JPS6143960Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関の吸気系に設けられる補助空
気制御装置に関する。

補助空気制御装置は、内燃機関のスロツトルバ
ルブを迂回する補助空気通路に設けられて、該補
助空気通路の通過空気量を制御するものである。

従来のかかる補助空気制御装置について第１図
及び第２図を参照して説明する。

第１図及び第２図において、１は内燃機関の吸
気系に設けられたスロツトルバルブ（図示せず）
を迂回する補助空気通路であり、スロツトルバル
ブを迂回して内燃機関の燃焼室に供給されるべき
補助空気が矢印Ａ及びＢによつて示される如く流
れるのである。補助空気通路１の途中には一端に
おいて補助空気通路１内に貫通孔２を有するスリ
ーブ３が設けられている。スリーブ３上には、一
端において制御孔４を有するシヤツター５がピン
６を中心に回動できるように設けられ、シヤツタ
ー５の角度位置に応じて、貫通孔２と制御孔４と
によつて形成される通路の断面積が変化して補助
空気量が制御されるのである。シヤツター５は上
記通路を閉塞するようにスプリング７によつて付
勢され、またシヤツター５の他端は、補助空気通
路１の外部にあつて係合片８が形成されている。
一方、スリーブ３の他端は、補助空気通路１の外
部にあつて係合片８の移動範囲において窓９を有
する。またスリーブ３の他端は、補助空気通路１
を形成するブロツクと一体になつたブロツク１０
と共にバイメタル室１１を形成している。バイメ
タル室１１内には、バイメタル素子１２とこれに
機械的かつ熱的に結合したヒータ１３とが設けら
れており、ヒータ１３の端子はコネクタ１４を介
して外部制御回路（図示せず）に接続されるよう
になつている。一方、バイメタル素子１２の自由
端部は、通常係合片８の側面に当接している。

上記構成の補助空気制御装置においては、コネ
クタ１４を介して制御電流をヒータ１３に流して
バイメタル素子１２を適当に変形せしめてシヤツ
ター５をピン６を中心に回動せしめて、補助空気
量を制御するのである。

また、バイメタル室１１の温度が所定温度まで
上昇すると、バイメタル素子１２の変形に応じて
制御孔４と貫通孔２とによつて形成される通路が
閉塞され、シヤツター５がブロツク１０上に設け
られたストツパー１５に当接してシヤツター５の
回動は停止する。また、更にバイメタル室１１の
温度が上昇し続けると、バイメタル素子１２も更
に変形し続け自由端部がシヤツター５の係合孔８
の側面から離れてしまう。

しかしながら、かかる従来の補助空気制御装置
においては、バイメタル素子１２の自由端部がシ
ヤツター５の係合片８の側面から離れると、機関
が発生する振動に応じてバイメタル素子１２が共
振して係合片８と激しく衝突し、シヤツター５の
係合片８が摩耗してしまうという問題点があつ
た。

そこで、本考案の目的は、上記問題点を解決し
てシヤツターのバイメタル素子との衝突による摩
耗を防止し得る補助空気制御装置を提供すること
である。

本考案の補助空気制御装置は、ヒータに熱的結
合しかつシヤツターと係合してヒータからの熱に
よつて変形してシヤツターに導電的に当接してこ
れを駆動するバイメタル素子にヒータの一端が電
気的に接続され、またヒータの他端とシヤツター
との間にヒータに制御電流を供給するための電圧
が印加され、シヤツターがストツパーに当接する
とシヤツターからバイメタル素子が離間し制御電
流の供給が停止するようになつている。

以下、本考案の実施例を第３図を参照して詳細
に説明する。

第３図において、ヒータ１３の一端はコネクタ
１４の接続端子１６に接続され、他端はヒータ１
３をバイメタル素子１２に固着せしめているピン
１７に接続されてこのピン１７を介してバイメタ
ル素子１２に電気的に接続されている。本考案に
よる補助空気制御装置の上記した部分以外の構成
は第１図及び第２図と同様であるのでここでは説
明を省略する。なお、シヤツター５及びブロツク
１０は導電材によつて形成されている。

上記構成の本考案による補助空気制御装置にお
いては、ブロツク１０がアースされており、また
ブロツク１０とシヤツター５とが電気的に接続さ
れている。よつて、ヒータ１３を加熱せしめる制
御電流はコネクタ１４の接続端子１６からヒータ
１３を流れてそしてバイメタル素子１２を介して
シヤツター５へ流れる。つまり制御電流はバイメ
タル素子１２とシヤツター５との当接部を流れ
る。

このため、補助空気通路１を閉塞するように制
御電流が供給され、ヒータ１３の加熱によつてバ
イメタル室１１の温度が所定温度まで上昇する
と、先ずシヤツター５がストツパー１５に当接し
てバイメタル素子１２がシヤツター５から離れる
ことになり、制御電流はヒータ１３に流れなくな
る。よつてヒータ１３の発熱量が低下するのでや
がてバイメタル室１１の温度が除々に低下してバ
イメタル素子１２はシヤツター５との離間量を大
きくすることなくその変形が停止し、逆に元の形
に戻り始める。次いで、更に、バイメタル室１１
の温度が低下するとバイメタル素子１２は再びシ
ヤツター５に当接しヒータ１３には制御電流が流
れる。そしてヒータ１３の発熱によつて再びバイ
メタル室１１の温度は上昇することになり上記の
動作を繰り返すことになる。

本考案による補助空気制御装置においては、バ
イメタル素子１２がシヤツター５から離れたとき
のその離間量を極めて小さくすることができ、ま
た離間時間を短縮できる。このため、バイメタル
素子１２の機関振動との共振によつてバイメタル
素子１２がシヤツター５に衝突しても、その衝突
によるシヤツター５の摩耗量は、離間量に比例す
るためほとんど無視できるのである。

このように、本考案による補助空気制御装置に
よれば、ヒータの一端がバイメタル素子に電気的
に接続され、バイメタル室の高温時にシヤツター
からバイメタル素子が離れるとヒータを加熱せし
める制御電流が流れなくなるように構成されてい
る。このため、バイメタル素子とシヤツターとの
離間量を極めて小さくすることができる故にバイ
メタル素子との衝突によるシヤツターの摩耗を防
止し得るのである。また、本考案による補助空気
制御装置においてはコネクタ１４における外部接
続端子数が１端子になるので経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は補助空気制御装置の従来例を示す断面
図、第２図は第１図のシヤツター部分を示す図、
第３図は本考案の補助空気制御装置の実施例を示
す断面図である。 主要部分の符号の説明、１……補助空気通路、
３……スリーブ、５……シヤツター、１２……バ
イメタル素子、１３……ヒータ、１４……コネク
タ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内燃機関の吸気系に設けられたスロツトルバル
   ブを迂回する補助空気通路に設けられて該補助空
   気通路を通過する空気量を制御する導電材からな
   るシヤツターと、該シヤツターに当接してシヤツ
   ターの移動を停止させるストツパーと、制御電流
   により発熱するヒータと、前記ヒータに熱的結合
   しかつ前記シヤツターと係合して前記ヒータから
   の熱によつて変形して前記シヤツターに導電的に
   当接してこれを駆動しかつ前記シヤツターが前記
   ストツパーに当接すると前記シヤツターから離間
   するバイメタル素子とからなり、前記ヒータの一
   端が前記バイメタル素子に電気的に接続され、前
   記ヒータの他端とシヤツターとの間に前記ヒータ
   に制御電流を供給するための電圧が印加されるこ
   とを特徴とする内燃機関の補助空気制御装置。