JPS6115897Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芳香材、更に詳細には香料を徐々に浸
透通過させる軟質ポリマーを用いた芳香材に関す
る。

従来より種々の芳香材、芳香用具、芳香容器等
が知られているが、いずれも使用時まで香料の揮
散を完全に防止し、且つ使用にあたり香料を簡便
な方法で発散させ得るものはなかつた。

本考案は保存中は完全に香料の揮散を防止し、
使用時には単に手等により香料内蔵カプセルを破
壊するだけで芳香の発散を開始し、しかも長時間
にわたり適度な芳香を持続的に維持する芳香材を
提供することを目的とする。

本考案によれば、実質上香料を浸透通過させず
且つ使用時に容易に破壊し得る材料にて形成した
カプセル内に香料を密封包蔵し、香料を徐々に浸
透通過させ得る軟質ポリマーにて前記カプセルを
更に密封包蔵することを特徴とする芳香材が提供
される。

次に本考案を添付図面を参照して更に詳述す
る。

第１図は本考案の芳香材１０の使用前の保存状
態の断面略図を示す。芳香材１０には香料１１、
たとえば商品名「キンモクセイHH−6619」（高
砂香料工業(株)製）、「ガーデニアHH−6944」（高
砂香料工業(株)製）などの調合香料を密封包蔵する
カプセル１２が含まれる。カプセル１２は香料１
１を実質上浸透通過させ得ず且つ使用時に手等に
より容易に破壊し得る材料、たとえばガラスアン
プル、中低圧ポリエチルンフイルム等で構成す
る。

カプセル１２は更に香料を徐々に浸透通過させ
得る軟質ポリマーの容器１３にて密封包蔵され
る。かような軟質ポリマーとしてはエチレン一酢
酸ビニル共重合体、熱可塑性軟質塩化ビニル樹
脂、ブタジエン系熱可塑性ゴム、ブタジエン−ス
チレン系熱可塑性ゴム等を挙げることができる。
芳香材１０は台１４上に載置し、装飾的に用いる
こともできる。

使用時には軟質ポリマー容器１３の外側から手
等でカプセル１２を破壊すれば、カプセル１２内
の香料１１は第２図に示すように軟質ポリマー容
器１３内に流出し、軟質ポリマーを徐々に浸透通
過して芳香が長期間にわたり発散される。

容器１３内にはカプセル１２の破壊を容易に行
なえるようクラツシヤー材料１５、たとえば陶器
製若しくはガラス製の球状体等を封入しておくこ
ともできる。

本考案の芳香材は長時間の保存にも十分耐え、
しかも使用時に簡単な手法で芳香を発散し得るの
で、特に室内芳香材として優れるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の芳香材の使用前の状態を示す
断面略図、第２図は使用中の状態を示す断面略図
である。 図中、１０……芳香材、１１……香料、１２…
…カプセル、１３……軟質ポリマー容器、１４…
…台、１５……クラツシヤー材料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 実質上香料を浸透通過させず且つ使用時に容易
   に破壊し得る材料にて形成したカプセル内に香料
   を密封包蔵し、香料を徐々に浸透通過させ得る軟
   質ポリマーにて前記カプセルを更に密封包蔵する
   ことを特徴とする芳香材。