JPS6118803Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はヒンジ方式による２段重ねの化粧用コ
ンパクトに係り、特にシーソー形解錠子を設け、
該解錠子の反転操作により蓋及び下段容器体を両
開き状態に夫々個別に解錠でき、従つて上段、下
段容器体をいずれも一度の解錠操作で開蓋できる
構成とした便利な化粧用コンパクトを提供するこ
とを目的とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。各図において、１は下段容器体、２は上段容
器体、３が蓋、４がシーソー形解錠子で、上段容
器体２と蓋３は並設したヒンジ５，６により蓋３
を上側にして一端を下段容器体１の後部に開閉自
在に係止されている。

下段容器体１は後部側に異種又は異色の化粧品
７，８，９を左右に並べ充填し、又前部側に化粧
筆等の化粧用具１０を収納しており、そして前部
中央の上面を凹設し、該凹部１１の前向き端面に
支え１２を突設し、且つ該凹部１１の前部立縁上
端面を斜め外上向きの係合斜面イに形成し、又該
前部立縁の内側に内向きの係合突起１３を形成し
ている。

上段容器体２は、上面凹室に化粧品１４を充填
し、又裏面に鏡１５を貼着し、そして前部中央を
凹設し、該凹部１６端面上部に係合突起１７を突
設すると共に、該突起１７下方の底部中央から前
記係合突起１３に係合する係合突起１８を垂設し
ている。

蓋３は、前部中央を凹設し、該凹部端面を斜め
外向きの係合斜面ロに形成すると共に、該前部中
央裏面から前記係合突起１７に係合する係合突起
１９を垂設し、そして裏面に鏡２０を貼着してい
る。

シーソー形解錠子４は、上端を前記係合斜面ロ
に接合する斜め内上向きの係合斜面ロ′に、下端
を前記係合斜面イに接合する斜め内下向きの係合
斜面イ′に形成して、中間部を前記上段容器体２
の凹部１６に枢支し、時計方向、反時計方向に回
動できるように配設されており、そして上部及び
下部外面を外方に幾分ふくらませて押し操作しや
すい形状としてある。

上記構造で、閉蓋の通常状態では、第３図ｂに
示すように、係合突起１９が係合突起１７に係合
して蓋３は施錠し、また係合突起１３が係合突起
１８に接合して下段、上段容器体１，２間も施錠
状態にあり、このときシーソー形解錠子４は容器
の前部側凹部に格納状態にあつてその上端の係合
斜面ロ′は蓋３の係合斜面ロに、また下端の係合
斜面イ′は下段容器体１の係合斜面イに接合して
いる。

ここで、第１図ａのようにシーソー形解錠子４
の上端部を押圧すると、係合斜面ロ′が係合斜面
ロを介し蓋３を上方に押上げるので、第３図ａの
ように係合突起１９と１７の係合を解いて開錠
し、蓋３を開き上段容器体２を開蓋状態とするこ
とができる。一方、第２図ａにように、シーソー
形解錠子４の下端部を押圧すると、同様に係合斜
面イ′が係合斜面イを介し下段容器体１を下方に
押下げ、係合突起１８と１３の係合を解き、第３
図ｃのように下段容器体１を下方に押し開くの
で、下段容器体１を開蓋状態とすることができ
る。

この種、ヒンジ方式の２段重ねのコンパクト
で、下段容器体を開くには、まず蓋を開蓋して、
その後上、下段容器体を解錠するか、或いは蓋の
開蓋により同時に上、下段容器体を開く方式とす
るものであるが、前者では手数が二度必要とし、
後者では開く必要のない上段容器体をも開蓋する
ことになる。

これに対し、上記本考案ではシーソー形解錠子
４を設け、この解錠子４の上部を押すか下部を押
すかにより上段容器体２又は下段容器体１のいず
れか一方のみがワンタツチで開蓋できるので便利
である。勿論、両容器体１，２を共に開蓋状態と
することもできる。しかも、蓋３の裏面、上段容
器体２の裏面に夫々鏡２０，１５を貼着している
ので、上段容器体２又下段容器体１は夫々単独の
コンパクトとしての機能を有している。また本考
案では、解錠子４を押圧することで止め金解錠が
できるので、解錠操作が簡単容易であると共に、
爪先を傷めるおそれがない。さらに、シーソー形
解錠子４は容器前部の凹部に格納されるので、体
栽がよい。

【図面の簡単な説明】

添付各図は本考案化粧用コンパクトを示し、第
１図ａは蓋の開蓋操作を示す外形斜視図、同図ｂ
は開蓋状態を示す斜視図、第２図ａは下段容器体
の開蓋操作を示す外形斜視図、同図ｂは下段容器
体の開蓋状態を示す斜視図、第３図ａは開蓋状
態、ｂは閉蓋状態、ｃは下段容器体の開蓋状態を
示す夫々一部、全部の縦断面図である。 １……下段容器体、２……上段容器体、３……
蓋、４……シーソー形解錠子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面凹室に化粧品或いは化粧用具等を収納し、
   且つ前部中央上面を凹設し、該凹設１１の前部立
   縁上端面を斜め外上向きの係合斜面イに形成する
   と共に該立縁に内向きの係合突起１３を突設した
   下段容器体１と、該下段容器体１後部にヒンジ５
   で開閉自在に係止され、且つ上面凹室に化粧或い
   は化粧用具等を収納すると共に裏面に鏡１５を貼
   着し、さらに前記中央凹部１６端面に係合突起１
   ７を設け、該突起１７の下方の底部から前記係合
   突起１３に係合する係合突起１８を垂設した上段
   容器体２と、該上段容器体２上側に位置して前記
   ヒンジ５と並設したヒンジ６により下段容器体１
   に開閉自在に係止され、裏面に鏡２０を貼着し、
   且つ前記中央凹部端面を斜め外下向きの係合斜面
   ロに形成し、さらに該前部裏面に前記係合突起１
   ７に係合する係合突起１９を垂設した蓋３と、容
   器前部の凹部に格納され、且つ上端面及び下端面
   を夫々前記係合斜面ロ，イに接合する対応した係
   合斜面ロ′，イ′に形成して中間部を前記上段容器
   体２前部に枢支されたシーソー形解錠子４とから
   なる化粧用コンパクト。