JPS6119362B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の目的） 本発明は、ワーク供給シユートからスライドシ
ヤフトの先端に装着したハンドに、円柱状或るい
は円筒状ワークはもとより段付ワークをも自動的
に供することを目的とした旋盤用ワーク自動供給
装置に関するものである。

（従来技術） 従来、ワーク供給シユートから、旋盤の主軸の
軸心と直角な方向に進退し、かつ前記主軸の軸心
方向に横移動するスライドシヤフトの先端に装着
したハンドに、ワークを自動的に供する装置はな
かつた。

又、段付ワークを旋盤のチヤツクに装着する場
合、旋盤の主軸の軸心と一致させて円筒状のガイ
ドをチヤツクの前面に位置させ、このガイドの内
周面で段付ワークの大径部を案内しつつ段付ワー
クをガイドから押し出してチヤツクに装着してい
たが、ガイドから抜け出すと段付ワークの軸心は
水平線に対して傾むき、段付ワークを手際よくチ
ヤツクに装着することができなかつた。

（発明の構成） 本発明の要旨は、ワークを保持するための保持
面と、ワークを当接させるための当接面と、ワー
クを上方から押圧するための押圧レバーとを備え
たワーク保持具を形成し、ワークが自重によつて
転動し得る程度に傾斜させたワーク供給シユート
の下端部の両側板のみを所要長さ延設し、ワーク
保持具の下降端では、該ワーク保持具が前記ワー
ク供給シユートの延設した側板の間に位置すると
共に該ワーク保持具のワーク供給シートの転動面
とがほぼ同一平面内に含まれるようにワーク保持
具をワーク供給シユートの下端部に近接させて昇
降自在に装着し、ワーク保持具の上昇端では、該
ワーク保持具が旋盤の主軸と平行な方向に往復動
するように構成して、ワーク供給シユートのワー
クをスライドシヤフトの先端に装着したハンドに
供することである。

以下、本発明の実施例を添付図面を参照にして
説明すると、第１図乃至第３図に於いて、旋盤Ｌ
のチヤツクＣの側方に設置した機台１に、横移動
台２を旋盤Ｌの主軸の軸心方向に移動自在に装着
し、横移動台２に取り付けたスライドメタル３に
スライドシヤフト４を旋盤Ｌの主軸の軸心と直角
な方向に進退するような挿通し、スライドシヤフ
ト４の先端に、先端連結板５および保持板６を介
して、ハンドＨを水平軸を中心にして垂直面内で
回動するように装着する。

尚、図中７は、スライドシヤフト４を進退させ
る進退用エアーシリンダー、８はハンドＨを回動
させるハンド回動用エアーシリンダー、９はハン
ドＨを開閉させる開閉用エアーシリンダーを示
す。

又、機台１の端部上方にワーク供給シユート１
０を旋盤Ｌに向かつて前傾状態で取り付け、機台
１の端部に固設したアーム１１の先端部に、断面
四角形のガイドレール１２の基端部を、水平かつ
旋盤Ｌの主軸の軸心と平行にして固設する。ガイ
ドレール１２に摺動体１３を摺動自在に嵌装し、
断面四角形の角孔１４を有する摺動筒１５を形成
し、摺動筒１５の角孔１４の軸心とワーク供給シ
ユート１０を転動するワークＷの転動方向（第１
図で矢印Ｐ方向）とが直角となるように、摺動筒
１５を摺動体１３に固設する。

又、ワークを保持する保持面１６およびワーク
を当接させる当接面１７を備え、前記ワーク供給
シユート１０の巾のほ半分の巾を有する側面形状
〓形のワーク保持具１８を形成し、このワーク保
持具１８の底部に断面四角形のガイドロツド１９
を、前記保持面１６に対して垂直に固設し、この
ガイドロツド１９を摺動筒１５の角孔１４に摺動
自在に嵌合する。

ここで、第１図および第２図に示すように、ワ
ーク保持具１８の底面が摺動筒１５の上端面に当
接した状態（ワーク保持具１８が下降端に位置し
た状態）では、ワーク供給シユート１０の転動面
２０とワーク保持具１８の保持面１６とがほぼ同
一平面内に含まれるようにすると共にワーク供給
シユート１０の下端の側板２１のみをワーク保持
具１８の保持面１６の側方まで延設して、ワーク
供給シユート１０から転動してワーク保持具１８
に転がり込んだワークＷが、ワーク保持具１８か
ら落下するのを防止する。

又、摺動筒１５の前面に支持板２２を取り付
け、支持板２２の先端部に突設した突板２３に昇
降用エアーシリンダー２４の基端をピン２５で枢
着し、昇降用エアーシリンダー２４のロツド２６
の先端に連結した連結具２７を、ワーク保持具１
８の前面に突設した突板２８にピン２９で枢着
し、昇降用エアーシリンダー２５のロツド２６の
出入りにより、ワーク保持具１８を、ワーク供給
シユート１０を転動するワークの転動方向と直角
な方向（第１図で矢印Ｑ方向）に昇降させる。

尚、ワーク保持具１８の上昇端では、ワーク保
持具１８に保持されたワークＷの軸心と、後退端
に位置する前記スライドシヤフト４の先端に装着
したハンドＨで把持される仮想ワークの軸心とが
ほぼ一致するような位置関係にしてある。

又、ワーク保持具１８の側面に、支持板３０を
ワークの転動方向に取り付けると共に支持板３１
をワークの転動方向と直角な方向に取り付け、先
端に爪部３２を備えた押圧レバー３３のほぼ中央
を前記支持板３１の先端にピン３４で枢着し、前
記支持板３０の先端に押圧レバー回動用エアーシ
リンダー３５を取り付け、この押圧レバー回動用
エアーシリンダー３５のロツド３６の先端に連結
した連結具３７と、押圧レバー３３の基端部とを
ピン３８で連結し、押圧レバー回動用エアーシリ
ンダー３５のロツド３６の出入りにより押圧レバ
ー３３を回動させて、ワーク保持具１８に保持さ
れたワークＷを上方から押圧する。

又、アーム１１の先端にブラケツト３９を介し
て横動用エアーシリンダー４０を取り付け、この
横動用エアーシリンダー４０のロツド４１の先端
に連結した連結具４２と、摺動体１３の側部とを
ピン４３で連結し、横動用エアーシリンダー４０
のロツド４１の出入りにより、摺動筒１５を介し
て摺動体１３に装着したワーク保持具１８を、水
平かつ旋盤Ｌの主軸の軸心と平行な方向（第１図
および第２図で矢印Ｒ方向）に往復動させる。

（発明の作用） 次に、本発明の作用を第１図乃至第５図により
説明する。

ワーク供給シユート１０のワークＷを、後退端
に位置するスライドシヤフト４の先端に装着した
ハンドＨに供給するには、第１図および第２図に
示すように、昇降用エアーシリンダー２４のロツ
ド２６を引込めると共に横動用エアーシリンダー
４０のロツド４１を引込めて、ワーク保持具１８
を下降端まで下降させてワーク供給シユート１０
の下端に位置させておき、又第４図に示すよう
に、押圧レバー回動用エアーシリンダー３５のロ
ツド３６を引込めて、押圧レバー３３の先端を、
ワーク保持具１８の保持面１６に対して上方に向
けておく。

このままで、ワーク供給シユート１０に装着し
たワークを一個宛供給する機構（図示せず）を作
動させると、ワークＷは転動して、ワーク供給シ
ユート１０からワーク保持具１８に転がり込んで
ワーク保持具１８の保持面１６と当接面１７とで
保持され、次に、押圧レバー回動用エアーシリン
ダー３５のロツド３６を突出させることにより、
押圧レバー３３を矢印Ｓ方向（第４図参照）に回
動させて、ワーク保持具１８で保持されたワーク
Ｗ押圧レバー３３の先端部で上方から押圧する。

これで、ワークＷの軸心方向のほぼ半分はワー
ク保持具１８から外部にはみ出ているが、押圧レ
バー３３によりワークＷの端部が上方から押圧さ
れているので、ワークＷがワーク保持具１８から
落下することはない。

次に、昇降用エアーシリンダー２４のロツド２
６を突出させて、第５図に示すように、ワーク保
持具１８を上昇端まで上昇させ、横動用エアーシ
リンダー４０のロツド４１を突出させて、ワーク
保持具１８を矢印Ｒ方向（第１図および第２図参
照）に横移動させ、ワーク保持具１８に保持され
たワークＷの先端部を、開いた状態で待機してい
るハンドＨの間に入り込ませ、次に開閉用エアー
シリンダー９によりハンドＨを閉じてワークＷの
先端部を把持し、次に押圧レバー回動用エアーシ
リンダー３５のロツド３６を突出させて、ワーク
Ｗの後端部の押圧を解く。

これで、ワークＷはハンドＨで把持されて、ワ
ーク保持具１８からハンドＨに移される。

又、空のワーク保持具１８をワーク供給シユー
ト１０の下端に戻すには、横動用エアーシリンダ
ー４０のロツド４１を引込めて空のワーク保持具
１８を矢印R′方向に横移動させ、次に、昇降用
エアーシリンダー２４のロツド２６を引込めて空
のワーク保持具１８を下降させて、ワーク保持具
１８の底面を摺動筒１５の上端面に当接させる
と、空のワーク保持具１８は原位置（下降端）に
戻される。

上記の操作を繰り返して、ワーク供給シユート
１０のワークＷを一個宛スライドシヤフト４の先
端に装着したハンドＨに供給する。

尚、先端のハンドＨでワークＷを把持したスラ
イドシヤフト４を前進させ、次に旋盤Ｌの主軸の
軸心方向に横移動させて、ハンドＨで把持したワ
ークＷを旋盤ＬのチヤツクＣに装着する。

又、供給の対象となるワークは円柱状或るいは
円筒状のものは勿論のこと、第６図および第７図
に示すように、ワーク供給シユート１０に段付ワ
ークW′の形状に応じた転動面２０′を設けておけ
ば、ワーク保持具１８で円柱状或るいは円筒状の
ワークと同様にして、段付ワークW′も保持する
ことができる。

（発明の効果） 以上詳述したように、本発明の旋盤用ワーク自
動供給装置によれば、円柱状或るいは円筒状ワー
クは勿論のこと段付ワークであつても、ワーク供
給シユートからスライドシヤフトを先端に装着し
たハンドに自動的かつ迅速にワークを供給するこ
とができ、ひいては旋盤作業の実質的稼動率が向
上する。

特に、供するワークが段付ワークである場合
は、ワーク供給シユートに投入された段付ワーク
を本発明のワーク供給装置により、一旦スライド
シヤフトの先端のハンドに装着し、このスライド
シヤフトを前進および横移動させることにより、
段付ワークを旋盤のチヤツクに極めて円滑に装着
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の側面図、第２図
は、その平面図、第３図は、第１図のＡ矢視図、
第４図は、押圧レバーを上方に向かせた状態を示
す側面図、第５図は、ワーク保持具を上昇させた
状態を示す側面図、第６図は、段付ワークを保持
する状態を示す平面図、第７図は、第６図のＸ−
Ｘ線断面図である。 主要部分の符号の説明、４……スライドシヤフ
ト、１０……ワーク供給シユート、１６……保持
面、１７……当接面、１８……ワーク保持具、２
０……ワーク供給シユートの転動面、３３……押
圧レバー、Ｈ……ハンド、Ｗ……ワーク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ワークを保持するための保持面と、ワークを
   当接させるための当接面と、ワークを上方から押
   圧するための押圧レバーとを備えたワーク保持具
   を形成し、ワークが自重によつて転動し得る程度
   に傾斜させたワーク供給シユートの下端部の両側
   板のみを所要長さ延設し、ワーク保持具の下降端
   では、該ワーク保持具が前記ワーク供給シユート
   の延設した側板の間に位置すると共に該ワーク保
   持具の保持面とワーク供給シートの転動面とがほ
   ぼ同一平面内に含まれるようにワーク保持具をワ
   ーク供給シユートの下端部に近接させせて昇降自
   在に装着し、ワーク保持具の上昇端では、該ワー
   ク保持具が旋盤の主軸と平行な方向に往復動する
   ように構成したことを特徴とする旋盤用ワーク自
   動供給装置。