JPH0528198B2 - - Google Patents

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JPH0528198B2
JPH0528198B2 JP60289577A JP28957785A JPH0528198B2 JP H0528198 B2 JPH0528198 B2 JP H0528198B2 JP 60289577 A JP60289577 A JP 60289577A JP 28957785 A JP28957785 A JP 28957785A JP H0528198 B2 JPH0528198 B2 JP H0528198B2
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less
aluminum alloy
plate
lithographic printing
elemental
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JP60289577A
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Satoru Shoji
Chozo Fujikura
Kazunari Takizawa
Hirokazu Sakaki
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N1/00Printing plates or foils; Materials therefor
    • B41N1/04Printing plates or foils; Materials therefor metallic
    • B41N1/08Printing plates or foils; Materials therefor metallic for lithographic printing
    • B41N1/083Printing plates or foils; Materials therefor metallic for lithographic printing made of aluminium or aluminium alloys or having such surface layers

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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は陽極酸化処理、感光性物質塗布を施し
てから平版印刷に用いるアルミニウム合金支持体
に関し、さらに詳しく言えば電気化学的処理によ
り均一な粗面となり、印刷中の非画像部の耐汚れ
性がわめてすぐれ、ストリーク(筋ムラ)の発生
もみられない平版印刷版を与える、アルミニウム
合金支持体とその製造方法に関するものである。 (従来の技術) 平版印刷版は、平版印刷版用支持体としてのア
ルミニウム合金板などを粗面化処理、陽極酸化皮
膜処理などの表面処理したのち感光性物質を塗布
して作成される。そしてこの平版印刷版に、露
光、現像等の製版処理を行なつて画線部を形成し
た版板とし、これを印刷機の円筒形版銅に巻き付
けたのち、非画像部に付着した湿し水の存在のも
とにインキを画線部上に付着させてこのインキを
ゴムブランケツトに転写し、次いで、紙面に印刷
することにより、平版印刷が行われる。 従来このような平版印刷版用アルミニウム合金
板としては電気化学的粗面化処理に適するものと
してFe 0.35〜1重量%((以下、重量%を%と
略記する)、Si 0.2%以下のアルミニウム合金を
均質化処理後、熱間圧延し、40〜80%の冷間圧延
を行なつたアルミニウム合金板(特開昭55−
28874号)、Fe 0.1〜1.0%、Si 0.02〜0.15%、
Cu 0.003%以下のアルミニウム合金板(特開昭58
−221254号)などが提案されており、その他、
Fe及びSiを所定量含有させたアルミニウム合金
板は特開昭58−42493号、同59−67349号に開示さ
れている。 (発明が解決しようとする問題点) 上記従来の平版印刷版用アルミニウム合金板を
用いれば、電気化学的粗面化処理により均一粗面
が得られる。しかし、これらのアルミニウム合金
板は、ストリーク(筋状ムラ)が粗面化処理時
に発生し、はなはだしく美観を損ねるか、大部
数(数万部以上)を印刷した場合、非画像部にイ
ンクが付着し、印刷物に汚れが発生するかのいず
れか、問題点を克服することはできなかつた。 この中では熱間圧延条件が適当でない場合
に、熱延パス間で粗大(〜100μm以上)な再結晶
粒が発生し、これが最終冷間圧延後にもその輪郭
が残存し電解粗面化処理した際に圧延方向に延び
た繊維状のストリーク(筋状のムラ)として現出
するためと考えられる。また、の非画像部汚れ
は、特定の金属間化合物が存在すると、陽極酸化
皮膜に不健全な部分が発生し、またAlマトリク
スとの電位差が異なるため腐食の起点となり、汚
れが発生するものである。 したがつて本発明の目的は、電気化学的粗面化
処理により均一、微細な粗面が得られ、ストリー
ク(筋状のムラ)の発生がみられず、しかも印刷
中に非画像部の汚れがほとんど発生しない平版印
刷版用アルミニウム合金板を提供することであ
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記従来のアルミニウム合金板
の欠点を克服するため鋭意研究を重ねた結果、ア
ルミニウム合金中のFe、Si及びCuの量を所定範
囲に設定するとともに、金属組織中の単体Siの量
をある特定の量以下に規制するようにしたアルミ
ニウム合金板が、上記目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づき本発明をなすに至つた。 すなわち本発明は、Fe 0.05〜1%、Si 0.2%
以下、Cu 0.05%以下、残部Alと不可避の不純物
からなるAl合金板であつて、その金属組織中に
分布する単体Siが0.012%以下であることを特徴
とする平版印刷版用アルミニウム合金支持体、及
び、Fe 0.05〜1%、Si 0.2%以下,Cu 0.05%以
下、残部Alと不可避の不純物からなるアルミニ
ウム合金鋳塊を均熱処理した後、平均冷却速度50
℃/時以下で、430℃以下の温度に冷却するか、
又は350〜450℃の温度で30分以上保持し、その後
熱間圧延を行い又は熱間圧延後、冷間圧延と中間
焼鈍を行ない、これに減面率50%以上の最終冷間
圧延を加えることにより、冷間圧延板の金属組織
中に分布する単体Siを0.012%以下とすることを
特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金支持体
の製造方法を提供するものである。 まず、本発明に用いられる合金組成について説
明する。 合金組成においてFeは0.05〜1%の範囲とす
る。Feは電解粗面化面の均一化の作用を有する。
Feはアルミニウム合金中で他の元素と結びつき、
Al−Fe系の非晶化合物を形成する元素であり、
Al−Fe系の非晶化合物は再結晶粒の微細化に効
果があると共に、均一微細な電解粗面を形成する
効果があり、含有量が0.05%未満では再結晶粒の
微細化、電解粗面化面の均一微細効果が少なく、
また、1%を越える含有量では粗大化合物の形成
により逆に電解粗面化面が不均一となる。 Siは0.2%以下とする。Siは通常の不純物とし
て含まれ、0.2%を越えると粗面の均一性が害さ
れまた、後述の単体Siの析出が起こりやすくなる
ため非画像部の汚れも発生しやすい。 Cuを0.05%以下に限定したのは、不純物として
Cuが0.05%を越えると電気化学的粗面化処理によ
つて生成する凹部(ピツト)が粗大になりやす
く、また、印刷版として非画像部の耐汚れ性が低
下するからである。また、最終冷間圧延板の金属
組織中に分布する単体Siの存在量を0.012%以下
と限定したのは、単体Siは陽極酸化処理により陽
極酸化皮膜中に残存して皮膜欠陥を形成し、これ
が印刷中に非画像部の汚れ発生の起点となるため
でであり、単体Siの存在量を0.012%以下に規制
することにより、非画像部の汚れが発生しにく
い、印刷適性の極めて優れた印刷版とすることが
できることを見出したものである。 本発明における平版印刷版用支持体を構成する
アルミニウム合金中に含まれる不純物としては、
通常市販されているAl地金に含まれる不純物程
度であれば本発明の目的を損なうものではない。
即ちMn 0.05%以下、Cr 0.05%以下、Zn 0.05%
以下ならば特に問題はない。 また、鋳塊の製造に際し、結晶微細化剤として
通常使用されているTi、BはTi 0.05%以下、B
0.01%以下の添加であれば合金組織の均一微細
化に有効である。 このように本発明における平版印刷版用支持体
はその製造において前記組成のアルミニウム合金
鋳塊を均熱処理して、不純物を固溶させるととも
にFeの一部を固溶させ、一部のFeの金属間化合
物を均一微細に分散させる。この均熱処理は500
〜620℃の温度で3時間以上行なうことが望まし
い。次にこれを430℃以下の温度に達するまで50
℃/時以下の平均冷却速度で冷却するか、又は
350〜450℃の温度で30分以上保持することにより
鋳塊中に含まれるSi原子をAl−Fe−Si系の金属
間化合物として析出させ、続く工程での単体Si析
出量を減じる。また、このAl−Fe−Si系金属間
化合物は、熱延パス間での再結晶の核として作用
するため、再結晶粒微細化効果を有し、ストリー
ク発生防止に極めて有効である。しかる後通常の
方法で熱間圧延し、又は熱間圧延後冷間圧延と中
間焼鈍を行なう。熱間圧延温度は450〜200℃で行
なうのが適当である。熱間圧延開始温度が450℃
を越えると、熱延パス間での再結晶粒が100μm以
上と粗大になり、ストリークが発生しやすい。必
要に応じて行なう熱間圧延後の中間焼鈍は350〜
500℃で2〜5時間あるいは連続焼鈍炉において
400〜550℃で120秒以下行なうことが望ましい。 このようにして得られた板は減面率が50%以上
となるよう最終冷間圧延される。この最終冷却圧
延において金属間化合物が分散し、結晶組織が均
一となる。この減面率が50%未満では金属間化合
物の分散が不充分で結晶組織が不均一となり、粗
面化処理において均一な粗面が得られない。 このようにして得られた冷間圧延板は、その金
属組織中に存在する単体Siが0.012%以下であり、
電解粗面化処理により均一な粗面が得られ、スト
リークの発生もみられず印刷中の非画像部の耐汚
れ性も極めてすぐれた平版印刷版を与える。 なお、この最終冷間圧延板に適度の延性を与え
て疲労強度を向上させるために、単体Siの析出が
起こらない、以下の条件でならば、調質焼鈍を施
しても良い。調質焼鈍は、通常のバツチ炉におい
ては70〜180℃で30分以上行なうのが適当である。
70℃以下または30分未満ではあまり効果がなく、
180℃以上では単体Siの析出が起こり、非画像部
の耐汚れ性を損なう。調質焼鈍は、急速昇温・短
時間加熱を特徴とする連続焼鈍炉で行なつても良
く、この場合は150〜400℃で120秒以下加熱する
のが適当である。150℃未満では効果が不足、400
℃を越えると板が軟化しすぎてしまい、また120
秒以上の加熱時間では生産性が悪くなる。 次に本発明による平版印刷版用支持体の表面処
理方法について詳細に説明する。 本発明における砂目立て方法は塩酸又は硝酸電
解液中で電解化学的に砂目立てする電気化学的砂
目立て法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤー
でひつかくワイヤーブラシグレイン法、研摩球と
研摩剤でアルミニウム表面を砂目立てするボール
グレイン法、ナイロンブラシと研摩剤で表面を砂
目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目
立て法を用いることができ、上記のいずれの砂目
立て方法を単独あるいは組合せて用いることもで
きる。 このように砂目立て処理したアルミニウムは、
酸又はアルカリにより化学的にエツチングされ
る。酸をエツチング剤として用いる場合は、微
細,構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に
本発明を適用するに際しては不利であるが、アル
カリをエツチング剤として用いることにより改善
できる。 本発明において好適に用いられるアルカリ剤
は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソー
ダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度の
好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃で
あり、Alの溶解量が5〜20g/m2となるような
条件が好ましい。 エツチングのあと表面に残留する汚れ(スマツ
ト)を除去するために酸洗いが行なわれる。用い
られる酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フツ
酸、ホウフツ化水素酸等が用いられる。特に電気
化学的粗面化処理後のスマツト除去処理には好ま
しくは特開昭33−12739号公報に記載されている
ような50〜90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接
触させる方法及び特公昭48−28123号公報に記載
されているアルカリエツチングする方法である。 以上のようにして処理されたアルミニウム板は
平版印刷版用支持体として使用することができる
が、さらに必要に応じて陽極酸化皮膜処理、化成
処理などの処理を施すことが好ましい。 陽極酸化処理はこの分野で従来より行われてい
る方法で行うことができる。具体的には硫酸、リ
ン酸、クロム酸、シユウ酸、スルフアミン酸、ベ
ンゼンスルホン酸等あるいはこれらの二種類以上
を組み合わせた水溶液又は非水溶液中でアルミニ
ウムに直流又は交流の電流を流すとアルミニウム
支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができ
る。 陽極酸化の処理条件は使用される電解液によつ
て種々変化するので一概には決定され得ないが、
一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70
℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜
100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。 これらの陽極酸化皮膜処理の内でも特に英国特
許第1412768号明細書に記載されている発明で使
用されている、硫酸中で高電流密度で陽極酸化す
る方法及び米国特許第3511661号明細書に記載さ
れているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法
が好ましい。 陽極酸化されるアルミニウム板はさらに米国特
許第2714066号及び同第3181461号の各明細書に記
されているようにアルカリ金属シリケート、例え
ばケイ酸ナトリウムの水溶液で浸漬などの方法に
より処理したり、米国特許第3860426号明細書に
記載されているように、水溶性金属塩(例えば酢
酸亜鉛など)を含む親水性セルロース(例えば、
カルボキシメチルセルロースなど)の下塗り層を
設けることもできる。 本発明による平版印刷版用支持体の上には、
PS版の感光層として従来より知られている感光
層を設けて感光性平版印刷版を得ることができ、
これを製版処理して得た平版印刷版はぐれた性能
を有している。 上記感光層に用いる組成物としては次のような
ものが含まれる。 ジアゾ樹脂とバインダーとからなる感光層 米国特許第2063631号及び同第1667415号の各明
細書に開示されているジアゾニウム塩とアルドー
ルやアセタールのような反応性カルボニル基を含
有する有機縮合剤との反応生成物であるジフエニ
ルアミン−p−ジアゾニウム塩とホルムアルデヒ
ドとの縮合生成物(いわゆる感光性ジアゾ樹脂)
が好適に用いられる。この外の有用な縮合ジアゾ
化合物は特公昭49−48001号、同49−45322号、同
49−45323号の各公報等に開示されている。 これらの型の感光性ジアゾ化化合物は通常水溶
姓無機塩の型で得られ、従つて水溶液から塗布す
ることができる。又はこれらの水溶姓ジアゾ化合
物を特公昭47−1167号公報に開示された方法によ
り1個又はそれ以上のフエノール性水酸基、スル
ホン酸基又はその両者を有する芳香族又は樹脂族
化合物と反応させ、その反応生成物である実質的
に水不溶性の感光性ジアゾ樹脂を使用することも
できる。また、特開昭56−121031号公報に記載さ
れているようにヘキサフルオロリン酸塩またはテ
トラルオロホウ酸塩との反応生成物として使用す
ることもできる。そのほか英国特許第1312925号
明細書に記載されているジアゾ樹脂も好ましい。 o−キノンジアジド化合物からなる感光層 特に好ましいo−キノンジアジド化合物はo−
ナフトキノンジアジドであり例えば米国特許第
2766118号、同第2767092号、同第2772972号、同
第2859112号、同第2907665号、同第3046110号、
同第3046111号、同第3046115号、同第3046118号、
同第3046119号、同第3046120号、同第3046121号、
同第3046122号、同第3046123号、同第3061430号、
同第3102809号、同第3106465号、同第3635709号、
同第3647443号の各明細書をはじめ多数の刊行物
に記されており、これらは好適に使用することが
できる。 アジド化合物とバインダー(高分子化合物か
らなる感光層) 例えば英国特許第1235281号、同第1495861号の
各明細書及び特開昭51−32331号公報、同51−
36128号公報に記載されているアジド化合物と水
溶姓またはアルカリ可溶性高分子化合物からなる
組成物の他、特開昭50−5102号、同50−84302号、
同50−84303号、同53−12984号の各公報に記され
ているアジド基を含むポリマーとバインダーとし
ての高分子化合物からなる組成物が含まれる。 その他の感光性樹脂層 例えば特開昭52−96696号公報に開示されてい
るポリエステル化合物、英国特許第112277号号、
同第1313309号公報、同第1341004号公報、同第
1377747号等の各明細書に記載のポリビニルシン
ナメート系樹脂、米国特許第4072528号及び同第
4072527号の各明細書などのに記されている光重
合型フオトポリマー組成物が含まれる。支持体上
に設けらえる感光層の量は、約0.1〜約7g/m2
好ましくは0.5〜4g/m2の範囲である。 PS版は画像露出されたのち、常法により現像
を含む処理によつて樹脂画像が形成される。例え
ばジアゾ樹脂とバインダーとからなる前記感光層
を有するPS版の場合には画像露出後、未露光
部分の感光層が現像液により除去されて平版印刷
版が得られる。また感光層を有するPS版の場
合には画像露光後、アルカリ水溶液で現像するこ
とにより露光部分が除去されて平版印刷版が得ら
れる。 (実施例) 以下、実施例に基いて更に詳細に説明する。 実施例 1 第1表に示す組成のアルミニウム合金No.1〜No.
12を溶解鋳造し、両面を面削して厚さ350mm、長
さ2000mmの鋳塊とし、これを560℃の温度で10時
間均熱処理した。これを430℃の温度で1時間加
熱保持してから430℃〜260℃の温度で熱間圧延し
板厚4.0mmとした後、さらに板厚0.3mmまで冷間圧
延(減面率92.5%)して、平版印刷版用アルミニ
ウム合金板を製造した。 次にNo.1〜No.12のアルミニウム合金圧延板及び
No.13(板厚0.30mmJIS1050−H18アルミニウム合
金)、No.14((板厚0.30mmJIS1100−H16アルミニウ
ム合金)をパミストンと水の懸濁液中で回転ナイ
ロンブラシで砂目立て処理したのち、苛性ソーダ
20%水溶液を用いてアルミニウムの溶解量が5
g/m2となるようにエツチングした。流水で充分
に洗つたのち25%硝酸水溶液で酸洗し、水洗して
基板を用意した。このように用意した基板を特開
昭54−146234号公報に記載されているように、硝
酸1.5%を含む電解浴中で電流密度20A/dm2
上で交流電解した。ひきつづき15%硫酸の50℃水
溶液に3分間浸漬して表面を清浄化したのち20%
の硫酸を主成分とする電解液中で浴温30℃で3
g/m2の酸化皮膜を設けた。 のようにして作成したサンプルに下記の感光層
を乾燥時の塗布量が2.5g/m2となるように設け
た。 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホ
ニルクロリドとピロガロール、アセトン樹脂と
のエステル化合物(米国特許3635709号明細書
実施例に記載されているもの) ……0.75g クレゾールノボラツク樹脂 ……2.00g オイルブルー#603(オリエント化学製)
……0.04g エチレンジクロリド ……16g 2−メトキシエチルアセテート ……12g かくして得られた感光性平版印刷版を透明陽画
に密着させて1mの距離からPSライト(東芝メタ
ルハライドランプMU2000−2−OL型3KVの抗
原を有し、富士写真フイルム(株)より販売されてい
るもの)で30秒間露光を行つた後ケイ酸ナトリウ
ム5重量%水溶液に約1分間浸漬して現像し、水
洗、乾燥し試料No.1〜No.14を作成した。 のようにして作成した試料No.1〜No.14の電解エ
ツチング粗面の均一性非画像部の汚れ、ストリー
クの発生状況について試験を実施し、その結果を
第1表に示す。 (試験方法) (1) 電解エツチング粗面の均一性 表面状態を走査型電子顕微鏡にて観察し、ピツ
トの均一性を評価し優れたもの〇印、良好なもの
△印、劣るもの×印で表わした。 (2) ストリークの発生状況 電解エツチング粗面を目視で観察し、ストリー
クの発生していないもの〇印、一部に発生してい
るもの△印、全面的に発生しているもの×印で表
わした。 (3) 非画像部の汚れ オフセツト印刷機KORにて10万部印刷の後、
非画像部の汚れを評価し、優れたもの〇印、良好
なもの△印、劣るもの×印で表わした。 なお、金属組織中の単体Si量は特開昭60−
82642号記載の分析方法により定量分析した。 第1表から明らかなように本発明方法により得
られた印刷用アルミニウム合金板No.1〜No.7は何
れも内部に分布する単体Si量が0.012%以下で、
電解エツチング粗面の均一性、印刷中の非画像部
の耐汚れ性、ストリーク性の点においていずれの
特性も満足し、従来のJIS1050、1100よりもすぐ
れていることがわかる。これに対し本発明におけ
るアルミニウム合金板の組成範囲より外れる比較
合金成分のアルミニウム合金板No.8〜12では内部
に分布する単体Si量が0.012%以下であつても粗
面の均一性、印刷中の非画像部の汚れのいずれか
の特性が劣ることがわかる。
【表】 実施例 2 実施例1における第1表のNo.2の合金鋳塊を、
550℃の温度で8時間の均熱処理を行ない、これ
を第2表に示す種々の冷却条件で冷却した後、板
厚4.5mmまで熱間圧延し、更に板厚2.0mmまで冷間
圧延した後、連続焼鈍炉により480℃の温度で20
秒間中間焼鈍してから板厚0.3mmまで冷間圧延し
て、印刷版用アルミニウム合金板を製造した。 これらについて実施例1と同様に表面処理し、
同一条件で製版を行ない、試料No.15〜24を作成し
た。 これ等の試料について実施例1と同様の試験を
行ない、その結果を第2表に示した。
【表】 第2表から明らかなように鋳塊を均熱処理した
後、430℃以下の温度まで50℃/時以下の平均冷
却速度で冷却し、しかる後熱間圧延、冷間圧延、
中間焼鈍、冷却圧延した本発明による印刷版No.15
〜19は金属組織中に分布する単体Si量が0.012%
以下で、粗面の均一性、画像部の汚れ性、ストリ
ーク性が優れていることが判る。 これに対し、金属組織中に分布する単体Si量が
0.012%を越える比較印刷版No.20〜24、即ち均熱
処理後の冷却条件が外れる印刷版用アルミニウム
合金板では非画像部の汚れが改善されないうえに
ストリークも発生していることが判る。 実施例 3 実施例1における第1表のNo.2の合金鋳塊を用
い、これを540℃で8時間均熱処理した後、第3
表に示す条件で保持してから、板厚3.5mmまで熱
間圧延し、しかる後板厚0.3mmまで冷間圧延した。
これに実施例1と同様に表面処理を施して試料No.
25〜33を作成した。 これらについて実施例1と同様の試験を行な
い、その結果を第3表に示した。
【表】 第3表から明らかなように、均熱処理後350〜
450℃の温度で30分以上保持した本発明による印
刷版No.25〜29はいずれも単体Si量が0.012%以下
で、粗面の均一性、非画像部の汚れ、ストリーク
性が優れていることが判る。 これに対し、均熱処理後の鋳塊保持条件が外れ
る比較印刷版No.30〜33ではいずれも金属組織中に
分布する単体Siが0.012%を越え、非画像部の汚
れが改善されないことが判る。 (発明の効果) このように本発明の平版印刷版用支持体はすぐ
れた粗面の均一性をもち、印刷物の非画像部の汚
れも生じにくく、ストリークの発生も防止するこ
とができ、いずれの特性もかねそなえた平版印刷
版として顕著な効果を奏するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Fe 0.05〜1%、Si 0.2%以下、Cu 0.05%以
    下、残部Alと不可避の不純物からなるAl合金板
    であつて、その金属組織中に分布する単体Siが
    0.012%以下(以上、%は重量%を示す)である
    ことを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金
    支持体。 2 Fe 0.05〜1%、Si 0.2%以下,Cu 0.05%以
    下、残部Alと不可避の不純物からなるアルミニ
    ウム合金鋳塊を均熱処理した後、平均冷却速度50
    ℃/時以下で、430℃以下の温度に冷却するか、
    又は350〜450℃の温度で30分以上保持し、その後
    熱間圧延を行い又は熱間圧延後、冷間圧延と中間
    焼鈍を行ない、これに減面率50%以上の最終冷間
    圧延を加えることにより、冷間圧延板の金属組織
    中に分布する単体Siを0.012%(以上、%は重量
    %を示す)以下とすることを特徴とする平版印刷
    版用アルミニウム合金支持体の製造方法。
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