JPS61274993A - オフセツト印刷用アルミニウム合金支持体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明はオフセット印刷用アルミニウム合金支持体の創
案に係り、従来材におけると同等の表面処理性と印刷適
性を保有しつつ、耐バーニング性と耐くわえ切れ性に優
れたオフセット印刷用アルミニウム合金支持体を提供す
ることを目的とするものである。

本発明はオフセット印刷用アルミニウム合金支持体に関
するもので耐バーニング性と耐くわえ切れ性に優れたオ
フセット印刷用アルミニウム合金支持体に関するもので
ある。

従来の技術 一般にアルミニウム及びアルミニウム合金は軽量で加工
性が優れ表面処理性が良好であるためオフセット印刷用
支持体として使用され、特にＪＩＳ　１０５０　　（純
度９９．５％以上のＭ）、ＪＩＳｌｌｏｏ　（純度９９
．０％以上のＭ）、ＪＩＳ　３００３（，４／−０，０
５〜０．２％Ｃｕ　−１，０〜１．５　％　Ｍｇ合金）
等のアルミニウム合金が多用されてきた。

これらのアルミニウム合金支持体は、裏板後粗面化処理
し必要に応じて陽極酸化処理を行なってから、その上に
感光剤を塗布・乾燥させ２８版に加工される。次いで２
８版に画像露光、現像、水洗及びガム引き等の製版処理
を施こし、印刷原版を製作する。次いで、その両端を折
り曲げ加工して印刷機へのくわえ部を形成し印刷機の円
筒形版胴に機械的に固定され、インキを付着させ、ブラ
ンケットローラーに転写し紙面等に印刷する。

上述の製版工程において印刷原版の耐刷力を向上させる
ため、露光・現像処理した後高温で加熱（通常、本工程
をバーニング処理と称している）して画像部分を形成し
ている感光剤を焼結・硬化し画像部分を強化することが
なされている。このバーニング処理における加熱条件は
画像を形成している感光剤にもよるが、アルミニウム合
金支持体の場合、通常２００〜２８０℃、３〜７分程度
であるが、耐刷力の向上とバーニング処理時間の短縮化
を目指し、高温短時間のバーニング処理の適用化が期待
されている。

しかし、前述の既存アルミニウム合金支持体では２８０
℃以上の高温で加熱した場合、再結晶現象に起因する強
度低下が発生し、印刷版としての腰が無くな夛、印刷機
への取付すら不可能となったシ、多色刷りの場合に行な
う版の色の見当合せができない等の問題が生ずる。

このような問題に対処するため先に本出願人らは特開昭
５９−１５３８６１号公報に開示されている、ゾルコニ
ウムを０．０２〜０．２０重量％含有するアルミニウム
合金支持体を提案した。この合金支持体において、バー
ニング処理に対する耐熱性（以下「耐バーニング性」と
いう）が改善された。

発明が解決しようとする問題点 ところが上記のような従来のものについて本発明者等が
更に検討を重ねた結果、なお改善すべき点が見い出され
た。

即ち一般に印刷版は印刷機に取付けて印刷作業する間部
刷版の折シ曲げくわえ部がブランケットローラーとの接
触によ〕繰返し応力を受ける丸め、これに耐える曲げ加
工後の疲労強度（以下「予曲げ疲労強度」という。）を
保有することが望まれる。耐予曲げ疲労強度が不十分な
場合には版面自体の所定印刷枚数に達しない途上で、当
該折シ曲げ部にて印刷板が破断してしまう。これは高速
印刷になるほど顕著に現われ易く、一般にこの要求特性
は酎くわ見切れ性といわれている。更にこの耐〈わ見切
れ性を仔細に検討すると一般にスラブの圧延方向に対し
て直角方向（通常「５丁方向」という。）Ｋ印刷板を板
取シした場合の耐くわ見切れ性が著しく劣るという現象
がみられる。そのため、このような耐くわ見切れ性の異
方性を配慮しないで板取シした場合には、同一ロットで
も版毎に耐刷力が大きく異なるという不都合が発生する
。

一方、板取シを板の圧延方向（通常「Ｌ方向」という。

）Ｉｆ−限定するときにはコイル材から取れる版枚数が
限られ、製品歩留シの向上が基本的に困難であるという
問題がある。先に提案した合金支持体くついても耐バー
ニング性が改善されたが、このような酎くわえ切れ性の
見地から改善すべきことがあることが分った。

なお、耐くわ見切れ性の改善に関する提案が近年徨々な
されており、例えば特開昭５８−４２７４５号公報にマ
グネシウム等を添加するナルミニラム合金が開示されて
いるが、依然としてＬＴ方向の耐くわ見切れ性の改善が
望まれるレベルであるし耐バーニング性についても不満
足な段階にある。

「発明の構成」 問題点を解決する九めの手段 本発明は、シリコン（（資）含有量が０．１５重量係以
下であシ、マグネシウム（増含有量が０．０３〜α５０
重量％でかつ 均量≧１．７３ＸＣＳｔ量）−０，５６Ｘ（Ｆｎ量＋廊
量）の範囲１ｃあり、ジＡ／　＝ｒ　ニウム（Ｚｒ）を
０．０１〜０．２５重量係含有し残部がアルミニウム及
び不可避的不純物から成るオフセット印刷用アルミニウ
ム合金支持体である。

実施例 本発明について更に説−すると、本発明による合金支持
体は、＆含有量が０．１５重重量板下の６純度を有する
アルミニウム地金を用いることを前提とするものであっ
て、これによって少量の均添加によってもマトリックス
中に単独の金属＆が存在することを防止し、所定レベル
の表面処理性を確保するものである。

均はソーキング処理後に存在するα−Ａｔ（ｈ・ｂ）Ｓ
Ｌ相を形成するに必要な量以上にまで存在する余剰＆を
４．ＳＬに改変するのに必要な均量以上に含有し、必要
な耐くわ見切れ性を発現させるためにα０３〜０．５０
重量％の範囲内にあって棒量≧１．７３Ｘ（ＳＬ量）　
−０，５６Ｘ　（Ｆｅ量＋Ｍｔｔ量）の量的関係で添加
されるものである。この場合、０．０３重量％未満では
その添加効果が不十分であシ、又０．５０重量％を越え
ると鉄系金属間化合物の均一分散を阻害し、レザースト
リークを発生させ、粗面化処理における均一な砂目が得
られなくなるので好ましくない。Ｚｒは、吟との共存に
おいて耐くわ見切れ性と耐バーニング性を著しく改善す
るものであり、ｏ、ｏｉ重量係未満では、その改善効果
が不十分で、０．２５重量％を越える場合には耐バーニ
ング性が改善されるにも拘らず熱間圧延時に結晶組織が
不均一となシ印刷適性を低下させるので望ましくなく、
更には０．Ｏ１〜０．１５重量％がよシ好ましい。

合金中の不可避的不純物の総量は、０．５０重量％以下
とするのが望ましく、不純物中の鉄（Ｆｓ）は合金の結
晶微細化及び再結晶粗大化防止効果を発揮するが、０．
４０重量％を越えると鋳造時に形成される鉄系金属間化
合物が粗大化して印刷性能を低下させる原因となるので
、それ以下とするのが好ましい。またマンガン（Ｍ＊）
　、銅（Ｃｕ）、亜鉛（Ｚｎ）　　はいずれも０．０５
重量埼以下とするのが好ましく、特に耐インク汚れ性に
対する要求品位が高いとｉｋＫはＣｕ　ｔ−０，００４
〜０．０２０　　重量係の範囲とするのが望ましい。更
にスラブの製造に際して結晶微細化剤として使用される
チタン（π）、硼素（Ｂ）はｎ　：　０．０３重量％以
下、Ｂ　：　０．０１重量％以下とするのが好ましい。

本発明のオフセット印刷用アルミニウム合金支持体は、
以上の組成を採用することによって、印刷版として適用
されるとき、従来材より一段と優れた耐バーニング性と
耐くわ見切れ性とを示すことができる。

以上の組成になる本発明オフセット印刷用アルミニウム
合金支持体は従来材における製板並びに製版工程を適宜
適用して使用に供されるものであるが、その−例を次に
示す。

本発明の合金組成から成る溶湯から得たＤＣ鋳造スラブ
を面側した後、通常の例えば、５５０℃以上で２時間以
上保持するノーキング処理を行ない、次いで、熱間圧延
終了時の板温か３００℃以上であるような熱間圧延を行
ない、次いで加工率４０〜８０饅の冷間圧延によｊり、
０．１〜０、８　ｍ程度の板厚とする。なお、所望によ
シ冷間圧延前にパッチ炉（４００℃、１時間程度の処理
）又は連続焼鈍炉（５００℃、３０秒程度の処理）によ
る中間焼鈍を常法により施した後所定の調質が得られる
ような加工度での冷間圧延がなされＨＩＸタイプの調質
状態の板とすることができる。また、更に最終冷間圧延
後に、所望により再結晶温度以下の温度例えば２３０〜
２８０℃で１時間以下加熱保持する―質焼鈍を行ないＴ
（２Ｘタイプの板としてもよい。いずれの製造条件下で
あれ板中に存在するアルミニウムー鉄系化合物が安定相
である〃３Ｆ４相およびα−Ａｔ（Ｆｎ・ｂ）ＳＬ相を
形成するようにすると共に＆がＡ４．ＳＬとして均一微
細に析出するように処理することが望まれこれによって
粗面化処理における砂目の均一性がより良く確保される
と共に、印刷時の非画儂部のインク汚れを適切に防止す
ることができる。

このように製造されたアルミニウム合金支持体は、２８
版としての加工処理と製版加工処理とを経て実際の印刷
作業に供される。即ち、先ず、機械的砂目立て法や電気
化学的砂目立て法による粗面化処理を行なった後酸ｔｅ
はアルカリによる化学的エツチング処理と酸洗いによる
脱スマット処理に供される。更に必要に応じて耐刷力の
向上のため陽極酸化処理や化成処理による酸化皮膜形成
処理したシ、更にその上にアルカリ金属シリケートや親
水性セルロースなどの下塗、り層の形成処理が行なわれ
る。続いて適宜の感光性組成物を塗布し、乾燥し、所望
のサイズに裁断することによって２８版が得られる。

この裁断に際し本発明合金支持体の耐くわえ切れ性の異
方性が少なく特にＬＴ力方向耐くわ見切れ性が所望の予
曲げ疲労強度を充足する程度に高いので、板取シが九て
取シ、よこ取シのいずれでも可能とされ、製品歩留りを
最良のものとすることができる。

次いでｐｓ版に所望画像の露光を行ない現像、水洗、バ
ーニング処理、並びにガム引き等の製版処理が行なわれ
る。この場会バーニング処理は本発明合金支持体を用い
ることから２００〜３３０℃で１分〜１０分間とするこ
とができ例えば３２０℃１分間という短時間処理とする
ことにより生産性の向上と画像部分の十分なる焼結・硬
化を発現させることができる。

製版処理により製作された印刷原版は更に、その両端を
折り曲げ加工して印刷機へのくわえ部を形成した後、印
刷機の円筒疹版胴に固定され、インク塗布後印刷作業に
供される。この印刷作業において印刷原版は折り曲げく
わえ部において繰返し応力を受けるが版毎の耐くわ見切
れ性が高レベルにおいて安定的なものであるので、所期
の耐刷力、例えば２０万枚以上を安定的に発現し得る。

以下、本発明のオフセット印刷用アルミニウム合金支持
体の具体的な製造例について説明する。

製造例１ 次の第１表に示すような５種類のアルミニウム合金を溶
製し、ＤＣ鋳造にてスラブを造り、それぞれに５６０℃
、４時間保持の均質化処理を施した後、熱間圧延及び冷
間圧延を経て１．５　ｍ厚の板とした。

次いで、これらのものは４００℃で１時間保持する中間
焼鈍処理を施し引続き最終冷間圧延によシ厚さ０．３　
ｍで、Ｈ１８％質に相当する硬質アルミニウム板を得な
。また別途、最終冷間圧延材に焼鈍処理を施してＨ２６
調質の板を同時に製作し念。

得られた１０種類のアルミニウム板について、０．２チ
耐力を常法によシ測定すると共に耐熱性の評価指標とし
てアルミニウム板を２７０℃に保持したソルトパス中に
７分間浸漬した後の引張試験による０、２％耐力を測定
した。

一方、耐〈わ見切れ性の評価指標として予曲げ疲労強度
を用いたがアルミニウム板から幅３２瓢、長さ６０■の
試験片を切り出し、１．５−の曲げ半径を有する印刷版
用ペングーにより９０＠の角度まで予曲げ加工を与え九
後、一端を治具で固定しその固定端から１０ｍの位置に
おいて一定の振幅を与えその一サイクルを１回として曲
げ加工部分が破断に至るまでの回数を測定した。

これらの測定結果は、次の第２表に示す通シである。

本発明であるＡ及びＢ合金はＬ方向及びＬＴ方向の耐く
わ見切れ性（予曲げ疲労強度）並びに耐バーニング性（
加熱後の０．２　％耐力）が全てレベルアップされてい
る。これに対し、比較材のＣ及びＤ合金はジルコニウム
またはマグネシウムのいずれかが規定値以下である九め
ＬＴ方向の酎くわえ切れ性か耐熱性かのいずれかが不満
足な段階であシ、従来材のＥ合金の場合には、耐くわ見
切れ性及び耐バーニング性の双方が低レベルに止まって
いると同時に、Ｌ方向及びＬＴ方向による特性の格差に
著しいものがあることが解かる。

製造例２ 製造例１において製作した本発明材のへ合金と従来材Ｅ
合金とについて、更に印刷版としての製版処理を行ない
印刷版としての評価を行なった。

即ち、これらのアルミニウム合金圧延板′ｔ−ハミスト
ンと水の懸濁液中で回転ナイロンブラシで砂目立て処理
した後、苛性ソーダ２０重量％水溶液で二′ツチング処
理した。次いで水洗、２５重量ｔ％硝酸水溶液での酸洗
い及び再度の水洗処理を経て、硝酸０．５〜２．５重ｆ
％を含有する電解浴中で電流密度２０Ａ／ｄＩＩ　以上
で交流電解し続いて１．５重量％硫酸の５０℃水溶液中
に３分間浸漬して表面を清浄化した後、２００重量％硫
酸主成分とする電解液中で浴温３０℃にて、陽極酸化皮
膜を行なった。

このようにして作製した支持体に下記の感光層を乾燥時
の塗布量が２５９／ｒｒｌ　　となるように形成した。

ナフトキノン−１，２ソアジドー５−　　　０．７５９
スルホニルクロライドトヒロガロール、アセトン樹脂と
のエステル化合物 （米国特許３６３５７０９号明細書実施例に記載されて
いるもの） クレゾールノ？ラック樹脂　　　　　　　　’ｈｏｏｔ
オイル！ルー＄６０３（オリエント化学展）　　　０．
０４ｔエチレンジクロライド　　　　　　　　　　　１
６ｔ２−メトキシエチルアセテート　　　　　　１２ｆ
得られた感光性平板印刷版を透明陽画に密着させてｉｍ
の距離からＰＳライト（東北メタルハライドランプＭＵ
　２０００−２−ＯＬ型３ＫＷの光源を有するもので富
士写真フィルム（株）より販売されているもの）で３０
秒間露光を行なった後、珪酸ノー１５重量俤水溶液に１
分間浸漬して現儂を行なった。

次に水洗した後バーニング処理によって発生する地汚れ
を防止するために硼酸カリ４重量％水溶液をスボンゾに
よシ現像された印刷版上に塗布した。次いで乾燥後バー
ニングプロセサー１３００　（１２ＫＷの熱源を有し富
士写真フィルム（株）よシ販売されているもの）中で温
度条件を変えバーニング処理を施し、冷却後、バーニン
グ処理による特性変化を副定したが、その結果を第３表
に示す。

これによると従来材Ｅ合金は加熱温度が２８０℃を越え
ると急激に耐力が低下し耐バーニング性に劣ることを示
しているのに対して本発明打入合金は３００℃以上の条
件下でも十分な耐力があシ耐バーニング性に富む腰が強
い版であることが示されている。従って所望によりバー
ニング処理を高温短時間の操作条件に変更することが可
能であることが示唆される。

「発明の効果」 以上説明したような本発明のオフセット印刷用アルミニ
ウム合金支持体によるときは従来の製板工程及び製版工
程の改変を不要としながら、■耐くわ見切れ性の改善に
よってコイルから２８版の裁断時における製品歩留りを
向上させることができる。

■耐バーニング性の改善によって所望によシ高温短時間
のバーニング処理へ代え、印刷原版の生産性を向上する
ことができる。

■耐くわ見切れ性と耐バーニング性との改善の相乗効果
によってレベルアップした耐刷力が安定して発揮される
、 等の効果が発現されるもので、工業的にその効果の大き
い発明である。

特許出願人　　日本軽金属株式会社 同　　　　　　　　　富士写真フィルム株式会社発　　
明　　者　　　西　　　川　　　泰　　　入間　　　　
　　　　　　　加　　　藤　　　忠　　　数回　　　　
　　　　　　　滝　　　沢　　　−成代理人　弁理士　
　白　　川　　　　　□手続補正書（０奢） 昭和　　刊υ、颯３０日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シリコン含有量が０．１５重量％以下でありマグネシウ
   ム含有量が０．０３〜０．５０重量％で、かつＭｇ量≧
   １．７３×（Ｓｉ量）−０．５６×（Ｆｅ量＋Ｍｎ量）
   の範囲にあり、ジルコニウムを０．０１〜０．２５重量
   ％含有し残部がアルミニウム及び不可避的不純物から成
   ることを特徴とするオフセット印刷用アルミニウム合金
   支持体。