JPS61134433A - 護岸工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水域に接しているコンクリート擁壁やケーソン
等の背面に土砂を裏込めしてなる護岸工法に関するもの
である。

［イ］従来技術 ］ンクリート構造物の背面土砂の含水状態は護岸構造物
の設計や安定に大きく影響する。

１口１本発明が解決しようとする問題点従来の護岸には
次のような問題が存在する。

（１）波をかぶったりまたは降雨等によって土中の含水
量が増加すると、間隙水圧が上昇して土砂の剪断強度が
低下する。

そのため、土砂を裏込めしたコンクリート構造物の背面
側に働く圧力が急激に増大する。

（２）特にこの様な高含水状態で地震や走行車両による
振動等を受けると、土砂が液状化してコンクリート構造
物が変形し遂には転倒する等の危険が非常に高（なる。

（３）安定化のために背面土砂の剪断強度を小さくとっ
て設計すると、護岸用構造物が大型化しで不経済である
。

本発明はこの様な問題点を解決するために成されたもの
で、小型で安定した構造物による護岸工法を提供する事
を目的とする。

［ハＪ問題点を解決するための手段 本発明は、コンクリート構造物の背面に土砂を充填して
構築する護岸工事において、コンクリート構造物の背面
には複数枚の透水性のシートをその一端で接続し、この
シート群を背面埋戻土内にほぼ水平に展開し、展開した
上下のシート間を透水性材料で連結し、シート群とコン
クリート構造物の前面の水域とを通水性上連結する。

そして、コンクリート構造物の前面と背面の両方向に働
（圧力のバランスを良好に保つ事によって前記問題点の
解決を図る技術手段に関するものである。

［二］実施例 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例であるコン
クリート構造物（ケーソン）を沈設して護岸を形成する
、護岸の構築方法について説明する。（第１図） （１）本発明に使用する透水性シート 透水性シート１は連続長繊維が立体的に絡み合って形成
された不織布等である。

この透水性シート１は耐蝕性および適度な強度を有し、
さらに地中に埋設した場合に土中水分を集排水する機能
を有する素材であれば、ポリアミド、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性の繊維を主成
分とする繊維状物、あるいはそれらの網状体もしくは紐
状体もしくはこれらの複合物を使用する事も勿論可能で
ある。

（２）透水性シートの取付け あらかじめコンクリート構造物（ケーソン）２の背面に
は上下方向に等間隔に透水性シート１の一端を取り付け
て一体にしておく。

さらに、コンクリート構造物（ケーソン）２の背面には
前記シート１群と接続させて縦方向に、透水性材料であ
る連絡用透水性シート１１を取り付ける。

この透水性材料には、前記透水性シート１と同様な材料
が使用できる。

この連絡用透水性シート１１は各透水性シート１に接続
して、例えばコンクリート構造物（ケーソン）２の底面
を経て前面２２側に露出させて、護岸の接する水域と連
絡させる事を目的とした透水性の部材である。

（３）沈設床の形成（第３図） コンクリート構造物（ケーソン）２を設置予定の水底地
盤に捨石等で置換した置換層３上に栗石４を盛り上げる
等して沈設床５を形成する。

（４）コンクリート構造物（ケーソン）の沈設前記コン
クリート構造物（ケーソン）２を沈設位置まで曳航もし
くは吊り下げて運搬する。

そして、コンクリート構造物（ケーソン）２を公知の方
法で沈設する。

この際、コンクリート構造物（ケーソン）２の底面と沈
設床５の間には透水性材料１１をコンクリート構造物（
ケーソン）２の前面２２側に露出させておく。

次にコンクリート構造物（ケーソン）２内に中詰め６を
充填した後、上面部２３を閉塞する。

（５）裏込め土砂の充填 ［盛土層の構築］ コンクリート構造物（ケーソン）２の背面２１側の基礎
地盤Ｇ上に盛土層をＧ１、Ｇ２、Ｇ３・・・と順次構築
していく。

［透水性シートの布設］ 盛土層を順次構築してい（際、各盛土層の間にはコンク
リート構造物（ケーソン）２の背面２１に一端を取り付
けた透水性シート１をほぼ水平方向に配置して介在させ
る。

すなわち、盛土層Ｇ１の上面に透水性シート１を敷設し
た後、この透水性シート１上に裏込め材である土砂を搬
入して盛土層Ｇ２を形成する。

盛土層Ｇ２が完了したらその上面に、例えば事前に巻き
上げておいた新たな透水性シート１を敷設して盛土を行
い、盛土層Ｇ３を形成する。（第２図） この結果、各盛土層Ｇｎ間に埋設された透水性　　・シ
ート１は、透水性材料１１によって水路とじて接続され
て連続性を持つ事になる。

本発明は、連続した透水性シート１の一端を透水性材料
１１を介して水域側に案内することによって、裏込め土
砂と水域側との間に透水性を与える事を特徴の一つとす
る。

従って、裏込め土砂と水域側と連絡するには、そのほか
例えば、コンクリート構造物（ケーソン）２の底部もし
くは中段部を貫通して、溝やパイプや透水性の帯材を設
けて、透水性シート１や連絡用透水シート１１と通水可
能に形成したり、または、透水性シート１を水域側に案
内して行なう事も可能である。

［ホ］効果 本発明は以上説明したように、コンクリート構造物の背
面に充填した土砂中に透水性の連続したシートを層状に
埋設し、さらに、このシートの一端をコンクリート構造
物の前面の水域に案内した事により、次のような効果を
期待する事ができる。

（１）本発明の場合には、土中に埋設されたシート群の
一端がコンクリート構造物に固定されていて、なおかつ
、透水性シートが積極的に土中の水を集めて排水するの
で土砂のせん断抵抗および摩擦抵抗が大きくなる。

そのため、コンクリート構造物は背面の土砂と一体のブ
ロックとして働き後方の盛土の土庄に対する抵抗力が太
き（なる。

従って、コンクリート構造物の重量および肉厚を大幅に
軽減でき経済的である。

（２）裏込め土砂中に透水性のシート群を敷設した事に
より裏込め用の土砂内の過剰間隙水圧を早期に消散でき
る。

従って、土砂の剪断強度の低下防止や土庄の軽減および
土砂の液状化を防止して、コンクリート構造物の移動等
を抑止できる。

その結果、護岸の安定性が著しく向上する。

（３）コンクリート構造物の前面と背面に作用する水圧
は、透水性のシートによって互いに打ち消される。

従ってコンクリート構造物に作用する圧力は計算上はと
んど土庄だけとなり、相対的に軽い構造物で対処できる
。

また、コンクリート構造物が海岸側へ出ようとする動き
は、その後方でシートと土砂との摩擦抵抗力によって容
易に引き止めることができる。

〈４）裏込め用の土砂の中に排水性を有する透水性シー
トを多層敷設したことにより、裏込め用土砂の沈下の促
進を図り、完成後の不同沈下を防止する事ができる。

【図面の簡単な説明】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 コンクリート構造物の背面に土砂を充填して構築する護
   岸工事において、 コンクリート構造物の背面には複数枚の透水性のシート
   をその一端で接続し、 このシート群を背面埋戻土内にほぼ水平に展開し、 展開した上下のシート間を透水性材料で連結し、 シート群とコンクリート構造物の前面の水域とを通水性
   上連結する事を特徴とする、 護岸工法。