製し、同様の試験を行った。これらの試験結果を第
２表に示す。

第２表 〈発明の効果〉 本発明の芳香性材料は、香料が吸水性樹脂の粒子内に内
蔵されたものであり、次の様な種々の効果を有する。

（１）香料が吸水性樹脂の粒子内に内蔵されているため
、粉粒状のままでは香りの揮散がなく、吸水性樹脂が水
、経血、尿、分泌液、汗などを吸収して膨潤した時に始
めて、内蔵されている本来油溶性である香料が粒子表面
に移行して芳香を発散する。

（２）活性炭、ゼオライトなどの様な吸着性の脱臭基剤
の表面を吸水性ポリマーで被覆してなる脱臭剤ではポリ
マー被覆による脱臭能力の低減が避けられない欠点があ
るのに対し、本発明の芳香性材料では芳香性の低下はな
く、吸収性物品に適用した場合に特に優れた悪臭除去効
果を発揮する。

（３）本発明の芳香性材料は従来から吸収性物品に使用
されている吸水性樹脂と同し実質的に無水の粉粒状であ
るため、吸収性物品への通用が容易である。

上記効果を有することから、本発明の芳香性材料は使い
捨て紙おむつ、生理用ナプキン、クンボン、創傷包帯、
失禁様パッド、母乳パッド、手術用パッドなどの吸収性
物品に特に優れた効果を発揮する。

なお、本発明の芳香性材料は水などと接触して吸水・膨
潤した比較的短い期間（例えば、吸収性物品に経血、尿
、分泌液などの体液が吸収された時点から吸収性物品が
廃棄処分されるまでの短期間）に芳香を発するものであ
って、吸水性樹脂を用いて香料の徐放性（効力持続性）
を期待しようとするものではなく、これとは逆に限られ
た時期にすＪ力を発現しようとするものである。

特許出願人　ユニ・チャーム株式会社 小川香料株式会社 三洋化成工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、吸水性樹脂の粒子内に香料が内蔵されており、吸水
   ・膨潤して始めて発香する実質的に無水の粉粒状物から
   なることを特徴とする芳香性材料。 ２、吸水性樹脂が水溶性単量体および／または加水分解
   により水溶性となる単量体（Ａ）、架橋剤（Ｂ）および
   多糖類（Ｃ）とを必須成分として重合させ必要により加
   水分解を行つて得られる樹脂である特許請求の範囲第１
   項記載の芳香性材料。 ３、吸水性樹脂１００重量部に対する香料の割合が０．
   ０１〜２０重量部であるところの特許請求の範囲第１項
   または第２項記載の芳香性材料。 ４、吸収性物品に使用される特許請求の範囲第１項、第
   ２項または第３項記載の芳香性材料。