JPS6135178Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気かみそりの、特に外刃ホルダ着
脱装置の改良に関するものである。

電気かみそりの中には、本体に多数の刃から構
成された半円筒状の内刃を設け、これを水平方向
に振動させることによつて髭を剃るものがあり、
この種の型式の電気かみそりにおいて、剃り落と
した髭を掃除するには、本体に係止した外刃ホル
ダを外部から操作して係止を解除し、これによつ
て外刃ホルダを本体に対し真上方向に取りはずす
必要がある。しかし乍ら、従来のこの種の外刃ホ
ルダ着脱装置においては、本体と外刃ホルダのロ
ツクを解除した際、内刃に付勢された上方へのば
ね力によつて外刃ホルダを勢い良く飛んでしま
い、特に外刃ホルダを樹脂等の軽量材で構成した
場合にその傾向が著しく、これによつて外刃ホル
ダや外刃ホルダに取り付けた網刃が破損したり、
あるいは溜つた毛屑が飛び散る等の欠点を有して
いた。

本考案は上記の欠点を解消することを目的とす
るものであり、そのために、本体に細長い内刃を
設け、この本体に、前記内刃の長手方向にほぼ沿
つて外刃ホルダを抜き出し可能に取り付けたもの
である。

以下図面に基づき本考案のいくつかの実施例を
説明すると、第１図は第１実施例であり、電気か
みそりの本体１の上部には、本体１に内蔵したモ
ータや電磁振動モータ（図示せず）によつて水平
方向に振動される内刃２が設けてある。この内刃
２は、多数の刃を配列することによつて細長い半
円筒とする公知のものであり、さらに前記内刃２
はスプリング３によつて上方に付勢されている。
また前記本体１の上端には案内凸部１ａが相対向
して一対形成してあり、この案内凸部１ａの側方
の前記本体１には壁部１ｂが一体に形成してあ
る。一方、網刃４を取り付けた外刃ホルダ５の下
端には、前記本体の案内凸部１ａと嵌合可能な凹
部５ａが相対向して一対形成してあり、従つて外
刃ホルダ５は、凹部５ａを案内凸部１ａに沿つて
水平方向に移動することによつて、本体１に取り
付けまたは取りはずすことができるものである。
前記壁部１ｂと反対側の前記本体１に設けてある
のは、前記外刃ホルダ５を本体１にロツクするた
めの係止体６であり、これを第２図を基に詳しく
説明すると、係止体６は図示しないばねによつて
上方に付勢されており、上端にはテーパを有する
掛合爪部６ａが、また中央部には前記本体１より
突出する操作部６ｂがそれぞれ形成してあり、一
方、前記外刃ホルダ５の下面には前記掛合爪部６
ａと係止可能な切欠部５ｂが形成してある。従つ
て、外刃ホルダ５を本体１の取り付け方向にスラ
イドした場合、前記係止体６は掛合爪部６ａのテ
ーパが外刃ホルダ５に当接することによつて自動
的に下降し、さらに外刃ホルダ５をスライドする
と、ばねの力によつて係止体６は上昇し、掛合爪
部６ａが切欠部５ｂ内にはいり込んで外刃ホルダ
５を本体１にロツクできる。反対に外刃ホルダ５
を本体１から外す場合は、操作部６ｂを下降して
掛合爪部６ａと切欠部５ｂの係止を解除し、この
状態で外刃ホルダ５を本体１の取りはずし方向に
スライドすれば良い。

第３図は前記外刃ホルダ５の斜視図を示すもの
であるが、この図から明らかな様に、外刃ホルダ
５は前記壁部１ｂと対向する側を開口してあるの
で、前記網刃４の着脱操作が容易になる。また、
この外刃ホルダ５を合成樹脂に樹脂メツキを施し
たものやアルミダイキヤストにより構成すると共
に、開口側の長さＡが閉鎖側の長さＢより長くな
るようにすると、外刃ホルダ５には開口側にひら
く方向（図中Ｐ方向）に弾発力が生じ、これによ
つて外刃ホルダ５を主体１にガタツキなく装着で
きる。

第４図は、前記案内凸部１ａを内刃２の長手方
向（すなわち振動方向）に対し僅かに傾斜するよ
うに設けた他の実施例を示すものである。この様
に構成することによつて前記外刃ホルダ５の摺動
方向は、内刃２の長手方向と平行でなく角度を有
することになり、これによつてひげそり使用時の
内刃２の水平方向の振動力を垂直成分に分解し外
刃ホルダ５のガタツキを防止できる。さらに、外
刃ホルダ５を本体１から外す場合も、外刃ホルダ
５は内刃２と離れる方向に斜めに外れるので、外
刃ホルダ５に取り付けた網刃４と内刃とが接触し
にくくなり、これによつて網刃４の破損を防止す
ることもできる。

上記実施例は本体１の上端及び外刃ホルダ５の
下端を外刃ホルダ５のスライド方向に沿つて斜め
に形成したが、デザイン的な点及び毛屑によるス
ライド阻害を考慮して、第５図に示す実施例のよ
うに、本体１及び外刃ホルダ５の内側に案内凸部
１ａと凹部５ａを傾斜して設け、これによつて本
体１の上端と外刃ホルダ５の下端を水平なものに
することも可能である。

さらに前記案内凸部１ａと凹部５ａの関係は、
第６図に示すように、本体１側を凹部１ｃ、外刃
ホルダ５側を凸部５ｃとすることも可能であり、
また第７図に示す実施例のように、本体１の上面
も内刃２の長手方向に対し傾斜させることによつ
て、壁部１ｂの下部に剃り落とした髭の毛溜り部
１ｄを形成することも可能である。

尚、上記実施例はいずれも内刃２を水平方向に
振動させる型式の電気かみそりを示すものである
が、円筒体にスパイラル状の刃を形成した内刃を
用い、これを水平方向を軸として回転させる型式
の所謂ロータリ式と呼ばれる電気かみそりにおい
ても、本考案は同様の効果を奏するものである。

本考案は上述の如く、本体に細長い内刃を設
け、この本体に、前記内刃の長手方向にほぼ沿つ
て外刃ホルダを抜き出し可能に取り付けてなるも
のであり、内刃に内刃の長手方向と直交する上方
へのばね力が作用されたとしても、このばね力と
異なる方向に外刃ホルダを取り外すため、外刃ホ
ルダが本体から勢い良く外れるのを防止でき、従
つて、外刃ホルダや外刃ホルダに取り付けた網刃
が破損したり、あるいは毛屑が飛び散るのを防止
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電気かみそりの斜視図、
第２図は外刃ホルダと係止体の関係を示す断面
図、第３図は外刃ホルダの斜視図、第４図、第５
図は他の実施例における外刃ホルダの着脱状態を
示す正面図、第６図は他の実施例における本体と
外刃ホルダの側面図、第７図は他の実施例におけ
る本体の一部断面図をそれぞれ示すものである。 １……本体、２……内刃、５……外刃ホルダ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体に細長い内刃を設け、この本体に、前記
   内刃の長手方向にほぼ沿つて外刃ホルダを抜き
   出し可能に取り付けてなる電気かみそり。 (2) 実用新案登録請求の範囲第(1)項の記載におい
   て、前記外刃ホルダの抜き出し方向を前記内刃
   の長手方向に対し僅かに傾斜させたことを特徴
   とする電気かみそり。