JPS61165050A - 舶用逆転機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はヨツトとかモータポートといったプレジャー
・ボート及び沿岸漁業で用いられる漁船等、小型の船舶
に推進目的のために設置される舶用逆転機に、関するも
のである。より詳しくいうとこの発明は、船体の船尾部
におき出力端を船尾方向に向けて設置されるエンジンと
船体から後下方向きに延出されるプロペラ軸との間に配
設される舶用逆転機、つ１夛いわゆるアングル・ドライ
ブ用の逆転機に係る。

従来の技術 アングル・ドライブ型の舶用推進装置で逆転機の出力軸
に対しプロペラ軸の傾斜に対応させた傾斜を与えための
最も簡単な手段は、エンジン全船体内に後下方向きの傾
斜姿勢で据付けて舶用推進装置の全体を傾斜させたもの
とするといった手段であるが、この手段を採用するとき
は傾斜姿勢で据付けられるエンジンのためのエンジンル
ームの高さが大きくなシ、小型船舶において生命とも言
うべき居住空間が縮小される。そこでエンジンは水平姿
勢またはそれに近い姿勢で据付けて、伝動径路に対し必
要な後下方向き傾斜を逆転機の部分において与える各種
の手段が既に提案されている。

伝動径路に屈曲を与えて該径路に傾斜を与える上で最も
簡単と目される手段は傘歯車機構を利用することと考え
られるが、傘歯車機構は比較的大型化するといった不具
合の他に次の不具合も有する。すなわち逆転機の出力軸
とプロペラ軸へ連結される伝動軸との間で傘歯車機構に
よシ、プロペラ軸の例えば１５度といった小傾斜角度に
対応させた伝動径路の屈曲を得ようとすれば、約３３０
鴫とい゛りた大きなコーン・デスタンスの傘歯車を必要
とする。このようなコーン・ディスタンスが大である傘
歯車の製作には極めて大型である専用の機械を必要とす
る。しかしそうがといって例えば特開昭５５−１５６７
９６号公報のｇ１４．１５図に開示されているように、
出力軸を鉛直姿勢で設けである縦長の逆転機を設け、こ
の逆転機の下面に、伝動径ｗｒヲ鉛直方向から大きく屈
曲させてプロペラ軸に小角度の後下方向き傾斜を与える
べくし九傘歯車機構、つまシ大きな角度で伝動径路を屈
曲させることから逆に比較的安価に製作できるコーン・
デスタンス小の傘歯車を利用できる傘歯車機構、を装備
させるときは、逆転機の位置が高ぐな夛、対応してエン
ジンが高位置に設置されることとなって船体内の居住空
間が狭められる。

アングル・ドライブ型の舶用推進装置における伝動径路
中に屈曲した点を設けるために、傾斜する伝動軸上に水
平姿勢で設置された歯車或は他の回転伝動部材を、該歯
車に内・装させたバーフィールド型の等速自在接手によ
り伝動軸に対し連動連結することとした技術が、例えば
米国特許ｍｌ、田３，４００（同特許の第１４図参照）
とか特開昭５５−５９０９８号公報から公知である。か
かる公知例に従った装置はしかし、パーフィールド型等
速自在接手を含む伝動径路屈折機構が逆転機の外部に設
けられているため、舶用推進装置の全体がそれだけ長尺
化し。

居住空間をやはシ狭めるものとなっている。

ホブ盤を用い、ホブが歯車素材を横切りつつ歯形を切削
するときにホブと歯車素材の中心との間の距離を変える
こととするテーパアタッチメントを利用することにより
安価に製作できる円錐歯車を利用して、アングルドライ
ブ型の舶用推進装置における伝動径路に逆転機内で屈曲
点を設ける技術が、米国特許隘３，５７０，３１９及び
阻４，１８８，８３３に開示されている。かかる舶用推
進装置は安価に製作される点と伝動径路を屈曲させるた
めの機構が推進装置を長尺化しない点とから理想的と考
えられるも、なお次のような問題点を含んでいる。

すなわち上記した両米国特許に開示の舶用逆転機は何れ
も、逆転ケース内で最上方レベルに配置した入力軸と最
下方レベルに配置した出力軸との間の中間レベルに中間
軸を配置し、前進駆動径路は入力軸から直接に出力軸へ
と伝動する径路とし後進駆動径路は入力軸から中間軸を
経て出力輪に伝動する径路として、入力軸上・に前進駆
動径路を断続するための前進用多板式油圧クラッチを、
また中間軸上に後進駆動径路を断続するための後進用多
板式油圧クラッチを、それぞれ設置している。

したがって出力軸に対し必要な後下方向きの傾斜を与え
るために設けられる円錐歯車が入力軸上と中間軸上と出
力軸上とに配置されることとなるが、このように３本の
軸上に円錐歯車を設けてその間の噛合いを可能とするた
めには、米国特許１１ｍ４．１８＆８３３に明瞭に記載
されているように上記した３本の軸を全て互に対し傾斜
し合った関係で配置しなければ彦らない。この事実は逆
転機の製作に当たシ高精度の加工が要求されて、製作コ
ストが高められることとする。また上記構造によれば、
前記のように安価に製作されるといってもなお平歯車（
はすば平歯車を含む。）と比較すれば高価につく円錐歯
車の使用個数が多くなる。

発明課題 したがってこの発明の主たる目的とするところは、アン
グルドライブ型の舶用推進装置に用いられる逆転機にお
き円錐歯車を利用して逆転機の内部で伝動径路に屈曲を
与える構造において、出力軸に対し必要な後下方向きの
傾斜を与えるのに入力軸と中間軸とは完全に平行させて
設けうろこととすると共に円錐歯車の使用個数を減らし
て、小型船舶で占めるコストの割合が高い逆転機を安価
に製作できることとするにある。

附随した目的は、逆転機のコンパクトさを犠牲にするこ
となく上記主目的を達成した、新規な舶用逆転機を提供
するにある。

発明の構成と効果及び実施態様 構　　　　　成 この発明課題を解決するためにこの発明が講じた技術的
手段は、次の通シである。

すなわちこの発明の舶用逆転機は、船体の船尾部におき
出力端を船尾方向に向けて設置される二転ケース内から
前方へ延出させた水平な入力軸と後方へ延出させた後下
方向き傾斜の出力軸とを、入力軸の後端面と出力軸の前
端面とが若干の間隙をおき少なくとも一部で対面し合う
ように設けると共に、これらの入力軸及び出力軸よりも
上方に位置させて水平なりラッチ軸を、また入力軸と該
クラッチ軸間の中間のレベルで水平な中間軸を、それぞ
れ逆転ケース内に設け、上記クラッチ軸上に、前進歯車
と後進歯車とを前後に配しその間にこれらの各歯車全ク
ラッチ軸に対し選択的に結合するためのクラッチ手段を
介装して遊嵌設置すると共にクラッチ軸最後端部におき
小歯車を固定設置し、また逆転ケース内で入力軸上に該
入力軸にて回転駆動される歯車を設けて、上記前進歯車
とこの歯車とを噛合せると共に該歯車と噛合された歯車
及び上記後進歯車と噛合された他の歯車を上記中間軸に
固定装備さぞ、さらに逆転ケース内で出力軸上に大歯車
を固定設置して、この大歯車とクラッチ軸上の上記小歯
車とのうちの何れか一方の歯車を円錐歯車に形成し該両
歯車を互に噛合せたことを、特徴としてなる。

上記構成の本発明によれば入力軸の回転が、該入力軸上
の歯車を介しクラッチ軸上の前進歯車に船舶前進方向で
、また入力軸上の歯車と中間軸上の２個の歯Ｉとを介し
クラッチ軸上の後進歯車に船舶後進方向で、それぞれ伝
達される。したがって前進歯車と後進歯車間に介装した
クラッチ手段によシ前進歯車或は後進歯車をクラッチ軸
に対し選択的に結合するときは、クラッチ軸が回転せし
められてその回転が該クラッチ軸後端部上の小歯車と出
力軸上の大歯車とを介し出力軸に減速されて伝達され、
該出力軸、したがってそれに連結されることとなるプロ
ペラ軸が船舶の前進方向或は後進方向に回転駆動される
こととなる。

効　　　　果 この発明に係る舶用逆転機は前述した米国特許階３，５
７０．３１９及びｌｋ４，１８８，８３３に開示のもの
と異なシ、入力軸をその後端面が少なくとも一部で低レ
ベルの出力軸の前端面に対面するような低い位置に配置
し、クラッチ軸を逆転ケース内で最上方レベルに配置し
た関係として、入力軸にて回転駆動される前進歯車及び
後進歯車をクラッチ軸上に、クラッチ手段によシ該クラ
ッチ軸に対し選択的に結合可能として設置すれば、クラ
ッチ軸を選択的に正。

逆回転させその回転を傾斜する下方の出力軸に伝達でき
ることとし、実際にそのようにトランスミッションを構
成して、円錐歯車を用いた伝動部はクラッチ軸と出力軸
との間の１組のみとしつつ出力軸に対し必要な後下方向
き傾斜を与えている◇したがって本発明によれば入力軸
とクラッチ軸と中間軸とは完全な平行配置関係で設ける
ことができ、またこれらの３軸間に配設されるギヤトレ
ーンの歯車は全て平歯車（はすば平歯車を含む。）とで
き、円錐歯車は１個のみ用いればよい。このように３本
の軸が完全な平行配置関係で設けられ出力軸のみを後下
方傾斜させればよいことから、逆転機製作時の加工精度
に対する要求が軽減され、また平歯車と対比すれば高価
につく円錐歯車の使用個数が１個のみとされて、舶用逆
転機の製作コストが大きく減らされるのである。

それであシながら本発明は逆転機のコンパクトさを犠牲
にしていない。何故なら入力軸と出力軸とがその端面同
士がほぼ対面し合うようなレベルに配置されていて、逆
転ケース内に位置する部分でみると該入力軸と出力軸間
にさほどの上下の段差がなく、従来のものにおけるとは
逆に入力軸を低レベルに設けてクラッチ軸を最上方レベ
ルに配置した釉装置によって逆転ケースの上下＠（高さ
）が拡大されることはない。また逆転ケース内で前後に
ｌｌ１ＩＩ！させて配置されている入力軸及び出力軸の
うち入力軸はクラッチ軸方向に伝動する歯車のみを、ま
た出力軸は大歯車のみを、それぞれ装備するものであっ
て短長のもので足り、低レベルに配置した入力軸が逆転
ケースの前後幅を拡大するようなことはない。クラッチ
軸は小歯曜と共に前後進用の２個の歯車とクラッチ手段
とを装備することからやや長尺化するが、該クラッチ軸
上で後進歯車と小歯車との間には実質的に間隔をあける
必要がなく、實たクラッチ手段を備えたクラッチを一実
施態様として挙げるようにコーンクラッチとするがそれ
に代わるドグクラッチとすれば前後進用の２個の歯車と
クラッチ手段とをクラッチ軸上に比較的小さな前後範囲
で設置でき、このためクラッチ軸も大きくは長尺化しな
いように、つまり逆転ケースの前後幅を著増させないよ
うに、設けることができる。

実施態様 前記のように相互配置関係を設定されている入力軸と出
力軸との各内端部は、この発明の一実施態様に従って逆
転ケースの内面上、例えば内底面上に一体突設し之支壁
部に、ベアリングを介し支持させることができる。この
支壁部は入力軸と出力軸と（共通する支持部となって、
軸支持構造を簡単化する。

舶用逆転機に用いられるクラッチとしては油圧式多板ク
ラッチ、機械式多板クラッチ、コーンクラッチ及びドグ
クラッチ等が公知であるが、多数枚の摩擦エレメントを
備えた多板クラッチは前後幅が大きいと共に比較的高価
につき、また中立状態（非作動状態）でも摩擦エレメン
ト同士がスリップしつつ若干係合するとか、油圧式のも
のではクラッチ中立状態で原動側摩擦エレメントが潤滑
＠をせん断しつつ回転するとかで、吸収エネルギーが比
殻的大きくロス馬力がかなりある。またクラッチ爪間の
係合によりトルク伝達を行なうドグクラッチは、大容量
のものとすることが困雉である。そこでこの発明の一実
施慄様では前後進用のクラッチを安価に１作されると共
に前後幅が小さく、且つ、ロス馬力を２％以内といった
小さ１ハ値に抑えうるコーンクラッチに構成するのであ
るが、クラッチ自体にトルク制＠機能を待たせることが
困惟であるコーンクラッチとトルクリミタとを次のよう
に設けるのが有利である。

すをわちこの発明の一実施態様に従って前記クラッチ手
段を、前記した前進歯車と後進ｆｌｉ車とにそれぞれ形
成した截頭円錐状のクラッチ面に対し選択的に摩擦係合
さぜうる１対の截頭円錐状のクラッチ面を備えなコーン
であって前記クラッチ軸に付し相対回転不能ではあるが
摺動可能に設けたコーンにて１成すると共に、入力軸上
の前記歯車を該入力軸上に相対回転可能に設けた円筒状
ハウジングの外周面に一体形成して、入力軸と該ハウジ
ングとにそれぞれ支持させた複数枚宛の摩擦エレメント
を有する１１！擦多板民トルクリミタを、入力軸上に設
置するのである。

一ヒ述構造のコーンクラッチ自体は例えば米国特許８Ｎ
４，２７８ユ５６に開示されているように周知であるが
、上記した摩擦多板式トルクリミタは逆転ケース内の余
裕スペースを利用して設けられたものとなっている。す
なわち本発明逆転機は入力軸を低レベルで出力軸から前
方に１酷させて配置したものとされているから、そして
入力軸上に伝動回転体として１個の歯車のみを設けるも
のとされているから、逆転ケース内で入力軸の外周空間
が比較的あくこととなっている。そこでそのような空間
に比較的に前後幅を占める廉擦多板式トルクリミタを設
置して、前述の長所を有するコーンクラッチを採用する
構造におき、伝動部材を過負荷から保護することとした
のである。

かかる摩擦多板式トルクリミタはさらにこの発明の他の
実施態様に従−１て前記した円筒状ハウジングて支持さ
せる前記摩擦エレメント’ｌその外周端で該ハウジング
の内周面に形成したスプライン溝に嵌合させて設けると
共に、該円筒状ハウジングを、上記摩擦エレメントの外
径よりも大きな内径でもって前後に開放する形状として
互に間漬をあけた１対のボールベアリングを介し入力軸
に支持さＣたものに構成するのが、製作上ｒ二有益ズあ
る。

すなわち舶用減速機においてコーンクラッチと組合され
て伝動軸上に設置される摩擦多板式トルクリミタは従来
、例えば特１用昭５７−１６１３３７号公報に開示され
ているように、伝動軸上に相対回転可能に設けられる円
筒状ハウジングをその外周側で１対のベアリングを介し
逆転ケースに支持させることとし、該ハウジングの一端
部は伝動軸に対しほぼ摺接するような小径のものとして
いる。

したがってかかるハウジングの内周面に形成される摩擦
エンメント支持用の複数個の溝穴は個別的にドリル加工
によって形成されることとなると共に、ドリルの直進を
可能とする走めに溝穴形成予定部に予めハウジング内方
向く突出する肉盛シを施しておく必要があり、同ハウジ
ングの加工が極く面倒である、。これに対しトルクリミ
タの円筒状ハウジングをその内周面側で１対のボールベ
アリングを介し入力軸に支持さぜるこ・と七して両端ト
を大きく開放させることとした上述の本発明実施態様に
よれば、摩擦エレメントをその外周端の複数爪部で支持
するためにハウジング内周面に形成される複数スプライ
ン溝を、スプライン刃を用いたプローチ加工によシー挙
に形成できることとなる。

本発明逆転機では前述のよ５にクラッチ軸が逆転ケース
内の高レベルに配置されてお〕、かかるクラッチ軸上に
潤滑を必要とするクラッチ機構等が設けられている。そ
こで逆転ケース内の低部に収容される潤滑油をクラッチ
軸上の潤滑必要部に該クラッチ軸上の潤滑必要部に導か
れた潤滑油路を、クラッチ礪の前端面に開口させて形成
すると共に、逆転ケース内の低部から潤滑油を汲上げ逆
転ケース内に形成された１滑油誘導路を介し上記潤滑油
路の開口端に潤滑油を供給するポンピング歯車を、前記
し九円筒状ハウジングの外周面に一体形成する。

上記のように設けられるポンピング歯車は特別の支持部
材なく入力軸によシ回転駆動されるように設けられ、逆
転ケース内の油面下に浸漬する割合が高いと共に油跳上
げ力が大である大径のものとなる。

実施例 この発明は第６図に例示するように、船体の船尾部にお
き出力端を船尾方向に向けて設置されるエンジン１１と
船体から後下方向きに延出されるプロペラ軸１２との間
に配設される舶用逆転機１３に係る。

第１図に示すように逆転機１３はエンジンの後面上に装
着される逆転ケース１４を有し、こＯ逆転ケース１４に
は前後のエンドカバー１４ａ、１４ｂが設けられている
。第１−３図に示すように逆転ケース１４内には入力軸
１５．出力軸１６、クラッチ軸１７及び中間軸１８との
４本の伝動軸が設けられている。入力軸１５とクラッチ
軸１７と中間軸１８とはそれぞれ水平に配置し完全に平
行させてあり、また出力軸１６は第６図に図示のプロペ
ラ軸１２と等しい角度で後下方向きに傾斜させである。

第１図に示すように入力軸１５は逆転ケース１４内から
前方へ延出され、エンジン・フライホイール１９に対し
ダンパー接手２０によって接続されている。出力軸１６
は逆転ケース１４から後方へ延出され、糊の後端部上に
プロペラ軸１２を連結するためのカップリング・ノ１−
７２１を有する。

これらの入力軸１５と出力軸１６とは特に、入力軸１５
の後端面と出力軸１６の前端面とが若干のｒｉＪ１１！
Ｊをおき・第１．２図に示すように約半部で対面し合う
ように配置されている。入力軸１５の前端側はフロント
・エンドカバー１４ａに、また出力軸１６の後端側はリ
ヤ・エンドカバー１４ｂに、それぞれ円錐ローラ軸受２
２．２３ｔ−介し支持されているが、入力軸１５の後端
部と出力軸１６の前端部とは逆転ケース１４の内底面上
に一体突設した支壁部２４にそれぞれ、円錐ローラ軸受
２５゜２６ｔ−介して支持されている。上記支壁部２４
は第３図に示すように逆転ケース１４の一側壁内面上に
までまたがるものとされていて、中間軸１８の後端側を
円錐ローラ軸受２７を介し支持するためにも利用されて
いる。

クラッチ軸１７は第１．２図に示すように特に、入力軸
１５及び出力軸１６よシも上方に位置させて逆転ケース
１４内に設置されている。ま喪中間軸１８は第２図に示
すよう（、入力軸１６とクラッチ軸１７との［中間のレ
ベルで逆転ケース１４内に設置されている。したがって
複数伝動軸１５−１βのうちクラッチ軸１７が逆転ケー
ス１４内で最も高いレベルに位置する。

このクラッチ軸１７上には前進歯車２８と後進歯車２９
とを、第１図に示すようにその間に間隔をあけて前後に
配しニードルベアリングを介し遊嵌設置しである。これ
らの歯車２８．２９間でクラッチ軸１７上には該各歯単
２８，２９をクラッチ軸１７に対し選択的に結合するた
めのクラッチ手段を構成するコー／３０を、クラッチ軸
１７に対しヘリカルスプライン嵌め３１して摺動可能で
はあるがクラッチ軸１７と相対回転不能に設けである。

このコー／３０には前後１対の截頭円錐状のクラッチ面
３０ａ、３０ｂを形成してあり、対応して前進歯車２８
及び後進歯車２９にはコーン３０の各クラッチ面３０ａ
、３０））を選択的に摩擦係合さぜうる截頭円錐状のク
ラッチ面２８ａ。

２９ａが形成されている。まなりラッチ軸１７の最後端
部上には小円筒歯車３２を、キーを利用して固定設置し
である〇 第１，４図に示すように逆転ケース１４内で入力軸１５
上には摩擦多板式のトルクリミタ３３を設置てあシ、こ
のトルクリミタ３３の円筒状ノーウジング３４の外周面
に入力軸１５からクラッチ軸１７方向に動力を伝達する
ための歯車３５が一体形成されている。クラッチ軸１７
上の前進歯車２８は該歯車３５に対し直接に噛合されて
いる。他方、中間軸１８には′Ｍ３図に示すように前後
１対の歯車３６．３７を、前方側の歯車３６は中間軸１
８にスプライ・ン嵌めすると共に前後位置を規制して、
また後方側の歯車３７は中間１１１１１１８と一体形成
して、固定装備させである。そして第２図に示すように
歯車３６は入力軸１５上の歯車３５に、また歯！３７は
クラッチ軸１７上の後進歯車２９に、それぞれ噛合せで
ある。他方、逆転ケース１４内で出力軸１６上には大円
錐歯車３８を、出力軸１６に設けたテーパ一部を利用し
テーパー圧嵌めして固定設置してあシ、この大径円錐歯
車３８はクラッチ軸１７上の小円筒歯車２９と噛合され
ている。

逆転ケース１４内に以上に説明したようなギヤトレーン
が設けられていることから、入力軸１５の回転は歯車３
５を介し前進歯車２８に、また歯車３５，３６，３７を
介し後進歯車２９に、それぞれ伝達されて、クラッチ軸
１７上で前進歯車２８は船舶前進方向に、また後進歯車
２９は船舶後進方向に、それぞれ回転ぜしめられる。し
たがってクラッチ軸１７上でコーン３０を選択的にシフ
ト操作し、そのクラッチ面３０ａをクラッチ面２８ａに
対し摩擦係合させると前進歯］Ｌ２８がクラッチ軸１７
に対し結合されて該クラッチ軸１７が船舶前進方向で回
転せしめられ、逆にクラッチ面３０ｂをクラッチ面２９
ａに対し摩擦係合させると後進歯＄２９がクラッチ軸１
７に対し結合されて該クラッチ軸１７が船舶後進方向に
回転せしめられる。そしてそのようなりラッチ軸１７０
回転は小円筒歯車３２と大円錐歯車３８との組合せから
成る減速ギヤトレー／によシ出力軸１６へと減速して伝
達され、出力軸１６が船舶の前進方向或は後進方向に選
択的に回転駆動される。

クラッチ軸１７上でコーン３０ｔｌ−シフト操作するた
めには＠２図に示すように、コーン３０中夫の環状溝内
に臨まぜて該コー／３０に係合させてあるシフター３９
が設けられている。このシフター３９．１ｉ逆転ケース
１４の一側壁に回転自在に支持させである操作軸４０に
該軸４０の偏心位置で支持させてあシ、操作軸４０には
逆転ケース１４外で操作レバー４１を取付けである。操
作レバー４１は第５図に示すように、コーン３０を第１
図に図示の位置におく中車位置Ｎから、一方向に回動操
作されてコーン３０１クラツチ面２８ａ、３０去 ３間の係合克得させる前進位置Ｆと他方向に回動操作さ
れてコーン３０をクラッチ面２９ａ、３０ｂ間の係合を
得させる後進位１Ｒとに選択的に位ｆぜしめられる。こ
の操作レバー４１は例えば前述した米国特許）ｈ４，２
７８，１５６に開示されているよう゛Ｉ歌ソリモートコ
ントロール機構より操作される。

、前記トルクリミタ３３の構造を第４因について説明す
ると、同トルクリミタ３３は摩擦多板式のものとして通
例であるように複数枚の一方の摩擦エレメント４２ｔ？
入力軸１５に、また複数枚の他方の摩擦エレメント４３
を前記ハウジング３４に、それぞれ相対回転不能に支持
させ、これらの摩擦エレメント４２．４３を互に摩擦係
合さザ：る・ように附勢する皿ばね４４をハウジング３
４内に設置しであるものに構成されているが、円筒状の
ノークジング３４は特に、それに支持させる摩擦エレメ
ント４３の外径よりも大きな内径でもって前後に開放す
る形状のものとされている０そして一方の摩擦エレメン
ト４２が入力軸１５の外周面に形成ぜる複数スプライン
溝１５ａに内周端の複数爪部ｔ−嵌合させて支持されて
いるのに対し、／Ｓクジング３４の内周面にも複数のス
プライン溝３４ａｔ″形成してあって、他方の摩擦エレ
メント４３はその外周端の複数爪部を該スプライン溝３
４ａに嵌合することによってハウジング３４に支持させ
である。かかる複数のスプライン溝３４ａは、円筒状ハ
ウジング３４が前倒両端で大きく開放する形状のものと
されていることからブローチ加工により一挙に形成でき
る。

このように両褐で大きく開放する形状の円筒状ハウジン
グ３４を人力軸１５に対し相対回転可能に支持すること
は、入力軸１５上にノ１ウジ／グ３４を支承する前後１
対のボールベアリング４５．４６をｉぜることで行なわ
れている。前方側のボールベアリング４５は前記円錐ロ
ーラ軸受２２と入力軸外周面上のスプライン溝１５ａ前
端の環状段部１５ｂとで、前後変位を規制されている０
また後方側のボールベアリング４６は、その内輪につい
ては入力軸外周面上のスプライン溝１５ａｉ端の環状段
部１５ｃと前記円錐ローラ軸受２５によシ、外輪につい
てはハウジング内周面上に設けた環状段部３４ｂとハウ
ジング内周面に装Ｗぜる上輪４７により、それぞれ前後
変位を規制されている。

同様に第４図に示すように前記即ばね４４は後方側のボ
ールベアリング４６に受けさせ、環状の間座４８を介し
て摩擦エレメント４２．４３に対し作用させである。ハ
ウジング３４の内周面上にはスプライン溝３４ａより前
方側でねじ部３４ｃを設けてあり、このねじ部３４ｃに
螺合して環状の可動調整具４９がハウジング３４内に設
けられている。この可動調整具４９唸旧はね４４の附勢
力を調整することでトルクリミタ３３の容’ｉｃ　ｋ　
”ＩＩ整するためのものであり、トルクリミタ３３の組
立てに際し該可動調整具４９を先ず摩擦エレメント４２
．４３方向に螺廻により、岨ばね４４が最大限に圧縮さ
れるまで移動させ、次に予定し九回数だけ逆方向に螺廻
し摩擦エレメ：／）４２．４３反対側に所定量戻すこと
により、皿ばね４４の附勢力を予定した値に調整するよ
うに用いられる。

可動調整具４９には螺廻操作具をねじ込んで取付けるた
めの適当数のねじ穴４９ａを形成してあり、また上記調
整後にハウジング３４０穴３４ｄへと折曲げて挿入され
る廻フ止め用の舌片４９ｂも設けられている。

逆転ケース１４内で上方のレベルに配置されているクラ
ッチ軸１７上の潤滑必要部に対し逆転ケース１４内の下
半部に収容される潤滑油を供給すべく１次のような機構
が設けられている。すなわちクラッチ軸１７には第１図
に示すよ−うに、その上のコーン３０設置部等の潤滑必
要部に導かれた潤滑油路５１を、該クラッチ軸１７の前
端面に開口させて形成してあシ、その開口端にまで導か
れた潤滑油誘導路５２が逆転ケース１４内の前端部分に
設けられている。この潤滑油誘導路５２は第４図に破線
で示すようにトルクリミタ・ハウジング３４の前端部外
周位置で約１８０度の範囲にまたがる１半円環状の部分
を有してハウジング３４より下方で逆転ケース１４内の
低部に開口してお少、上記し要略半円環状の部分で潤滑
油誘導路５２内に臨むポンピング歯車５３が、上記ハウ
ジング３４の外周面に一体形成されている。逆転ケース
１４内には入力軸１５のほぼ下半部が浸漬するようなレ
ベルまで潤滑油が収容されるが、上記し九ポンピング歯
車５３はハウジング３４と一体回転して逆転ケース１４
内低部の潤滑油を跳上げ力と遠心力とによシ、潤滑油誘
導路５２内で上方へ導くこととする。潤滑油誘導路５２
中にはクラッチ軸１７内の潤滑油路５１の開口端の前方
位置でフィルタ５４を挿入設置してあシ、潤滑油誘導路
５２内を上方へ導かれて来る潤滑油が該フィルタ５４で
濾過された上で潤滑、油路５１を介しクラッチ軸１７上
の潤滑必要部へと供給されるように図られている。

入力軸１５内にもその上の摩擦エレメント４２゜４３部
等の潤滑必要部へと導かれた潤滑油路５５を、該入力軸
１５の後端面に開口させて設けである。

図示の舶用逆転機１３は前述したように、第６図に図示
の態様で小型船舶に組込んで使用される。

プロペラ軸１２に与えるべき後下方向きの傾斜が逆転機
１３自体、つまシその出力軸１６の対応した傾斜によっ
て与えられるため、工／ジン１１は水平姿勢で船体内に
据付けられる。第１．２図からみてとれるように逆転ケ
ース１４内がほぼあまねく有効に利用されて余分の空間
をほとんど残さず、小型船舶で大きな居住空間を確保さ
せるように逆転機１３がコンパクトなものとされている
。

トルクリミタ３３下方の逆転ケース１４内がやや男放さ
れた空間となっているが、図示の逆転機ではそのような
空間に潤滑油冷却用の冷却水ジャケット５６を配設して
いる。

船舶での使用に当たり逆転機１３は前述のように、操作
レバー４１の回動操作によシフラッチ軸１７上でコーン
３０がシフトされ前進歯車２８或は後進歯車２９がクラ
ッチ軸１７に結合されるこトニよって、工／ジン１１０
回転をプロペラ軸１２に対し船舶の前進方向或は後進方
向で伝達して、船舶を航行させる。摩擦多板式トルクリ
ミッタ３３はこの覆トルクリミタとして通例であるよう
に、皿ばね４４の附勢力に対応する値より高いトルクが
伝達されようとするとき摩擦エレメント４２゜４３間の
スリップによシ伝達トルクを設定値以下に制限し、伝動
部材を過負荷から保護する。

完全な平行配置関係にある入力軸１５とクラッチ軸１７
と中間軸１８間に設けられるギヤトレーンの歯車２８，
２９，３５．３６，３７としては全て、平歯車が使用さ
れる。かかる平歯車は図示の場合、騒音の発生を抑制す
るためにはすば平歯車とされている。出力軸１６に対し
必要な下方向き傾斜を与えるための円錐歯車としては、
出力軸１６をクラッチ軸１７に対し減速回転駆動される
ように常時接続する１個のみの円錐歯車３８が用いられ
ている。

なおりラッチ軸１７上の小歯車３２と出力１１ｉ１１１
６上の大歯車３８とを噛合ぜてなる伝動部において、大
歯車３８ではな（クラッチ軸１７上の小歯車３２を円錐
歯車としても出力軸１７に所要の傾斜を与えうるが、図
例のように単一の歯車のみを装架する出力軸１６上の大
歯車３８ｆｃ円錐画車とし念力が、歯車３２．３８の噛
合部のバツクラツシの調整をよシ容易とする。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に従った舶用逆転機の一実施例を示す
縦断側面図、第２図は第１図に図示の舶用逆転機の縦断
背面図で左半部は第１図の■Ｌ−ｎＬ線に、また右半部
は第１図のＩＩＲ−ＩＩＲ線に、はぼ沼って切断し図示
したもの、第３図はｉ＠１゜２図に図示の舶用逆転機の
一部を示す横断平面図で断面は第２図の■−厘線に涜っ
てとったもの、第４図は第１図の一部を拡大して画い友
拡大縦断側面図、第５図は第２図の矢印Ｖ　−Ｖ　Ｋ　
Ｇってみた要部の部材のみの側面図、第６図は第１．２
図に図示の舶用逆転機を装備した小型船舶の模式的側面
図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、船体の船尾部におき出力端を船尾方向に向けて設置
   されるエンジンと船体から後下方向きに延出されるプロ
   ペラ軸との間に配設される舶用逆転機であつて、逆転ケ
   ース内から前方へ延出させた水平な入力軸と後方へ延出
   させた後下方向き傾斜の出力軸とを、入力軸の後端面と
   出力軸の前端面とが若干の間隙をおき少なくとも一部で
   対面し合うように設けると共に、これらの入力軸及び出
   力軸よりも上方に位置させて水平なクラツチ軸を、また
   入力軸と該クラツチ軸間の中間のレベルで水平な中間軸
   を、それぞれ逆転ケース内に設け、上記クラツチ軸上に
   、前進歯車と後進歯車とを前後に配しその間にこれらの
   各歯車をクラツチ軸に対し選択的に結合するためのクラ
   ツチ手段を介装して遊嵌設置すると共にクラツチ軸最後
   端部におき小歯車を固定設置し、また逆転ケース内で入
   力軸上に該入力軸にて回転駆動される歯車を設けて、上
   記前進歯車とこの歯車とを噛合せると共に該歯車と噛合
   された歯車及び上記後進歯車と噛合された他の歯車を上
   記中間軸に固定装備させ、さらに逆転ケース内で出力軸
   上に大歯車を固定設置して、この大歯車とクラツチ軸上
   の上記小歯車とのうちの何れか一方の歯車を円錐歯車に
   形成し該両歯車を互に噛合せたことを、特徴とする舶用
   逆転機。 ２、特許請求の範囲第１項に記載の舶用逆転機であつて
   、逆転ケースの内面上に支壁部を一体突設して、入力軸
   の後端部と出力軸の前端部とを該支壁部にそれぞれ、ベ
   アリングを介し支持させたことを特徴とする舶用推進装
   置。 ３、特許請求の範囲第１項または第２項に記載の舶用推
   進装置であつて、前記クラツチ手段を、前記した前進歯
   車と後進歯車とにそれぞれ形成した截頭円錐状のクラツ
   チ面に対し選択的に摩擦係合させうる１対の截頭円錐状
   のクラツチ面を備えたコーンであつて前記クラツチ軸に
   対し相対回転不能ではあるが摺動可能に設けたコーンに
   て構成すると共に、入力軸上の前記歯車を該入力軸上に
   相対回転可能に設けた円筒状ハウジングの外周面に一体
   形成して、入力軸と該ハウジングとにそれぞれ支持させ
   た複数枚宛の摩擦エレメントを有する摩擦多板式トルク
   リミタを、入力軸上に設置したことを特徴とする舶用逆
   転機。 ４、特許請求の範囲第３項に記載の舶用逆転機であつて
   、前記した円筒状ハウジングに支持させる前記摩擦エレ
   メントをその外周端で該ハウジングの内周面に形成した
   スプライン溝に嵌合させて設けると共に、該円筒状ハウ
   ジングを、上記摩擦エレメントの外径よりも大きな内径
   でもつて前後に開放する形状として互に間隔をあけた１
   対のボールベアリングを介し入力軸に支持させたことを
   、特徴とする舶用逆転機。 ５、特許請求の範囲第３項に記載の舶用逆転機であつて
   、前記クラツチ軸内に該クラツチ軸上の潤滑必要部に導
   かれた潤滑油路を、クラツチ軸の前端面に開口させて形
   成すると共に、逆転ケース内の低部から潤滑油を汲上げ
   逆転ケース内に形成された潤滑油誘導路を介し上記潤滑
   油路の開口端に潤滑油を供給するポンピング歯車を、前
   記した円筒状ハウジングの外周面に一体形成したことを
   特徴とする舶用逆転機。