JPS606117Y2 - 改装建物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、旧建造物の外壁面を新外装壁材の装着にて改
装した際、新外装壁材の上・下連設位置で、該新外装壁
材と外壁面間への雨水等の侵入を防止する水切板を設け
、一方、該水切板を設けることによって生ずる新外装壁
材の外観美の低下を回避し、新外装壁材に具備された外
装体の機能を良好に維持することを目的とした改装建物
の提供に関する。

旧建造物の外壁面を改装するものとして、外壁面に固着
された支持枠体等を介して、新外装壁材を装着し、改装
建物を得ることは既知である。

この場合、通常、新外装壁材は一定の寸法で矩形平板状
に形成されており、従って改装建物を得るには、新外装
壁材を順次外壁面に沿って連設する必要がある。

然し乍ら、新外装壁材を上・下に連設した場合この連設
位置で雨水等が新外装壁材と外壁面間に侵入する問題が
あり、又、この雨水等の侵入を防止する手段を採った場
合、新外装壁材の外観美を損うなどの問題を生じていた
。

本考案はかかる従来の問題点に鑑みて案出されたもので
あり、従ってその特徴とするところは旧建造物の外壁面
に新外装壁材が装着された改装建物において、新外装壁
材が、外壁面を覆被する整板と、該整板前面にその前方
へ突設された外装体とを具備し、新外装壁材の上・下連
設位置で、上方新外装壁材の型板背面と外壁面間から、
同整板下端と下方新外装壁材の整板上端間を通過腰下方
新外装壁材上部の整板と外装体間に到る水切板が折曲延
設せしめられた点にある。

以下、本考案の実施例を第１乃至第３図に従い詳述する
と、図は例えば、旧建造物１の外壁がタイル張りとされ
たものを示し、その外壁面２には支持枠体３が縦横交叉
して基盤目状に固着され、該支持枠体３にはカーテンウ
オール、スパンドレル（商品名）等の新外装壁材４が外
壁面２全体を覆うべく装着されている。

新外装壁材４は、図例では外壁面２への雨水等を遮断し
、該外壁面２を覆被する矩形状整板５と、該整板５前面
にその前方へ突設された外装体６とを具備している。

該外装体６は断面Ｔ字状をなす長尺体であり、そのＴ字
状の下端部が整板５に一体的に固着され、該外装体６は
横方向等間隔に列設せしめられている。

又、整板５の横方向一端には縦方向に係合溝７が開設さ
れ、他端は係合端８とされ、横方向に隣り合う新外装壁
材４間で、係合溝７と係合端８が係脱自在とされ、且つ
該係合状態で上記両所外装壁材４，４は横方向に伸縮調
整自在とされている。

支持枠体３は、図例では縦・横支持枠体３ａｙ３ｂで構
成され、縦支持枠体３ａの断面は、チャンネル材の対向
片端を夫々直角に折曲して第１翼片９，９とし、更に該
翼片９，９の各端を更に折曲して折曲片１０を形成して
いる。

又、横支持枠体３ｂの断面はチャンネル材の対向片端を
夫々直角に折曲して第２翼片１１，１１とした形状をな
している。

１２は連結体であって、外壁面２に固着された基板１３
と、該基板１３に固着された保持体１４とを具備し、縦
支持枠体３ａが保持体１４に固着され、横支持枠体３ｂ
の突合せ端が夫々基板１３及び縦支持枠体３ａに固着さ
れ、該連結体１２は支持枠体３を交叉状に連結している
。

而して、縦支持枠体３ａと横支持枠体３ｂの外側方端面
ば同一平面内に位置せしめられ、これら支持枠体３に新
外装壁材４が連結具１５で固着されている。

又、新外装壁材４の上・下連設位置で、上方新外装壁材
４の整板５背面と外壁面２間から、同整板５下端と下方
新外装壁材４の整板５上端間を通過し、下方新外装壁材
４上部の整板５と外装体６間に到る水切板１６が折曲延
設せしめられている。

そして、該水切板１６の上端は第２翼片１１にボルト、
リベット等の連結具１７で固着され、上方新外装壁材４
の下端と水切板１６間には充填剤１８が貼着されている
。

−力水切板１６の下端は断面Ｕ字状に折返えされると共
に外装体６基部の切欠部１９に挿入せしめられている。

尚、第２図では縦支持枠体３ａの前方域には水切板１６
は設けられていないが、第４図で示す如く、水切板１６
の一端に縦支持枠体３ａを回避する切込部２０を設け、
該枠体３ａ前方に水切板１６を張出せしめてもよい。

尚、以上は図示の例によるが、支持枠体３の断面形状を
全て同一とすることは自由であり、水切板１６を支持枠
体３の他、新外装壁材４や外壁面２に固着してもよい。

又、水切板１６はアルミ材、樹脂材、ゴム等弾性材の種
々選択可能である。

本考案によれば、新外装壁材４の上・下連設位置で、水
切板１６を設けたことから、新外装壁材４と外壁面２間
への雨水や風等の侵入を防止できたのであり、又、水切
板１６の下端が下方新外装壁材４上部の整板５と外装体
６間に位置せしめられたことから、該水切板１６を設け
ることによって生ずる新外装壁材４の外観美の低下を回
避し得たのであり、新外装壁材４に具備された外装体６
の機能が良好に維持され実用的効果の大なる考案である
。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は改装された建物の
部分正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線矢視平面断面図
、第３図は第２図のＢ−Ｂ線矢視図、第４図は他の実施
例を示す平面断面図である。 １・・・旧建造物、２・・・外壁面、４・・・新外装壁
材、５・・・整板、６・・・外装体、１６・・・水切板
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旧建造物の外壁面に新外装壁材が装着された改装建物に
   おいて、新外装壁材が、外壁面を覆被する整板と、該整
   板前面にその前方へ突設された外装体とを具備し、新外
   装壁材の上・下連設位置で、上方新外装壁材の型板背面
   と外壁面間から、同整板下端と下方新外装壁材の整板上
   端間を通過し、下方新外装壁材上部の整板と外装体間に
   到る水切板が折曲延設せしめられたことを特徴とする改
   装建物。