JPS6124116Y2

JPS6124116Y2 -

Info

Publication number: JPS6124116Y2
Application number: JP1980105784U
Authority: JP
Priority date: 1980-07-25
Filing date: 1980-07-25
Publication date: 1986-07-19
Also published as: FR2487270B1; FR2487270A1; US4478456A; GB2083350B; GB2083350A; JPS5730058U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は車輛用シートのヘツドレストの上下調
節用の係合保持体に係るものである。

（従来技術）従来公知の実公昭51−24664号公報に記載され
ているように車輛用シートに固定された円筒状縦
筒に対して上方位置よりヘツドレストの丸棒状ス
テイを抜差自在に挿入し、該丸棒状ステイの外周
面の一側には上下方向に所望の間隔をおいて複数
の係合凹部を形成し、前記円筒状縦筒側には前記
係合凹部に弾力的に係合する板製係合体を設け、
該係合体の作動用のバネは前記縦筒側の内部に埋
め込むように設けたものは公知である。

（考案が解決しようとする問題点）前記公知のものは、イステイが鋼鉄丸棒で形成されているから、弾
力は殆どなく、前後方向の衝撃に対して緩和す
る作用がない。

ロ係合体の作動用のバネは支持体の内部に埋め
込むように設けられているから、構造複雑、取
付面倒であり、そのため、コスト高となつた。

ハまた、前記公知の係合体は板製であるから、
板金加工でなければ製造できず、かつ、容積も
大きくなる欠陥があつた。

（問題を解決するための手段）よつて、本考案は、車輛用シート１に固定され
た縦筒１２に対し、上方位置よりヘツドレスト４
の下面中央位置に垂設させた帯鋼製ステイ５を抜
差自在に挿入して設け、該帯鋼製ステイ５の一側
縁には上下方向に所望の間隔をおいて複数の係合
凹部７，８を形成し、前記縦筒１２側には前記帯
鋼製ステイ５の係合凹部に弾力的に係合する係合
体９を設けたものにおいて、前記係合凹部７，８
のうち、最下段の係合凹部８を除く係合凹部７は
下向水平面１０と上向傾斜面１１とにより形成さ
れた凹部とし、最下段の係合凹部８は下向傾斜面
１０′と上向水平面１１′とにより形成された凹部
とし、前記係合体９はピアノ線で形成するととも
に上方からみると係合部９′の両側に平行の二股
部９″，９″を形成した略コの字型に、側方からみ
ると略水平の直線状に形成し、前記二股部９″，
９″の各先端には上方又は下方に屈曲した屈曲部
９，９を形成し、前記係合部９′を縦筒１２
に形成した前記帯鋼製ステイ５の包囲区域から包
囲区域内に跨がる長孔１６に係合させ、前記二股
部９″，９″は共に縦筒１２の外側に位置させ、前
記長孔１６内に前記係合体９を帯鋼製ステイ５の
包囲区域内に変位させるＶ型板バネ１７を挿入
し、前記鍔部１３には前記係合体９を前記Ｖ型板
バネ１７の弾力に抗して帯鋼製ステイ５の包囲区
域に変位させるプツシユボタン１８を設けた車輛
用シートのヘツドレストの上下調節用の係合保持
体としたものである。

（実施例）本考案の一実施例を図面により説明すると、車
輛用シート１の上部に、係合保持体２を止ネジ
３，３′で止着し、該係合保持体２にヘツドレス
ト４の帯鋼製ステイ５を上方より挿入する。帯鋼
製ステイ５は、左右方向に幅広い平板で形成し、
その外周面の一側縁６には、高さ方向に複数個の
係合凹部群が所定の間隔をおいて形成され、その
うちの１つの係合凹部７又は係合凹部８に対して
係合体９が弾力的に係合している。

前記係合凹部群のうち最下段の係合凹部８を除
く係合凹部７は、帯鋼製ステイ５の揺動方向Ｗに
対して直角の面である下向水平面１０と、下方に
至るに従い外方に突出て上向きに傾斜している上
向傾斜面１１とにより形成する。

前記係合凹部群のうち最下段の係合凹部８は下
方に至るに従い内方に切り込むように傾斜する下
方傾斜面１０′と、帯鋼製ステイ５の揺動方向Ｗ
に対して直角の面である上向水平面１１′とによ
り形成される。

従つて、第１図の状態で、ヘツドレスト４を下
方に強く押圧しても、係合凹部７の下向水平面１
０と係合体９が係合しているので、それ以上下が
ることはなく、縦筒１２の頭部機構を破損させな
い。

しかして、第１図の状態で、ヘツドレスト４を
持つて上方に強く引き上げると、係合凹部７の上
向傾斜面１１と係合体９の係合は自動的に外れる
ので、そのまま引き上げて高さの調節ができる。
しかし、第１図中の最下方の係合凹部８は、その
下向傾斜面１０′と上向水平面１１′により形成さ
れているので、ヘツドレスト４を持つてこれを力
一杯上方に引上げても係合体９は係合凹部８の上
向水平面１１′に係合し、帯鋼製ステイ５が縦筒
１２から抜け出ることを防止する。

前記係合保持体２は、縦筒１２と、縦筒１２の
上部に形成した鍔部１３を有する。縦筒１２の横
断面形状は、Ｖ−Ｖ断面に示したように長四角形
（第５図）であり、縦筒１２の頭部を左右両側に
突出させて突出部１４，１４′に形成し、突出部
１４，１４′に、前記止ネジ３，３′が縦に入る縦
穴１５，１５′を形成している。

そして、いずれか一側の突出部１４に、長孔１
６を穿孔し、該長孔１６に前記係合体９を左右方
向に摺動自在に挿通して係止する。

該長孔１６は、前記帯鋼製ステイ５を基準にし
てみると、帯鋼製ステイ５を包囲する包囲区域か
ら、該区域の内方に跨がつて形成されていて、従
つて、係合体９は帯鋼製ステイ５の係合凹部７，
７，８に選択的に係合する。

前記係合体９は、平面形状を第４図に示した如
く、略コの字型に屈曲して形成されており、前記
係合凹部７，７，８に対して係合する係合部９′
と、前記縦筒１２の外側を該縦筒１２と平行で走
る二股部９″，９″に形成され、先端は上方又は下
方に折り曲げられて、屈曲部９，９を形成し
ている。

該二股部９″，９″は両方共鍔部１３の裏側に沿
つて設けられ、車輛用シート１に取付ける場合に
邪魔にならない（第２図、第３図参照）。前記長
孔１６にはＶ型板バネ１７が挿入され、該Ｖ型板
バネ１７の弾力により、前記係合部９′が前記係
合凹部７，７，８のいずれか１個に弾力的に係合
するように構成される。１８は前記係合体９を係
合凹部７，７，８より抜き出すためのプツシユボ
タンである。プツシユボタン１８は、突出部１
４′側に取付けられ、二股の脚部１９，１９を有
し、該脚部１９，１９が、前記屈曲部９，９
の外面に当接している。

（作用）本考案は前記の構成であるから、車輛用シート
１の上部に係合保持体２を装着し、第８図のよう
に係合保持体２の鍔部１３付近に形成した長孔１
６に対し、係合体９の一方の二股部９″を挿入
し、第９図のように位置させた後、点線の位置に
180度回動させ、長孔１６内にＶ型板バネ１７を
嵌合させ、別途形成したプツシユボタン１８の脚
部１９を第１図のように取付けると組立ては完了
する。

これを車輛用シート１の上方から挿入して設
け、鍔部１３に止ネジ３，３′を挿入してねじ込
めば車輛用シート１に対して係合保持体２は装着
される。

この状態で、ヘツドレスト４の帯鋼製ステイ５
を挿入すると、帯鋼製ステイ５の下端部の両側は
テーパー状に切欠かれているので、係合部９′に
当接すると係合部９′を自動的に包囲区域に移動
させ、したがつて、帯鋼製ステイ５は侵入してい
ずれか一個の係合凹部７，８と係合部９′が係合
して停止する。

この状態において、高さ調節するためにはヘツ
ドレスト４を持つて単に上動させればよい。その
ときは上向傾斜面１１の作用でプツシユボタン１
８を操作しなくても上動することができる。

下動させるときは、係合部９′と下向水平面１
０が係合しているため、プツシユボタン１８を操
作して係合体９を包囲区域まで移動させなければ
下動しない。したがつて、少々の外圧ではヘツド
レスト４は下動しないので、安心して使用でき
る。

また、帯鋼製ステイ５の構造は左右方向の帯鋼
のため、左右方向に対しては殆ど弾力を有しない
が、前後方向に対してはかなりのクツシヨン効果
があり衝撃を緩和する。

また、係合体９はピアノ線で形成されているの
で、単なる曲げ加工で製造でき、製造容易であ
り、コストも低廉ですませられる。

また、ヘツドレスト４を上方に勢いよく引抜い
ても係合部９′が上向水平面１１′に係合するので
抜け止めを防止する。

（効果）本考案は、車輛用シート１に固定された縦筒１
２に対し、上方位置よりヘツドレスト４の下面中
央位置に垂設させた帯鋼製ステイ５を抜差自在に
挿入して設け、該帯鋼製ステイ５の一側縁には上
下方向に所望の間隔をおいて複数の係合凹部７，
８を形成し、前記縦筒１２側には前記帯鋼製ステ
イ５の係合凹部に弾力的に係合する係合体９を設
けたものにおいて、前記係合凹部７，８のうち、
最下段の係合凹部８を除く係合凹部７は下向水平
面１０と上向傾斜面１１とにより形成された凹部
としたから、ステイが鋼鉄丸棒でなく、帯鋼のた
め、前後方向の衝撃に対して緩和する作用があ
る。

また、上方への高さ調節は、ヘツドレスト４を
持つて単に上動させればよく、上向傾斜面１１の
作用でプツシユボタン１８を操作しなくても上動
させることができる。

また、最下段の係合凹部８は下向傾斜面１０′
と上向水平面１１′とにより形成された凹部とし
たから、下動時は係合部９′と下向水平面１０と
が係合しているため、プツシユボタン１８を操作
して係合体９を包囲区域まで移動させなければ下
動しないので、したがつて、少々の外圧ではヘツ
ドレスト４は下動しないから、安心して使用でき
る。

また、前記係合体９はピアノ線で形成するとと
もに上方からみると係合部９′の両側に平行の二
股部９″，９″を形成した略コの字型に、側方から
みると略水平の直線状に形成し、前記二股部
９″，９″の各先端には上方又は下方に屈曲した屈
曲部９，９を形成したから、板金加工のよう
に高価な型は一切不要でピアノ線の単なる曲げ加
工で製造できるから、製造容易、コスト低廉であ
る。

また、前記係合部９′を縦筒１２に形成した前
記帯鋼製ステイ５の包囲区域から包囲区域内に跨
がる長孔１６に係合させ、前記二股部９″，９″は
共に縦筒１２の外側に位置させ、前記長孔１６内
に前記係合体９を帯鋼製ステイ５の包囲区域内に
変位させるＶ型板バネ１７を挿入し、前記鍔部１
３には前記係合体９を前記Ｖ型板バネ１７の弾力
に抗して帯鋼製ステイ５の包囲区域に変位させる
プツシユボタン１８を設けたので、組立容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断側面図、第２図は側面図、第３図
は第２図の背面図、第４図は−断面図、第５
図は−断面図、第６図はプツシユボタンの平
面図、第７図・第８図は取付状態図である。符号の説明、１……車輛用シート、２……係合
保持体、３，３′……止ネジ、４……ヘツドレス
ト、５……ステイ、６……側縁、７……係合凹
部、８……係合凹部、９……係合体、９′……直
交係合部、９″……二股部、９……屈曲部、１
０……下向水平面、１０′……下向傾斜面、１１
……上向傾斜面、１１′……上向水平面、１２…
…縦筒、１３……鍔部、１４，１４′……突出
部、１５，１５′……縦穴、１６……長孔、１７
……板バネ、１８……プツシユボタン、１９……
脚部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車輛用シート１に固定された縦筒１２に対し、
上方位置よりヘツドレスト４の下面中央位置に垂
設させた帯鋼製ステイ５を抜差自在に挿入して設
け、該帯鋼製ステイ５の一側縁には上下方向に所
望の間隔をおいて複数の係合凹部７，８を形成
し、前記縦筒１２側には前記帯鋼製ステイ５の係
合凹部に弾力的に係合する係合体９を設けたもの
において、前記係合凹部７，８のうち、最下段の
係合凹部８を除く係合凹部７は下向水平面１０と
上向傾斜面１１とにより形成された凹部とし、最
下段の係合凹部８は下向傾斜面１０′と上向水平
面１１′とにより形成された凹部とし、前記係合
体９はピアノ線で形成するとともに上方からみる
と係合部９′の両側に平行の二股部９″，９″を形
成した略コの字型に、側方からみると略水平の直
線状に形成し、前記二股部９″，９″の各先端には
上方又は下方に屈曲した屈曲部９，９を形成
し、前記係合部９′を縦筒１２に形成した前記帯
鋼製ステイ５の包囲区域から包囲区域内に跨がる
長孔１６に係合させ、前記二股部９″，９″は共に
縦筒１２の外側に位置させ、前記長孔１６内に前
記係合体９を帯鋼製ステイ５の包囲区域内に変位
させるＶ型板バネ１７を挿入し、前記鍔部１３に
は前記係合体９を前記Ｖ型板バネ１７の弾力に抗
して帯鋼製ステイ５の包囲区域に変位させるプツ
シユボタン１８を設けた車輛用シートのヘツドレ
ストの上下調節用の係合保持体。