JPS6131635Y2

JPS6131635Y2 -

Info

Publication number: JPS6131635Y2
Application number: JP1981148974U
Authority: JP
Priority date: 1981-10-06
Filing date: 1981-10-06
Publication date: 1986-09-13
Also published as: US4565268A; JPS5853516U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は遠心式クラツチを有する浮上式の芝
刈機に関するものである。

従来の芝刈機は、第７図に示すように、エンジ
ン５１の出力軸５２に、浮上用フアン５３および
切刃ブレード５４を装着したもので、エンジン５
１を駆動すると、浮上用フアン５３および切刃ブ
レード５４が回転し、浮上用フアン５３がカバー
５５に形成された空気吸入孔５６から空気を吸入
し、高圧空気５７を送り出すことにより、芝刈機
全体がわずかに浮上し、この状態で切刃ブレード
５４によつて、地面５８の芝を刈り込む。

上記構成において、切刃ブレード５４がエンジ
ン５１の出力軸５２に直結されているため、切刃
ブレード５４の回転を停止させるには、エンジン
５１の駆動を停止させなければならず、エンジン
５１の運転中に切刃ブレード５４の調整ができな
い欠点があつた。

この考案は上記従来の欠点を解消するためにな
されたもので、遠心クラツチおよびブレーキ装置
を設けるとともに、ブレーキ装置を浮上用のフア
ンにより吸引される空気の通路に臨ませることに
より、切刃ブレードの調整が容易で、ブレーキ装
置の効率のよい冷却が行われる芝刈機を提供する
ことを目的とする。

以下、この考案の一実施例を図面にしたがつて
説明する。第１図において、１１は駆動機である
２サイクルエンジンで、この出賄軸１２と、浮上
用フアン１３および切刃ブレード１４が取り付け
られた被駆動軸１５とは遠心クラツチ１６を介し
て接続されている。この遠心クラツチ１６は、第
２図および第３図において明示するように、ケー
シング１７と、その内部に配設され、被駆動軸１
５の上端部に装着されたドラム１８と、出力軸１
２に装着され、引き戻しばね１９に抗して拡張す
るクラツチ・シユー２０とからなつている。

上記遠心クラツチ１６におけるドラム１８の外
周には、第３図に示すように、ブレーキバンド２
１が対向して設けられており、アーム２２を矢印
２３方向へ移動するようにスプリング６０が設け
てあり、この状態でブレーキバンド２１がドラム
１８を締め付けてブレード動作を行うブレード装
置２４を構成している。このブレーキ装置２４の
作動は、第１図の把手２５に設けられ、エンジン
１１のスロツトル機構（図示せず）にも連結され
ている操作部２６によつて行われる。

この操作部２６は、第４図に示すように、把手
２５に装着されたケース３５と、これに回動自在
にボルト３６によつて支持されたコントロール・
レバー２７と、このコントロール・レバー２７に
対してボルト３６を中心に一体的に回動するブレ
ーキ・アーム３７と、やはりボルト３６を中心に
回動するスロツトルアーム４０とを有しており、
上記スロツトルアーム４０は、第５ａ図に示すよ
うに、ブレーキ・アーム３７に装着された押圧部
材３８により押圧されて、矢印３９方向に回動す
るようになつている。上記ブレーキ・アーム３７
とスロツトルアーム４０の形状を第５ｂ図に示
す。上記ブレーキ・アーム３７はワイヤ２８を介
してブレーキ装置２４（第３図）へ、スロツトル
アーム４０はワイヤ２９を介してスロツトル機構
へ、それぞれ連結されている。

したがつて、第５ａ図のコントロール・レバー
２７がＡ位置にあるときは、第３図のアーム体２
２はスプリング６０（第２図）のばね力によつ
て、矢印２３方向に移動して位置にあり、ブレー
キが作動している。一方、スロツトルは聞じた状
態にある。

つぎに、第５ａ図のコントロール・レバー２７
をＡ位置からＢ位置に移動させると、第３図のア
ーム体２２はワイヤ２８により引つ張られて、矢
印６１方向に移動し、ブレーキが開放される。こ
のＢ位置では、第５ａ図のスロツトルアーム４０
は、ブレーキ・アーム３７の押圧部材３８により
押圧されて、若干３９方向に回動し、ワイヤ２９
を介して、スロツトルが僅かに開く。

コントロール・レバー２７をＢ位置からＣ位置
に移動させると、ブレーキが開放されたままの状
態で、スロツトルも大きく開放される。

第１図に示す３０は浮上用フアン１３および切
刃ブレード１４を覆うカバーで、その上部には、
空気吸入孔３１が形成されている。この空気吸入
孔３１を通して浮上用フアン１３により吸入され
る空気の通路３２には、上記ブレーキ装置２４が
臨ませて設けられている。

つぎに、上記構成の作動について第１図、第２
図および第３図にもとづいて説明する。

エンジン１１を駆動した状態で、コントロール
レバー２７を操作しないとき、コントロールレバ
ー２７はワイヤ２８による張力で、第５ａ図、第
６図に示すＡ位置に保持される。このとき、スロ
ツトルが閉じ、エンジン１１がアイドリング状態
にあるので、第３図の遠心クラツチ１６のクラツ
チ・シユー２０がばね力により内部に収縮され、
遠心クラツチ１６が非接続状態となり、同時にブ
レーキ装置２４は、ブレーキバンド２１がドラム
１８を締め付けて作動状態にある。

つぎに、第５ａ図のコントロール・レバー２７
をワイヤ２８の張力に抗してＢ位置まで移動され
ると、ブレーキ装置２４のブレーキバンド２１が
ドラム１８から開放されるとともに、ブレーキア
ーム３７の押圧部材３８がスロツトルアーム４０
を押圧して矢印３９方向へ回動させるので、ワイ
ヤ２９を介してスロツトルが僅かに開き、エンジ
ン１１が中速回転となる。さらに、コントロー
ル・レバー２７をＢ位置からＣ位置に移動させる
に従つて、スロツトルが開き、エンジン１１がよ
り高速回転となる。これにより、クラツチ・シユ
ー２０がばね力に抗して拡張し、クラツチ・シユ
ー２０とドラム１８とが連結され、浮上用フアン
１３と切刃ブレード１４が回転するので、浮上用
フアン１３から送り出される高圧空気３３により
芝刈機全体が浮上し、この状態で切刃ブレード１
４により、地面３４の芝を刈り込む。

一方、芝刈機を非作業状態にするには、コント
ロール・レバー２７をＢ位置とＣ位置の間からＡ
位置に移動する。このとき、ブレーキ装置２４が
作動するとともに、スロツトルアーム４０はブレ
ーキアーム３７の押圧部材３８の押圧から解放さ
れるので、第５ａ図の状態に復帰し、スロツトル
が閉じるので、エンジンの回転数が低下し、クラ
ツチが非接続となり、アイドリング状態になる。

したがつて、コントロール・レバー２７が、Ａ
位置からＢ位置の間にあるときは、アイドリング
状態となり、Ｂ位置からＣ位置では作業状態とな
る。

上記構成において、エンジン１１の出力軸１２
と、切刃ブレード１４を装着した被駆動軸１５と
を断続する遠心クラツチ１６が設けられるととも
に、切刃ブレード１４の回転を停止するブレーキ
装置２４がスロツトル・レバー２７と連動して設
けられているので、エンジン１１が駆動されてい
る状態で、切刃ブレード１４を停止させて、切刃
ブレード１４の調整を容易に行うことができる。

また、上記ブレーキ装置２４を、カバー３０に
形成された空気吸入孔３１を通して、浮上用フア
ン１３により吸入される空気の通路に臨ませてい
るので、ブレーキ装置が効率よく冷却され、ブレ
ーキ装置２４の頻繁な使用にもブレーキバンド２
１の熱による劣化がない。

以上説明したように、この考案によれば、遠心
クラツチおよびブレーキ装置を設けることによ
り、エンジンの運転状態で切刃ブレードの調整が
できかつブレード装置の効率のよい冷却が行われ
る芝刈機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す縦断側面
図、第２図は第１図の要部の拡大断面図、第３図
は第２図の３−３線に沿つた断面図、第４図は同
実施例の要部を示す縦断側面図、第５ａ図は第４
図の５−５線に沿つた断面図、第５ｂ図は第５ａ
図の要部を示す分解側面図、第６図は第４図の平
面図、第７図は従来の芝刈機を示す縦断側面図で
ある。１１……駆動機（エンジン）、１２……出力
軸、１３……浮上用フアン、１４……切刃ブレー
ド、１５……被駆動軸、１６……遠心クラツチ、
１８……ドラム、２１……ブレーキバンド、２４
……ブレーキ装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

駆動機の出力軸と、浮上用フアンおよび切刃ブ
レードが取り付けられた被駆動軸とを遠心クラツ
チを介して接続し、遠心クラツチのドラムの外周
をブレーキバンドで締め付けることにより、ブレ
ーキ動作を行なうブレーキ装置を設け、上記ブレ
ーキ装置を浮上用フアンにより吸引される空気の
通路に臨ませてなる芝刈機。