JPS6117586B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、円形又は楕円形の横断面を有する円
筒形又は円錐形の中空体形状の溶湯用の容器特に
取鍋を自動的に内張りする装置であつて、突固め
物質注入部と、注入部に結合された昇降可能のニ
ユーマチツク式スタンプ部と、回転駆動部とから
成つていて、スタンプ部は、スタンパ支持ビーム
に配置されて旋回機構によつてほぼ水平な軸線を
中心として半径方向で旋回可能な多数の圧力空気
式スタンパを備えている形式のものに関する。

金属溶融物用の容器を内張りする装置がドイツ
連邦共和国特許出願公告第1267387号明細書によ
つて知られている。この装置によれば、容器壁と
中子との間の環状室へ供給された突固め物質が鉛
直方向で下向きに作業する少なくとも２つのスタ
ンプユニツトによつて突き固められる。この場合
いずれのスタンプユニツトも多数の圧縮空気スタ
ンパから成つており、個個の圧縮空気スタンパは
半径方向で容器壁もしくは中子への方向に可動な
スタンパ支持ビームに固定されている。しかしな
がら、この公知の装置は、一貫した一作業工程で
内張りを行なうことができない。即ち、多くの段
階に分けて順次に重ねられる個個の中子リングを
使つて行なわれ、この場合装置を各突固め段階ご
とに引き出して側方へ移し、次の突固め段階のた
めに新たな中子リングを重ね、次いで装置を改め
て挿入して位置ぎめすることになる。このような
作業形式はいたずらに時間を費やし、コストの点
でも不経済である。

さらにこの装置の場合スタンパ支持ビームは中
子の上方に位置する台枠に連接されたホルダーお
よび平行四辺形リンクから成つていて、突き固め
るべき環状室内へ入り込むことができない。ま
た、スタンパユニツトの旋回点および旋回機構も
中子よりも上方に位置しており、従つて、大抵は
下向きに先細を呈している容器の最も重要な底部
近くの円すい部分を自動的に突き固めることがで
きない。このような部分は旧来の手動による突固
めを行なうことになる。この結果容器全高にわた
る均質な突固めが保証されない。

さらに、この公知の装置の場合、突固めの進行
によつて内張りが高くなるのに伴つてスタンパの
高さ調節を行なわねばならないことが難点とな
る。即ち、段階ごとの突固め作業によつて均質な
内張り面が保証されない。というのは、内張り形
成が連続的にではなく多くの段階にわけて進行す
るからである。スタンパの高さ調節は内張り形成
中にリミツトスイツチを介して行なわれるが、こ
のことはやはり連続的ではなくて断続的なスタン
パの持上げとなる。

本発明の目的は、冒頭に述べた形式の自動的な
内張り装置において、一作業工程で自動的、連続
的、かつ一様な突固め、ひいては均質の内張りを
容器全高にわたつて行なえるようにすることであ
る。この場合、容器壁と中子との間の突き固める
べき環状室が全高にわたつて円錐形を呈している
か又は下部範囲のみ円錐形を呈しているかを問わ
ない。

このような目的を本発明は次のようにして達成
した。即ち、スタンパ案内機構の荷重を連続的に
除去するために、制御部材を有する油圧式又は空
圧式の持上げ機構が設けられており、この持上げ
機構は少なくとも１つのシリンダ・ピストンユニ
ツトから成つていて、ピストンが定置でシリンダ
はしゆう動可能であり、スタンパ支持ビームが容
器と中子との間の突き固めるべき環状室内へ挿入
可能であり、旋回機構が、スタンパユニツトのス
タンパフート側の下部範囲内の、旋回軸よりも下
に配置されているのである。

このような構成によれば、連続的な一作業工程
で容器全高にわたつて均質な内張りを施すことが
でき、もはや容器のどの部分における突固めも作
業員の技量や信頼度によつて左右されるようなこ
とは全くない。作業中持上げ機構によつてスタン
プ部全体の自重を連続的かつ十全に除くことがで
きること、環状室の下方範囲の円錐状区分をスタ
ンプユニツト下部に配置した旋回機構によつて十
全に突固めることができることによつて、突固め
の均質性は最高度に保証される。

本発明による装置は、容器をただ１つの連続し
た作業工程で最高度に均質に内張りし得るように
構成された。その際内張物質は殊に散らずに自由
落下でスタンパに達し、このことは硅肺病の危険
を全くなくす。

次に図面について本発明を詳説する。

先ず第１図、第２図および第３図に添つて説明
する。

内張材のニユーマチツク輸送のために使われた
空気を排出する排気導管口が装置上端に水平に配
置されている。排気導管の下側には、耐火性内張
物質用の供給導管１０が接線方向に分離器８内へ
通じている。変化実施形として自動的のフイルタ
を直接に分離器内へ内装することもできる。

分離器の下に内張材用ホース導管及びスタンパ
用空気導管の案内部を有する１つの回転機構１４
がある。支柱６１は管２１並びにスタンパ支持ビ
ーム３６を懸着するために役立つ。分離器の出口
はホース導管を介してテレスコープ式に構成され
た管２１と結合されている。注入部を形成するこ
れらの部材に向き合つて下方には、２つの制御ロ
ーラ２５，２６を有するスタンパユニツトがあ
り、後述の作業過程の間その制御ローラ２５，，
２６は注入された砂もしくは内張物質上で転が
り、その際２つの横の案内ローラ２８及び２９は
スタンパユニツトを横方向で取鍋壁に沿つて案内
する。運動方向で見て制御ローラ２５，２６の後
方に２つのスタンパ３１，３２があり、これらの
スタンパはそれらを操作、特にニユーマチツク操
作するための供給導管を有するフレーム３４に取
付けられている。周運動方向は逆の順序でおこな
われることもできる。

取鍋を自動的に内張りする方法は次のように進
行する。

内張材として用意された物質特に砂はニユーマ
チツク式にバンカーから取出され且つ供給導管に
よつてほぼ漏斗状の分離器内へ導入される。ここ
で内張材は搬送空気から周知のように分離され
る。分離器内で分離されない微細粒子を同伴して
いる搬送空気は上端の排気導管から脱じん装置を
経由して清浄ガスとして外気中へ放出される。分
離された内張材は分離器の下部出口に達し且つそ
こからテレスコープ管２１内へ入り、このテレス
コープ管は取鍋縁部の高さに相応して又は装置を
不作用位置へ旋回させるためにその長さを調節さ
れる。この管２１を通つてせいぜい数m/sの小さ
い速度で内張材は自由落下で環状室５２の底上へ
のり、そこに、とび散らされることなしに、とど
まる。この注入過程中、モータ（図示せず）によ
つて駆動されて回転機構は回転し、ホース導管を
有するテレスコープ管２１は環状室５２上を均一
に巡回する。内張材の注入及び注入部の回転と同
時にスタンプ部も一緒に回わされる、それという
のはこれらの両部は支柱６１、横ビーム６０を介
して互いに結合されているからである。両方の制
御ローラ２５，２６は運動方向で前方にある。こ
れによつてこれらの制御ローラは内張材の盛られ
た層の高さを検知し、その際両方の制御ローラ２
５及び２６の前に、第２図に示すように、レーキ
２７が設けてあつて、これによつて散布された内
張材の凹凸がならされる。

両方の制御ローラ２５及び２６の高さ位置に基
いてスタンパ３１，３２の高さ制御が平行四辺形
レバー機構又はロツカーアームを介して、振動を
吸収する弾性懸架部によつて図示されていない形
式でおこなわれる。横の両方の案内ローラ２８，
２９はスタンパ３１，３２を取鍋の環状室５２の
外側壁に沿つて案内する。スタンパ支持ビーム３
６がローラ６２を有する横ビーム６０に取り付け
られていて、この横ビーム６０は２本の支柱６１
に沿つて滑動案内されているので、突固め面５４
の高さが増すにつれてスタンパ支持ビーム３６も
スタンパ３１，３２と共に上昇する。このように
して、テレスコープ管２１による均一な注入に追
従してスタンパ３１，３２によつて圧縮し且つこ
れによつて手作業を必要とすることなしに取鍋５
３を迅速に、ダストを発生することなしに、自動
的に内張りすることができる。

取鍋を自動的に内張りするこのような装置を使
つての実験が示したところでは、容易に且つダス
トを発生することなしに数m³／ｈの内張材特に砂
を取鍋の環状室を内張りするために輸送し且つ突
固めることができる。

横ビーム６０に取り付けられたスタンパ支持ビ
ーム３６、ひいてはスタンパユニツトは対称的に
構成されていて、従つて発生するすべての力は実
際上、取鍋の回転軸線を通る。

回転しながら突固めの進行と共に上昇する部分
すべての重量補償を行なう持上げ機構として、ピ
ストン６５及び装置と不動に結合されたピストン
棒６６を有している往復動シリンダ６４が設けら
れている。圧力媒体供給導管６７を介して圧力媒
体がピストンの上側へ導入される。ピストン６５
が不動に配置されているので、圧力媒体供給時
に、往復動シリンダ６４は横ビーム６０並びに案
内及びスタンプ機構と一緒に上昇する。圧力媒体
供給及びピストン６５の上側のシリンダ６４内で
支配する圧力に相応して、装置の重量に対抗する
持上力が生じ、この持上力は重量を釣合し且つこ
れによつて突固めるべき下地への制御ローラ２５
の圧力を適合させることを可能にする。これによ
り、突固め作業を最適なものにし且つ入れられた
内張材並びにその粒度などに適合させることがで
きる。

第３図はスタンプ装置を持上げた状態で示す。
この持上げはやはり往復動シリンダ６４及びピス
トン６５によりおこなわれる。

取鍋の内張りが下方の1/4を円錐形に厚くされ
るので、中子５０からのスタンパの間隔が確実な
圧縮を保証する最大値よりも大きくならないよう
にするために、スタンパをこの区域内で中子に接
近させる必要がある。このため本発明によればス
タンパユニツトの旋回機構がスタンパ下部に配置
されている。

特に第４及び５図から判るように、制御ローラ
２５はフオーク片７０内に支承されている。スタ
ンパ支持ビーム３６にそれぞれ１つの制御ブロツ
ク７２、１つの調整シリンダ７３並びに１つのピ
ストン棒７４が配置されている。旋回腕７６の自
由端部近くに１つの支持体が取付けられている。
旋回腕７６は旋回支承部７５で支承されている。
更に図示のように、レバー７７がピストン棒７４
と結合されており、従つて調整シリンダ７３への
圧力媒体供給の際にそのピストン（図示せず）は
ピストン棒７４を押出し且つこれによつてレバー
７７及び旋回腕７６は旋回支承部７５の旋回ピン
を中心として旋回させられる。レバー７７にスタ
ンパ３１もしくは３２が、やはり最下方段階で第
４図に示した位置へのレバー７７の旋回を許容す
るように、取付けられている。この位置で、円錐
形に下向きに拡大する環状室５２も中子壁の近く
まで突固めることができる。突固め中に突固め面
５４は上昇し、その際スタンパ３１及び３２は鉛
直に持上げられる。中子５０の円錐形側壁との衝
突を防止するために、高い突固め面８４に達した
ときにピストン棒７４は調整シリンダ７３の相応
する制御によつて引込められ、これによつてスタ
ンパ３１及び３２は中子５０の壁から離反する方
向の旋回運動をおこなう。中子５０の円錐形外面
からほぼ円筒形の部分への移行の際に直ちに、ス
タンプ機構のピストン棒７４はその休止位置へ引
込められ、従つてスタンパ３１及び３２は鉛直に
上方に向つて、有利なのは幾分か円錐形に構成さ
れている中子外壁に対してほぼ平行に運動する。

これにより、常に中子の外壁の直ぐ近くまで内
張材の突固めがおこなわれねばならないことを考
慮して、強円錐形もしくは非円筒形の中子外面の
際にもスタンパを中子の形状に適合させることが
できる。これによつて内張材の最上の突固めが生
じる。

スタンプ装置の下降はその自重によつておこな
われ、その際下降速度を制御するために、シリン
ダ６４から押出される圧力媒体を絞ることができ
る。

上昇運動は適当な単位時間当り圧力媒体供給量
によつて、落下して入る砂量及び重量負荷軽減の
程度と調和させられる。

即ち例えば減圧弁を介してシリンダ６４内の圧
力は、砂上のローラ２５の接触圧力を最小値に減
らし得るように調整される。

上方終端位置へのスタンプ装置の上昇によつ
て、装置全体を側方へ旋回させ且つ内張り完了し
た取鍋を運び出すことができる。

前述の特殊の滑動式のスタンパ懸架は、スタン
パがすべての凹凸に独立に順応し得ることを可能
にし、このことは内張壁の極めて均一な圧縮ひい
ては最上の耐用寿命を保証する。内蔵された圧力
従変性の重量負荷軽減システムの作用により、装
置は圧縮された高さに相応した突固めを保つたま
ま自動的に、連続的に上昇させられる。

これらの簡単な構成部材により、装置は周知装
置に比べて著しく簡単に、確実に、ひいては安価
に構成することができる。

このような容器の耐用寿命は突固められた内張
材の強度及び密度によつて左右される。上記の構
造によつて、実際に当面するすべての鋳型を均一
に、自動的に１作業工程で作ること、即ち特に
種々異なる円錐角を有する截頭円錐形筒面より成
る内面を有する取鍋をも作ることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明による実施例を示すもので、第１
図は取鍋を自動的に内張りする装置の略示正面
図、第２図は第１図中の１部分の側面図、第３図
は第１図中の１部分の、持上状態での側面図、第
４図はスタンプ機械の１部分をその最低のスタン
プ位置で示す正面図、第５図は第４図よりも高い
スタンプ位置で示す正面図である。 なお図示された主要部と符号の対応関係は次の
通りである：２１…テレスコープ管、２５，２６
…制御ローラ、２８，２９…案内ローラ、３１，
３２…スタンパ、３６…スタンパ支持ビーム、６
０…横ビーム、６１…支柱、６２…ローラ、６４
…往復動シリンダ、６５…ピストン、６６…ピス
トン体、６７…圧力媒体供給導管、７２…制御ブ
ロツク、７３…調整シリンダ、７４…ピストン
棒、７５…旋回支承部、７６…旋回腕。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 円形又は楕円形の横断面を有する円筒形又は
   円錐形の中空体形状の溶湯用の容器特に取鍋を自
   動的に内張りする装置であつて、突固め物質注入
   部と、これと結合されている昇降可能のニユーマ
   チツク式スタンプ部と、回転駆動部とから成つて
   いて、スタンプ部は、スタンパ支持ビームに配置
   されて旋回機構によつてほぼ水平な軸線を中心と
   して半径方向で旋回可能な多数の圧力空気式スタ
   ンパを備えている形式のものにおいて、突固め物
   質注入部とニユーマチツク式スタンプ部とが回転
   駆動部によつて一緒に周運動可能であり、スタン
   パ支持ビーム３６の下端部に突固め物質上を転動
   する制御ローラ２５，２６が支承されており、突
   固めの進行と共にスタンパ案内機構の荷重を連続
   的につり合わせるために、前記制御ローラ２５，
   ２６と協働する油圧式は空圧式の持上げ機構が設
   けられており、この持上げ機構は少なくとも１つ
   のシリンダ・ピストンユニツトから成つていて、
   ピストンは定量でシリンダはしゆう動可能である
   ことを特徴とする、容器特に取鍋を自動的に内張
   りする装置。 ２ スタンパ支持ビーム３６は容器と中子との間
   の突き固めるべき環状室５２内へ挿入可能であ
   り、旋回機構７２，７３，７４，７６，７７は、
   スタンパユニツトのスタンパフート側の下部範囲
   内の、旋回軸７５よりも下に配置されている、特
   許請求の範囲第１項に記載の容器特に取鍋を自動
   的に内張りする装置。