JPS6123731Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は水道の蛇口に取付けて、所定の水量が供
給された後自動的に給水が遮断される水量コント
ローラーの改良に関するものであり、器体内流路
の流出側にドレンを設けて、給水が自動遮断され
た際流出側管路内の水がドレンより排出されるよ
うにしたものである。

市販されている一般的な水量コントローラー
は、例えば家庭用の浴室の蛇口などに取付けられ
て、浴槽の容量に見合つた給水量をセツトしてお
くことにより、所定の水量が供給されたのち自動
的に給水が遮断して水の無駄使いを防止するとい
う用途などに使用される。

この水量コントローラーは、上記のように上水
道から一定の水量を貯える浴槽やタンク等への給
水に用いて便利なものであるから、家庭用として
は前記の浴槽用以外にも例えば太陽熱温水器への
所定水量の給水に使用することができる。ところ
でこの太陽熱温水器は、通常屋根の上や庭先など
の屋外に設置されるものであるため、上水道から
該温水器内へ給水するための給水配管は屋外に露
出することゝなり、寒冷地では夜間にこの露出給
水配管内に残留した水が凍結して配管が破裂する
虞があり、かならず夜間には給水配管の水抜きを
行わなければならない。

本案に係る水量コントローラーは、例えば上記
のような屋外に設置する貯水槽等への給水配管に
使用して有効なものであり、貯水槽内への所定量
給水が完了して自動的に給水が停止されると、コ
ントローラー内における流出側に設けたドレンが
開放して給水配管内の水抜きが自動的に行えるよ
うにしたことを目的とするものである。またこの
考案の水量コントローラーは、器体内流路におけ
る流出側にドレンとドレン弁とを設けて、該ドレ
ン弁を流路上の流量調整室内に設けられた調整リ
ング裏面における止水弁の開放用圧接回転軌跡面
とは別の回転軌跡面によつて押圧閉塞し、前記止
水弁が調整リング裏面の閉塞用凹部によつて閉じ
られる位置と対応する前記ドレン弁圧接用回転軌
跡面上の位置に、ドレン弁の開放用凹部を設けた
ことを特徴とするものである。

次に本案の水量コントローラーを図示の実施例
に基いて詳記すれば、第１図は内部構造を示す断
面図であり、１は器体流路、２は該流路１内にお
ける給水本管からの流入側、３は給水配管方向へ
の流出側、４は流路内弁座、５は止水弁である。
止水弁５は汎用の水量コントローラーと同様な構
成になつており、流路１上に貫通突設した止水弁
作動杆６が流量調整室７内に設けられた調整リン
グ８の裏面によつてスプリング９の弾性に抗して
押下げられることにより弁座４から外れ、流入側
２の水が流出側３に流れる。調整リング８は流出
側３内に設けた回転羽根１０の回転軸１１により
歯車１２，１３を介して減速回転されるが、前記
止水弁作動杆６の上端が圧接されて回転する軌跡
面Ａ上には凹部１４が設けられている。従つて該
リング８が回転して凹部１４が作動杆６の位置に
至ると、作動杆６がスプリング９の力により凹部
１４内に押上げられ、止水弁５は押圧力が解放さ
れるため、水圧で弁座４に押し付けられて水流が
遮断される。

本考案に係る水量コントローラーは、前記の流
路１内における流出側３にドレン１５を開設する
と共に、このドレン１５上にドレン弁１６を設け
るようにしてある。このドレン弁１６の作動杆１
７は、止水弁作動杆６と同様流路１内から上方の
流量調整室７内に慴動可能なるように突設されて
調整リング８の裏面方向に延びている。またこの
ドレン弁作動杆１７は、上端に設けた調整リング
裏面への接触慴動子１８と調整室７底面との間に
スプリング１９を介装させて、接触慴動子１８が
調整リング８の裏面によつて下方へ押えられてい
る。この接触慴動子１８は、調整リング８の裏面
における前記止水弁作動杆６の押圧回転軌跡面Ａ
とは別の回転軌跡面Ｂによつて前記の如くスプリ
ング１９が圧縮された状態で下向きに押下げら
れ、ドレン弁１６がドレン１５を閉じるようにな
つている。

この調整リング８の裏面におけるドレン弁作動
杆１７の押圧回転軌跡面Ｂの一部には、ドレン弁
作動杆１７を開放するための凹部２０が設けられ
ている。この凹部２０が設けられる位置は、回転
軌跡面Ａに設けられる凹部１４と対応する位置、
即ち止水弁作動杆６が調整リング８の回転により
凹部１４の位置で押上げられて止水弁５が弁座４
を閉塞すると同時にドレン弁作動杆１７も押上げ
られてドレン１５を開放するような位置に設けら
れている。実施例では第３図の如くドレン１５の
位置を止水弁５と同様に流路１の水流中心線Ｗ上
に設けた関係上、調整リング８の裏面における凹
部２０も凹部１４の対称的な位置に設けたが、ド
レン１５が水流中心線Ｗから外れた位置に設けら
れている場合には、凹部２０の位置は凹部１４の
位置とはかならずしも対称位置にはならない。要
は夫々の弁の作動が同時に行えるような位置に設
けられていればよい。第６図は本案に係る水量コ
ントローラーの使用状態を示す説明図であり、給
水本管２１を器体内流路１の流入側２と接続し、
流出側３には太陽熱温水器２２へ通ずる給水配管
２３を接続してドレン１５を適宜の排出路に導
く。尚第１図において、２４は水量調整つまみを
示す。

本案に係る水量コントローラーは、上記の如く
流路１の流出側３にドレン１５とドレン弁１６と
を設けて該ドレン弁１６を止水弁５を開放するよ
うに作動する調整リング８の裏面における回転軌
跡面Ａとは別の回転軌跡面Ｂによつてドレン１５
を閉じるように構成したので、水量調整つまみ２
４をセツトして止水弁５を開放状態とし、本管２
１から所定の水量が配管２３方向へ流れるように
すれば、ドレン１５は閉じられ配管２３への給水
を支障なく行う。また調整リング８の回転軌跡面
Ｂには止水弁５が閉じられるように設けられた凹
部１５と対応する位置に前記ドレン弁１６を開放
するための凹部２０を設けたゝめ、所定水量の供
給が終了して凹部１５によつて止水弁５が閉じら
れ、本管２１からの水流が遮断されると同時にド
レン弁１６も凹部２０内に押上げられてドレン１
５を開放することゝなり、配管２３内の水はドレ
ン１５より全て排出される。

従つて本案の水量コントローラーは、第６図の
如く特に配管２３が屋外における貯水施設に延び
ていて、配管が凍結する虞れのあるような場合に
用いることによつて、貯水施設に所定水量を供給
したのちにおいて、配管内の水抜きを完全かつ自
動的に行えるので、配管の凍結による破裂を確実
に防止できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に係る水量コントローラーの給水
状態における構成を示す断面図、第２図は第１図
の−線における断面図、第３図は同じく第１
図の−線における断面図、第４図は水流遮断
状態における構成を示す断面図、第５図は第４図
の−線における断面図、第６図は使用例を示
す説明図である。図において、 １：器体内流路、２：流入側、３：流出側、
４：弁座、５：止水弁、６：止水弁作動杆、７：
流量調整室、８：調整リング、９，１９：スプリ
ング、１０：回転羽根、１１：回転軸、１２，１
３：歯車、１４，２０：凹部、１５：ドレン、１
６：ドレン弁、１７：ドレン弁作動杆、１８：接
触慴動子、２１：給水本管、２２：温水器、２
３：給水配管、２４：水量調整つまみ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器体内流路１の流出側３にドレン１５とドレン
   弁１６とを設けて、該ドレン弁１６を流路１上の
   流量調整室７内に設けられた調整リング８裏面に
   おける止水弁５の開放用圧接回転軌跡面Ａとは別
   の回転軌跡面Ｂによつて押圧閉塞し、該回転軌跡
   面Ｂにおける前記止水弁５が回転軌跡面Ａの閉塞
   用凹部１４によつて閉じられる位置と対応する位
   置にドレン弁１６の開放用凹部２０を設けたこと
   を特徴とする水量コントローラー。