JPS6132273B2 - - Google Patents

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JPS6132273B2
JPS6132273B2 JP58004963A JP496383A JPS6132273B2 JP S6132273 B2 JPS6132273 B2 JP S6132273B2 JP 58004963 A JP58004963 A JP 58004963A JP 496383 A JP496383 A JP 496383A JP S6132273 B2 JPS6132273 B2 JP S6132273B2
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JP
Japan
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graphite
wear
sliding
friction
temperature
Prior art date
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Expired
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JP58004963A
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English (en)
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JPS59131567A (ja
Inventor
Takao Sasaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、耐摩耗性摺動材料に関する。更に詳
しくは、無給油でも高温迄使用可能な耐摩耗性摺
動材料に関する。 無給油で高温迄使用可能な摺動材料としては、
従来から黒鉛軸受があり、これがすべり軸受とし
て用いられている。黒鉛軸受は、耐薬品性にすぐ
れかつ自己潤滑性があるため、無給油で高温迄使
用できるものの、気孔率が大きく、そのため機械
的強度に劣るのが大きな欠点となつている。 そこで、この機械的強度を補強する意味などか
ら、気孔部に熱硬化性樹脂や比較的低融点の金属
を含浸させることが行われている。しかしなが
ら、含浸物質たる樹脂または金属は、高温高圧下
では膨張、分解、溶融、浸出などがひき起され
る。その結果、樹脂を含浸した場合には、樹脂の
変質、分解があるため、耐熱温度は200℃以下と
なり、また黒鉛と樹脂との熱膨張係数が異なるこ
とが原因となつて、ブリスタリング現象(火ぶく
れ現象)が起る。また、金属を含浸した場合に
は、耐薬品性、耐食性が悪くなり、また摺動特性
も低下し、焼付現象が発生するようになる。 更に、青銅系、鉄系の金属母材中に粉末冶金法
によつて黒鉛、二硫化モリブデンなどを均一に分
散させた固体潤滑剤分散型焼結金属軸受なども用
いられており、これは黒鉛軸受に比べ、機械的強
度は改善され、しかも無給油で高温迄使用できる
が、素地が金属であるので、耐薬品性、耐食性に
劣り、かつ高温では耐摩耗性に劣るばかりではな
く、酸化膨張のため軸受内径が収縮し、軸受隙間
に影響を与えるなどの欠点がみられる。 この他に、プラスチツク軸受、焼結含油軸受も
用いられているが、これらは材料そのものの耐熱
温度あるいは含浸された潤滑油の寿命などを考慮
した使用限界温度から、フツ素樹脂軸受を除いて
は、約80〜120℃あるいはそれ以下の温度で実際
には使用される。また、フツ素樹脂軸受は、耐熱
温度が約250℃と高いばかりではなく、摩擦係数
が低く、耐薬品性にもすぐれているなどの特性を
有しているが、反面柔かく、クリープし易いとい
う欠点を有している。特に、面圧が大きくなつた
り、高温になる程クリープが大きく、変形、流れ
出しなどの障害が起る。更に、熱膨張係数が10-5
のオーダーで金属より一桁大きく、このような熱
膨張係数やクリープのため、実用的には200℃以
下で使用されることが多い。 本発明は、このような欠点をいずれも示さない
耐摩耗性摺動材料を提供するものであり、ガラス
状炭素材料および固体潤滑剤黒鉛よりなる本発明
の耐摩耗性摺動材料は、無給油のまま大気中では
約450℃迄、また不活性ガス雰囲気中では約2500
℃の高温迄自己潤滑性が保持されている。 ガラス状炭素材料は、フラン系樹脂、フエノー
ル系樹脂またはこれらの混合樹脂の硬化成形体を
高温、一般には1000℃以上の温度の不活性雰囲気
中で焼成して炭化させ、必要に応じてこれを更に
黒鉛化することによつて得られる。また、水素/
炭素原子比(H/C)を調整したピツチから誘導
された酸素官能基を有する炭素駆動体物質を粉末
成形後、同様に焼成して炭化し、必要に応じてこ
れを更に黒鉛化することによつて得られる。 必要に応じて行われる黒鉛化処理は、一旦焼成
させたものを黒鉛化炉を用いて約2000〜3000℃で
長時間高温処理することによつて行われる。ただ
し、ガラス状炭素材料は難黒鉛化性材料であり、
このような高温熱処理を行なつても、黒鉛化はわ
ずかに進行する程度であるが、この黒鉛化によつ
て、潤滑性に乏しいガラス状炭素材料が金属間接
触を発生させた場合などに、黒鉛構造を発達させ
ることにより、硬度は若干低下するものの、潤滑
性をより良好とさせる。 これらのガラス状炭素材料は、黒鉛などと同様
に比重が軽いが、非常に硬質で強度も大きく、耐
薬品性、耐食性にすぐれ、耐性も大気中で約450
℃、また不活性ガス雰囲気中で約2500℃と高く、
更に比強度のきわめて高い新炭素材料であり、主
としてルツボ、ボート、ヒーター、電極などの用
途に従来から用いられている。 かかるガラス状炭素材料に配合される固体潤滑
剤としての黒鉛は、六方晶系の結晶構造を有し、
層に平行な方向にせん断が起り易いなどのために
自己潤滑作用があり、かつ廉価な材料である。黒
鉛は、ガラス状炭素材料との配合物中約20〜70重
量%の配合割合で用いられる。これにより少ない
使用割合では、潤滑性に欠けるため摩擦係数が高
くなり、一方これにより多い割合で用いられる
と、摺動材料としての機械的強度が不足するよう
になる。 摺動材料の製造は、ガラス状炭素材料形成材料
と黒鉛との均一混合物を所定形状に成形した後、
これをガラス状炭素材料成形材料の焼成温度で炭
化させることにより行われる。樹脂の硬化成形体
を用いる場合には、黒鉛との配合物単独からは厚
さ3mm程度の摺動材料しか製造し得ないので、一
般には黒鉛などの炭素材料あるいは酸素官能基含
有炭素前駆体物質の焼成品から形成される、基材
としての成形体上に被覆させた形で用いられる。
この場合、樹脂が炭素材料などの基材成形体の気
孔部に含浸されるので、被膜が成形体に強固に接
着されると同時に、成形体自体の強度もそれによ
つて向上する。また、酸素官能基含有炭素前駆体
物質がガラス状炭素材料形成材料として用いられ
る場合には、黒鉛との均一配合粉末を常温加圧下
に任意の厚さで所定形状に粉末成形した後、焼
成、炭化が行われる。なお、このようにして製造
される摺動材料は、ガラス状炭素材料を素地とし
ているため、十分な機械的強度を有しているが、
それを更に向上させるためには、そこに炭素繊
維、黒鉛繊維などを配合し、カーボン−カーボン
複合材料とすることもできる。 本発明に係る摺動材料は、非常に硬質で強度が
大きく、しかも耐熱性のあるガラス状炭素材料を
素地材料とし、これに固体潤滑剤としての黒鉛を
含有せしめているため、耐摩耗性にすぐれ、大気
中では約450℃、また不活性ガス雰囲気中では約
2500℃の高温迄潤滑性を保持している。更に、耐
薬品性、耐食性にすぐれ、高温迄化学的にも安定
であるので、従来の金属含浸黒鉛軸受や黒鉛分散
型焼結金属軸受にみられた耐薬品性、耐食性に劣
るという欠点あるいは酸化膨張などという現象
は、いずれも存在しない。また、高温でも、フツ
素樹脂軸受にみられるようなクリープし易いとい
う現象もなく、熱膨張係数も鉄より若干低い程度
であり、軸受隙間のコントロールなども容易であ
る。 次に、実施例について本発明を説明する。 実施例 1 粒径10μ以下のピツチコークスおよびバインダ
ーピツチの重量比7:3の粉末混合物を、常温下
に成形圧力3000Kg/cm2で、直径60mm、厚さ10mmの
円板状に粉末成形した。 一方、液状のフラン系樹脂50重量部中に天然黒
鉛(粒径10〜20μ)50重量部を均一に分散させ、
この分散液を上記円板状粉末成形体の表面に数回
刷毛で塗布し、そのたび毎に硬化をくり返し、そ
こに被膜を形成させた。そして、被膜面を平面を
出すために研磨し、不活性ガス雰囲気中、10℃/
hrの昇温速度で1000℃迄昇温し、焼成、炭化を行
なつた。 円板状の表面には、約1mmの厚さの被膜が形成
され、それは50重量%の黒鉛を含有する、非常に
硬質のガラス状炭素材料から形成されていた。 これについて、鈴木式摩擦摩耗試験機(スラス
トタイプ試験機)を用いて、摩擦摩耗特性を調べ
た。摩擦摩耗試験は、この円板体試験片(表面粗
さ3S)の上に、内径20mm、外径25.6mmの円柱状相
手材(S45C浸炭焼入、硬度HRC51〜54、表面粗
さ1S、摺動面積2cm2)を固定させるようにして
載せ、下記条件下で試験片の方を回転させること
により行われた。 給油 :なし 回転速度 :40m/分一定(回転数559rpm) 面圧 :0.5、3.0、5.5、8.0Kg/cm2(累積負
荷) 運転時間 :各面圧に8時間保持(合計32時間) 雰囲気温度:常温 比較例 1 ピツチから誘導された酸素官能基含有炭素駆体
物質のみの粉末成形体の焼成、炭化を、20℃/hr
の昇温速度で1000℃迄昇温して行ない、それ(表
面粗さ3S)についての摩擦摩耗特性を同様に調
べた。 更に比較のために、いずれも表面粗さが3Sの
黒鉛分散型青銅系焼結金属軸受材料(比較例2)
および黒鉛材料(比較例3)についても、同様に
摩擦摩耗特性を調べた。 累積負荷(およびそれの換算PV値)に対する
摩擦係数および上昇温度の値は、いずれも第1図
のグラフに示される。また、32時間運転終了時に
おける各試験片およびそれらの相手材の摩耗量を
測定した結果は、次の表1に示される。
【表】 第1図および表1の結果から、本発明に係る摺
動材料は、他の材料と比べて、摩擦係数、上昇温
度および摩耗量がいずれも小さく、摺動材料とし
て十分使用できることが分る。 実施例 2 比較例1において、天然黒鉛(粒径10〜20μ)
50重量%を含有する円板状の粉末成形およびそれ
の焼成、炭火が同様に行われた。 これを高周波加熱装置付きの鈴木式摩擦摩耗試
験機(スラストタイプ試験機)で300℃に加熱し
て、摩擦摩耗試験を行なつた。試験条件は、回転
速度を5m/分、面圧を8Kg/cm2、運転時間を100
時間と変更した以外は、実施例1の場合と同じで
ある。なお、前記各比較例の材料についても、同
様の試験が行われた。 摩耗量についは第2図のグラフに、また100時
間運転終了直前における各試験片の摩擦係数は次
の表2に、それぞれ示される。 表 2 摩擦係数 実施例2 0.19 比較例1 0.33 〃 2 0.36 〃 3 0.28 第2図および表2の結果から、300℃という高
温条件下においても、本発明に係る摺動材料は、
他の材料よりも摩耗量が大幅に少なく、かつ摩擦
係数も小さく安定していることが分る。また、摩
擦摩耗試験後の摺動面を観察すると、他の材料は
摺動痕が明瞭に刻まれ、凹凸が激しくなつていた
が、本発明の摺動材料はその摺動面が滑らかであ
り、良好な摩擦状態が摺動時に維持されていたこ
とを裏付けている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、摩擦摩耗試験における累積負荷(お
よびそれの換算PV値)に対する摩擦係数および
上昇温度の値を示したグラフである。また、第2
図は、摩擦摩耗試験における運転時間に対する摩
耗量の値を示したグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ガラス状炭素材料約80〜30重量%および固体
    潤滑剤黒鉛約20〜70重量%よりなり、すべり軸受
    として成形されあるいはすべり軸受の摺動面とし
    て軸受基材に被覆される耐摩耗性摺動材料。
JP58004963A 1983-01-14 1983-01-14 耐摩耗性摺動材料 Granted JPS59131567A (ja)

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