JPS613878A - 部材表層の浸炭焼入れ方法 - Google Patents

部材表層の浸炭焼入れ方法

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JPS613878A
JPS613878A JP12197484A JP12197484A JPS613878A JP S613878 A JPS613878 A JP S613878A JP 12197484 A JP12197484 A JP 12197484A JP 12197484 A JP12197484 A JP 12197484A JP S613878 A JPS613878 A JP S613878A
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/40Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using liquids, e.g. salt baths, liquid suspensions
    • C23C8/42Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using liquids, e.g. salt baths, liquid suspensions only one element being applied
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 不発明は鉄系部材表層の浸炭方法および浸炭焼入れ方法
に関する。
部材表層に浸炭処理を施すこと、および浸炭処理された
部材を鋳入れすることは従来より広く行われているとこ
ろである。ところで従来浸炭方法は固体浸炭、液体浸炭
およびガス浸炭に大別されるが、いづれの方法にも欠点
が多い。
即ち、固体浸炭は部材を固体浸炭剤とともに浸炭箱につ
めて密閉し、加熱炉で長時間加熱する方法であるが、表
面炭素濃度、浸炭深さの正確な調節が困難で、過剰浸炭
の傾向がめるうえ、作業環境がわるく、作業人員を多く
必要とする。
また液体浸炭はシアン化ソーダ(NaCN )を主成分
とする溶融塩浴中に部材を数十分から数時間程度浸漬し
、浸炭と同時に窒化をする方法であるが、浴の組成が時
間とともに変動しやすいので管理がめんどうであるばか
りでなく、有毒であるので排気装置や公害対策装置が必
須とされ   □る。近年急速に普及したガス浸炭はC
Oガスを主成分とする浸炭性ガス中で部材を数十分から
数時間加熱する方法であって、表面炭素濃度の調節が可
能であり、かつ浸炭が均一におこなわれ、作業環境もよ
く、また自動化と品質管理が実施し易いなど多くの利点
を有するものの、設備費が高く、作業に専門的ガ知識を
必要とし、特に間題とされる点は爆発の危険があるなど
多くの問題点をかかえている。
本発明者は辷記従来浸炭方法にそれぞれ存する問題点を
解消する目的で本発明をなすにいたったものでろって、
少くとも浸炭層をそれ程深くしなくてもよい、従って浸
炭焼入れ硬化層の厚みを深く要求されない部材に対する
簡易かつ秒単位の浸炭方法および浸炭焼入れ方法を提供
するものである。
本願第1発明の要旨は 常温で粘性の低い液状を呈するアルコール中に浸漬され
ている部材の所定部分表層を誘導加熱手段を用いて所定
時間をかけて所定温度まで加熱することにより、ヒ記部
材の昇温表面に接するアルコールの熱分解によって生ず
る活性炭素を昇温表層の組織中に浸透拡散せしめること を特徴とする部材表層の浸炭方法にある。
これを以下に詳述する。
アルコールは周知の如く炭化水素基と水酸基が結合した
構造をもち、その種類も多いが、あとで詳述するように
当該アルコール中に浸漬された部材の表層が極めて短時
間加熱昇温している間に表層に触れているアルコールを
作用させなければならないので、粘性が低く流動性に富
むものが適し、かつ沸点が比較的低い方が好ましい。し
かし、揮発性に富むものは安定性に欠ける。従ってメタ
ノールCT(、−OHおよびエタノールCH,−CH2
−OHがその性質上と経済とから最適でろり、またドブ
ロバノールCHs  (CH2)t OHでもよい。
アルコール中に浸漬された部材は、浸炭せんとする部分
の表面を誘導加熱される。誘導加熱は公知の如く急速加
熱手段でアリ、所望温度まで部材表層を秒単位の短時間
で昇温可能である。
しかし本発明では部材表層を単に所定温度まで可及的短
時間に昇温せしめるものではない。部材表層が少くとも
アルコールの沸点以ヒの温度に昇温し、尚該昇温した表
面に接触しているアルコールが熱分解して活性炭素を生
じ、これが昇温し九部材表層に十分浸透拡散しうる時間
的余裕が必要でおるとともに、一方では表面の過剰浸炭
濃度となるのを回避し、他方では部材表層の肌あれを避
け、かつ結晶粒の粗大化を回避するように制御する。即
ち、本発明では部材表層を誘導加熱する加熱コイルの電
源出力を制御して所定時間をかけて所定温度に達するよ
うに調節する。これは後記実験例によって更に詳述する
が、加熱時間と温度との関係において、少くとも60町
以内でなければ誘導加熱を用いた浸炭のメリット・・・
短時間での処理・・・は失われるであろうし、好ましく
は20度以下での加熱時間で処理される。また当該時間
内に処理すれば、その間に到達する最高温度が1,10
0℃以辷であっても、肌あれや結晶粒の粗大化を惹起す
ることなしに50〜60μmの浸炭層を形成しうる。
使用されるアルコールは水溶液ではない。秒単位の加熱
中に浸炭を進行せしめる関係上濃度が高いことが好まし
く、また浸炭能も後述実験例が示す如く、加熱時間と加
熱温度との関係から管理が容易である。
またアルコールは、当該アルコール以外に浸炭剤として
使用可能と考えられる有機溶剤に比べて穏やかな浸炭を
するようでろり、安定性がある。例えば本発明者が本発
明をなすに到る過程で行った実験例中で、アセトンをそ
のまま使用した場合には供試体の表面過剰浸炭を生じ、
水溶液として使用した場合には高い浸炭能を示しはする
ものの表層全面に均質な浸炭層を得ることができなかっ
た。これに反し、アルコールはそのまま使用しても表面
過剰浸炭の虞れなく、また水溶液にしないため均質な浸
炭,1−を保証しうろこととなる。
ところで、部材表層に浸炭をする本来の目的は部材表層
の浸炭焼入れにある。それ故、本願は上記第1発明によ
って開示した浸炭方法が施された部材についての焼入れ
方法を更に提供するものでおる。
本願第2発明の要旨は、 常温で粘性の低い液状を呈するアルコ−、71/中に部
材を浸漬し、当該部材の所定部分表層を誘導加熱手段を
用いて所定時間をかけてAC1変態点以ヒの所定温度ま
で加熱し、直ちに急冷を施す。
ことを特徴とする部材衣層の浸炭がε入れ方法にある。
当該第2発明は浸炭濃度ならびに深さをそれ程要求され
ない特殊な場合に適用される焼入れ方法である。急冷は
部材をviし、かつ誘導加熱が行われるアルコールが満
された槽内を撹拌して、流動するアルコールで昇温表層
を冷却するか、あるいは加熱停止後直ちに部材を槽中よ
り取り出し、例えば水・油・ンリブルその他通常の焼入
れ冷却手段で急冷して焼入れする。この場合は部材の昇
温加熱されている時間が短いため、活性炭素の浸透・拡
散の度合が低い。それ故、部材の成分元素としてMn 
、 Cr  その他の焼入性の良好な元素を十分含有し
、Cのみが不足しているような場合に浸炭処理によって
これを補足し、薄いが硬度の高い表面硬化層を得たいよ
うな際゛に用いられる。
これに対し、通常は適当な浸炭濃度と可及的Kmい浸炭
層の形成およびこれから得られる可及的に厚い焼入れ硬
化層が要求されるものである。この要求に応するために
なされたのが次に示す第3発明でおる。
本願第3発明の要旨は、 常温で粘性の低い液状を呈するアルコール中に浸漬され
ている部材の所定部分表層を誘導加熱手段を用いて所定
時間をかけて所定温度まで加熱し、加熱終了後アルコー
ル中で放冷して浸炭処理を施し、ついでアルコール中か
ら引1!あげられた部材の浸炭処理きれた部分を誘導加
熱手段を用いて所定の焼入れ温度1で表面加熱のうえ急
冷する゛ ことを特徴とする部材衣1−の浸炭焼入れ方法にある。
当該第3発明は部材の所定部分表層をアルコール中で誘
導加熱したのち、そのままアルコール中で昇温部分が常
温もしくは活性炭素の組織内への浸透可能な温度以下に
低下するまで放冷することにより、活性炭素が部材表層
の組織内へ十分浸透・拡散する時間を与え、適当な浸炭
濃度と深い浸炭層を得るようKしたのち、部材をアルコ
ール中より引きめげ、浸炭処理部分を誘導加熱焼入れす
るものである。浸炭処理本来の目的は部材表層の焼入れ
性を向ヒせし7めることにアリ、従ってF記焼入れはこ
れに先立つ浸炭処理に関係づけられる。勿論部材の成分
元素のM、nやCrその他の元素も当然燐入れ効果に影
響を及はすが、浸炭処理における浸炭濃度と浸炭層の深
さが焼入れ硬化層形成を左右する主要因となる。而l−
で当該第3発明は部材の所定部分表層に適当な浸炭濃度
と可及的に深い浸炭層を極めて短時間で形成し、かつ急
速加熱を旨とする誘導加熱によって上記浸炭層を炉入れ
硬化層とする短時間熱処理として特徴ずけられる。
では、表面が過剰浸炭とならず、肌あれを生ぜしめず、
かつ結晶粒を粗大化することなしに、部材の所定部分表
層を適当な浸炭濃度の可及的に深い浸炭層とするアルコ
ール中での部材所定部分の誘導加熱−所定時間をかけた
所定温度までの加熱−は如何に行われるべきか。E記加
熱時間と加熱温度の設定は被処理部材の成分元素の含有
率および使用するアルコールの種類によってそれぞれ異
る浸炭能で当然左右されることとなるので、実行に際し
て配慮されなければな   □らない。
本発明者は本発明の効果を実証するため、多数の実験を
行ったが、その一部を下記に示す。
実験例 1゜ O供試体・・・材質; 5Cr415 硬さ;Hv 寸法;φ17+++m 130酵゛ O浸炭処理・・・L記供試体TPOA1〜A 12を第
1表に示す如く、それぞれ目標最高加熱温度を900〜
1.200℃の4段階に、またそれぞれの目標最高加熱
温度に達するまでの所要加熱時間を5〜15度の3段階
に定め、第1図に示す装置を用いて供試体を誘導加熱し
、加熱終了後そのまま常温まで放冷した。図においてB
は供試体TPを載置するアスベスト製支持台、Cは誘導
加熱コイル、Mはアルコールであって本実験ではメタノ
ール cHaoHを用いた。
淘、第1表中の各供試体TPごとに示 されている温度は実行加熱温度計測値である。
また、第2図(a) 、 (b)および(c)はそれぞ
れ5寅、10secおよび1.5sec加熱した際の各
供試体TPの昇温曲線を示すものである。
第   1   表 力 0焼入れ・・・浸炭処理された各供試体TPを、空気中
で下記に示す同一条件により焼入れした。焼入れ時の供
試体が示す温度特性曲線を第3図に示す。
加熱時間;2,5(8) 加熱温度;930℃ 焼入れ冷却剤;水 O実験結果・・・L記処理を経た浸炭焼入れ済供試体T
Pそれぞれを以下の確性試験に付した。
(1)硬さ試験:各供試体TPそれぞれの断面表層部の
硬さを測定17た。
測定結果は第4図(、)〜(d)に示す硬さ分布線図の
とおりであった。各図では浸炭処理時の目標最高加熱温
度を同じくする供試体それぞれの測定結果を折線グラフ
として同−図Eに表示するようにしてあり、(a>は9
00℃、(b)は1. o o o℃、(C)は1.1
00℃、(d)は1.200℃に設定した供試体TPそ
れぞれの結果を示す。
図(a)〜(d)それぞれから、加熱時間が長くなる程
、浸炭硬化層(例えば硬さ)IV550以上−供試体T
Pを浸炭処理せずに焼入れした場合の硬さはHV、50
(!程。
度となる)が厚くなり、また図(、)〜(d)間の比較
をら目標最高温度が高くなるに従って硬化層が厚くなる
ことが明確に認められた。表面硬さはいずれの供試体も
酵850前后を示している。
(2)組織観察;供試体TPAI〜A12それぞれの断
面表層部分の組織顕微鏡写真 (X400)を写り、観察した。これを第5図(a)〜
(1)として示す。(a)〜(1)はそれぞれT P 
A 1〜12に該当する。
観察の結果、いづれもマルテンサイト を示す組織の表面層が供試体TPごとに厚みの異る白色
層となっているのが認められた。白色層の厚みを浸炭処
理における加熱時間と加熱温度との関係を第6図に示す
。白丸および線Aは5秒加熱の黒丸および線Bは10秒
加熱の、また三角印および線Cは15秒加熱の供試体そ
れぞれの白色層厚みおよびこれから求め得る傾向線を表
わすものでおる。
同比較のため、第7図(a)および(b)に供試体素材
の表面層と芯部との同一倍率 (X400 )による組織顕微鏡写真を示す。
(3)結晶粒度測定試験・・・供試体A12の結晶粒顕
微鏡写真を作成して結晶粒度測定を行った。これを第8
図に示す。倍率は 400倍である。
試験結果は粒度番号A8〜扁10であ った。
(4) E P M A分析・・・X線マイクロアナ2
4勺1−を用いて浸炭濃度測定を行った。使用した供試
体TPはA9であった。
試験結果を特性曲線として第9図に示 す。図において線Bで表わすFe−にα 75二強度を
水平に保っているのに対し、1flj、Aで表わすC−
にαでは表面が最高強度であって、芯方向へ向ってなめ
らかに強度を減少し、表面から芯方向へほぼ60μm入
ったあたりから強度を水平に保っており、L配水平部分
強度レベルが素材成分C含有量反応と見做されるのでほ
ぼ60μmまで浸炭効果がるり、かつ表面は素材成分C
含有量のほぼ2倍にまでC濃度が高められたことが確認
された。
L記各種試験結果から、本実験例供試体TPはメタノー
ル中で所定時間をかけた所定温度までの訪導加熱と引き
つづくメタノール中での放冷およびその後に施す誘導加
熱焼入れによって、表面硬さを)IV850前後とし、
芯部方向へ硬さを緩やかに減少する、はぼ60〜80μ
mの深さの浸炭焼入れ硬化層を形成しうること、また得
られた硬化層は表面過剰浸炭にはならないことが証明さ
れた。
本発明者はさらに次の実験を行い、他の表面硬化処理方
法との比較を試みた。
実験例 2゜ O供試体・・・材質;517C相当材 素材硬さ:Hv200 E配素材を第10図に示す寸法(単位;閣)に切削加工
のうえ、4群に分けてそれぞれに処理を施しまたは施さ
ず供試体とした。これを第2表に示す。
第   2   表 O各種試験・・・L記供試体群A、B、CおよびDをそ
れぞれ下記の試験に付した。
(1)組織観察・・・各供試体の組織顕微鏡写真(X4
00)により組織観察を行った。第11図の(a)は供
試体A、(b)は供試体B1(C)は供試体C,(d)
は供試体りそれぞれの写真であり、(a)ではマルテン
サイト組織とされた供試体Aの表向から相当深さまでお
だやかな浸炭の状態(推定C= 0.60〜0.80%
)が、(b)ではマルテンサイト組織が、(C)では(
d)に示される供試体pの未処理組織(フェライト・パ
ーライト)が窒化処理工程でやや和犬した組織の表−面
に層状の窒化層(約15μm)が認められた。
(2)硬さ試験・・・各供試体の断面硬さをマイクロビ
ッカース硬さ計で測定した。試験条件は浸炭層および窒
化層の厚さが薄いことから荷重=25t、時間=158
とし、その測定結果を縦軸(硬さくHv )、横軸に表
面からの距離(畷)をとった図表ヒにプロットし、分布
曲線を求めた。
第12図の(a)はAの、(b)はBの、(c)はCの
、(d)はDの供試体それぞれの結果を示すもので、(
a)は(b)との比較において表面から50〜60μt
nまで浸炭されて焼入れ硬さくHv500前後)を1:
廻るHv800を示していることが明らかに認められ、
また(e)は(d)との比較において表面硬さHv44
0を最高硬さとした20μm程度の高窒化Ifiと深さ
100μm以辷まで読上軽度の窒化影響と推定されるt
(v300以下の硬さとなっているのが認められた。
(3) E P M A分析・・・X線マイクロアナラ
イザーを使用して供試体Aについては炭素、供試体CK
りいては窒素の濃度測定を行い、それぞれCKα曲線お
よびNKα曲線を求めた。分光結晶はPb5Dを使用し
た。
第13図(イ)は供試体Aの、(ロ)は供試体Bの測定
結果から求めたそれぞれの特性曲線であって、(イ)の
曲線Cで示すCKα特性曲線は表面から深さほぼ60μ
mに至るまでの間表面濃度を最高として漸減する炭素量
の浸炭層の存在が、また←)の曲線Nで示すNKα特性
曲線は表面からの深さ15μm付近をピークとする深さ
30μmまでの窒化l斡の存在が確認された。同、図(
イ)における曲線FはFe  の濃度を示すものである
(4)回転的は疲れ試験・・・各供試体を小野式回転曲
げ疲れ試験機を用いて試験した。試験条件は応力振巾0
8=30〜80Kff//J、疲労限100万回とし、
その試験結果を第14図に示すS−N線図とした。
図において@に、B、CおよびDそれぞれは供試体A、
B、CおよびDの応力振巾(Kqf/、J”)と繰り返
し回数との関係を示し、疲労限が本発明実施供試体Aで
は65Kff/+al+高周波焼入れ実施供試体Bでは
50に9f/J。
イオン窒化実施供試体Cでは47Kgf/−。
未処理供試体りではく30〜f/Ejであることが判明
した。
E記実験例2の結果から、本発明がイオン窒化に比べて
は勿論のこと、炭素含有量が少ない場合の高周波焼入れ
処理に比べても格段に秀れた機械的性質向上方法でるる
ことが証明された。
本発明者はさらに次の実験を行って、焼入れし難い低炭
素鋼に不発明を実施した場合の効果を求めた。
実験例 3゜ a供試体・・・素材; 5toc 硬さ:Hv=19’0 ヒ記素材を実験例2における第10図に示すと同様な寸
法に切削加工のうえ、AおよびBの2群に分け、A群は
メチルアルコールで1,070℃×2O8の浸炭処理し
たのち高周波焼入れ(920℃X4S) してA供試体
群とし、B群はその−1ま高周波焼入れ(920℃×4
8)のみを施しB供試体群とした。伺A供試体群の表面
硬さは Hv820であった。
O回転曲げ疲れ試験・・・実験例2における同試験と全
く同一条件で供試体を試験し、 S−N曲線図とした。これを第15図に示す。曲線Aは
A供試体群の、曲線BはB供試体群のものである。
第15図からA供試体群では疲労限は 61初f/−でるることが認められ、低炭素鋼でも本発
明の実施によって耐摩耗性とともに耐久性を顕著に増大
しうろことが明確にされた。
本発明者はさらに多くの実験を行った結果、表面肌荒れ
を生ぜず、結晶粒の粗大化を招くことなく浸炭焼入れ硬
化層を形成するには、加熱温度を高く設定した場合には
加熱時間が15就以内、加熱温度を低く押えた場合には
60sec以内とすること、また丘記実験例以との深さ
−例えば100 μm程度の硬化層(Hv550以上)
は1.100〜1,150℃までの加熱温度に昇温する
のに20就−の加熱時間をかけて到達させるようにすれ
ば効率的に得られて好ましいことも判明した。
また、本発明者は使用アルコールをメタノールからエタ
ノールに変えて実験を行ったところ、E記実験例とほぼ
近似する結果を得た。従って常温で粘性の低い液状を呈
するアルコールなら、本発明における浸炭剤となし得る
ことが判明した。
本発明浸炭方法によれば、 (1)従来方法に比べて、秒単位という画期的な短い処
理時間で適切な浸炭濃度の浸炭層を部材表層50〜10
0μmの厚さに形成可能であり、(2)従来方法では浸
炭不要部分に浸炭防止処置をしていたが、浸炭防止処置
は一切不要で所望部分表層の浸炭処理が自由に行い得、 (3)従来方法では処理温度まで加熱炉、塩浴炉、ガス
浸炭炉等を昇温せしめたうえで浸炭処理が行われていた
が、これらの準備時間は不要となるばかりでなく、エネ
ルギーの高効率使用が可能となり、 (4)さらにランニングコストも低コストですむなど種
々顕著な効果がある。
また本発明浸炭焼入れ方法によれば、 (1)浸炭処理時間と合算して極めて短時間の処理時間
で部材の浸炭焼入れが可能となり、(2)これによって
得られた処理部材は耐摩耗性・疲労限等の機械的性質が
他の処理方法によるものより格段に秀れ、 (3)そのうえ、浸炭加熱時の誘導加熱設備と、焼入れ
加熱時の誘導加熱設備とが共用可能であるので設備費が
安くなる などの効果がアリ、従って本発明浸炭焼入れ方法は、従
来方法程の浸炭硬化層深さは期待しえないが、極めて短
時間・簡易かつ安価に部材光層に浸炭焼入れを施しうる
ものとして、軽荷重部材の耐摩耗性向上を図る場合や、
冷間プレス加工のため低炭素鋼を用いざるを得ない部材
の所望部分に耐摩耗性と耐久性とを付与せんとするよう
な場合などにその効果を発揮するものとして広く利用し
うろこととなり、その齋らす効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図までは実験例1に関するもので、第1図
は本発明浸炭方法を供試体に施す際に用いた実験例装置
の一部断面正面図、第2図(a)〜(e)はそれぞれ浸
炭時の加熱昇温線図、第3図は焼入れ時の温度特性曲線
図、第4図(at〜(d>はそれぞれの供試体について
行った硬さ試験の結果を示す硬さ分布線図、f4JJ5
図(a)〜(1)はそれぞれの供試体の組織顕微鏡写真
図、第6図は浸炭処理時の加熱時間と加熱温度との関係
において求めた浸炭層厚み形成傾向線図、第7図(a)
および(b)はそれぞれ供試体素材表層部および芯部の
組織顕微鏡写真図、第8図は本発明浸炭φ入れ供試体の
結晶粒顕微鏡写真図、第9図は本発明浸炭焼入れ供試体
のX線マイクロアナライザーによる測定結果から求めた
C−にα特性曲線図であり、第10図〜第14図は実験
例2に関するもので、第10図は供試体の形状・寸法を
示す正面図、第11図(a)〜(d)はそれぞれ本発明
浸炭焼入れ供試体、焼入れ供試体、イオン窒化供試体お
よび未処理供試体の組織顕微鏡写真図、第12図(a)
 〜(d)はそれぞれ第11図(a) 〜(d)に示す
各供試体の硬さ試験の結果を表わす図、第13図(イ)
および(ロ)はそれぞれ不発明浸炭焼入れ供試体および
イオン窒化供試体のX線マイクロアナライザーによる測
定結果から求めたC−にαおよびN−にα特性曲線図、
第14図は処理を異にする供試体群それぞれを回転曲は
疲れ試験に付して得た結果から求めたそれぞれのS−N
線図であり、第15図は実験例3における本発明浸炭焼
入れ供試体の回転曲げ疲れ試験の結果から求めたS−N
線図である。 第1図 第 2  図  (0) Ar1替り向 第3図 C 0123456sec υも  j吉1 第4図 9論−1−xlo−7mm  −H面−t−xlO−’
mrr+×400 ×400 ×400 x400 x400 第 6 図 0.01      0.05 0.10  mm白の
、身、厚J−A 第7図 ×400 (、b) ×400 第8図 第9図 第H図 第12図 −4ふ 第 13  B

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、)常温で粘性の低い液状を呈するアルコール中に浸
    漬されている部材の所定部分表層を誘導加熱手段を用い
    て所定時間をかけて所定温度まで加熱することにより、
    上記部材の昇温表面に接するアルコールの熱分解によっ
    て生ずる活性炭素を昇温表面の組織中に浸透拡散せしめ
    ることを特徴とする部材表層の浸炭方法。 2、)アルコールがメタノールである特許請求の範囲第
    1項記載の部材の局部浸炭方法。 3、)アルコールがエタノールである特許請求の範囲第
    1項記載の部材表層の浸炭方法。 4、)アルコール中に浸漬された部材を誘導加熱する時
    間が20sec以下である特許請求の範囲第1項記載の
    部材表層の浸炭方法。 5、)誘導加熱後の部材をアルコール中で放冷すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の部材表層の浸
    炭方法。 6、)常温で粘性の低い液状を呈するアルコール中に部
    材を浸漬し、当該部材の所定部分表層を誘導加熱手段を
    用いて所定時間をかけてAc_1変態点以上の所定温度
    まで加熱し、直ちに急冷を施すことを特徴とする部材表
    層の浸炭焼入れ方法。 7、)急冷が部材表面を流動するアルコールによって行
    われることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の部
    材表層の浸炭焼入れ方法。 8、)急冷がアルコール以外の冷却流体によって行われ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の部材表
    層の浸炭焼入れ方法。 9、)常温で粘性の低い液状を呈するアルコール中に浸
    漬されている部材の所定部分表層を誘導加熱手段を用い
    て所定時間をかけて所定温度まで加熱し、加熱終了後ア
    ルコール中で放冷して浸炭処理を施し、ついでアルコー
    ル中から引きあげられた部材の浸炭処理された部分を誘
    導加熱手段を用いて所定の焼入れ温度まで表面加熱のう
    え急冷することを特徴とする部材表層の浸炭焼入れ方法
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