JPS6127178B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は上部に原紙の貯留機構及び給紙機構
を有すると共に、案内材を配置した固定枠を有す
る２基の組立機構を左右に対設し、両組立機構の
対向間隔に駆動機構を設置して、駆動機構の往作
動により一方の組立機構を、駆動機構の復作動に
より他方の組立機構を各作動させることにより、
簡単な構成で能率よく紙箱を組立るようにした紙
箱の組立装置に関するものである。

一定の形状に裁断した原紙を雌状の固定枠と雄
状の可動枠とで自動的に組立てるようにした組立
装置は例えば特公昭52―20911号公報、実公昭51
―31212号公報、実公昭53―53619号公報、実開昭
56―124666号公報、その他により多数知られてい
る。

また、固定枠を２基並設し、各固定枠内に出入
りする両可動枠を連接棒で連繋させて、同時に２
個の紙箱を組立ることのできる装置として特公昭
39―10846号公報に記載のものがある。

しかし従来の組立装置はシリンダーなどからな
る駆動機構の往復作動により１枚の原紙から箱を
組立てている。したがつて組立て能率が悪く、単
位時間内での組立て数が限定され、いくら給紙機
構が高速であつても駆動機構が往復作動しない限
り１個の紙箱を組立てることができない。また、
同時に２個の紙箱を組立てる装置にあつては、異
なる方向に可動する２組の可動枠が必要で装置が
複雑となり、組立の際には、二動作が必要で、組
立速度が遅い。

本発明は上記に鑑み提案されたもので、駆動機
構の往復作動により対向状に設置した２基の組立
機構を個々に作動して原紙から紙箱を組立てるの
で、極めて高能率に紙箱を組立てることができる
ものである。

以下に本発明を図示の実施例に付いて説明す
る。

本発明の組立装置により組立てる紙箱１の一例
としては第１図で示すようにあらかじめ裁断する
とともに折線を形成した原紙２から組立てるもの
で、該原紙２は矩形底部３の四辺に側面部４…を
連設し、一方の対向する側面部４，４の左右側縁
に糊付代５，５を延設したものである。この原紙
２から紙箱１を組立てるには、あらかじめ他の対
向する側面部４′，４′の左右側部に接着剤ａを塗
布し、雌状固定枠の開口部に原紙２の底部３を位
置させ、雄状可動枠の押圧杆を底部３の四隅部に
あてがつて該可動枠を固定枠の内部に前進させる
もので、この装置は前記した各公報により既に知
られている。

そこで本発明は原紙の貯留機構Ａと、該貯留機
構から原紙を１枚宛繰り出す給紙機構Ｂとを有す
る組立機構Ｃ，C′を対設し、両組立機構Ｃ，
C′の対向間隔に駆動機構Ｄを設置し、駆動機構
Ｄの往復作動により各組立機構Ｃ，C′を作動さ
せるものである。

貯留機構Ａは第３図から第５図で示すように緩
く下り傾斜する二本の底面材１１，１１と、両底
面材１１，１１の両側に対向間隔を変更できるよ
うにして設けた左右の側面板１２，１２と、底面
材１１の傾斜下端に位置する前面枠１３とにより
囲まれて構成され、重合した多数の原紙を縦方向
にして底面材と直交するように載置する。そして
底面材１１の下方には該底面材１１と平行に２本
の案内材１４，１４を設け、台車１５の一側に設
けた車輪１６，１６を一方の案内材１４に走行可
能に載せ、台車１５の他側に設けた筒材１７を他
方の案内材１４に移動可能に通す。また台車１５
には底面材１１の上方に延びるアーム１８を設
け、該アーム１８の先端に押圧板１９を取付け
る。

上記した台車１５は車輪１６と筒材１７か案内
材１４にガイドされて傾斜下方に走行するように
付勢されているので、底面材１１上に載置した原
紙束の後面に押圧板１９を臨ませると、原紙束は
前面枠１３に向つて押圧され、最前端の原紙が前
面枠１３に圧接する。なお底面材１１は傾斜下端
が前面枠１３の垂直面より僅かに短かいので、前
面枠１３に圧接する最前端の原紙を下方に繰り出
すことができる。

上記した底面材１１の傾斜下端には給紙機構Ｂ
を設ける。該給紙機構Ｂは底面材１１の傾斜下端
より僅か上方に位置して最前端の原紙を下方に繰
り出す左右のカム板２０，２０と、各カム板２０
の下方に位置してカム板２０により繰り出された
原紙を下方に導く縦方向の駆動ベルト２１、及び
該駆動ベルト２１に近接し若しくは接触している
上下のローラ２２，２２とからなり、両ローラ２
２，２２の間に接着剤の塗布具２３を設けてあ
る。

したがつて両カム板２０，２０が回転すると前
面枠１３に圧接している原紙はカム面により間歇
的に下方に繰り出され、かつ駆動ベルト２１と各
ローラ２２とにより左右が挟持されて落下する。

原紙の落下位置には前記した組立機構Ｃを設置
してある。この組立機構Ｃは断面Ｌ字状の案内材
２４を横向きにして４本配置した横向きの雌状固
定枠２５と、各案内材２４の内面に沿い移動する
ことができる４本の押圧杆２６を有する横向きの
雄状可動枠２７とからなる。

上記固定枠２５はフレームに対して適宜に固定
され、また可動枠２７は適宜なガイドにより横方
向に移動できるように支持されている。また、各
案内材２４及び押圧杆２６は例えば実公昭51―
31212号公報で示すように相対的位置関係を自由
に設定することができ、組立てるべき紙箱に順応
することができる。

上記組立機構Ｃに対向状に設置した他の組立機
構C′も該組立機構Ｃと同一構成であつて開放す
る横向きの雌状固定枠２５と、該固定枠２５に出
入りする雄状可動枠２７とを有するが、両組立機
構Ｃ，C′の各固定枠２５，２５は互いに開放面
が向い合い、かつ各可動枠２７，２７が互いに近
ずくように配置されている。

そして両組立機構Ｃ，C′間に配置した駆動機
構Ｄは図示していないモータなどにより回転する
駆動板２８に対して連結杆２９により接続された
リンク機構３０と、リンク機構３０に対して固定
状に設けられたロツド３１とを有し、ロツド３１
の各端部を各組立機構Ｃ，C′の可動枠２７に取
付ける。したがつて駆動板２８が回転すると連結
杆２９によりリンク機構３０は下端の枢着点を支
点として往復回動し、ロツド３１により両組立機
構Ｃ，C′の可動枠２７，２７を同時に一方向、
他方向に移動する。そしてロツド３１が一方向に
移動すると一方の組立機構の可動枠は固定枠の内
部に進入して固定枠の開放面に位置させた原紙を
組立てることができ、また他方の組立機構の可動
枠は固定枠から外れるので固定枠の開放面に原紙
を供給することができる。

このような作動、即ち駆動板２８の回転による
ロツド３１の往復作動は前記した各給紙機構Ｂの
カム板２０に電気的に連繋され、固定枠と可動枠
とにより原紙を組立てる以前の組立機構には給紙
機構が原紙を供給し、固定枠と可動枠とにより原
紙を組立てている状態の給立機構には給紙機構が
原紙を供給しない。

したがつて各給紙機構により貯留機構から原紙
が組立機構に交互に供給され、また原紙が供給さ
れた組立機構は固定枠と可動枠とにより原紙から
紙箱を組立てるのであつて、この組立処理は駆動
機構Ｄによるロツド３１の往復作動で個個の組立
機構が１回ずつ行われる。

したがつて本発明によれば左右に対設した組立
機構の固定枠内に可動枠が前進することにより、
可動枠の一動作で紙箱を組立ることができ、紙箱
の組立を高能率でかつ高速に行うことができる。
そして、両組立機構は同一サイズの紙箱を組立る
ようにしてもよいが、一方の組立機構における案
内材と押圧杆との相対的位置を変えると共に、貯
留機構の側面板の対向間隔を調整して異なるサイ
ズの原紙を供給すれば、サイズの異なる紙箱を
個々の組立機構で組立ることもできる。また一方
の組立機構では紙箱の身を、他方の組立機構では
紙箱の蓋を組立るようにすれば、紙箱の身と蓋と
を同一数だけ高能率で組立ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは本発明により組立てることがで
きる紙箱の一例を示す展開図と斜視図、第２図は
本発明の実施例を示す一部を欠截した正面図、第
３図は同上の平面図、第４図は貯留機構と給紙機
構との縦断側面図、第５図は貯留機構の平面図で
ある。 Ａ…貯留機構、Ｂ…給紙機構、Ｃ，C′…組立
機構、Ｄ…駆動機構、２５…固定枠、２７…可動
枠、３１…ロツド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ あらかじめ裁断された原紙を重ね合せておく
   ことができる底面材及び対向間隔を変更可能な側
   面板を有する原紙の貯留機構と、該貯留機構の下
   方に位置して、貯留機構にある重ね合された原紙
   のうち最前端のものを繰り出すカム板とローラ及
   び駆動ベルトとからなる給紙機構とを有すると共
   に、隅部に断面Ｌ字状の案内材を配置した固定枠
   を有する組立機構を、固定枠の開放面が向い合う
   ように２基設置し、両組立機構の設置間隔に設け
   た駆動機構のロツド両端に各組立機構の固定枠に
   出入りする押圧杆を有する可動枠を取付け、前記
   案内材と押圧杆との相対的位置を調整可能とし、
   駆動機構によるロツドの往復作動によつて両組立
   機構を交互に作動させて貯留機構から給紙機構に
   より供給される原紙を紙箱に組立てるようにした
   ことを特徴とする紙箱の組立装置。