JPS607994Y2 - 自転車用デイレーラー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自転車用ディレーラ−１詳しくは、自転車の
フレームに固定するベース部材と、該ベース部材に枢着
する１対のリンク部材及びこれらリンク部材に枢着する
チェノガイドをもった可動部材とから成り、前記リンク
部材及び可動部材の可動側部材の一つに操作ワイヤーの
固定具を設け、前記ワイヤーの操作により前記チェノガ
イドを動作させ、多段チェノギャの一つにチェノを掛換
えて変速を行なうごとくした自転車用ディレーラ−に関
する。

従来以上の如く構成するディレーラ−を操作する操作ワ
イヤーは、アウター筒を用いて案内する場合と、アウタ
ー筒を用いない所謂ベア式として、ワイヤガイドで案内
する場合とがあり、後者のごとく、ベア式ワイヤーを用
いる場合、前記ワイヤーガイドを自転車のフレームに固
定したり、ディレーラ−のベース部材に設けたりしてい
る。

所で、ディレーラ−のベース部材にワイヤーガイドを設
ける場合、そのガイド溝を可動側部材に設けるワイヤー
固定の方向に指向させているが、前記ガイド溝は、前記
ワイヤーの操作時における前記ワイヤーの揺れ方向に開
放しており、従って前記ワイヤーをゆるめ、ディレーラ
−のリターンばねで復動操作を行なうとき、前記ワイヤ
ーが、前記ガイド溝から離脱することがあり、変速操作
不能となることがあった。

そこで本考案は、以上の如き従来の問題点に鑑み考案し
たもので、操作ワイヤーの操作に抵抗を与えることなく
、シかも前記ワイヤーの操作時、ガイド溝から前記ワイ
ヤーが離脱することのない自転車用ディレーラ−を提供
しようとするものであって、ベース部材の一側に、ワイ
ヤー固定具の方向に指向するガイド溝をもったワイヤー
ガイドを設け、このワイヤーガイドにおける前記ガイド
溝の深さ方向を、前記ワイヤーの操作時における前記ワ
イヤーの揺れ方向として、その溝深さを、前記ワイヤー
の揺幅以上とし、かつ、前記ガイド溝の開放側に、該ガ
イド溝を覆う遮壁を設け、前記ガイド溝を、前記ワイヤ
ーの揺れ方向とほぼ直交する方向に開放させたことを特
徴とするものである。

以下本考案ディレーラ−の実施例を図面に基づいて詳記
する。

図面に示したものは、フロントディレーラ−であって、
自転車のシートチューブＳに固定するベース部材１と、
該ベース部材１に枢着する１対のリンク部材２，３及び
これらリンク部材２，３に枢着するチェンガイド４とか
ら成り、前記リンク部材３に、操作ワイヤーＷの固定具
５を設けたものである。

前記ベース部材１は、前記シートチューブＳに固定する
締付バンド１１，１２と、これらバンド１１．１２の一
方から水平方向に延びる支持体１３とか戒り、この支持
体１３の下面に前記リンク部材２，３を水平方向に配置
して、縦方向の枢支軸６，７を介して支持するのであり
、前記リンク部材２，３の先端を自転車の前後方向後方
側に指向させ、これらリンク部材２，３の先端部に、チ
ェンガイド４を、前記枢支軸６，７と同方向の枢支軸６
，７と同方向の枢支軸８，９を介して支持するのである
。

図面に示した前記チェンガイド４は、１対のガイドプレ
ート４１．４２とこれらガイドプレート４１．４２の頂
部を連結する頂板４３とから戒り、前記一方のガイドプ
レート４１から取付片４１ａを延長し、この取付片４１
ａと前記頂板４３とに前記枢支軸８，９を取付で、前記
リンク部材２．３に前記チェンガイド４を支持したもの
である。

尚以上の構成において、前記取付片４１ａが、可動部材
となるが、この可動部材を、前記チェンガイド４とは別
に形成し、この可動部材を前記リンク部材２，３に支持
してもよい。

又、前記チェンガイド４と前記リンク部材２との間には
リターンばね１０を介装して、前記チェンガイド４を、
フロントチエンギヤにおける小径ギヤ側に附勢している
。

本考案は、以上の如く構成するディレーラ−において、
前記ベース部材１の一側に、前記固定具５の方向に指向
するガイド溝２１をもったワイヤーガイド２０を設け、
前記ガイド溝２１の深さ方向を、前記ワイヤーＷの揺れ
方向として、その溝深さＤを、前記ワイヤーＷの揺れ幅
以上とし、かつ前記ガイド溝２１の開方側、即ち前記ワ
イヤーＷの揺れ方向外方の開放側に、前記ガイド溝２１
を覆う遮壁２２を設け、前記ガイド溝２１を、前記ワイ
ヤーＷの揺れ方向とほぼ直交する方向に開放させたので
である。

前記ディレーラ−は、操作レバー（図示せず）の操作に
より、前記ワイヤーＷを前記リターンばね１０に抗して
牽引したり、ゆるめたりして前記リンク部材２，３を揺
動し、前記チェノガイド４ヲ、前記ベース部材１に対し
フロントチエンギヤの軸方向に往復動させ、前記チェン
ガイド４により案内するチェ７を、前記フロントチエン
ギヤの一つに掛換えるのであって、前記操作レバーによ
る前記ワイヤーＷの弛緩操作時、前記ワイヤーＷは前記
ガイド溝２１に対し外方にて揺れ動くことになる。

前記したワイヤーＷの揺れ方向や、揺れ幅とは、前記操
作レバーの操作時に行なう前記ワイヤーＷの揺れ動作の
方向と揺れ動作の幅を云うものである。

しかして、前記ワイヤーＷが弛緩操作されて、前記ガイ
ド溝２１に対し揺れ動いても、前記ガイド溝２１内にお
いて動作するので、前記ワイヤーＷの動作方向の移動に
何ら抵抗が付与されることはないし、通常の揺れ幅以上
に揺れ動く場合があっても、前記遮壁２２によりその動
きが阻止され前記ガイド溝２１から前記ワイヤーＷが離
脱することはないのである。

前記遮壁２２は、第３，４図のごとく前記ベース部材１
に一体的に形成してもよいが、第５図のごとく合成樹脂
から戒るインサート体３ｏを別に形成し、このインサー
ト体３０に前記遮壁２２を形成して、前記ベース部材１
に設けるワイヤーガイド２０のガイド溝２１に嵌合させ
てもよい。

この場合前記インサート体３０を断面Ｕ字形として、前
記ガイド溝２１の底面も覆うごとくすれば前記ワイヤー
Ｗの案内をより抵抗少なく行なえる。

又第４図に示した構成において第５図と同様合成樹脂の
インサート体３０を組込むこともできるし、また第６図
のごとくインサート体３０をＵ字形として、その開放側
を上向きに取付け、その底部で前記ワイヤーＷを案内す
るごとくしてもよい。

又、以上の如くインサート体３０を用いる場合、前記イ
ンサート体３０に割溝をもった突起３１を設けると共に
、前記ベース部材１に前記突起３１を受入れる段付貫通
孔１２ａを設け、前記突起３１の前記貫通孔１２ａへの
嵌合により固定するのである。

同図において１４．１５は、前記ベース部材１の支持体
１３に螺合する調整ボルトであって、これら各ボルト１
４．１５の先端を、前記リンク部材２に設けた当り２ａ
、２ｂに対向させており、前記当り２ａ、２ｂの前記ボ
ルト１４．１５への接当により前記リンク部材２の揺動
範囲、換言すると、前記チェンガイド４の移動範囲を規
制している。

又以上の説明はフロントディレーラ−について説明した
が、リヤディレーラ−の場合にも適用できる。

以上の如く本考案は、ワイヤーガイドのガイド溝の深さ
方向を、前記ワイヤーの操作時における前記ワイヤーの
揺れ方向として、その溝深さを前記ワイヤーの揺れ幅以
上とし、かつ、前記ガイド溝の開放側に、前記ガイド溝
を覆う遮壁を設け、前記ガイド溝を前記ワイヤーの揺れ
方向とほぼ直交する方向に開放させたから操作に抵抗を
与えることがなく、常に軽快なワイヤー操作が行なえな
がら、前記ワイヤーを弛緩方向に操作するとき、前記ワ
イヤーが所定以上に揺れ動作しても、前記ガイド溝から
離脱することはないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、第２図は正面図
、第３図は左側面図、第４図は第３図■−■線における
拡大断面図、第５図及び第６図は別の実施例を示す第４
図に対応した要部のみの拡大断面図である。 １・・・・・・ベース部材、２，３・・・・・・リンク
部材、４・・・・・・チェンガイド、５・・・・・・固
定具、２０・・・・・・ワイヤーガイド、２・・・・・
・ガイド溝、２２・・・・・・遮壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自転車のフレームに固定するベース部材と、該ベース部
   材に枢着する１対のリンク部材及びこれらリンク部材に
   枢着するチェノガイドをもった可動部材とから戒り、前
   記リンク部材及び可動部材の可動側部材の一つに操作ワ
   イヤーの固定具を設けたディレーラ−であって、前記ベ
   ース部材の一側に、前記固定具の方向に指向する前記ワ
   イヤーのガイド溝をもったワイヤーガイドを設け、前記
   ガイド溝の深さ方向を、前記ワイヤーの操作時における
   前記ワイヤーの揺れ方向として、その溝深さを、前記ワ
   イヤーの揺れ幅以上とし、かつ、前記ガイド溝の開放側
   に、該ガイド溝を覆う遮壁を設け、前記ガイド溝を前記
   ワイヤーの揺れ方向とほぼ直交する方向に開放させたこ
   とを特徴とする自転車用ディレーラ−０