JPS607599Y2 - 車載用スピ−カユニツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は車載用スピーカユニットに関し、さらに詳し
くは、錦糸線と端子金具との接続個所において錦糸線に
補強を施した車載用スピーカユニットに関する。

スピーカユニットは、端子板の端子金具まで給電線によ
り音声電流の供給を受け、端子金具からボイスコイルま
では錦糸線により接続されている。

この錦糸線は糸芯に銅箔を巻いたものであるから端子板
に対するハンダ付けで熱劣化を生じ、振動のピストン運
動により生じる引張り荷重などで断線したり、とくに、
車載用スピーカユニットの場合、自動車の走行振動も加
わって劣化個所で断線することがあった。

そこで、この考案は錦糸線の一個所に対して、振動板の
ピストン運動による荷重が集中的に加わることのないよ
うにしたもので、そのために、錦糸線と接続金具とを熱
収縮チューブで被覆して、振動板などの振動による荷重
が分散されるように構成したことを特徴とするものであ
る。

以下、この考案の詳細を添付した図面に沿って説明する
。

先ず、第１図はスピーカフレームに固定されている端子
板１と、この端子板１に固定されている端子金具２、さ
らには、錦糸線３との関係を示す斜面図で、絶縁性の端
子板１には一対の端子金具２が固定されており、この端
子金具２の一端部２１は給電源を接続するためのブレー
ド状になっており、他端部は端子板１に対して略々直角
に起立状態になって接続端部２２を形成している。

この接続端部２２は端部に錦糸線に対する係止１２２ａ
をもち、さらに、接続端部２２の円外側には適当個所に
係止突起２．２ｂが形成されている。

そして、この端子金具２に対して錦糸線３を接続するの
であって、係止溝２２ａ中に錦糸線３を陥入して挟持さ
せると共に、錦糸線３の端部３ａを端子金具２に対して
ハンダ付けする。

さらに、錦糸線３と、端子金具２とを熱収縮製プラスチ
ックで形成した熱収縮チューブ４で被い、かつ、このチ
ューブを熱収縮させて錦糸線３、ならびに、端子金具２
の接続端部２２に密着させて、両者の接続部分を補強し
ている。

熱収縮チューブ４は端子金具２の外側に設けた係止突起
２２ｂと掛止関係を保持していて、熱収縮チューブ４だ
けが振動で移動することを防いでいる。

また、錦糸線３自体が熱収縮性のチューブ３ｂで被覆さ
れてる場合（第２図）には、このチューブ３ｂの上から
前記熱収縮チューブ４を被せて熱収縮させる。

この考案の車載用スピーカユニットは、錦糸線３と、端
子金具２との接続部分を熱収縮チューブ４で密着させて
補強しているので、振動板のピストン運動に伴い錦糸線
３が振動しても、振動しない端子金具２との接続部分で
は広い範囲に分散されて繰返し荷重が加えられるので、
−個所に集中して荷重が加わる場合に比較して著しく寿
命が長いものになる。

以上の説明から明らかなように、この考案の車載用スピ
ーカユニットは、錦糸線と端子金具との接続位置におい
て、両者を熱収縮チューブを熱収縮させて被覆し、端子
金具には熱収縮チューブに対して引掛りとなる係止突起
を形威しであるから、錦糸線に対して集中的な荷重が加
わることがなく、また、熱収縮チューブが移動すること
もない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の車載用スピーカユニットに用いる端
子金具と錦糸線との状態を示す斜面図、第２図は同性の
実施例を示す斜面図である。 １・・・・・・端子板、２・・・・・・端子金具、３・
・・・・・錦糸線、２１・・・・・・一端部、２２・・
・・・・接続端部、２２ａ・・・・・・係止溝、２２ｂ
・・・・・・係止突起、４・・・・・・熱収縮チューブ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端子金具に錦糸線を接続して給電線からボイスコイルに
   音声電流を供給する車載用スピーカユニットにおいて、
   端子金具は錦糸線の係止溝をもつと共に、外側に係止突
   起をもち、錦糸線の端部と、端子金具とを熱収縮チュー
   ブで被覆して錦糸線を補強したことを特徴とする車載用
   スピーカユニット。