JPS6159167B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、各種工事又は製品製造に用いられ
るモルタルあるいはセメントコンクリート又はセ
メントを含む複合材料等を連続混練製造する双方
向対向流混練型連続式ミキサーに関するものであ
る。

従来からモルタル、セメントミルク、セメント
コンクリート等を混練する装置には、傾胴回転タ
イプのミキサー、パン内に撹拌翼を配設したミキ
サー、袋内に混練物を入れて上下動させることに
より混練するオムニタイプのミキサー等がある。
しかし、これらの装置はいずれも一バツチ毎に計
量混練するものであるため、材料供給、計量、混
練、排出等の作業の繰り返しがある。この結果、
多量の混練を連続的に行ない難いものであり、非
常に能率が悪いものであつた。

しかも、コンクリート材料は密度、比重、寸
法、形等の異なる材料成分を混練したものである
から、混練を完全に行なつて、各材料を均質に分
散させる必要があるが、バツチ式のミキサーでは
必ずしも満足できない場合があつた。

これらを解決する装置としては、例えば、スク
リユー式の混練装置が考えられているが、単一の
スクリユーのみでは混練材の滞留時間が少なく、
混練も充分ではなく、又、粒径の比較的大きな骨
材や粒径の非常に小さな材料等の混練等は充分に
行なうことができないものであつた。

また、スクリユーとパドルとを組合せた連続ミ
キサーがあり、バツチミキサーを凌ぐ混練性能を
発揮し得るが容積効率上に無駄があり、又、最近
の多様化したセメント系材料とその他の材料の充
分な能力を発揮させるために、混練のキヤパシテ
イを落したり、ミキサー能力をあげたり、多段練
りをする等の苦労が多い。

そこで、この発明はこれを解決するもので、双
方向からの対流混練を、在来の重力に抗して混練
材料を押し上げ、強制撹拌をし、可撓性のミキサ
ーボトムでオムニ効果を発揮しながら連続的に練
るという連続ミキサーに加えたもので、容積効率
の向上と材料同志の対流による混練効率の向上、
比重の異なる材料同志の混練効率の向上を可能と
した双方向対向流混練型連続式ミキサーを提供す
るということを目的とするものである。

そこで、この発明は、樋と平行に延びる２本の
回転軸を前記樋内に並設し、前記各回転軸のスク
リユー歯とパドル群とを長手方向に交互に設け、
前記各回転軸のスクリユー歯及びパドル群の一部
が回転に伴い他方の回転軸周囲の混練物移送領域
内に突出可能に設けた双方向対向流混練型連続式
ミキサーにおいて、前記樋の底部中央に長手方向
に延びる小突条を設けて、前記樋の底部に長手方
向に平行に延びる２本の溝を形成することによ
り、前記樋の断面をＷ字状に形成し、前記各回転
軸を前記各溝に沿わせて各みぞじように配設し、
前記一方の回転軸のパドル群と他方の回転軸のス
クリユー歯とを対応する位置に設け、前記樋を材
料供給端部側から材料排出端部側に向けて上方に
傾斜させた構成の双方向対向流混練型連続式ミキ
サーとすることにより、 従来の単一スクリユー式のものに比べて、混
練材の混練装置内における滞留時間をオムニ効
果により長くすることができる、 双方向から混練できるので、そのミキシング
効率を向上させることができる。しかも、比重
の異なる、又は比重の非常に重たい物の混練に
充分な効果が発揮できる。

また、混練容積効率が大きくなるので、混練
材のミキサーキヤパシテイを高くできる、 粒径の非常に小さな材料の混練をすることが
できる、 又、逆に骨材等の粒径の大きな材料の混練を
することができる、 比重差の大きな材料同志の混練ができる、 低スランプコンクリートや重量コンクリート
の混練ができる、 粉体と液体の充分な混練ができる、 等の特徴を有する。

次に、この発明を図面に基づいて説明する。

第１図において、セメントビン２９に取付けら
れたセメントレベル制御装置３６は、セメントビ
ン２９に供給されるセメントが所定高さに達する
と、これを検知して作動し、セメントを供給する
図示しないセメント供給装置を停止させるように
なつているが、単なるレベル検知手段としてもよ
い。又、このセメントビン２９には袋やコンテナ
等から直接セメントを投入できるようになつてい
る。

セメント自動計量連続供給装置３７はタンク底
部の移送スクリユー３０によりセメントをロータ
リベーンフイーダ３２（第２図参照）に集める。
このロータリベーンフイーダ３２は、一定回転
数、又は、任意の回転数を選択出来る。しかも、
ロータリベーンフイーダ３２は、本装置に於いて
は一つとしたが配合量に応じて複数としてもよ
い。

水供給装置３５は、自動的に水を補給するため
のレベルスイツチ１０、水ポンプ９により構成す
る。

水量選択装置１２は、モルタル、コンクリート
等の連続混練装置への供給水を制御するものであ
り水流量計１５、調整バルブ１４、自動開閉バル
ブ１３、と経て所定の水量をパグミル型ミキサー
すなわち双方向対向流混練型連続式ミキサー４４
に供給する。水流量調整バルブ１４は配合の設定
を行なうためのものであつて、そのセツテイング
により供給水量が決定される。

砂、骨材等混練材定量供給装置３１はモルタ
ル、コンクリート等ミルク系以外の混練に用いる
装置でありベルトフイーダ５２のベルトスピード
及びカツトゲート４１の調整により第３図に示し
た砂ビン３１ａ、石、骨材ビン３１ｂから排出さ
れる砂、石、骨材の供給量を決定する。

双方向対向流混練型連続式ミキサー４４は、各
装置より所定配合に基づいて連続的に供給されて
くるセメント、その他の粉体、水、或は砂を同時
に連続混練する。この双方向対向流混練型連続式
ミキサー４４は、可撓性を有し且つその底部側横
断面が第４図の如く略Ｗ字状に形成された樋４０
とを備えている。この樋４０の底部中央には長手
方向に延びる小突条４０ａが形成されていて、こ
の小突条４０ａは樋４０の底部に長手方向に平行
に延びる２本の溝４０ｂ，４０ｃを形成してい
る。これにより、樋４０は断面がＷ字状に形成さ
れている。この樋４０は、可撓性材料から断面が
略Ｗ字状に一体成形したものであるが、断面が略
Ｕ字状の樋本体内に断面が〓状の部材を配設し
て、断面が略Ｗ状のものとしてもよい。また、双
方向対向流混練型連続式ミキサー４４は、樋４０
内に平行に配設された２つの回転軸３９，３９′
（第５図参照）と、各回転軸３９，３９′にその長
手方向に所定間隔をおいて突設された混練材料送
り出し用のスクリユー歯３９ａ，３９a′と、スク
リユー歯３９ａ，３９ａ間又は３９a′，３９a′間
において各回転軸３９，３９′周面に突設された
撹拌用のパドル３９ｂ，３９b′と、各回転軸３
９，３９′の端部に取付けられ且つ互いに噛合す
るギヤ３９ｃ，３９c′と、回転軸３９に連動する
モーター３８を有する。しかも、スクリユー歯３
９ａはパドル３９b′に対応し、スクリユー歯３９
a′はパドル３９ｂに対応していると共に、回転軸
３９のスクリユー歯３９ａ及びパドル３９ｂは他
方の回転軸３９′周囲の混練物搬送領域内に突出
し、回転軸３９′のスクリユー歯３９a′及びパド
ル３９b′は他方の回転軸３９周囲の混練物搬送領
域内に突出している。なお、回転軸３９，３９′
は互いに近接する位置に且つ樋４０の溝４０ｂ，
４０ｃに鉛つて溝４０ｂ，４０ｃ上に配置されて
いる。しかも、この樋４０は、材料供給端部側か
ら材料排出端部側に向けて上方に向けて若干傾斜
させられている。また、この樋４０は、その全長
にわたつて同一内径としてもよいし、又、排出側
を若干狭めた形状としてもよい。

このような双方向対向流混練型連続混練ミキサ
ー４４において、モーター３８を作動させると、
回転軸３９，３９′が互いに反対方向に回転し
て、樋４０内の混練材料がスクリユー歯３９ａ，
３９ａによつて上側に移送される一方、この混練
材がパドル３９ｂ，３９b′により混練される。し
かも、パドル３９ｂは回転軸３９′のスクリユー
歯３９a′の混練物移送領域内に突出して混練物を
撹拌混練し、パドル３９b′は回転軸３９のスクリ
ユー歯３９ａの混練物移送領域内に突出して混練
物を撹拌混練することにより、混練材の双方向か
らの対向流が混練される。

この際、各パドル３９ｂ，３９b′はスクリユー
歯３９a′，３９ａの混練物移送領域内にパドル３
９ｂ，３９b′側の混練物の一部を移動させ、この
移動させられた混練物はスクリユー歯３９a′，３
９ａにより上方に移送される。一方、パドル３９
ｂ，３９b′がスクリユー歯３９a′，３９ａの混練
物移送領域内に移動すると、混練物移送領域内の
混練物がパドル３９ｂ，３９b′側に夫々掻き出さ
れ、この掻き出された混練物がパドル３９ｂ，３
９b′周囲の混練物と撹拌混練される。

また、樋４０が上方に若干傾斜していることに
加えて、パドル３９ｂ，３９b′がスクリユー歯３
９ａ，３９ａ間又は３９a′，３９a′間に設けられ
ていると共に、パドル３９ｂ，３９b′がスクリユ
ー歯３９a′３９ａに夫々対応していることによ
り、上述した様に各スクリユー歯３９a′，３９ａ
の混練物移送領域内からパドル３９ｂ，３９b′に
より掻き出された混練物がパドル３９ｂ，３９
b′周囲の混練物と撹拌混練されるが、この際、混
練物はパドル３９ｂ，３９b′の回転に伴い重力の
作用により混練されながら下方すなわち材料供給
側に移動させられる。そして、この混練物は再び
パドル３９ｂ，３９b′によりスクリユー歯３９
a′，３９ａの混練物移送領域内は移動させられて
上方に移送される。この様なオムニ効果により、
混練物は各パドル３９ｂ，３９b′の部分に滞留す
る時間が長くなると同時に回転軸３９，３９′周
囲の搬送通路からの混練材の対流によつて混練効
率が向上すると共に、樋状ミキサー内部の容積効
率も向上して、場合によつて混練物内に含まれる
水、及びセメント系材料の水和の安定や、ミキサ
ー本体の容積比混練能力が向上する。

従つて、混練物は各パドル３９ｂ，３９b′によ
り充分混練され、この混練は樋４０の上方に向う
に従つてより均質に行なわれることになる。

制御盤１１は、各機器の運転操作装置と配合設
定用コントロール装置、及び各々の材料使用量の
記録、練り上がり量の記録装置が内蔵されてい
る。

この発明は、以上説明したように、樋と平行に
延びる２本の回転軸を前記樋内に並設し、前記各
回転軸のスクリユー歯とパドル群とを長手方向に
交互に設け、前記各回転軸のスクリユー歯及びパ
ドル群の一部が回転に伴い他方の回転軸周囲の混
練物移送領域内に突出可能に設けた双方向対向流
混練型連続式ミキサーにおいて、前記樋の底部中
央に長手方向に延びる小突条を設けて、前記樋の
底部に長手方向に平行に延びる２本の溝を形成す
ることにより、前記樋の断面をＷ字状の形成し、
前記各回転軸を前記各溝に沿わせて各みぞじよう
に配設し、前記一方の回転軸のパドル群と他方の
回転軸のスクリユー歯とを対応する位置に設け、
前記樋を材料供給端部側から材料排出端部側に向
けて上方に傾斜させた双方向対向流混練型連続式
ミキサーとしたので、次のような効果を有する。

従来の単一スクリユー式のものに比べて、混
練材の混練装置内における滞留時間をオムニ効
果により長くすることができる、 双方向から混練できるので、そのミキシング
効率を向上させることができる。しかも、比重
の異なる、又は比重の非常に重たい物の混練に
充分な効果が発揮できる。

また、混練容積効率が大きくなるので、混練
材のミキサーキヤパシテイを高くできる、 粒径の非常に小さな材料の混練をすることが
できる、 又、逆に骨材等の粒径の大きな材料の混練を
することができる、 比重差の大きな材料同志の混練ができる、 低スランプコンクリートや重量コンクリート
の混練ができる、 粉体と液体の充分な混練ができる、 特殊な混和剤添加のモルタル、ミルク又は油
性系物質を含むエマルジヨン液の混練効果を向
上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す混練装置の
配管系統図、第２図は第１図に示した混練装置の
側面図、第３図は第２図に示した混練装置の平面
図、第４図は双方向対向流混練型連続式ミキサー
の横断面図、第５図は双方向対向流混練型連続ミ
キサーのスクリユー歯とパドルとの関係を示す配
置図である。 ３８…モーター、３９，３９′…回転軸、３９
ａ，３９a′…スクリユー歯、３９ｂ，３９b′…パ
ドル、３９ｃ，３９c′…ギヤ、４０…樋、４４…
双方向対向流混練型連続式ミキサー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 樋と平行に延びる２本の回転軸を前記樋内に
   並設し、前記各回転軸のスクリユー歯とパドル群
   とを長手方向に交互に設け、前記各回転軸のスク
   リユー歯及びパドル群の一部が回転に伴い他方の
   回転軸周囲の混練物移送領域内に突出可能に設け
   た双方向対向流混練型連続式ミキサーにおいて、 前記樋の底部中央に長手方向に延びる小突条を
   設けて、前記樋の底部に長手方向に平行に延びる
   ２本の溝を形成することにより、前記樋の断面を
   Ｗ字状に形成し、前記各回転軸を前記各溝に沿わ
   せて各みぞじように配設し、前記一方の回転軸の
   パドル群と他方の回転軸のスクリユー歯とを対応
   する位置に設け、前記樋を材料供給端部側から材
   料排出端部側に向けて上方に傾斜させたことを特
   徴とする双方向対向流混練型連続式ミキサー。