JPS6138815Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輛用空気調和装置用アクチユエー
タ、特にアクチユエータを構成するケースの底面
側に配置した基板の押え付け構造に関するもので
ある。

従来、車輛用空気調和装置用アクチユエータは
下ケースの底面側にプリント基板を配置し、その
上部側にモータ及びこのモータの回転力を減速す
る減速ギヤ、この減速ギヤにより回動される出力
ギヤ及び上記モータに給電するコネクタなどを有
しており、これら全体を被うように上ケースがか
ぶせられる。

しかしながら、従来の上記構成によるアクチユ
エータによればコネクタの下面側より突出するリ
ード端子部分をプリント基板に設けたソケツト部
分に差込む際の押圧力又は引抜け力が加わつた時
にプリント基板が撓んでしまい、これらが破損す
るなどの欠点を有している。すなわちプリント基
板は通常下ケースの表面側より幾分浮き上るよう
な状態で取付けられているのであるが、プリント
基板の一部に対し、コネクタ側からの押圧力が加
わることにより、そのプリント基板の一部がコネ
クタの表面側方向に撓むためにこれによりこの撓
んだ部分が破損してしまい、又コネクタを引抜く
時にソケツト部との摩擦に基づきプリント基板に
対し上部方向の応力が作用しプリント基板が破損
することになる。

本考案の目的はプリント基板を上ケースより突
出させた押え片により押しつけるようにして、コ
ネクタからの応力が加わつても容易に撓まないよ
うにして、上記欠点を除去するものであり、以下
実施例を用いて詳細に説明する。

第１図、第２図は本考案の車輛用空気調和装置
用アクチユエータの一実施例を示す簡略構成図で
あり、同図において１は取付孔１ａを有する下ケ
ースであり、プリント基板２が載置される平端部
３と、この平端部３の外周側より上部方向に立ち
上がる側壁部４とからなり、平端部３の上部側に
載置されたプリント基板２の上部側にはモータ
５、さらにこのモータ５の回転力を減速する減速
ギヤ６によつて回動される図示しない出力ギヤの
軸７および出力ギヤの電気制御接片側に接触して
モータ５の回転方向を制御する摺動接片８などが
設けられ、さらにプリント基板２のコーナー部に
はコネクタ９が取付けられる。このコネクタ９は
第２図に示すように底面側にリード端子１０を有
し、このリード端子１０はプリント基板２に対し
設けられたソケツト部に挿入され、このリード端
子１０の出力はプリント基板２の裏面側に設けら
れた配線パターンを介して上記接片８およびモー
タ５側に導かれる。上記プリント基板２には第３
図に示すように孔１１が形成され、この孔１１に
は平端部３から突出する凸部１２が貫入し、この
凸部１２の頭部によつて平端部３側に固定されて
おり、又側壁部４側から水平方向に突出する突出
片１３によりそのコーナー部が押圧されている。
１４はケースであり、平端部３と平行となる板部
１５と、この板部１５の外周側から平端部３方向
に突出する側壁部１６からなる。上記板部１５は
コネクタ９に対応する部分が切り欠かれており、
これによりコネクタ９が取付けられるプリント基
板２の一部は外部に露出しており、この露出部分
にコネクタ９を取付けることができる。この場合
板部１５のコネクタ９の近傍の周辺に対応する箇
所には押え片１７が設けられ、この押え片１７は
その先端がプリント基板２の表面側を押圧するよ
うな状態となり、この押え片１７によつてコネク
タ９の外周側に対応するプリント基板２は下ケー
ス１側に押圧されることになる。又板部１５には
押え片１８が設けられ、これによりプリント基板
２の一部を押圧することができる。なお上記押え
片１７については板部１５の外周側に設けられる
もので、側壁部としても機能する。

以上の構成によれば、上ケースより突出する押
え片１７により少くともコネクタ９の外周側に対
応するプリント基板２の一部が平端部３方向に押
圧されるので、このコネクタ９を引抜く時のその
リード端子１０と図示しないソケツト部との摩擦
力でプリント基板２に対し上部方向に応力が作用
しても、押え片１７の押付け力によりその変形を
防止でき、このためにプリント基板２におけるコ
ネクタ９側がクラツクしたり破損するなどの問題
を解消することができる。又押え片１８あるいは
突出片１３によつてもプリント基板２を平端部３
方向に押付けることができ、プリント基板自体の
強度を高めることができる。又プリント基板２が
平端部３に直接設置しているので、プリント基板
２の平端部３方向の変形をも防止することができ
る。

第５図、第６図は本考案による車輛用空気調和
装置用アクチユエータの他の実施例を示す簡略構
成図であり、第１図、第２図と同じものは同一符
号を用いている。この場合、板部１５より延長す
る板部１９がコネクタ９を被うように設けられ、
且つこの板部１９にコネクタ９を挿入する孔１９
が設けられており、この孔１９の周延側からはコ
ネクタ９を囲繞するような押え片２０が突出し、
この押え片２０の先端側によつてプリント基板２
の表面側を押圧している。このようにコネクタ９
の外周側を囲繞するような押圧片２０によつてプ
リント基板を押えることによりプリント基板のコ
ネクタが対応する箇所の変形をより一層防止する
ことができ、これによりコネクタ９を着脱する際
のプリント基板の破損を防止することができる。

以上説明したように本考案による車輛用空気調
和装置用アクチユエータによれば下ケースの表面
側に配置されたプリント基板の少くともコネクタ
が載置される部分の近傍を上ケースより突出する
押え片によつて押えるようにしたので、プリント
基板のコネクタ側における変形を防止することが
でき、コネクタを着脱する際のプリント基板に発
生する破損などを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案による車輛用空気調和
装置用アクチユエータの一実施例を示す平面図お
よび断面図、第３図、第４図はその要部を示す断
面図、第５図、第６図は本考案による車輛用空気
調和装置用アクチユエータの他の実施例を示す平
面図および断面図である。 １……下ケース、２……プリント基板、３……
平端部、４，１６……側壁部、５……モータ、６
……減速ギヤ、１０……リード端子、１２……突
出部、１３……突出片、１４……上ケース、１５
……板部、１７，１８……押え片、１９……孔、
２０……押え片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下ケースの表面側に配置されたプリント基板
   におけるコネクタが設けられる部分の近傍を、
   上ケース側より突出する押え片で下ケース側に
   押圧するようにしたことを特徴とする車輛用空
   気調和装置用アクチユエータ。 (2) 押え片はコネクタの外周側を囲繞するように
   設けられてなる実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の車輛用空気調和装置用アクチユエータ。