JPS6119757B2

JPS6119757B2 -

Info

Publication number: JPS6119757B2
Application number: JP58011385A
Authority: JP
Inventors: Mitsuru Sasaki; Norio Kimura
Original assignee: Nikka Chemical Industry Co Ltd
Current assignee: Nikka Chemical Industry Co Ltd
Priority date: 1983-01-28
Filing date: 1983-01-28
Publication date: 1986-05-19
Also published as: JPS59144682A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、油剤組成物、特に合成繊維あるいは
該繊維を含有する混合繊維用製織油剤に関し、更
に詳しくは製織時、特にウオータージエツトルー
ムやエアージエツトルームあるいはスルーザーの
様な革新織機による製織時に糸に高度の集束性と
解舒性を付与し、緯糸フイーラー感知性良好な製
織油剤に関するものである。近年合成繊維フイラメント織物は、革新織機で
織られるものが大半で、かかる織物においても差
別化商品の開発が注目の的となつている。差別化
商品の評価は、色彩、風合、柄（ドビー織機、ジ
ヤガード織機、カラミ等による織物組織によるも
のやストライプチエツクの様に染着差などによる
ものがある）などの他に、機能性や表面効果が望
まれる様になつて来た。そこで織物の表面効果を
出す為に、準備工程で糸に変化を求める方法が用
いられ、従来の撚糸、仮撚、意匠撚糸の様に糸に
撚りをかけるか、熱を利用して変化を与えること
が主体であつたものから、エアー処理、２フイー
ドもしくは３フイードの仮撚、異繊度、異素材の
組合せ等の変化に開発が推移している。これらの
変化は、糸で毛羽、ダルミ、ループ、節といつた
形態を示し、そのためこれらを製織する場合に解
舒性、集束性が悪いという欠点が生じてくる。こ
のような問題の解決策としては巻き形状を変える
か、オイリングにより解舒性、集束性を向上させ
る方法があるが、操作の容易な後者の方法が望ま
しい。しかし、従来のコーニングやオイルやオイルサ
イジング剤を用いてオイリングした場合には、解
舒性が弱く、ウオータージエツトルーム用の緯糸
に用いた時には、水との親和性がさいので、緯糸
の飛走が不安定となつたり、緯糸フイーラーが正
常に働かなかつたりして停台が頻繁に起り、織物
品位を低下させ、かつ、製織効率を著しく低下さ
せてしまい、時には製織が不可能なつてしまうこ
ととなる。本発明者等は、上記の様な欠点のない製織油剤
に関し鋭意検討の結果、本発明を完成した。即ち、本発明は、鉱物油及び／又は高級脂肪酸
アルキルエステルからなる成分ａに下記の成分
ｂ，ｃ，ｄ及びｅを組成物全体に対し所定割合配
合したことを特徴とする合成繊維あるいは該繊維
を含有する混合繊維用製織油剤を提供する。ｂ鉱物油及び／又は高級脂肪酸アルキルエステ
ルに相溶性あるポリシロキサン（フエニル変性
シリコンは除く）２〜７重量％ｃ石油樹脂０〜20重量％ｄヒドロキシル基含有化合物及び／又はカルボ
キシル基含有化合物にエチレンオキサイド及び
プロピレンオキサイドをブロツク又はランダム
に付加した化合物、分子量が1500〜7000、エチ
レンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重
量比が60/40〜0/100のもの５〜20重量％ｅ上記ｂ，ｃ，d3成分混合系に相溶性を有す
る非イオン界面活性剤及び／又はアニオン界面
活性剤 15〜30重量％但し、上記ｂ，ｃ，ｄ，e4成分の総添加量が27
〜60重量％であるものとする。本発明に於て用いる鉱物油としては、スピンド
ル油その他の鉱物油でレツドウツド秒40〜150秒
のものが良い。また、高級脂肪酸エステルとして
は、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸オレイル、ミ
リスチン酸ブチル、ステアリン酸メチル、ステア
リン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン
酸２−エチルヘキシル、ステアリン酸オレイル、
オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン
酸ブチル、オレイン酸２−エチルヘキシル、ベヘ
ン酸エチル、ベヘン酸ブチル、イソステアリン酸
イソステアリル、イソステアリン酸ヘキサデシル
等が用いられるが、鉱物油と高級脂肪酸エステル
との任意の混合物であつてもよい。本発明で用いる石油樹脂としては、三井石油化
学(株)製のハイレツツや日本ゼオン(株)製のクイント
ンシリーズなどが使用出来るが、類似のテルペン
系重合樹脂やキシレン樹脂等は相溶性が悪く使用
出来ない。また、その配合量が20重量％を越える
と精練性、平滑性に悪影響を及ぼすので好ましく
ない。本発明に於けるポリシロキサンとしては、ジメ
チルポリシロキサンの低重合度品（10〜30est）、
アルキル変性シリコン、アルキルアルアルキルポ
リエーテル変性シリコンが上げられる。但し、フ
エニル変性シリコンは相溶性は良いが、平滑性を
著しく低下させるので使用出来ない。また、変性
シリコンとしてポリエーテル変性シリコン、エポ
キシ変性シリコン、カルビノール変性シリコン等
があり、これらも乳化剤を併用すると相溶性を有
するが、シリコン特有の高度の平滑性を付与する
ことは出来ないので、本発明に使用することは出
来ない。ポリシロキサンを配合する場合、２重量
％以下では解舒性、平滑性が不充分であり、７重
量％以上では精練性に問題を生ずる。本発明に於けるｄ成分は、ヒドロキシル基含化
合物としてブチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール、オレイルアルコール、２−
エチルヘキサノール、sec−オクタノール、など
の他グリセリン、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール等、カルボキシル基含有化合物とし
てラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オ
レイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸等を用い、公
知の方法に従つてエチレンオキサイド（EOと略
す）及びプロピレンオキサイド（POと略す）を
ランダムあるいはブロツク状に付加させて得るこ
とができる。この場合のEOとPOの付加重量比は
60/40〜0/100が良好で、EOが60％を越えると相
溶性が悪くなる。分子量は1500〜7000が好ましく
1500以下では集束性、平滑性が悪く、7000以上で
は配合が困難となる。本発明に於ける非イオン界面活性剤及びアニオ
ン界面活性剤は公知のもので良く、例えばアルキ
ルポリエチレングリコールエーテル、アルキルア
リールポリエチレングリコールエーテル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコー
ル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アル
コール脂肪酸エステル、アルキル硫酸エステル
塩、ポリオキシエチルレンアルキル硫酸エステル
塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルリン酸エステル塩、などが使用され
る。配合比率は15〜30重量％が適当で、15重量％
以下では水との親和性が弱く、ウオータジエツト
ルームでは緯糸飛走が不安定で、緯糸フイーラー
感知性も充分でない。また、30重量％以上となる
と、平滑性、解舒性が悪くなつてしまう。本発明の油剤は糸に直接的に給油することによ
り高度の集束性と解舒性が得られ、緯糸フイーラ
ー感知性も向上されるので、製織効率の向上及び
織物品位の増大をもたらすものであるが、一般の
仮撚糸や強撚糸に効果があると同時に、特にエア
ー処理、２フイードもしくは３フイードの仮撚、
異繊度もしくは異素材の組合せ等による特殊加工
糸に優れた効果を発揮するものである。本発明の油剤を糸に適用するのは、エアー処
理、２フイードもしくは３フイードの仮撚、異繊
度もしくは異素材の組合せなどの特殊加工工程の
前後あるいはリワインドなどの各工程に於て給油
が可能であるが、特殊加工工程の直後に直接的に
給油し、コーンアツプするのが好ましい。給油量
は0.5〜５％o.w.f.好ましくは１〜３％o.w.f.であ
る。本発明の油剤をスパン糸、スパンライク糸その
他各種の糸に給油し、製織した場合、そのすぐれ
た集束性と平滑性、親水性などにより、従来のコ
ーニングオイルでは困難であつた場合でもスムー
ズに解舒する。特に、ウオータージエツトルーム
用の緯糸に適用した場合、従来のコーニングオイ
ルやオイルサイジング剤を使用した場合は緯糸飛
走が不安定であつたり、緯糸フイーラーが正常に
働かず停台を起したりして製織効率及び織物品位
を著しく低化させたりする。しかし、本発明品を
適用した場合には、スムースな製織が可能とな
り、製織効率の向上と織物品位の改善をなすこと
が出来る。以下に、本発明を例をもつて説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。尚例中の部
及び％はそれぞれ重量部及び重量％を表わす。性能試験例 (1) 表(1)に示される本発明製織油剤(A)，(B)，(C)を用
いて製織性を試験した。その結果、表(2)に示す通
り製織効率、緯糸フイーラー感知性及び織物品位
共に良好な結果を示した。経糸：ポリエステル−ナイロンの融着加工糸（ポ
リエステル：75d−36f，ナイロン：50d−17f）
を用い、サイテツクスＪ−21（互応化学(株)製糊
剤）の固形分８％溶液にてサイジングした糸を
用いた。緯糸：経糸と同種の糸を用い、製織油剤をローラ
タツチ給油法にて、糸に対し２〜３％の付着量
となる様にストレート給油したものを用いた。製織条件：経糸密度45羽／３本／インチ、緯糸密
度78本／インチにて、日産ウオータージエツト
ルーム（LW−41型）を用い、回転数450rpmに
おいて、平織で72時間製織した。

【表】

【表】性能試験例 (2) 表(3)に示される本発明製織油剤(D)，(E)を用いて
製織性を評価した。その結果、表(4)に示されるよ
うに製織効率、緯糸フイーラー感知性、及び織物
品位に於てすぐれた性能を示した。経糸：ポリエステル75d−36f加工糸−追撚
300T／Ｍ（セミダル糸）の糸に、オイルサイ
ジング剤Ａ−496（日華化学工業(株)製）を付着
量2.16％となる様に給油した糸を用いた。緯糸：ポリエステル75d−36f2本融着加工糸を用
い、製織油剤をローラータツチ給油法にて付着
量が２〜３％となる様に給油した糸を用いた。製織条件：経糸密度70羽／３本／インチ、緯糸密
度64本／インチにて、日産ウオータージエツト
ルーム（LW−41型）を用い、回転数430rpm、
平織で72時間製織した。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１鉱物油及び／又は高級脂肪酸アルキルエステ
ルからなる成分ａに下記の成分ｂ，ｃ，ｄ及びｅ
を組成物全体に対し所定割合配合したことを特徴
とする合成繊維あるいは該繊維を含有する混合繊
維用製織油剤。ｂ前記鉱物油及び／又は高級脂肪酸アルキルエ
ステルに相溶性あるポリシロキサン（フエニル
変性シリコンを除く）２〜７重量％ｃ石油樹脂０〜20重量％ｄヒドロキシル基含有化合物及び／又はカルボ
キシル基含有化合物にエチレンオキサイド及び
プロピレンオキサイドをブロツク又はランダム
に付加した化合物で、分子量が1500〜7000、エ
チレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
重量比が60/40〜0/100のもの５〜20重量％ｅ上記ｂ，ｃ，ｄの３成分混合系に相溶性を有
する非イオン界面活性剤及び／又はアニオン界
面活性剤 15〜30重量％但し、上記ｂ，ｃ，ｄ，e4成分の総添加量が27
〜60重量％であるものとする。