JPS6083762A

JPS6083762A - 金型鋳造方法

Info

Publication number: JPS6083762A
Application number: JP58189941A
Authority: JP
Inventors: Mamoru Sose; 曽瀬　護; Genzo Kawashima; 河島　元三
Original assignee: Ube Industries Ltd
Current assignee: Ube Corp
Priority date: 1983-10-13
Filing date: 1983-10-13
Publication date: 1985-05-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】形機において、成形時に金型のキャビティから大量のガ
スを抜きとりながら射出する金型内のガス抜きをともな
った金型鋳造方法に関するものである。

従来より、ダイカストは精密な製品を多量に製造する成
形法として広く普及しているが、製品内部に巣のない健
全性を重要視される品物には適さない場合があった。そ
れは、高速高圧で溶融金属をキャビティ内に充填するた
め、キャビティ内のガスが充分抜けきらずに、溶融金属
と混合して、製品中に残存することがあったためである
。

その対策として、従来より、キャビティ内を活性ガスで
置換して溶融金属と化合させ、固定化する無孔性ダイカ
スト法や減圧する方法などが考えられているが、これら
は金型や装置が複雑となり、一般的ではなかった。

本発明は、このような不都合を解消し、健全な成形品を
得るための金型鋳造方法を提供するものである。

すなわち、本発明は、金型キャビティから金型外へ通じ
る排出路の途中に多孔質体からなる物体を設け、この多
孔質体によりガス排出路からの被射出物の流出を防ぎ、
射出時に金型内のガス抜きを容易に行い得るようにした
ものである。

以下、図面に示すｌ実施例によって、この発明を説明す
る。

第１図及び第２図に示した実施例において、ｌはダイカ
ストマシンの固定盤、２は可動盤、３は固定金型、４は
可動金型、５は押出板、６は押出しピン、７は金型３，
４のキャビティ、８は被射出物である溶融金属の鋳込穴
である。固定金型３の周りの可動金型４に面する部分に
は充分な面積を有する薄いカス抜き道９を設け、ガス抜
き道９の上端部に連結して上方に伸びたガス抜き溝１０
を金型３，４の分割面の両方又は可動金型４の分割面に
設けた。

そして、金型３，４のキャビティ７から導かれたガス抜
き溝１０部に、例えば、セラミック系の多孔質体１１を
設け、その背後には、金型３，４内のガスが自由に型外
へ排出されるようなガス排出路１２を設けた。

多孔質体１１としては、ガスは自由に通すが、溶融金属
は通さない小孔を多数有している耐熱耐久性材料のもの
を用いた。

多孔質体１１としては、例えば、粒径が５〜１０ｇｍの
耐火セラミックであるムライト粉末に、粒径が約５０μ
ｍの純鉄粉を、ムライト粉末とほぼ同重量割合で混ぜ、
さらに、それに直径が約０　、２ｍｍ　、長さが７ｍｍ
のステンレス鋼短繊維を、最高で４体積％まで加えると
ともに、結合剤としてエチルシリケートを加えて、これ
らを充分に混合させた状態で型を用いて所望の形状と寸
法を有するものを形成し、それを大気雰囲気中で焼結し
たものを用いた。なお、焼結は２度に分けて行い、１次
焼結で、エチルシリケートから蒸発するアルコールに着
火し、内部に適度な通気性を持たせるための無数の気孔
を形成させ、２次焼結で、約９００°Ｃの大気中で約２
時間焼結して、多孔質体１１の外周部に硬化層を形成さ
せて、多孔質体１１に適度の強度を持たせた。

なお、ガス排出路１２は多孔質体１１の背後に限らず、
溶融金属と接しない部分であれば、例えば、多孔質体１
１の背面のように、どの位置から設けても良い。そして
、小径部と大径部を有するこの多孔質体１１は、ガス抜
き溝１０に面する部分に小径部を有し、金型３の背後側
に大径部を有する金型３の段付き穴３ａの中に、金型３
の背後より外周面を密着して装入され、金型３の背後よ
り溶融金属の圧力に抗するように、金型３にボルトで取
付けられたスペーサ１３によって支えられている。

次にこの多孔質体１１を設けた場合のガス抜き方法およ
び動作について説明する。

まず、型締を行った状態で、金型のキャビティ７および
鋳込口８は、ガス抜き道９．ガス抜き溝ｌＯを通り、多
孔質体１１を介してカス排出路１２につながり、型外へ
と導かれている。この状態で、鋳込口８より溶融金属を
キャビティ７内に鋳込めば、キャビティ７への溶湯充填
中に、鋳込口８内およびキャビティ７内のガスはガス抜
き道９、ガス抜き溝１０を通り、そこに設けである多孔
質体１１内を通って自由に型外へ排出される。

キャビティ７内が溶融金属で充填されると、ガス抜き道
９．ガス抜き溝１０にも溶融金属は侵入してくるが、こ
こに設けである多孔質体１１は、ガスは自由に通すが溶
融金属は通さない程度の孔をもっているため、溶融金属
はこの個所で停止し、型外へ流出することはない。溶融
金属の固まるのをまって型開きを行い、押出板５の作用
によって動く押出しピン６によって、ガス抜き溝１０に
充填された溶融金属も製品部と一緒に型外へ取出す。

また、前記ガス排出路１２を、第３図に示すように、フ
ィルタ１４．電磁切替弁１５を介して真空発生装置１６
と連結することにより、積極的に金型３，４のキャビテ
ィ７内のガスを排出することも可能である。真空発生装
置１６は、真空タンク１６ａ、真空ポンプ１６ｂ、モー
タ１６ｃなどで形成した。

その場合の動作方法の一例としては、溶融金属を鋳込口
８内に注湯した後、記載していない射出プランジャチッ
プが前進途中の適当な位置に来たとき、リミットスイッ
チからの電気的指令により、電磁切替弁１４を開き、真
空発生装置１６と金型のキャビティ７内を連通させてキ
ャビティ７内を減圧状態とする。この状態で溶融金属を
キャビティ７内へ鋳込むが、真空発生装置１６は、溶融
金属が多孔質体１１の個所に到達するまで、すなわち、
鋳込完了時点までキャビティ７内を吸引、減圧し続けて
いる。勿論、減圧しながら射出するだけでなく、射出ス
リーブの給湯口を塞いで減圧した後に射出することもで
きる。

なお、前記実施例においては、ダイカストマシンに使用
した場合を示したが、射出成形あるいは低圧鋳造、金型
鋳造等の金型に使用しても良い。

また、前記実施例は多孔質体１１を金型のキャビティ７
とは別の個所に設置した場合例であるが、これはキャビ
ティ７の面の一部に、キャビティ７を形成しうるように
、直接組込んで使用しても良い。勿論、多孔質性１１は
１個の金型に１個設けても良いし、適宜な個所に数個設
けても良い。

このように、本発明の方法によれば、金型の一部を加工
し、多孔質体を設置するだけの簡単なもので、ガス抜き
は充分に行うことができ、溶融金属は通さないものとな
り、巣のない製品を確実容易に得ることができる。また
、構造は極めてシンプルになる。さらに、毎回の鋳造動
作に対して何ら同調させるなどの手段をこうしる必要も
なく、自由にガス抜きが行われるので、従来より行われ
ている鋳造方式がそのまま踏襲でき、極めて容易に高品
質の品物を得ることができる。また、万が−１この多孔
質体が破損しても、その取替えは極めて簡単に行うこと
ができる。

また、この他に次のような効果がある。

（１）射出時にガス抜きを充分に行えるので、射出製品
中の残存ガスが大幅に減少し、射出製品の湯まわり、耐
圧、気密性が著しく向上する。

（２）キャビティ外周のエヤベント部におけるパリの発
生が減少するので、パリをのけなくても良く、金型に傷
をつけることがない。その結果、自動化が容易になり、
金型の寿命も延びる。

（３）ガス抜きが充分に行われるので、低い射出圧力で
良い射゛出製品が得られる。勿論、このために、自動化
も容易になり、金型の寿命も延びる。

（４）ガス抜きが充分に行われるので、射出条件の幅が
拡大するとともに、試打時間の短縮と射出製品の品質の
安定化がはかれる。従来より、射出圧力、射出速度、高
速射出スタート位置の良い条件をさがし、ガス抜きの良
好なところにセットしていたが、この条件を見つけるの
に時間がかかり、かつ、この条件も射出時に次第に変わ
っていたが、この発明を用いれば、ガス抜きが充分に行
われるので、射出条件を選択する幅がかなり拡大する。

（５）従来より、真空装置により金型間の薄い溝を通し
てキャビティ内の空気を外に抜くことも考えられていた
が、この場合、キャビティ内の空気の抜き量が少ないと
、固定金型と可動金型の合わせ面から外の空気が入り、
キャビティが真空にならないが、この発明では、多量の
空気を抜くので、金型の合わせ面の精度はそれ程問題に
ならず、キャビティの空気を充分に抜くことができる。

したがって、減圧法と併用すれば効果はさらに増大する
。

（６）キャビティ内を酸素などの活性ガスの雰囲気にし
て射出する無孔性ダイカスト法と併用すれば、効果が大
きい。この場合、この発明のガス抜き装置の開いた弁部
から、活性ガスをキャビティ内に入れた後、射出する。

射出中にも活性ガスをキャビティ内に入れることもでき
る。

（７）マグネシウムのダイカストに用いれば、効果が大
きい。すなわち、アルミニウムのダイカストでは、ゆっ
くり射出して、キャビティ内のガスをベント部から抜く
ように試みることもできたが、マグネシウム合金は凝固
速度が早いので、低速射出することができず、射出開始
後、すぐ高速射出に移る必要があった。もともと、射出
時には、キャビティの容積の約２倍の容積を有するキャ
ビティ内と射出スリーブ内の多量のガスを金型外へ逃す
必要があるが、マグネシウムのグイカストの場合は、ア
ルミニウムのダイカストに比べて、高速射出する必要が
あるので、どうしても射出製品へのガスのまき込みが大
きかった。しかし、この発明を用いれば、ガス抜きが充
分に行われるので、マグネシウムのダイカストでも、気
泡のない良質の射出製品を確実容易に得ることができる
。

（８）ホットチャンバー式ダイカストにも用いることが
できる。

（９）従来より、型開後、金型に冷却水や水溶性の離型
剤をスプレーしていたが、型締を行ったとき、金型に水
滴が残っていると水蒸気の逃げ場がなく、そのまま射出
すると、射出製品の表面が黒くなったり、湯まわりが悪
くなり、良質の射出製品を得ることができない。したが
って、金型表面の水滴が充分に乾燥してなくなった後、
型締を行う必要があった。しかし、この発明を用いれば
、型締時に多孔質体を通して、金型内に熱風を送り込み
、金型内の水蒸気を射出スリーブ内を通して外へ逃がす
こともできる。この熱風の送り込みは型締後や給湯時に
も行える。したがって、型締時に多孔質体を通してキャ
ビティ内に熱風を送り込むようにすれば、スプレー後、
素早く型締をすることができ、サイクルが短くなる。

（１０）勿論、はとんど恒久的な装置として使用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】第１図は本発明を実施するための装置の１実施例を示す
縦断面図、第２図は第１図のＩＩ　−ＩＴ線断面図、第
３図は本発明を実施するための装置の他の実施例を示す
縦断面図である。 ■・・・固定盤、２・・・可動盤、３・・・固定金型、
４・・・可動金型、７・・・キャビテ４．８−・・鋳込
口、９・・・ガス抜き道、１０・・・ガス抜き溝、１１
・・・多孔質体、１２・・・ガス排出路、１５・・・電
磁切替弁、１６・・・真空発生装置特許出願人　宇部興産株式会社第１図第２図第３図６

Claims

【特許請求の範囲】

（１）金型内に多孔質体を設け、射出時の被射出物の作
用で、この多孔質体を介して金型内のガスを型外へ押出
しながら鋳造する金型鋳造方法。
（２）多孔質体を金型内へ組込む位置を金型キャビテイ
外の任意の箇所とし、金型キャビティとこの多孔質体膜
置部をガスが充分抜ける薄い断面積を有するガス排出路
で連通した特許請求の範囲第１項記載の金型鋳造方法。
（３）多孔質体を金型内へ組込む位置を金型キャビテイ
面の任意の箇所とする特許請求の範囲第１項記載の金型
鋳造方法。
（４）多孔質体を真空発生装置と連結し、金型内を減圧
状態で鋳造する特許請求の範囲第１項、第２項または第
３項記載の金型鋳造方法。