JPS6135955B2

JPS6135955B2 -

Info

Publication number: JPS6135955B2
Application number: JP55102826A
Authority: JP
Inventors: Juji Ooba; Susumu Ichinose
Original assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1980-07-26
Filing date: 1980-07-26
Publication date: 1986-08-15
Also published as: JPS5727760A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、静電加速形インクジエツト記録方式
に用いられるインク記録用ヘツドの駆動方法に関
するものである。

第１図は、かかるインク記録用ヘツドを主体と
して示す斜視図であり、絶縁材を用いた互に対向
する上板１ａおよび下板１ｂからなるヘツド部２
の上方には、インク３を貯溜するインク容器４が
設けてあり、インク容器４の内部とヘツド部２の
内部とは連通、常時インク３がヘツド部２の内部
へ供給されるものとなつている。

また、ヘツド部２のインク噴出口５と対向し
て、垂直方向へ移送される記録紙６が張架されて
おり、その背面側には接地導体７が設けてある。

第２図は、インク噴出口５側から見た斜視図で
あり、スリツト状のインク噴出口５の内部には、
インク３の噴出方向に沿つて複数の記録電極８が
配列されており、これらの記録電極８にはドライ
バ９の出力が接続され、画信号Svに応じてドラ
イバ９の発生する高電圧パルスが記録電極８へ印
加されるものとなつている。

したがつて、インク噴出口５へメニスカスを形
成しているインク３へ、記録電極８と接地導体７
との間にわたる静電力が高電圧パルスの印加によ
つて与えられると、高電圧パルスの印加されてい
る記録電極８の部位からインク３が噴出し、これ
が記録紙６へ付着することにより、ドツト状の記
録が行なわれ、この動作を連続的に反復すること
によつて、画信号Svに応じた記録画が形成され
る。

しかし、インク３の噴出を制御する記録ヘツド
の駆動方式としては、上述のもののほか、インク
噴出口５の内部へ別途の制御電極を設けておき、
インク３の噴出を停止させるときに、記録電極８
へ印加する高電圧パルスと逆極性の高電圧を印加
する方式も採用されており、この場合には、記録
電極８と制御電極との間に、各々へ印加される高
電圧の和電圧が発生し、これによつて生ずる放電
により電極が破壊される欠点を生じていた。

本発明は、従来のかかる欠点を根本的に排除す
ると共に、記録電極へ高電圧パルスを印加するド
ライバまたはスイツチ等の数を記録電極数に比し
て減少させることのできる極めて効果的な、イン
ク記録用ヘツドの駆動方法を提供するものであ
る。

以下、実施例を示す第３図以降により本発明の
詳細を説明する。

第３図および第４図は、第２図におけるＸ−Ｙ
断面図であり、第３図においては、上板１ａの内
面に記録電極８ａ〜８ｉが設けられ、これらは互
に隣接する同電極８ａ〜８ｃ，８ｄ〜８ｆ，８ｇ
〜８ｉ毎に群として分割されており、これらの記
録電極群８ａ〜８ｃ、８ｄ〜８ｆ，８ｇ〜８ｉと
対応して下板１ｂの内面に制御電極１０ａ〜１０
ｃが設けてある。

ここで、例えば記録電極８ａへのみ波高値
2KV、パルス幅200μsecのパルス電圧を印加すれ
ば、インク３の噴出条件に達し、記録電極８ａの
部位からインク３が噴出するのに対し、波高値
2KV、パス幅100μsecのパルス電圧を印加したと
きには噴出条件に達せず、噴出が行なわれない。

しかし、記録電極８ａと制御電極１０ａとへ、
各単独では噴出条件とならない波高値2KV、パル
ス幅100μsecのパルス電圧を時間的に重複して各
個に印加すると、両パルス電圧の協同により噴出
条件に達し、記録電極８ａの部位からインク３が
噴出する。

なお、この関係は記録電極８ｂ，８ｃと制御電
極１０ａ、記録電極８ｄ〜８ｆと制御電極１０
ｂ、記録電極８ｇ〜８ｉと制御電極１０ｃとの間
においても同様となる。

ただし、例えば制御電極１０ａへ、単独でも噴
出条件となるパルス電圧を印加すれば、制御電極
１０ａの部位全般にわたつてインク３が噴出する
ため、記録電極１０ａ〜１０ｃへ印加するパルス
電圧の設定に十分な注意が必要となる。

第４図は、前述の点を改善した実施例であり、
記録電極８ａ〜８ｉを下板１ｂの内面に設けると
共に、絶縁体１１によりインク３と絶縁して制御
電極１０ａ〜１０ｃを上板１ａの内面に設けてお
り、この場合においては、波高値2KV、パルス幅
200μsecのパルス電圧を制御電極１０ａ〜１０ｃ
へ印加しても、記録電極８ａ〜８ｉへパルス電圧
を印加しない限り、インク３の噴出が行なわれな
い。

第５図は、協同作用により噴出条件となるが、
各単独では噴出条件とならないパルス電圧の例を
示す波形図であり、記録電極８ａ〜８ｉへ印加す
る記録電極電圧Erと、制御電極１０ａ〜１０ｃ
へ印加する制御電極電圧Ecとを縦軸に取り、横
軸に時間Ｔを取つて示すとおり、記録電極電圧
Erの波高値が2KV、パルス幅が100μsecのＡ〜
Ｃにおいては、波高値2KVの制御電極電圧Ecを
時間的に重複して印加すれば、噴出条件に達す
る。

また、Ｄにおいては、同様の記録電極電圧Er
に対し、波高値3KVの制御電極電圧Ecを印加す
れば勿論噴出条件に達するが、制御電極電圧Ec
の単独印加では噴出条件に達しない。

一方、Ｅ，Ｆの場合は、記録電極電圧Erの波
高値を1KVへ低下させているが、制御電極電圧
Ecの波高値を3KVとすることにより、噴出条件
が得られる。

なお、記録電極電圧Erと制御電極電圧Ecとの
重複期間は、最低数10μsecあればよく、これを
充足する条件で各パルス電圧を印加すると共に、
記録速度との関係から極力パルス幅を小さなもの
とすればよい。

したがつて、記録電極８ａ〜８ｉと制御電極１
０ａ〜１０ｃへ印加するパルス電圧の極性が同一
となり、従来の如く両電極間へ逆極性の電圧を印
加する場合に比し、電極間の放電により電極の破
壊を生ずるおそれが完全に回避される。

また、記録電極８ａ〜８ｉと制御電極１０ａ〜
１０ｃとへ印加するパルス電圧の協同作用によ
り、インク３の噴出制御が行なわれるため、記録
電極８ａ，８ｄ，８ｇ、および８ｂ，８ｅ，８
ｈ、ならびに８ｃ，８ｆ，８ｉを各々群として共
通接続し、各群毎にドライバ９を設けると共に、
制御電極１０ａ〜１０ｃの各々にドライバ９を設
ければ、記録電極群と制御電極１０ａ〜１０ｃと
の選択駆動により、記録電極８ａ〜８ｉ中の所望
のものに応ずる部位からインク３を噴出させるこ
とが可能となり、第３図および第４図の例では、
記録電極８ａ〜８ｉ毎にドライバ９を設ければ、
制御電極１０ａ〜１０ｃのものを含め、ドライバ
９が計12台必要であるのに対し、前述のとおり記
録電極８ａ〜８ｉを群に分割して共通接続するこ
とにより、制御電極１０ａ〜１０ｃのものを含
め、ドライバ９が計６台となり、ドライバ９の数
を大幅に減ずることができる。なお、これはドラ
イバ９の代りにスイツチ等を用いる場合も同様で
ある。

このほか、インク噴出口５の形状、寸法および
接地導体７との間隔等に応じ、パルス電圧の波高
値およびパルス幅等を選定すればよく、記録条件
に応じて記録電極８ａ８ｉおよび制御電極１０ａ
〜１０ｃの数を定めればよい等、本発明は種々の
変形が自在である。

以上の説明により明らかなとおり本発明によれ
ば、電極間放電による電極破壊を生ずるおそれが
回避されると共に、ドライバ、スイツチ等の数を
大幅に減ずることができるため、インク記録用へ
ツドの駆動において顕著な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はインク記録用ヘツドを主体として示す
斜視図、第２図はインク噴出口側から見た斜視
図、第３図以降は本発明の実施例を示し、第３図
および第４図は第２図におけるＸ−Ｙ断面図、第
５図はパルス電圧の波形図である。２……ヘツド部、３……インク、５……インク
噴出口、８，８ａ〜８ｉ……記録電極、９……ド
ライバ、１０ａ〜１０ｃ……制御電極、１１……
絶縁体、Er……記録電極電圧、Ec……制御電極
電圧。

Claims

【特許請求の範囲】

１互に対向する上板および下板からなるスリツ
ト状のインク噴出口を有し、かつ、該インク噴出
口内の前記上板および下板中いずれか一方の内面
に配列された複数の記録電極と、互に隣接する前
記記録電極毎に群として分割された複数の記録電
極群と対応し前記上板および下板中いずれか他方
の内面に配列された複数の制御電極とを備え、イ
ンクに対し該インクの噴出条件となる静電力を与
えて前記インクを前記インク噴出口から噴出させ
るインク記録用ヘツドにおいて、各単独では前記
噴出条件とはならずかつ協同作用により前記噴出
条件となるパルス電圧を前記記録電極と制御電極
とへ時間的に重複して各個に印加し、前記記録電
極と制御電極とへ印加された前記各パルス電圧の
協同作用により、前記パルス電圧の印加された前
記記録電極の部位から前記インクの噴出を行なわ
せることを特徴とするインク記録用ヘツドの駆動
方法。