JPS61255824A - 射出成形機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は射出成形機に係り、特に製品キャビティ内への
射出樹脂材料の充填後における射出圧力の制ｍによって
製品の品質を向上させる技術に関するものである。

（従来の技術） 射出成形機は、一般に、射出装置の加熱筒内において可
塑化せしめた所定の樹脂材料を、所定の射出充填圧力の
下に、型締めされている金型の製品キャビティ内に射出
して、充填せしめた後、射出圧力を該充填圧力と異なる
圧力の下に所定時間保持することにより、かかる射出樹
脂材料の冷却、固化を行うようになっている。樹脂材料
の充填後において射出圧力を充填圧力と異なる圧力（以
下、この充填後の圧力を、単に「保持圧力」という）に
保持することにより、射出樹脂材料の過充填を防止する
とともに、製品キャビティから射出装置への樹脂材料の
逆流を防止し、さらに冷却、固化に伴う射出樹脂材料の
体・積収縮を補充して、品質の良好な製品を成形するよ
うになっているのである。

ところで、このような射出成形機では、一般に、保持圧
力は、予め設定された保持期間の間、一定の大きさに維
持されるか、あるいは予め設定された期間毎に段階的に
変化させられるようになっている。例えば、インライン
スクリュ型射出成形機では、保持圧力の各圧力変化段階
の期間を設定するタイマと、各圧力変化段階の保持圧力
を設定する設定器とが設けられ、それらタイマおよび設
定器の設定値に基づき、第３図に示されているように、
射出圧力が、充填時の最終圧力Ｐ１　“から設定期間毎
に一次保持圧力ｐ　ｔ＋、二次保持圧力Ｐ３　′と段階
的に変化させられるようになっているのが普通である。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、保持圧力がこのように段階的に切り換えられる
従来の射出成形機では、射出圧力の圧力切換時において
、圧力が急激に変化させられることから、射出圧力が切
換後の設定圧力を一時的に大きく上回ったり、あるいは
下回ったりすることが避けられず、それらに起因して種
々の不具合を招いていた。たとえば、第４図に示されて
いるように、射出圧力が充填圧力Ｐ１　°から一次保持
圧力Ｐ２　°、さらに一次保持圧力Ｐ２　′から二次保
持圧力Ｐ、°と段階的に減圧される場合においては、そ
れらの切換時において、射出圧力が一時的に著しく小さ
くなり、樹脂材料の流れが一時的に停止してその流れの
停止状態下において樹脂材料が冷却されるため、その後
における圧力伝達が悪化して、成形品の周辺部にフロー
マークやヒケ等の欠陥が発生する恐れがあったのである
。また、射出圧力が急激に変化させられるところから、
成形品に比較的大きな残留応力が生じ、これに起因して
成形品に反りや割れなどが惹起される恐れもあったので
ある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、このような問題点を解決するために為された
ものであり、その要旨とするところは、前述のような射
出成形機において、射出圧力を所望の速度で連続的に変
化させ得る圧力変化速度可変手段を設ける一方、射出圧
力の圧力変化速度およびその圧力変化速度に従って変化
させられる圧力変化期間を複数段階に設定する設定手段
と、射出圧力がその設定手段によって設定された圧力変
化速度および圧力変化期間をもって変化するように圧力
変化速度可変手段を制御する制御手段とを設けたことに
ある。

なお、設定手段は、各段階における圧力変化速度と圧力
変化期間とをそれぞれ直接設定することのできるものは
勿論、それらを間接的に設定するものであってもよい。

例えば、圧力変化期間を直接設定する代わりに、目標変
化圧力を設定して、射出圧力がその目標変化圧力に達し
たとき圧力変化速度を切り換えるようにしてもよいので
あり、また目標変化圧力を設定して、圧力変化期間とそ
の目標変化圧力とからその圧力変化期間における圧力変
化速度を決定し、そのようにして決定した圧力変化速度
に従って射出圧力を変化させるようにしてもよいのであ
る。ただし、前者の場合には、圧力センサを設けて射出
圧力が目標変化圧力に達したことを検出することが必要
となる。

（作用および効果） このような射出成形機によれば、樹脂材料の射出充填後
における射出圧力、すなわち保持圧力を、設定手段の設
定値に基づき複数の圧力変化速度の段階を経て徐々に変
化させつつ、保持させることができる。したがって、従
来の射出成形機のように射出圧力が急激に変化すること
はなく、射出圧力の急激な変化に起因して成形品の品質
が低下することもない。つまり、本発明によれば、従来
の射出成形機よりも品質の高い製品を安定して成形する
ことが可能となるのである。

しかも、本発明によれば、射出圧力の各変化段階におけ
る圧力変化速度と圧力変化期間とを、設定手段によって
それぞれ任意に設定できるので、成形条件の変更操作が
極めて簡単にできるという利点もある。

（実施例） 以下、本発明をより一層具体的に明らかにするために、
その一実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。

第１図は、本発明の一実施例であるインラインスクリュ
型射出成形機の要部を示す系統図である。

この図において、１０は外周部にヒータ１２を有する射
出装置の加熱筒であり、その後端側に設けられた原料供
給口１４から所定の樹脂材料が内部に供給されるように
なっている。この加熱筒１０内に供給された樹脂材料は
加熱筒１０内に嵌挿されたスクリュ１６の回転に従って
可塑化されつつ前方へ移動させられ、スクリュ前方の空
間内に蓄積されるようになっており、その蓄積後、スク
リュ１６の前方への移動により、可動盤１８と固定盤２
０との間で型締めされた金型２２の製品キャビティ内に
射出されるようになっている。

スクリュ１６は後端側の中間部にギヤ２４を備えており
、ギヤ２４は油圧モータ２６によって回転させられるギ
ヤ２８に噛み合わされている。また、油圧モータ２６は
後述の制御装置４４によって制御される油圧回路３０に
よってその回転が制御されるようになっており、これに
よってスクリュ１６の回転が制御装置４４からの指令に
従って制御されるようになっている。なお、この油圧モ
ータ２６は図示しないハウジングに固定され、スクリュ
１６と一体的に前後方向へ移動させられるようになって
いる。

一方、スクリュ１６の後端部は、射出シリンダ３２のピ
ストンロッド３４に固定されている。この射出シリンダ
３２の加圧室３６には電磁圧力制御弁３８が接続される
とともに、電磁切換弁４０が接続されており、電磁圧力
制御弁３８によって加圧室３６内の圧力が規制されると
ともに、電磁切換弁４０の切換えによって加圧室３６内
の圧力が上昇あるいは降下せしめられるようになってい
る。また、加圧室圧３６と電磁切換弁４０との間の液通
路上には電磁流量制御弁４２が設けられており、この電
磁流量制御弁４２による流量制御によって、射出時にお
ける前記スクリュ１６の前進速度が制御され得るように
なっている。そして、これら電磁圧力制御弁３８．電磁
切換弁４０および電磁流量制御弁４２が、それぞれ制御
装置４４゜から供給される制御信号に従って制御される
ようになっている。なお、射出シリンダ３２の他方の加
圧室４３には、電磁切換弁４０が接続され、作動油が前
記加圧室３６とは逆に給排せしめられるようになってい
る。

制御装置４４はシーケンス制御用ＣＰＵ４６と、そのシ
ーケンス制御用ＣＰＵ４６によって作動が制御されるプ
ロセス制御用ＣＰＵ４８とを備えている。シーケンス制
御用ＣＰＵ４６にはＩ１０ポート５０を介して射出成形
機の作動を指令するための操作スイッチやスクリュ１６
の位置を検出するための位置センサ、射出樹脂量を設定
するための射出樹脂量設定器、製品キャビティ内への射
出樹脂材料の充填時における圧力を設定するための射出
充填圧力設定器等、射出成形機のシーケンス制御に必要
な各種のスイッチ、センサ、設定器類が接続されるとと
もに、射出樹脂材料の充填後における圧力保持期間を２
段階に設定する保持期間設定器５２と、その保持期間設
定器５２によって設定された各期間の終了時における加
圧室３６内の圧力をそれぞれ設定する目標降下圧力設定
器５４が接続され、それら各スイッチ、センサ、設定器
等からの各種の信号が入力されるようになっている。そ
して、シーケンス制御用ＣＰＵ４６は、それら入力され
た各種の信号を予め定められたプログラムに従って処理
し、その処理結果に基づいて射出成形機の各部にシーケ
ンス制御信号を出力して、射出成形機全体のシーケンス
制御を行うようになっている。なお、前記電磁切換弁４
０のソレノイドには、このシーケンス制御用ＣＰＵ４６
から出力され、駆動回路５６で増幅された切換制御信号
や（供給されるようになっている。

また、プロセス制御用ＣＰＵ４Ｂは、シーケンス制御用
ＣＰＵ４６からの指令に従い、射出シリンダ３２の加圧
室３６内の圧力を制御する必要が生じたとき作動させら
れるようになっており、前記充填圧力設定器、保持期間
設定器５２．目標圧力設定器５４等の各種設定器の設定
値に基づく制御信号を出力して、それぞれＤ／Ａコンバ
ータを備えた駆動回路５８．６０を介して前記電磁圧力
制御弁３日および電磁流量制御弁４２に供給するように
なっている。なお、前記油圧モータ２６を駆動する油圧
回路３０には、図示はしないが両方のＣＰＵ４６，４Ｂ
から出力された制御信号が入力されるようになっている
。

次に、本実施例の作動を説明する。なお、ここでは、保
持圧力を二段階で減圧する場合の作動について説明する
。

スクリュ１６が加熱筒１０内の前端側へ移動させられて
いる状態において射出成形機の成形操作が開始されると
、シーケンス制御用ＣＰＵ４６およびプロセス制御用Ｃ
ＰＵ４Ｂからの制御信号に従って油圧モータ２６が回転
駆動され、原料供給口１４から加熱筒ｌＯ内に供給され
た樹脂材料がスクリュ１６の回転に従って可塑化されつ
つ前方へ移動させられる。そして、スクリュ１６の前方
の空間に蓄積される。また、この蓄積時には、シーケン
ス制御用ＣＰＵ４６からの制御信号に従って電磁切換弁
４０が加圧室３６をポンプ６２に接続する位置に切り換
えられるとともに、プロセス制御用ＣＰＵ４８からの制
御信号に従って電磁圧力制御弁３８が加圧室３６内の圧
力を比較的低い一定の圧力に保持する状態に設定され、
スクリュ１６に一定の背圧が加えられる。

この射出樹脂材料の蓄積によってスクリュ１６が一定位
置まで後退させられると、そのことが図示しない位置セ
ンサで検出され、油圧モータ２６の回転が阻止される。

そして、プロセス制御用ＣＰＵ４８から電磁圧力制御弁
３８に供給される制御信号が充填圧力設定器で設定され
た内容に変更され、加圧室３６内の油圧の上昇限度が設
定される。また、プロセス制御用ＣＰＵ４Ｂからの制御
信号に従って電磁流量制御弁４２の流量が予め設定され
た量に設定される。これによって、スクリュ１６が前方
へ押し出されて、前記蓄積された樹脂材料が金型２２の
製品キャビティ内に射出される。また、このとき第二図
に示すように、加圧室３６内の圧力がスクリュ１６の射
出前進に伴う負荷に従って上昇させられる。そして、射
出開始後、スクリュ１６が予め設定されたスクリュ位置
に達し、期間Ｔ、が経過して、加圧室３６内の圧力が一
定の圧力Ｐ、に達すると、プロセス制御用ＣＰＵ４８か
ら供給される制御信号に基づいて電磁圧力制御弁３８の
圧力制御が開始され、加圧室３６内の圧力が前記保持期
間設定器５２で設定された圧力保持期間Ｔ２後に目標圧
力設定器５４で設定された第一目標圧力Ｐ２となるよう
に、一定の降下速度（（ｐ、−Ｐｇ　）／Ｔ２　）で降
下させられる。つまり、製品キャビティ内への射出樹脂
材料の充填後、期間Ｔ２が経過するまでの間は、加圧室
３６内の圧力が下記＋１）式で表される大きさとなるよ
うに、一定の降下速度（Ｐ＋　　Ｐｇ／Ｔｇ）で降下さ
せられるのであり、このように制御される保持圧力下に
おいて製品キャビティ内に射出された射出樹脂材料が冷
却、固化されるのである。

Ｐｌ−（（ｐ＋−ｐｇ）／ｒｚ）　（Ｔ−ＴＩ）・・・
−・−（１）ただし、Ｔは射出開始後の経過時間 また、この期間Ｔ２の経過後、加圧室３６内の圧力が保
持期間設定器５２で設定された第二の保持期間Ｔ、経過
時において第二の目標圧力Ｐ３となるように、圧力降下
速度が変更される。なお、この期間における圧力降下速
度は（Ｐｇ　　Ｐ＋／Ｔ３）なる計算式に基づいて決定
され、加圧室３６内の圧力は下記（２）式で表わされる
値となるように制御される。

ｈ　　（（ｈ　　Ｐ、ｔ）／Ｔ３）　　（Ｔ−（ＴＩ　
＋Ｔｚ））　　−（２）そして、この期間Ｔ３の経過後
、電磁切換弁４０が切り換えられ、加圧室３６．４３が
共にタンクに接続されて、それら加圧室３６．４３内の
圧力が解消される。

このように、本実施例によれば、射出樹脂材料の製品キ
ャビティ内への充填後における加圧室３６内の圧力、ひ
いては射出圧力（保持圧力）が、保持期間設定器５２で
設定された期間毎に、それぞれその保持期間設定器５２
で設定された期間と目標圧力設定器５４で設定された目
標圧力とから定まる一定の速度で徐々に変化させられる
のであリ、したがって射出圧力の変化時において従来の
射出成形機のように射出圧力が急激に変化させられるこ
とがないため、それに起因する反りや割れ、あるいはヒ
ケやフローマークの発生が回避されて、品質の良好な製
品が安定して成形されるのである。

また、射出圧力の保持期間および圧力変化速度を保持期
間設定器５２および目標圧力設定器５４により任意に設
定できるので、射出樹脂材料や成形品等の変更に伴う成
形条件の変更操作を簡単かつ速やかに行うことができる
のである。

なお、以上の説明から明らかなように、本実施例では、
電磁圧力制御弁３８が圧力変化速度可変手段を成してい
るのであり、保持期間設定器５２および目標圧力設定器
５４が設定手段を成しているのである。また、プロセス
制御用ＣＰＵ４８が制御手段を成しているのである。

以上、本発明の一実施例を説明したが、これは文字通り
の例示であり、本発明はかかる具体例に限定して解釈さ
れるべきものではない。

例えば、前記実施例では、充填後における保持圧力が二
段階で減圧される場合について説明したが、保持圧力を
目的に応じて各設定期間毎に任意に増圧乃至は減圧させ
るようにすることも可能である。このような増圧と減圧
が任意に組合せられるようなものにおいても、急激な圧
力変動が回避されるのであり、従って前記効果と同様の
効果が得られるのである。また、前記実施例では、射出
樹脂材料の充填後における射出圧力が２段階に変化する
圧力変化速度で制御されるようになっていたが、圧力変
化速度を３段階以上に変更させるようにすることも可能
である。

また、前記実施例では、各圧力変化段階における期間と
圧力変化速度が、保持期間設定器５２と目標変化圧力設
定器５４とで設定されるようになっていたが、目標圧力
設定器５４の代わりに圧力変化速度設定器を設けて各期
間内における圧力変化速度を直接設定するようにしても
よく、あるいは保持期間設定器５２で圧力変化期間を直
接設定する代わりに、圧力変化速度設定器と、射出シリ
ンダ３２の加圧室３６内の圧力を検出する圧力センサと
を設け、加圧室３６内の圧力が目標圧力に達したことが
圧力センサで検出されたとき、圧力変化速度を変更させ
るようにしてもよいのである。

なお、圧力変化速度を制御するに際しては、加圧室３６
内の圧力を検出する圧力センサを設け、この圧力センサ
の検出結果に基づいて電磁圧力制御弁３８の圧力をフィ
ードバック制御することが、圧力変化速度をより精度良
く制御するうえで望ましい。

また、前記実施例では、スクリュ１６がギヤ２４．２８
を介して間接的に回転駆動される形式のインラインスク
リュ型射出成形機に、本発明が適用されている場合につ
いて述べたが、スクリュ１６が油圧モータや電動モータ
によって直接回転駆動される形式のインラインスクリュ
型射出成形機にも本発明を適用することが可能である。

その他、−々列挙はしないが、本発明がその趣旨を逸脱
しない範囲内において種々なる変形、改良等を加えた態
様で実施し得ることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の要部を示す系統図であり、
第２図は第１図の実施例における保持圧力の制御形態の
一例を示す説明図である。第３図は従来のインラインス
クリュ型射出成形機における保持圧力の制御形態の一例
を示す説明図であり、第４図は第３図の制御形態によっ
て制御される射出圧力の実際の変動状態の一例を示す図
である。 １０：加熱筒　　　　　１６：スクリユ２２：金型　　
　　　　２６：油圧モータ３２：射出シリンダ　　３６
：加圧室 ３８：電磁圧力制御弁　４０：電磁切換弁４２：電磁流
量制御弁　４４：制御装置４６：シーケンス制御用ＣＰ
Ｕ ４８：プロセス制御用ＣＰＵ ５２：保持期間設定器 ５４：目標圧力設定器

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 射出装置の加熱筒内において可塑化せしめた所定の樹脂
   材料を、所定の射出充填圧力の下に、型締めされている
   金型の製品キャビティ内に射出して、充填せしめた後、
   射出圧力を該充填圧力と異なる圧力の下に所定時間保持
   することにより、かかる射出樹脂材料の冷却、固化を行
   うようにした射出成形機において、 前記射出圧力を所望の速度で連続的に変化させ得る圧力
   変化速度可変手段を設ける一方、前記射出圧力の圧力変
   化速度およびその圧力変化速度に従って変化せしめられ
   る圧力変化期間を複数段階に設定する設定手段と、前記
   射出圧力が前記設定手段によって設定された圧力変化速
   度および圧力変化期間をもって変化するように前記圧力
   変化速度可変手段を制御する制御手段とを設け、前記射
   出充填後における射出圧力を複数の圧力変化速度の段階
   を経て変化させつつ、保持させ得るようにしたことを特
   徴とする射出成形機。