JPS6094799A - 電波吸収壁体用パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電波吸収壁体用パネルの改良に関するもの
である。

高層建築物の周辺の家屋では、その高層建築物がテレビ
電波の反射体となって引き起す、いわゆるゴースト障害
といわれるテレビ受信障害があり、大きな社会問題とさ
れている。

上記のゴースト障害を排除する対策の一つとして、強磁
性体であるフェライト成形板を電波吸収体として用い、
これを建築物の壁面に装着することにより、その建築物
からの電波反射を防止する電波吸収壁体用パネルが提案
されている。

前記フェライトはその磁気損失特性によって電波のエネ
ルギーを減衰するため、フェライトの電波吸収効果を有
効ならしめるためには、各々の電波の波長に見合った長
さの磁界を必要とする。このためにはフェライトを電波
の磁界方向に連続して並べる必要がある。また電波の電
界方向には７エライトを連続させるか１．あるいは一定
の間隔をおいて並べる必要がある。

一般のテレビ電波（ＶＨＦ帯、ＵＨＦ帯）は水平偏波を
使用しており、従って磁界は垂直方向に生じ、電界はこ
れと直交する方向即ち水平方向に生じる。ここでテレビ
電波の周波数帯にフェライトを適用させようとすると、
例えば、ＶＨＦ帯では、その波長が１．５〜３ｍ程度で
あるため、７エライトによる磁界も垂ＩＨ方向に３　ｙ
ｎ程度あることが理想的でおる。換言すれば、垂直方向
にフェライトを連続して３ｍ程度並べる必要がある。

従来この目的のために、第１図ないし第５図に示すもの
が提案されている。

゛　すなわち、第１図に示したものは、フェライト板（
１）を接着剤（２）で建築物の躯体となるコンクリート
層（３）に貼９付けたものであり、第２図に示したもの
は、フェライト板（１）を金ｐ４製金具（４）（５）で
コンクリート層（３）に取付けたものである。

また、第３図に示したものは、フェライト板（１）をコ
ンクリート層（３）に表面が屈出する状態で埋めこんだ
ものであり、第４図に示したものは、フェライト板（１
）をコンクリ−）　Ｍ　（３）に表面が没入する状態で
埋めこみ、さらに金具（７）で固定したものである。第
５図に示したものはフェライト板（３）をコンクリート
層に埋め込んだものである。

しかし、上記のように構成された電波吸収壁体のうち、
第１図の壁体にあっては、紫外線、熱、雨等の外的因子
によって接着剤が劣化し、フェライト板が脱落する危険
性が高い。また、フェライト板が壁面に帯状に何本も並
ぶため、外観意匠性が悪い。

第２図の壁体の場合は、フェライトの脱落の危険は少な
いが、外観意匠的には第１図の壁体と同様に悪い。

第３図の壁体のように、コンクリート層の表面にフェラ
イトを埋め込んだ場合には、７エライト板とコンクリー
トの付着力のみでは、フェライト板の脱落の危険がある
が、第４図のように金具（力等でフェライト板を押えれ
ば脱落する心配は少ない。しかし、外観意匠的には第１
図の壁体と同様に悪い。

第５図の壁体の場合、コンクリート中にフェライトを埋
め込むと、フェライト前面のコンクリートが気乾状態で
も水分を含むため、反射体となり、電波吸収効果を著し
く低下させる。

前記第１図ないし第５図の壁体では、いずれの場合も表
面の化粧材としては、電波の透過性の良い樹脂系の塗料
または吹付材程度しか施工できない。ここで仮にモルタ
ルで化粧タイルをフェライト板側の表面に取付けた場合
、平滑なフェライト板面にはモルタルが付着しにくいた
め、表面の化粧タイルの脱落の危険性が極めて高い。ま
た、モルタル中に水分を含むため、これが反射体と表９
、フェライトの電波吸収効果を低下させる。

この発明は、上記の問題を解消する丸めになされ九もの
であって、フェライト板の電波吸収効果をそこなわずに
外観意匠性を保持することのできる電波吸収壁体用パネ
ルを提供することを主たる目的としているものである。

この発明による電波吸収壁体用パネルは、合成樹脂シー
トの表側に化粧材を、裏側にフェライト等の磁性板をそ
れぞれ固着して成る集合体と、その裏側に位置づけされ
九鉄筋、金網等の電波反射部材を内蔵しているモルタル
）ｉ＃またはコンクリート層あるいは合成樹脂層とが一
体化されている構成に特徴を有するものである。

以下、この発明を、その実施の一例を示した図面に基づ
いて具体的に説明する。

第６図において、（イ）は電波吸収パネルを構成してい
る集合体であって、ナイロン、ポリカーボネイト等の誘
電率の低い合成樹脂で成形されたシート（８）と、その
表側に一部が埋め込まれた状態で整列された多数の化粧
タイル（９）と、裏側に接着剤によって固着配列された
多数のフェライト板（ＩＱ＋とから構成されている。

前記集合体（ト）を構成している合成樹脂シート（８）
の裏側には、その所要部位に、同じ樹脂材料で形成した
アンカ一部材ａυの一端が溶着によって固着されている
。

前記集合体（５）の裏側には、一定の間隔をとった部位
に、鉄筋（１２＋による電波反射部材が配置され、この
鉄筋０りと集合体（５）から突出するアンカ一部材αυ
とが、集合体裏側空間に流し込み成形されたコンクリー
ト層（１３）中に埋設され、前記アンカ一部材Ｑｌ）を
介して集合体（８）はコンクリート層ａ階に固定されて
いる。

前記の電波吸収壁体用パネルの横１ν５によれば、フェ
ライト板の電波吸収効果を１ｆｌｌ害することなく、壁
面に化粧タイル等の意匠性の高い化粧料を従来の建築物
外壁と同様に使用することができる０ しかも、合成樹脂シートの表側に化粧材を、裏側にフェ
ライト板をそれぞれ固着してなる集合体と、電波反射部
材を入れて流し込み成形されたコンクリート層とからな
る電波吸収壁体用パネルは工場生産品として製作できる
ので、建築中の外足場が不要となり、パネルの取付けと
同時に電波反射を防止できるばかりでなく、建物の建築
中の足場や鉄骨、コンクリート躯体による電波反射も防
止することができる。とくに大型の建築物の場合、その
建築期間が長いため、建築中の電波反射障害も問題とな
っているが、前記電波吸収壁体用パネルの使用によれば
、０１１記障害も未然に防止できる利点がある。

また、前記集合体（５）と、電波反射部ｉＡ’　（１’
Ｊを有するコンクＩＪ−ト層（１３１とで電波吸収パネ
ルが構成されたものにあっては、集合体（８）と電波反
射部材（１りとの間隔位置を正確に設定することができ
ると共に前記電波反射障害圓が構造筋を兼ねるので、パ
ネルの強度保持に極めて有利であシ、かつ全体厚さを薄
くすることができる。

なお、前記電波吸収壁体用パネルの集合体（８）を構成
する表面化粧材は、化粧タイルに限定されるものではな
く、石材、セラミック系化粧材等を用いてもよい。また
、前記コンクリート層０りは、モルタル層もしくは合成
樹脂層に形成してもよい。

次に、この発明の実施例を下記に示す。

実施例（１） 第７図のパネル基本構造において、タイル厚（ｃ４　）
　＝０．８　ｃｍ−、モルタル層厚（ｄｌ）＝Ｏ１７５
〜１．５譚、フェライト厚（４）＝１．１ｃＷＬとした
場合、第８図に示す特性値が得られた０ 実施例（２） 第７図のパネル基本構造において、タイル厚（’ｓ　）
”１４　ｃｔｒＬＳモルタル層厚（ｚ、　）、＝　１．
５〜４．５　ａｎｚフェライト厚（４）＝１．０５ｃＷ
Ｌとした場合、第９図に示す特性値が得られた。

実施例（３） 第７図のパネル基本構造において、タイル厚（４）＝２
．５ｃＷＬｓコンクリ一ト層厚（ｄ、）＝３〜６―、フ
ェライトｍ　（４）＝１ｃｆｎとした場合、第１０図に
示す特性値が得られた。

実施例（４） 第７図のパネル基本構造において、石材厚（ｌｌｓ）＝
５．６　ａｎ、コンクリート層厚（ｄ、）＝４．５〜Ｚ
５ａｎ、フェライト厚（’ｔ）＝０．９ｃＷｔとした場
合、第１１図に示す特性値が得られた。

第１２図のパネル構造において、フェライト表面から見
た規格化インピーダンス（之口は、ここでｉｆは第１６
図に示すように、フェライトを金属で裏打ちした場合の
表面から見た規格化インピーダンスである。さて、タイ
ル表面から見た規格化インピーダンス２．は、 １ダ、ｒ；ｄ、　ｌ　＜＜　１　とすると、（ケ４）２
ε、（１，しＳ（臂４Ｃ円（１λ とすると、 名−４−シ、−シｑｄ、　（１−Ｘ：ε、）　・・・・
・・・・・（２）（１）式よシ ・倉、＝（・ン十７　”ｌ　）　十；ｊ’　ｔｉ、　（
１（止’、ｐ＋７デｄ１）′ε３〕ｆ　λ　λ 一＝、（１−２（Ｔｆｄ高６３〕＋ ｉＣ”＋　＋２！４（１＊”　’ｓ＋（２ｄ＋）’ａ）
）λ　λ　ｆ ２（ダ）２ｄ、　ｄ２も（１，（〒ｄ１）２ε３（１と
すると、 ２″３キ”　＋７　（ｄ＋　ｃｔｓ　（’％ε、−１）
）・・・・・・（３）ｆ　λ （２）式において、”ｓ　＝　１　＋１０　が無反射の
条件である。しかし現実のフェライトは、厚さ制御は４
±１　ｍ／ｍ程度を考慮する必要があり、また、周波数
特性を有するので、”３　”　１　＋’１０の条件をＶ
ＨＦのテレビ周波数帯全域（９０〜２２０ＭＨｚ　）で
満足することは不可能であるが、反射減衰量が２ＱｄＪ
１以上で設計できる可能性がある。

（−２０Ｌｔｆ１兆１≧２０） 第１４図にフェライトのインピーダンスｉｆの周波数特
性の一例を示す０中心厚さで股引すれば、厚さ４が＋１
　ｍ／ｍ変化しても充分に２０ｄ、８以上の反射減衰量
を保つ。

（３）式および第１４図より、ｆ＝２２２ＭＨｚにおい
てはＡ 名＝（１−１０−０１）　＋／１％Ｃｔｌ＋−／！５（
（１−７ｏ、ｏ　＋）　１１．−１　））”’　（１＋
　Ｄ、０００４６５ｄｓ　ｅＢ　）　＋ｉ　（０，０４
６５（鴫＋’４　（１ｇ８））−ｏ、ｏｌ）α０Ｏ０４
Ｃ５４ε３（１であるから、フェライトの厚さが＋１　
ｍ１ｍずれたとしても、虚数部は−０，１６より大きけ
れば問題は蕪い。従って、 −０，１６≦０．０４５（ｄ１＋４　（１−ｇ、））−
０，（ＩＮそれ故 −３，２≦ｄ＋＋４（１−６，）・・・・・・（４）同
様にｆ＝９０ＭＨｚにおいては、 兆＝＝（１−４−７ｏ、１ｓ）＋／ホ（’＋　’ａ（（
１＋、）　０．１５）ｇ８−ｉ　）　）＝（１＋ｏ、ｏ
ｏ２ｓ４ｇ、）＋ ７［０，［１１８９（ｄ＋＋４　（’−εｍ））＋ｏ、
１ｘ）０．０’Ｏ２５４ε３（１であるから、フェライ
トの厚さが±１　ｍ／ｍずれたとしても、虚数部は十〇
、１３よシ小さければ問題は無い、従って、 十〇、１３≧ｏ、ｏ１ａ９（４＋４　（１−εｓ＞）＋
ｏ、１ｓそれ故、 ０≧ｄ１＋　ｅｔｓ　（１−ε３）　・・・・・・・・
・（５）（４）、　（５）式より、 ４（ε３−１）−３，２≦ｄ、≦’ｓ（εｓ　１　）　
（ｃｍ）　””（６１先に示した実施例に適用すると、
下記のようになる。

（６）式の計算値と前記各実施例は、（６）式が近似式
であることを考慮しても、良く合っている。実施例（４
）で、やや実測値と（６）式による計算値との間に差が
生じてくるのは、（６）式の近似の程度が（３）式よシ
も悪いのが原因で、４　＋　４の厚みが増加するにした
がい、フェライトの厚さｄ２が薄くなる効果が（６）式
からはまらないためである。

以上に述べたように、この発明によれば、合成樹脂シー
トの表側に化粧材を、裏側にフェライト等の磁性板をそ
れぞれ固着して成る集合体と、その裏側で、鉄筋、金網
等の電波反射部材　。

を入れて流し込み形成したモルタル層またはコンクリー
ト層もしくは合成樹脂層とが一体化されて電波吸収パネ
ルに構成されているので、磁性板の電波吸収効果をそこ
なわずに外観意匠性を保持することのでき、しか４施工
性と経済性に優れた電波吸収壁体が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図の各図は従来の電波吸収壁体を示す
斜視図、第６図はこの発明の一実施例を示す電波吸収壁
体の斜視図、第７図は電波吸収パネル単体の基本構造の
説明図、第８図ないし第１１図は電波吸収腸性図、第１
２図および第１３図はパネル単体の基本構造の説明図、
第１４図は規格化入力インピーダンスのスミスチャート
図である。 （１）・・・フェライト板、（２）・・・接着剤、（３
］・・・コンクリート層、（４Ｈ５Ｈ力・・・金具、（
５）・・・電波吸収パネルの集合体、（８）・・・合成
樹脂シー）　、＋９１・・・化粧タイル、（１０）°゛
フエライト板Ｉ・・・アンカ一部材、（ｔり・・・鉄筋
、峙・・・コンクリート層。 特許出願人　ニチアス株式会社 同　ティーディーケイ株式会社 同　、＃建材工業株式会社 ７１ 第１図 第３図 第２図 １ シ　第４図 第６図 ｔｏｏ　２００ ｆ（ＭＨｚ） 第１Ｏ図 ｆ　（ＭＨｚ　） 第９図 ＋００　２００ ｆ　（ＭＨｚ　） 第１１図 ｆ（ＭＨｚ） 第１頁の続き ０発　明　者　三　浦　太　部　東京都中央区式会社内 ０発　明　者　渡　辺　隆　志　東京都中央区式会社内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）合成樹脂シートの表側に化粧材を、裏側にフェラ
   イト等の磁性板をそれぞれ固着して成る集合体と、その
   裏側に位置づけされた鉄筋、金網等の電波反射部材を内
   蔵しているモルタル層またはコンクリート層もしくは合
   成樹脂層とが一体化されていることを特徴とする電波吸
   収壁体用パネル。
2. （２）　前記合成樹脂シートがナイロンまたはポリカー
   ボネイト樹脂で形成されている特許請求の範囲第１項記
   載の電波吸収壁体用パネル。
3. （３）前記集合体を構成している合成樹脂シートの裏側
   にアンカ一部材の一端が固定され、アンカ一部材の他端
   がモルタル層またはコンクリート層もしくは合成樹脂層
   中に保持されている特許請求の範囲第１項記載の電波吸
   収壁体用パネル。
4. （４）　前記化粧材がタイル゛で形成されている特許請
   求の範囲第１項記載の電波吸収壁体用パネル０
5. （５）前記モルタル層またはコンクリート層の厚さをｄ
   １１化粧材としてのタイルまたは石材の厚さをｄ３とし
   たとき、０．７５＜ｄ、　＜７．５（２）　、　０．５
   ＜ｔｉ３＜５．６　（Ｍｌｌ）の範囲の厚みであゐ特許
   請求の範囲第１項記載の電波吸収壁体用パネル。
6. （６）　前記モルタル層またはコンクリート層の厚さを
   鴫、化粧材としてタイルまたは石材の厚さをｄ３とした
   とき、’１（８Ｂ−１）−ｇ２＜、ｄ、　＜：’ｓ（６
   ｇ−１）　（ｃＷｔ）を満たす特許請求の範囲第５項記
   載の電波吸収壁体用パネル。