JPS61190077A - 溶接缶用表面処理鋼板の製造方法 - Google Patents

溶接缶用表面処理鋼板の製造方法

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JPS61190077A
JPS61190077A JP2756485A JP2756485A JPS61190077A JP S61190077 A JPS61190077 A JP S61190077A JP 2756485 A JP2756485 A JP 2756485A JP 2756485 A JP2756485 A JP 2756485A JP S61190077 A JPS61190077 A JP S61190077A
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泰彦 中川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明の製造方法(二よる溶接缶用表面処理鋼板の産業
上の利用分野は食品および飲料を充填する金属缶用素材
である。
〔従来の技術〕
鋼板上にりaム、その上層に錫を被覆する表面処理鋼板
の製造法に関する従来の技術として、特公昭48−35
136にクロム−錫二層めっき方法が知られている。こ
の発明の方法は鋼板に電気クロムめっき後、クロムめっ
き液(=無電解浸漬し。
水洗後鍋めっき浴に無電解浸漬し、その後鍋めっきの光
沢電流密度より高い電流密度で0.5秒以下  □のス
トライクめっきを行い、その後光沢電流密度で錫めっき
を行うものである。この発明はクロムめっき後、クロム
上1:残留するクロム水和酸化物の溶解および錫の密着
性を高めるための錫めっき法に関するものであり、実施
例C二示されるようC;ぶりきを対象としたものである
鋼板上にクロム、その上層に錫を有する表面処理鋼板と
して本願発明者の一部はさきに「溶接缶用表面処理鋼板
およびその製造方法」(出願昭和59年3月9日、出願
番号59−43789号)を出願した。この特許願の溶
接缶用表面処理鋼板は鋼板上に片面当り30〜300■
/m2のクロムめっき層と、その上層に10〜500■
層の錫めっき層、または錫ニッケル合金層、さらにその
上層にクロム換算2〜18mg/m2のクロム水和酸化
物層を形成させたものである。その製造方法はクロムめ
っき後、pH0,5〜2の硫酸、塩酸等の水溶液中で2
〜50 A/am2の陰極電流密度で0.5〜5秒間処
理して、クロムめっき層上に残留するクロム水和酸化物
を除去した後9wAまたは錫ニッケル合金めっきを施し
、さらにクロム水和酸化物を生成させる方法である。さ
らにクロムめっき後(=残留するクロム水和酸化物を除
去しつつ、錫または錫ニッケル合金めっきを施すために
錫イオン濃度が低く、pHの低い錫めつき浴あるいは錫
、ニッケルイオンがとも(;低いアルカリ土類金めっき
浴または酸性合金めっき浴を用いることも可能である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来から食品および飲料を充填する溶接缶用表面処理鋼
板としてぶりきが多用されているが2缶コスト低減のた
めに錫めっき量を減少させた薄膜めっき鋼板(錫めつき
量 1. Os/m2以下)やニッケルを前めっきした
薄膜めつき鋼板が開発され。
試験的に使用されている。これらの表面処理鋼板の缶性
能はどの特性においても錫めっき量2.8g/iのぶり
きに優るものはなく9強腐食性の内容品である果実や魚
肉を充填する缶にはたとえ塗装を行っても長期の保存(
:は耐えられず2弱腐食性の飲料に限って試験的に使用
されている。
本願発明が解決しようとする問題点は溶接缶用表面処理
鋼板として具備すべきワイヤーシーム溶接性、塗料密着
性、耐糸錆性および耐食性が上記薄膜めつき鋼板では不
十分で、鎮めっき量ZS、。
/−のぶりきに匹敵しない点である。本願発明は錫めっ
き量1.OV−以下5二おいて、多用されている錫めっ
き量2.8 g/fn!のぶりきの缶性能5二匹敵する
低コストの表面処理鋼板を提供することのみでなく、接
着缶に多用されているクロムタイプのティンフリースチ
ールの缶性能をあわせ持った表面処理鋼板をも提供する
製造方法である。
特許願59−43789号を実施して得られる溶接缶用
表面処理鋼板ではクロム上にめっきされた錫または錫ニ
ッケル合金はめつきされたままであり、均一に存在する
。糸端は塩素等が含まれた湿度の高い雰囲気下で塗膜に
傷の入った部分において酸素濃淡電池が形成されること
によって進行することが知られている。8層が薄くなる
とともに糸端の不活性ボディ一部への酸素の供給量が多
くなり、また酸素還元反応を促進する錫が均一:二存在
すること1;よって耐糸錆性が劣化する。本願発明の第
一の目的は耐糸錆性を改良することにある。
塗装後の焼付等の加熱(=よってクロム層に存在するボ
アを通して鉄が拡散し、鉄鍋合金が生成するが、クロム
上にめっきされた錫がめっきされたままである場合は錫
は均一に存在し2表面積が大きいため鉄鍋合金生成量が
多い。本願発明の第二の目的はこの合金層生成量をさら
(:低減させ、金属錫をより多く残留させることにある
食品および飲料中において塗膜傷からの錫の溶解を示す
脱錫性すなわち塗膜下腐食はめっきされたままの錫では
起しやすい。本願発明の第三の目的は耐脱錫性およd耐
冷膜下腐食性を改善することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
発明者はクロムめっき後、クロム上に残存するクロム水
和酸化物を除去しつつ錫めっきを行って得られる表面処
理鋼板の缶性能について詳細な検討を行った結果、クロ
ム上の錫層の存在状態が缶性能に大きな影響を有するこ
とを見い出し本願発明に到った。すなわち電気的ζ二析
出したままの錫層は均一であるが、Pa密性を欠いてお
り、耐糸錆性および塗膜下腐食性がぶりきにくらべ劣っ
ている。この錫層な錫の融点以上の240〜350’C
に加熱して溶融させることによって、錫はクロム上で島
状かっ不連続被覆を形成する。周知のようCニクロムと
錫はたがいに固溶体を形成しないばかりでなく、金属間
化合物も形成しない。従ってクロム層上で錫を溶融した
場合にははじき現象を起して島状かつ不連続な被覆を形
成する。クロム層ζ=はクロムめっき量によって多少の
違いがあるが。
多くのボアを有している。このため加熱溶融時にボアか
ら拡散した若干の鉄と錫が非常に緻密な鉄錫合金を形成
するため錫層は島状かっ不連続な被覆を形成するととも
Cニクロム上での密着力が高まり剥離を起さない。また
錫層が均一に存在する場合とくらべ塗装の焼付等の加熱
で生成する鉄鍋合金量も少ない、クロム層上の錫がはじ
き現象を起して島状かつ不連続被覆を形成した例を第1
図に示した。第1図において白い島状粒子が錫層であり
マトリックスはクロム表面に相当している。
本発明は上述の薄錫めづき鋼板およびクロム上に錫が均
一にめっきされた表面処理鋼板の欠点を解決したもので
あって、脱脂、酸洗処理を施した薄鋼板上に片面当り1
0〜150■An2のクロムめっきを施し、残留するク
ロム水和酸化物を除去しつつ0.1〜1.0 g/rn
2の錫めっきを施し、該鋼板を240〜350℃C二加
熱して錫を溶融し、錫層な島状かつ不連続な被覆とし、
さら;=クロメート処理あるいは電解クロム酸処理を行
う溶接缶用表面処理鋼板の製造方法である。
鋼板上へのクロムめっき量は10〜1 s o mg/
m”が好ましい。クロムめっき量が10ma/−以下で
は鉄露出量が多くなり、錫めっき後の加熱溶融処理で錫
のはじき現象が不十分となり、鉄鍋合金生成量が多くな
って金属錫が減少し、ワイヤーシーム溶接性が低下する
ばかりでなく、錫の比較的一様な存在は耐糸錆性を低下
させる。クロムめっき量が150■層以上に二なるとク
ロム層のボアが減少して、鉄露出部が少なくなるため2
gJの加熱溶融時に強度のはじき現象が起り、鉄鍋合金
はほとんど生成しなくなり、クロムと錫の付着が十分で
なくなる。
クロムめっきは無水クロム酸を主剤とし、助剤として少
量の硫酸、硫酸塩、弗酸、弗化物、珪弗化物および硼弗
化物のうち1種または2種以上含む水溶液中で鋼板を陰
極として電解クロム酸処理を行えば得られる。クロムめ
っき時に不可避的C二残留するクロム水和酸化物生成量
の少ない浴ならびに電解条件を採用する必要がある。す
なわち無水クロム酸濃度は100〜a o Og/lと
高いほうが好ましく、助剤の量は無水クロム酸の1〜5
重量%が好ましい。浴温度、電流密度はそれぞれ50〜
7o0c、30〜60A/diと高目の方が好ましい。
また硫酸クロムや塩化クロムを主剤とし、助剤、錯化剤
および活性剤からなる3価クロムイオンのクロムめっき
浴も使用が可能である。この方法ではクロム水和酸化物
の生成量がきわめて少なく、クロム水和酸化物を除去せ
ずにフェロスタン浴、へロゲン浴などでの錫めっきが可
能である。
クロムめっき後にクロム上ロー残留するクロム水和酸化
物を極力低下させるためにクロムめっき浴あるいはクロ
ムめっき浴温度より高目のクロムめっき浴での浸漬は効
果がある。クロムめっき後ニー残留するクロム水和酸化
物の除去のためには、pH015〜2の硫酸、塩酸中で
の陰極電解処理法も効果があるが、この場合は錫めっき
層のクロムとの付着力が弱い。したがって残留するクロ
ム水和酸化物を除去しつつ錫めっきする方法が最も効果
的である。
賜めっき量は0.1〜1.0 g/nx”が好ましい。
0.1a/m”以下ではほとんどの錫が鉄鍋合金となり
、十分なワイヤーシーム溶接性が得られないばかりでな
く、外観はティンフリースチールと同等のものとなり、
錫光沢が失われる。1.0 g、/m”以上ではワイヤ
ーシーム溶接性はぶりきと同等以上となって飽和し、ク
ロムめっき量下限側では錫の島状かっ不連続被覆の不均
一性が減少して耐糸錆性が劣化する。さら(二鎖の連続
性増加(二よって塗膜上腐食も増加し、コスト高となる
ため避ける必要がある。
食品および飲料を充填する塗装缶用途(:本発明の方法
を適用する場合の錫量は0.4〜0.79□がより好ま
しい。
賜めつき方法は残留するクロム水和酸化物を除去しつつ
錫めっきを行うため、公知のフェロスタン浴やハロゲン
浴では十分なりロムと錫の付着が得られにくい。錫イオ
ン濃度が2〜15 g/l!でpH0,5〜3の酸性鎮
めつき浴あるいは錫イオン濃度2〜50 v/I!でp
H8〜10のアルカリ性浴の使用が好ましい。いずれの
浴においても錫の濃度のみを従来の浴の1/3以下とす
ることが必要であり。
酸、アルカリ濃度、光沢剤濃度などは従来と同じでよい
。錫濃度の低下によって錫析出の電流効率は低下して3
〜6096となり、水素ガスが発生して残留クロム水和
酸化物が除去されつつ、クロム表面は活性、化し、同時
(−錫が析出するため錫の付着性と均一性が向上する。
このような低効率の錫めっき浴のみによって錫めっきを
行うと電力費の増大を招くため、残留するクロム水和酸
化物が除去され、クロム表面が□均一に錫で覆われた後
はフェロスタン浴やハロゲン浴などの公知の浴を併用す
る必要がある。
錫めっき後に行う錫の加熱溶融処理は240〜350°
Cが好ましい。240℃以下では錫は部分的に溶融する
がすべての錫を島状かつ不連続な被覆とすることができ
ない。また350℃以上でも十分島状となるが、必要以
上に加熱することは錫およびクロム表面の酸化を招き、
またコスト上不利となる。錫の加熱溶融処理はぶりき製
造設備で多用されている抵抗加熱法あるいは誘導加熱法
で実施することができる。
錫の溶融加熱処理(二よって錫が島状かつ不連続な被覆
となるにともない処理鋼板の表面は錫とクロムからなる
不均一な構造となる。この表面処理鋼板g二対し、後処
理としてクロメート処理あるいは電解クロム酸処理を行
う。クロメート皮膜量はクロム換算2〜2 omta/
rFが良好である。2 mg/In2以下では経時後の
塗料密着性が劣化するとともC二耐食性が不十分であり
、20mg/i−以上では加工(二よってクロメート皮
膜の凝集破壊が起り、塗料密着性が低下するばかりでな
く、ワイヤーシーム溶接性も低下する。クロメート処理
法は20〜40 v’lの重クロム酸塩水溶液中での陰
極電解処理によって行うことができる。処理温度は40
〜70℃。
陰極電流密度2〜10A7dm2が適当である。
塗料密着性および耐食性がクロメート処理にくらべ優れ
ている電解クロム酸処理では金属クロムとクロム水和酸
化物が同時に生成する。本願発明においては金属クロム
3〜30@//m2.クロム水和酸化物はクロム換算2
〜2iV−が良好である。
金属クロム3rnQ/m2以下ではワイヤーシーム溶接
性は良好であるが、塗膜の二次密着性(食品および飲料
を充填した缶内での塗料密着性)、耐食性および耐硫化
性が十分でない。30ftIg/m2以上になると加工
塗装後の焼付等の加熱によって接触抵抗が増加し、ワイ
ヤーシーム溶接性が低下する傾向がある。クロム水和酸
化物はクロム換算240℃以下では経時後の塗料密着性
が劣化するばかりでなく耐食性も不十分である。20■
層以上ではクロム水和酸化物が加工で凝集破壊しやすく
、塗料密着性、耐食性が低下するばかりでなく、接触抵
抗を増してワイヤーシーム溶接性を低下させるので好ま
しくない。金属クロムとクロム水和酸化物を同時に生成
させるには陰極電解処理を無水クロム酸20〜80 g
/’l浴中:二〇、 3〜5重量%の硫酸、硫酸塩、弗
素、弗化物、珪弗化物あるいは硼弗化物の1種または2
種以上を添加して40〜60℃。
電流密度2〜30ん/dm2の条件で行う必要がある。
〔作 用〕
本願発明の製造方法で得られる溶接缶用表面処理鋼板は
クロム上に錫が島状かつ不連続な被覆を形成しているた
め従来からの均一性に富んだ薄錫めつき鋼板とはまった
く異なる特性を有している。
クロムは錫と合金を形成しないため、鉄鍋合金の成長の
バリヤーとして働き、鉄鍋合金の成長はクロム層のボア
のみを通して起る。このため鋼板上に錫めっきした場合
、あるいは錫と合金化を容易に起すニッケルを前めっき
した錫めっきの場合にくらべ、塗装後の焼付等の加熱で
生成する鉄鍋合金量はきわめて少ない。またクロムめっ
き後C二輪めっきし、錫を加熱溶融しない場合C:は錫
は均一にクロム上に存在し、錫層が緻密性を欠くためC
=。
錫を溶融して島状かつ不連続な被覆とした場合にくらべ
鉄錫合全量が多くなる。鉄鍋合金化をできるだけ抑制し
、より多くの金属錫を残留させること、および錫を島状
かつ不連続な被覆とし、ワイヤーシーム溶接時の抵抗を
低下させ、接触点の数を増すことによってぶりきと同等
のワイヤーシーム溶接性が付与される。
耐糸錆性は酸素還元反応を促進する錫が一様に存在しな
いことおよびはじき現象によって錫の溶融前の厚さより
厚くなっているため酸素の拡散が不十分となり、系鋼の
成長速度は低下する。クロムの露出している個所はほぼ
ティンフリースチールと同様の構造となっており、ティ
ンフリースチールと同様に耐糸錆性が優れている。
平板での塗料密着性は通常ぶりきが劣り、ティンフリー
スチールが優れているが1本願発明においてはクロム面
の密着性の良さが全体をカバーするため、ぶりきにくら
べ優れている。加工後の密着性はぶりき、ティンフリー
スチールともC二優れているが、4錫めっき鋼板は非常
に劣っている。
本願発明においては同じ錫量においても不拘−構造C二
由来して非常に優れている。塗料の二次密着性は食品お
よび飲料中での鉄露出部の腐食が原因で劣化するが2本
願発明ではクロムのボアを錫で埋めた構造になっている
ため、腐食が起りに<<。
二次密着性は優れている。通常塗料密着性は後処理法に
よってそのレベルはかなり異なるが2本願発明において
はクロムと錫の不均一構造に基づき。
後処理法の影響をうけにくいことも特徴となっている。
本願発明の表面処理鋼板の食品および飲料に対する耐食
性はぶりき、ティンフリースチールとかなり異なってい
る。脱気したクエン酸や食塩を含むテスト液中で鉄::
達するスクラッチを入れた塗装板を浸漬すると、ぶりき
ではスクラッチ周辺の錫が溶出して塗膜下腐食が起り、
ティンフリースチールではスクラッチから孔食を起す。
本願発明の表面処理鋼板ではスクラッチ部で錫の溶解が
起るが、不働態化したクロムが共存することによって腐
食速度はきわめて低く、ぶりき、ティンフリースチール
にくらべはるかに優れた耐食性を示す。
クロム上の錫を溶融しない場合はぶりき同様の塗膜下腐
食を起す。以上のごとくクロム上の錫層を島状かつ不連
続被覆とすること(二よって従来にない表面処理鋼板が
得られ、不均一構造による作用は大きな特徴を有してい
る。
〔実施例〕
通常の方法によって冷間圧延され、連続焼鈍および調質
圧延された0、 20 mm厚の軟鋼板を電解脱脂(N
aOH70a/l 、温度85℃、電流密度5νdi2
時間5秒)および酸洗(H2SO470ta/l 。
温度20℃2時間5秒)を行い、下記の浴およ−び条件
でクロムめっきを行った。
クロムめっき浴組成   CrO3100g/INaF
         5 g/l クロムめっき条件  温度     50’C電流密度
   30 A/dm2 時間    0.3〜1.8秒 得られたクロムめっき鋼板を水洗後、下記の浴および条
件でクロム上に残留するクロム水和酸化物を除去しつつ
1回目の錫めっきを行った。
1回目の錫めっき浴組成 Sn”           5 Jlフェノールスル
フォン酸 30 g/lエトキシ化αナフトール   
5 ta/11回目の錫めっき条件 温度         40°C 電流密度       20 A7dm2時間    
     0.1〜0.4秒得られた錫めっき鋼板を水
洗後、2回目の錫めっきを下記の浴および条件で行った
2回目の錫めっき浴組成 Sn4+           40 v/I!フェノ
ールスルフォン酸 30 g/lエトキン化αナフトー
ル   5 g/12回目の錫めっき条件 温度         40’C 電流密度       10 A/dm2時間    
     0.7〜1.0秒得られたクロムおよび錫を
めっきした鋼板を錫の溶融点以上の約300’Cまで抵
抗加熱法によって加熱し、錫を溶融させてはじき現象を
起さしめ。
島状かつ不連続な被覆とし、水冷した。次いで−たん乾
燥後下記の浴および条件で金属クロムおよびクロム水和
酸化物を生成させる後処理を行った。
後処理浴組成   Cr0a    60 v’1H2
SO40,3v/l! 後処理条件 温度     45℃ 電流密度   10A/′dm2 時間     0.4秒 かくして得られた表面処理鋼板について皮膜量。
210℃20分加熱後の鉄鍋合金量、ワイヤーシーム溶
接性(接触抵抗)、耐糸錆性、塗料の二次密着性、平板
およびエクリセン加工後の塗膜上腐食試験を実施し、試
験結果を第2図および第1表C:示した。
〔比較例〕
実施例と同様の浴およびめっき条件(二より、皮膜量が
特許請求の範囲以外の表面処理鋼板および皮膜量が特許
請求の範囲以内にあり、錫の加熱溶融処理を行わずに製
造した表面処理鋼板に実施例と同様の後処理を行った。
得られた表面処理鋼板(一ついて実施例と同様の試験を
実施し、試験結果を第2図および′s1表に示した。
さらに錫めっき量2.4867m2.クロメート量がク
ロム換算s、 9 v@/rr?のぶりきおよび金属ク
ロム118■An2.クロム水和酸化物がクロム換算1
7■/4iのティンフリースチールを用い、実施例と同
様の試験を行い、試験結果を第1表に示した。
実施例および比較例(二おける各種試験の試験法につい
て説明する。
1)ワイヤーシーム溶接性試験 ワイヤーシーム溶接性は溶接部の機械的強度が母材強度
を越えるに必要な電流下限と溶接部からちりを発生させ
る上限電流との差l:より表わされ。
差が大きいほどワイヤーシーム溶接性に優れる。
この差分と溶接缶用表面処理鋼板を二枚重ねして。
二つの円盤電極間(二挿入し、sokgの荷重をかけた
後9周速5 m/minで回転させ、5人の直流電流を
流して電極間の電圧を測定し、求めた接触電気抵抗値と
は良好な逆相関がある。このため溶接性の指標として、
210℃20分加熱後の接触抵抗で表わした。
2)耐糸錆性試験 得られた表面処理鋼板にビニールオルガノゾルを75銖
4−塗装し、200°CIO分焼付を行い。
鉄C二連するスクラッチを入れた後、エリクセン加工を
5胴行い、396食塩水に1時間浸漬後、塩水をふきと
り、45℃で相対湿度8596の恒温槽に10日間放置
し、スクラッチから発生した糸端な5点法で評価した。
5が良、1が不良である。
3)二次密着性試験 得られた表面処理鋼板にフェノールエポキシ塗料を65
 mg/dm2塗装し、210℃10分焼付を行い、高
さ1.0 mm 、ピッチ4. Otmのビード加工を
行った後、95℃のミルクコーヒーを充填したステンレ
スタンクに一部を浸漬し、タンクを密閉して1300C
1時間のレトルト処理を行った。レトルト処理後の試料
C二ついて気液界面付近での塗膜をセロテープ剥離試験
を行って、塗料密着性を調べ。
剥離の程度を5点法で評価した。5が剥離や白化のない
もの、1が気液界面が剥離したものである。
4)耐食性試験 得られた表面処理鋼板にフェノールエポキシ塗料を65
!11g/dm2塗装し、210℃10分焼付を行い、
荷重200grで十字のスクラッチを入れた。
平板の耐食性はそのまま、加工後の耐食性はエリクセン
加工を3mm行った後、1.5%クエン酸および1.5
%食塩混合水溶液ζ二浸漬して、窒素ガスを用いて脱気
した後、37℃で平板試料C二ついては15日間、加工
後の試料C;ついては10日間の保存を行った。試験後
平板試料についてはスクラッチからの腐食中を、加工後
の試料こついては加工部の腐食程度を5点法で評価した
。5が良、1が不良である。
〔発明の効果〕
本願発明の製造方法による表面処理鋼板はクロム上の錫
を島状かつ不連続被覆とすることにより。
第2図(=示したように鉄鍋合金成長速度が低く。
より多くの金属錫が塗装焼付後に残留するためワイヤー
シーム溶接性がぶりきと同等となる。錫が島状かっ不連
続被覆となっているため耐糸錆性はぶりきと同等であり
、ティンフリースチールより優れている。塗料の二次密
着性は鉄露出部が非常に少ないためぶりきと同等であり
、ティンフリースチールより優れている。耐食性は不均
一構造に由来して良好であり、塗膜下腐食性はぶりきよ
り優れ、孔食性はティンフリースチールより優れている
。高価な錫を使用するためコストはティンフリースチー
ルより高くなるが、ぶりきに(らべはるかC二安価であ
る。以上から本願発明の製造方法による溶接缶用表面処
理鋼板は食品および飲料を充填する金属缶用素材として
非常に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明の製造方法によって得た表面処理鋼板
表面の二次電子線像である。白い粒子が島状(=なった
錫層、マトリックスはクロム層を示している。 第2図は錫めっき量を0.64〜0.68 B/−とし
。 クロムめっき量を変化させた処理鋼板:;ついて。 塗装焼付を想定した210℃20分の加熱後に生成した
鉄錫合全中の錫量とクロムめっき量との関係を示したも
のである。錫の加熱溶融を行うと鉄鍋合金生成量がきわ
めて少なくなる。 $ 1 図  (イ@41 aso a瞥)第2図 手続補正書(方式) %式% 1、事件の表示 昭和60年特許願第27564号2、
発明の名称 溶接缶用表面処理鋼板の製造方法3、補正
をする者 事件との関係 特許出願人 4、代理人 住 所(居所)東京都千代田区霞ケ関−丁目4番3号6
、補正の対象 明細書および図面 別紙 補正の内容 (1)明細書 17頁 第12行 r Sn ”Jを[
Sn”Jとする。 明細書 18頁 第2行 rsn”、Jをr Sn”J
とする。 (2)明細書 24頁 第6行 (図面の簡単な説明の
項)の「処理鋼板表面の二次電子線像である。」とある
な「処理鋼板の表面組織の電子顕微鏡写真である。」と
する。 (3)図面第1図を別紙のとおり補正する。 8、添付書類の目録 (1)図面の第1図     1通 第1図(倍率850倍) 〜1 10μrr+

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 鋼板上に片面当り10〜150mg/m^2の金属クロ
    ムめっきを施し、残留するクロム水和酸化物を除去しつ
    つ、0.1〜1.0g/m^2の錫めっきを施し、該鋼
    板を240〜350℃に加熱して錫を溶融し、錫層を島
    状かつ不連続な被覆とし、さらにクロム換算2〜20m
    g/m^2のクロム水和酸化物を生成させるか、あるい
    は金属クロム3〜30mg/m^2、クロム換算2〜2
    0mg/m^2のクロム水和酸化物を生成させることを
    特徴とする溶接缶用表面処理鋼板の製造方法。
JP2756485A 1985-02-16 1985-02-16 溶接缶用表面処理鋼板の製造方法 Granted JPS61190077A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60208494A (ja) * 1984-03-31 1985-10-21 Kawasaki Steel Corp 溶接性に優れたシ−ム溶接缶用表面処理鋼板
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