JPS6127618Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は回転容器型混合機を改良した粉粒体
混合機に関するものである。

従来の容器回転型の混合機は文字通り種々形状
の容器に回転を与えるもので、粒子循環経路を構
成し、粒子がその経路を変えるときに起こる混
合、拡散のみで混合され、水平回転円筒、二重円
錐、立方体、Ｙ型、Ｖ型などと容器の形状は変つ
ても一つの軸の廻りの単一回転のみであり、ただ
単に形状を変えたのみで３次元的なたゝみ返しを
行つているに過ぎず、適正良好な混合性能を望め
なかつた。またそれに対して積極的に変化を与え
るものはなく、かゝる機械は据付面積と機械重量
が大きくなる欠点を避けられなかつたものであ
る。

この考案は上記に鑑みなされたもので、容器回
転型混合機における容器回転による粒子循環経路
に、それに該容器の支軸を軸とした回転または半
回転などの正逆反復回転運動を容器に繰返し与え
ることによるたゝみ返しを繰返し与え、混合度、
混合時間を早くし高性能の良好な混合状態が得ら
れるようにしたものである。

この考案の粉粒体混合機を以下図面実施例につ
いて説明すると、１は数個（４個）の転子２を周
囲に等間隔で繞設せる複数（２個）の環状枠３が
複数本（４本）の連結杆４で連結されてかご状に
構成された回動ケージで、該回動ケージ１は、そ
の両側のほぼ中央の支軸７，７′を軸承６，６′支
承して支持台５上に回転自在に装着してある。な
おこの場合、一方の支軸７はケージ駆動軸を兼
ね、また他方の支軸７′は後記混合筒駆動軸８が
挿通支承される中空軸となつており、夫々回動ケ
ージ１（の連結杆４）に一体固定されている。そ
して上記中空軸の支軸７′内には第３図に示す如
く、混合筒駆動軸８が軸受を介入して回転自在に
挿通支承されているものである。また支軸７及び
混合筒駆動軸８の外端には鎖車９，１０が夫々固
止され、支持台５下部に据付けられた正逆転動力
装置１１及び回転動力装置１２の各出力側鎖車と
上記鎖車９，１０との間に調鎖１３，１４が夫々
纒絡され連結されている。また混合筒駆動軸８の
内端には小傘歯車２０が楔止されている。１５は
正八角形筒状の混合筒胴で、左右両側外周面に円
形の案内軸１６，１６が、また中央部外周面に大
傘歯車１９が夫々一般的に取付けられている。な
お１７は上記混合筒胴１５の覗窓兼取出口１８付
きの開閉蓋である。そこで上記混合筒胴１５は上
記回動ケージ１内に挿通され、前記各転子２に回
転自在に係接支承されている。そしてまた前記混
合筒駆動軸８内端の小傘歯車２０と混合筒胴１５
の大傘歯車１９とが噛合させてある。即ち上記回
動ケージ１を支軸７，７′を軸として正逆回転さ
せる動力機構と、混合筒胴１５を回動ケージ１内
でその中心軸を軸として回転させる動力機構とが
設けられ、混合筒胴１５に、その中心軸を軸とす
る回転と、支軸７，７′を軸とする回動ケージ１
と共の正逆反復回転を与えるようにしたものであ
る。そして実施例では前記回動ケージ１部にカム
が取付けられ、適宜配設のリミツトスイツチ作用
で混合筒胴１５を所定の角度位置に夫々回転停止
でき、またカウンターセツトにより任意回転数で
正逆転させ得るようにしてある。さらに別例とし
てタイマーによつて正逆転動力装置１１及び回転
動力装置１２が設定時間後に停止するようにもで
きるものである。なお上記した図面実施例のもの
では、回動ケージ１をその支軸７，７′を軸とし
て回転させる動力機構として正逆転動力装置１１
を使用し、混合筒胴１５に、その中心軸を軸とす
る回転と支軸７，７′を軸とする回動ケージ１と
共の正逆反復回転を与えるようにした場合が示さ
れているが、上記回動ケージ１を支軸７，７′を
軸に回転させる動力機構としては一方向のみの正
回転を行わせる回転動力装置を使用してもよいこ
とは勿論で、この場合には、混合筒胴１５に、そ
の中心軸を軸とする回転と支軸７，７′を軸とす
る回動ケージ１と共の一方向連続回転が与えられ
るものである。

次にこの粉粒体混合機の実施例作用状態を説明
すると、先ず正逆転動力装置１１を駆動して混合
筒胴１５の開閉蓋１７を適当な上方位置になる状
態にする。そして混合筒胴１５内に混合すべき粉
粒体材料を投入収納する。それからタイマーをセ
ツトし、正逆転動力装置１１及び回転動力装置１
２のスイツチを入れる。すると混合筒胴１５は、
その中心軸を軸として回転しながら、さらに回動
ケージ１と共に中央支軸７，７′を軸に全体が適
当な時間正逆反復回転を繰返して内部の粉粒体を
混合する。そして混合が終ると、タイマーが働い
て両動力装置１１，１２が停止し、混合筒胴１５
は、その開閉蓋１７が斜下方に来る排出角度まで
回転して傾斜状に停止する。そこで覗窓兼取出口
１８を開いて排出取出しを行う。そして排出が完
了すれば混合筒胴１５を最初の投入位置に復元さ
せるものである。なお上記混合筒胴１５の正逆反
復回転は正逆転動力装置１１の設定によつて１回
転以下の任意回転角度の正逆反復回転が行えるこ
とは勿論である。なおまた前記回動ケージ１両側
の中央支軸７，７′は混合筒胴１５の中心軸と直
交または斜交の何れであつてもよい。また図面実
施例では混合筒駆動軸８と混合筒胴１５との間に
介装する伝動機構として傘歯車伝動機構を使用し
てあるが、その他の例えばねじ歯車伝動機構や摩
擦車伝動機構などを使用することもできる。

この考案の粉粒体混合機は叙上のようであつ
て、混合筒胴１５を、その中心軸を軸として回転
させると同時に中央支軸７，７′を軸とする回動
ケージ１と共の回転を行わせるものであるが、例
えば上記混合筒胴１５の回動ケーシング１と共の
回転が正逆反復回転である場合には、混合筒胴１
５が任意の位置より任意の角度を回転、復帰する
運動を繰返すことにより、混合筒胴１５内に生ず
る粉粒体の粒子の循環経路に、積極的にたつみか
えしを数多く与えて高度な卓抜した混合性能が得
られ、混合度並に混合時間を良好ならしめること
ができる卓抜した効果がある。また混合筒胴１５
の回転ケーシング１と共の回転が一方向連続回転
である場合には、混合筒胴１５は回動ケージ１と
共の回転変位過程で停止状態がなく、しかも混合
筒胴１５自身の中心軸を軸とした回転の相対回転
方向が次元的に周期変化する状態となるため、き
わめて合理的な撹拌によつて絶え間のない高能率
の混合が得られるという著大な効果がある。

また前記したように混合筒胴１５は、支軸７，
７′を軸に投入位置の垂直状態及び排出角度位置
の傾斜状態に回転、停止させることができ、粉粒
体の投入及び排出が容易に行え頗る重宝である。
さらに混合筒胴１５は各環状枠３に挿通支承して
回動ケージ１内に内蔵できる構造であるため、容
量により、小型より大型まで汎用化でき、従来の
一軸回転容器型のものよりも小型化できると共に
回転運動も安定した確動的な作用が得られるなど
の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の粉粒体混合機の実施例を示す
もので、第１図は正面図、第２図は左側面図、第
３図は混合筒胴伝動機構部の拡大横断平面図であ
る。 １……回動ケージ、２……転子、３……環状
枠、４……連結杆、５……支持台、６，６′……
軸承、７，７′……支軸、８……混合筒駆動軸、
９，１０……鎖車、１１……正逆転動力装置、１
２……回転動力装置、１３，１４……調鎖、１５
……混合筒胴、１６……案内輪、１７……開閉
蓋、１８……覗窓兼取出口、１９……大傘歯車、
２０……小傘歯車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回動ケージ１を、その両側ほぼ中央の支軸７，
   ７′を支承して支持台５に回転自在に装着し、混
   合筒胴１５を上記回動ケージ１内に回転自在に挿
   通支承せしめ、上記回動ケージ１を支軸７，７′
   を軸として回転させる動力機構と、混合筒胴１５
   を回動ケージ１内でその中心軸を軸として回転さ
   せる動力機構とを備え、混合筒胴１５に、その中
   心軸を軸とする回転と支軸７，７′を軸とする回
   動ケージ１と共の回転とを与えることを特徴とす
   る粉粒体混合機。