JPS6099493A - クラツド板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 、度１」４Ｉ胆Ｗ氷好 本発明は、母材金属の両側にそれぞれ２種の金属層を備
えるクラツド板を製造する方法に関する。

より詳細には、本発明は両側に母材金属と接着の良好な
２種の金属層を備えるクラツド板の製造方法に関する。

従来及■ クラッド材料は、安価な母材金属に、比較的高価な耐食
性のある異種金属を接着させた、耐食性と強度を備えた
安価で長寿命な鋼材であり、産業上、その利用価値は高
い。

クラッド材料の製造としては、圧着、爆着、溶接、鋳込
み法等の種々の方法が通常知られている。

クラッド材料は２種の金属層、あるいは３種以上の金属
層より構成されるものが種々製造されている。ところで
、これらクラッド材料を製造する上で、特に問題となる
のが母材と合わせ材部の接着強度である。

接着強度に影響を与える要因としてまず第１にクラッド
材料の製造中もしくは製造後における熱間加工、熱処理
により母材金属から合わせ材中への炭素の拡散移行があ
げられる。これは、母材が炭素鋼、合わせ材がステンレ
ス鋼である場合などは、Ｆｅ−ＣとＣｒ−Ｃの結合親和
力に差があるため炭素の拡散移行の問題は無視できない
からである。母材金属から合わせ材料へ炭素が拡散移行
することにより、合わせ材の界面近くに浸炭層が形成さ
れ、界面が脆化されて接着性が低下する。更に浸炭層が
形成されることで合わせ材の有効厚みを減することとな
り、合わせ材の耐食性機能をも低下させることとなる。

更に母材金属から合わせ材料中へ炭素が拡散移行するこ
とにより、合わせ材料中の元素例えば、Ｃｒ等と母材金
属から拡散移行した炭素とが結合し、炭化物として析出
される場合は界面の介在物欠陥を招き、母材金属と合わ
せ材の接着性の低下のみならず、クラッド材料そのもの
の伸展性を低下させ成形性を悪化させることになる。

もう一方のクラッド材料の問題として、母材金属と合わ
せ材の製造条件に起因する接着不良による剥離があげら
れる。例えば、異種金属板同士を圧延によって圧着させ
る場合においては、接着面の清浄度、圧延圧力、圧延温
度等の条件によっては、接着不良となり剥離を生ずる。

又、溶接法においても、大気中での溶接ｇｌ＜周辺の酸
化性雰囲気により、表面が酸化されるか、溶接中のスラ
グの巻き込みによっても接着不良をひきおこす。

更に、圧延法や溶接法の接着不良を軽減する目的で実施
される鋳ぐるみ法においても、鋳くるまれる金属板と溶
融金属が接触する界面は金属板の表面の清浄度不良や溶
融金属中に浮遊するスカムの捕捉等により、必ずしも接
着性は良好でない。

上記したクラッド材料のこれらの欠陥に鑑み、多層より
構成されるクラッド鋼板を鋳ぐるみ法により製造する方
法の１例が、特開昭５７−１２１８５３号公報及び特開
昭５６−２６６６６号公報に記載されている。

特開昭５７−１２１８５３号公報に記載される方法は、
合わせ材表面に旧、　Ｃｒ、　Ｎｂ、　Ｍｏ、　Ｖ等を
メッキ又は溶射して薄層を形成した後、薄層の上にＮＮ
４　ＢＦ４、ＫＢＦ　４又はＮａＢＦ＋等の硼弗化物を
塗布し、次いで合わせ材を注入溶湯にて鋳ぐるむ方法で
ある。この方法は、硼弗化物を合わせ材と溶融金属が接
触する直前に気化させることにより、スカムの巻き込み
を防止し、接着性を良好ならしめる。一方、合わせ材の
表面に溶射又はメッキされた薄層の存在により、母材金
属からの合わせ材中への炭素の拡散は阻止できるが、溶
射又はメッキを薄層形成の手段としている以上、厚みに
限界があり、その効果も限定され、厚みを大きくしよう
とすれば接着性Ｑこ疑問が残りコスト高にもなる。

特開昭５６−２６６６６号公報に記載される方法は表面
にＣａ、　Ｍｇ等の蒸発性金属を塗布させた同種あるい
は異種の金属板を鋳型内において相互に離すとともに、
鋳型内壁面からも離して設置し、溶融金属で鋳ぐるむ方
法であるが、金属板表面に塗布されるＣａ、　Ｍｇ等の
蒸発性金属の存在と金属板を鋳型内壁からも離したこと
により、接着性は改良されるが、形成される金属層が母
材金属の両側にそれぞれ１層となるため、母材金属から
合わせ材中への炭素の拡散は防止できない。

更に、合わせ材をあらかじめ圧延するか溶接して２層よ
り構成されるクラッド素材を製造しておき、溶融金属で
鋳ぐるみ、３層より成るクラッド材料を製造する方法が
考えられるが、合わせ材をあらかじめ圧延するか溶接す
るために接着不良は十分解消されず、工程的に複雑で実
用的でない。

光凱阜且追 本発明の目的は上述した従来技術の問題を解消して、耐
食性に優れ且つ剥離する忽れのない少なくとも３種類の
金属層からなるクラツド板の製造方法を提供することに
ある。

更に詳細には本発明の目的は、相互に良好に接着された
少なくとも３種類の金属層を含むクラツド板を経済的且
つ大量に製造しうる方法を提供することにある。

発訓坏８」収 本発明者らは長年の実験と研究の結果、従来の溶射又は
メッキにより中間金属層を付与した後、他の金属層で鋳
くるみ、これを圧延する従来技術の基本的欠陥とその原
因を解明したものである。

即ち、鋳込まれた金属層と溶射又はメッキによる金属層
とはその後の圧延の結果、適正な層厚比を保持できず、
このため成品のクラツド板に中間金属層を介在せしめる
効果が失われるものである。

この問題を解決するため本発明者らは、圧延による厚み
減少を考慮して適切な層厚比のクラット板を製造するに
際して、すべての金属層を鋳込みにより製造することを
提案するものである。

従って、本発明によると、母材金属層の両側にそれぞれ
少なくとも２種の金属層を備えるクラツド板を製造する
方法において、２枚の第１の金属板を剥離剤を介して接
合し、この接合した金属板を第２の金属のなかに鋳込み
、両側に第２の金属を有するクラッド鋳塊を製造し、該
クラッド鋳塊を分塊圧延した後、中心部の剥離剤の部分
より分割してそれぞれ２層のクラ・ノド金属層を得、該
クラッド金属片を熱間圧延して２層のクラ・ノド金属板
をつくり、鋳型の内部に上記２層のクラッド金属板を対
象的に配置し、それらの間の空間Ｑこ第３の金属を鋳込
んで３種の金属層よりなる３層クラッド鋳塊を鋳造し、
該３Ｎのクラッド鋳塊を圧延することによりなる母材金
属の両側にそれぞれ少なくとも２種の金属層を備えるク
ラ・ノド板の製造方法が提供される。

ここで、２枚の第１の金属板に塗布される剥離剤は、ク
ラッド鋳塊を圧延後に端部を切断することによりクサビ
等を打込んで容易に２分割できるように５ｉ０２系耐火
物等とするのが好ましむ１゜同様に、２枚の金属板の接
合は圧延後の鋳塊を容易に２分割できるように金属板の
端部を仮付番ノ゛溶接して行うのが好ましい。

本発明の好ましい態様に従うと、母料金属４ま普通鋼で
あり、第１の金属は二・ノケルであり、成品クラツド板
の外側層をなす第２の金属器よステンレス鋼である。

ス」１対 本発明の好ましい実施の態様を添付の図面を参照して詳
細に説明する。

第１〜３図は、本発明の実施態様の一例の工程を図解す
る概略図である。

まず、中間層を形成する第１表に示す組成で寸法が３０
ｍｍ厚Ｘ　７５０ｍｍ中の２枚の第１の金属Ｎｉの金属
板１の表面に５ｉ０２系耐火物等の剥離剤５を層圧約３
ｍｍ塗布して重合わせた後、周囲を仮付溶接して接合さ
せる。そうした後、剥離剤５を塗布し接合した第１の金
属板１の表面に更にＮ１１４８Ｆ４、ＫＢＦ　４又はＮ
ａＢＦ４等の硼弗化物を塗布する。

ついで接合された第１の金属板１を第１図に示す様に支
持板４により鋳型３内に吊支し、第１表に示す組成の合
わせ材である第２の金属、すなわちステンレス溶鋼２を
下注ぎにより、鋳込速度５００　ｍｍ／分〜１０００ｍ
ｍ／分、鋳込温度１６００℃で鋳込んで第１の金属板１
を第２の金属２で鋳くるむ。

この場合、第１図及び第２図に示すように第１の金属】
の表面に硼弗化物を含有する被覆層６を第１表 形成した目的は、金属板１と溶鋼２が接触する直前に硼
弗化物を溶鋼熱により分解してガスを発生させ、ｆ６鋼
場面に浮遊しているスカムを接着面に捕捉させないため
である。スカムを捕捉すれば、当然接着不良の原因とな
る。

鋳込速度を５００　ｍｍ／分〜１０００ｍｍ／分とした
のは、５００　ｍｍ７分より遅すぎると硼弗化物を含有
する被５２層が金属板と湯面が接触する前に溶融金属の
調熱により気化してしまい第１の金属板Ｉが湯面と接触
する際、十分なガス発生がおこらず、接着面にスカムを
捕捉してしまうからである。１０００ｍｍ／分より遅す
ぎると硼弗化物が気化しきらず、接着面に残留し、接着
不良や介在物欠陥の原因となる。

次に鋳造された寸法が８００ｍｍ厚Ｘ　８００ｍｍ１ｉ
Ｊの２種の金属層よりなる鋳塊を均熱した後、分塊圧延
により圧延してＴｏｐ、　Ｂｏｔｔｏｍ部を切除した後
、剥離剤５を塗布した部分にクサビを打込んで２分割し
て２片の鋳片とする。得られた２片の鋳片を圧延温度約
１３００℃で熱間圧延し、両側に第２の金属層を有する
クラッド金属板を製造する。

製造された２枚のクラッド金属板７をそれぞれ４０ｍｍ
厚Ｘ　７５０ｍｍ１ｌ］の寸法に切断し、表面を脱スケ
ール酸洗により清浄にして、硼弗化物を塗布して第３図
に示す様に支持板４により鋳型３内部に対象的に吊支し
、それらの間に第１表に示す組成の母材金属である第３
の金属、すなわち炭素鋼溶鋼８を下注ぎにより５００　
ｍｍ／分〜１０００ｍｍ／分、鋳込温度１４８０℃で鋳
込む。

この場合、鋳型内に吊支する２枚のクラッド金属板７の
表面を清浄にし、硼弗化物を塗布した目的は、第１の金
属１を第２の金属２で鋳くるむ場合と同様である。

鋳型３内に２枚の金属７を対象的に吊支する場合は、２
枚の各々が鋳型壁面より１０ｍｍ〜５Ｑｍｍ離れている
ことが必要である。これは鋳型３内に吊支される金属７
が鋳型内壁面に密着すると金属７が鋳型と一体となって
鋳型壁の一部の如き役割を果たすので、凝固後の溶融金
属８と金属板７との間に隙間ができ、この部分に酸素が
供給されて接着不良となる。鋳型壁面と金属板７の隙間
９が１０ｍｍ以下だと溶融金属８が侵入しにくくなり、
又５０ｍｍ以上だと鋳塊製造後、この部分は切削、除去
されるので、歩留りの低下を招く。

鋳込速度を５００　ｍｍ／分〜１０００ｍｍ／分とした
のは、第１の金属１を第２の金属２で鋳ぐるむ場合と同
様の理由からである。

この様にして得られた３種の金属層より成る寸法が８０
０ｍｍ厚Ｘ　８００ｍｍ巾の３層クラッド鋳塊を均熱し
、分塊圧延して所望の寸法となし、鋳片切断機により鋳
塊の長手方向に切断する。この段階で鋳型壁面と金属板
７が近接していた部分は、金属板７表面が露出するまで
切除する。しかる後、圧延温度１３００℃で熱間圧延し
て母材金属の両側にそれぞれ２種の金属層を備え且つス
テンレスとＮｉと母材の層厚比がそれぞれ４０：３：４
００より成る２０ｍｍ厚Ｘ１８００ｍｍｒｌｌのクラツ
ド板を製造した。

介皿■訣菜 上記した実施例に示す方法によって製造された母材金属
の両側にそれぞれ２種の金属層を備えた３層りラッド板
成品はＵＳＴ探傷試験において、介在物欠陥などの接着
面の欠陥は、はとんど見られず、顕微鏡によるミクロ組
織の観察結果によっても合わせ材と母材の間に介在する
Ｎｉ層により炭素の拡散は阻止され、ステンレス鋼中に
浸炭層はほとんど形成されていなかった。

以上、詳述した通り本発明の方法では、クラッド材料の
固有の問題である母材より合わせ祠中への炭素の拡散を
防止し、接着不良をも解消できる優れた耐食性と良好な
接着性を確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本発明の実施態様に従う方法の工程を図解
する概略図であり、第１図は第１及び第２の金属からな
るクラッド鋳塊の鋳ぐるの状態の断面を示し、第２図は
その水平断面を示し、第３図は２Ｎのクラツド板の間に
第３の金属、すなわち溶鋼を鋳込む状態の断面をしめず
。 １・・Ｎｉの金属板　２・・ステンレス溶鋼３・・鋳型
　４・・支持板 ５・・剥離剤　６・・被覆層（硼弗化物）７・・ステン
レス＋Ｎｉの金属板 ８・・炭素鋼溶鋼 出願人　住友金属工業株式会社 代理人　弁理士　新居　１彦 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 母材金属の両側にそれぞれ少なくとも２種の金属層を備
   えるクラツド板を製造する方法において、２枚の第１の
   金属板を剥離剤を介して接合し、この接合した金属板を
   第２の金属のなかに鋳込み、両側に第２の金属層を有す
   るクラッド鋳塊を鋳造し、該クラット鋳塊を分塊圧延し
   た後、中心部の剥離材の部分より分割してそれぞれ２層
   のクラッド金属片を得、該クラッド金属片を熱間圧延し
   て２層のクラッド金属板をつくり、鋳型の内部に上記２
   層のクラッド金属板を対象的に配置し、それらの間の空
   間に第３の金属を鋳込んで３種の金属層よりなる３層ク
   ラッド鋳塊を鋳造し、該３層のクラッド鋳塊を圧延する
   ことよりなる母材金属の両側にそれぞれ少なくとも２種
   の金属層を備えるクラツド板の製造方法。