JPS6055940B2 - 熱陰極 - Google Patents

熱陰極

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JPS6055940B2
JPS6055940B2 JP52057283A JP5728377A JPS6055940B2 JP S6055940 B2 JPS6055940 B2 JP S6055940B2 JP 52057283 A JP52057283 A JP 52057283A JP 5728377 A JP5728377 A JP 5728377A JP S6055940 B2 JPS6055940 B2 JP S6055940B2
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cathode
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curve
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礼治 石川
好美 牧野
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、テレビジョン受像管を始めとする各種陰極
線管に適用して好適な熱陰極に係わる。
現在、広く用いられている陰極線管の熱陰極は、3元
酸化物(Ba、Br、Ca)Oであるが、今なおより高
い放射電流密度の実現や、イオン衝撃に対する耐性の向
上等が望まれている。 原子吸着型の熱陰極においては
、基体物質に吸着された原子がその電子を基体物質に与
えることによつて自らはイオン化し、これにより電子放
射を容易にする表面電気2重層を形成し高能率の陰極を
構成する。
このモデルに従う熱陰極では、吸着原子のイオン化エネ
ルギーは低ければ低いほど、また基体物質の真性仕事関
数は高ければ高いほど強い電気2重層を形成することが
できて、高能率の陰極が実現されることになる。しカル
ながら従来、陰極線管等に用いられる通常一般の熱陰極
としては、その基体物質として金属を利用するものであ
つて、この場合、その真性仕事関数には制限が生する。
これに比し、基体物質として絶縁性酸化物を用いること
ができれば、より高い真性仕事関数が得られてより高い
電子放射の開発が期待でき、特に耐熱性、耐イオン衝撃
性に優れた熱陰極が得られる。そして、すでに耐熱性酸
化物のみを基体物質とする陰極は提案されているところ
であるが、ここで問題になることは、これが電気的に絶
縁性であるということで、これがため従来のこの耐熱酸
化物による陰極は、瞬間的に微小電流を引き出すための
放電管用の陰極として提案されたものであつて、その加
熱温度も2000℃にも及ぶ高温を必要とし、テレビジ
ョン受像管を始めとする各種陰極線管の一般の陰極とし
ては未た用いられていない。 本発明者等は諸種の実験
考察を行つた結果、この種耐熱性酸化物を基体物質とし
て用いた熱陰極において、その電子放射機構と共に、電
気伝導機構に関しても考慮を払つた構成となし、比較的
低温で高い電子放射が得られ、耐熱性、耐イオン衝撃性
に優れた熱陰極を見い出すに至つた。
先ず、本発明の理解を容易にするために、耐熱酸化物
に真性仕事関数が6.3eVという高い値を示すTh0
、の基体の表面にイオン化エネルギーが3、夕Vのアル
カリ金属のCs゛イオンを吸着させたものにおいて、こ
れは加熱昇温させていつた時のその表面温度に対する放
射電流を測定した結果を第1図に示す。
この場合、400℃という低温でμA(マイクロアンペ
ア)オーダーの熱電子放射が得られることが判る。尚、
この測定は10−0トル以上の超高真空中で行つて居り
、Cs+イオンが他の元素、例えば酸素と結びつきCS
2Oなどの形をとつている可能性は全くない。またCs
+イオンの発生源としては、良く知られているCsゼオ
ライトを使用し、Cs+原子が吸着していることは4極
子マスフィルターによつて確認した。このように高い真
性仕事関数を有する酸化物に低イオン化エネルギーの元
素を吸着させることにより、良い電子放射体、すなわち
、実効的仕事関数の低い陰極が得られることが判るが、
更にこれについて考察する。
今、清浄な表面を持つThO2基体を、あらかじめ所定
の温度例えば600℃に保持しておき、これに対向して
イオン化エネルギーが5.2e■のアルカリ土類金属の
バリウムBaの蒸着源を配し、この蒸着源から臣をTl
lO2基体表面に吸着させ、そこからの放射電流を測定
した。第2図中実線図示の曲線は、この放射電流を測定
した結果を示し、同図中破線図示の曲線は蒸着源の温度
を示したもので、同図において横軸は時間を示し、蒸着
を停止した時点をOとしたものである。これより明らか
なように、Baの蒸発源の温度を次第に上げていくとき
ThO2表面にはBa原子が吸着され、電気2重層が形
成され、放射電流は急激な増加を示す。さらに吸着量を
増加させると、?間の相互作用が大となり電気2重層は
消失する方向に向うため電流は減少し始める。この時点
て?蒸発源の温度を急降下させると、吸着?量がThO
2表面からの再蒸発のため減少してゆき、放射電流は一
度ピークを与えた後に減少し始める。このピークをもた
らす吸着条件では、最も強.い電気2重層が実現されて
いることが知られる。そして、上述したように基体物質
に低いイオン化エネルギーを有する原子を適当量吸着さ
せたときに実現される実効的な仕事関数は、基体物質の
真性仕事関数が高いほど、またその吸着させた原.子の
イオン化エネルギーが低いほど低くなるということにつ
いては、すでに知られているところである。すなわち、
吸着原子はそれに属する電子を基体物質に与え、イオン
化することにより表面電気2重層を形成し、実効的な仕
事関数を低下させ・るものであり、この時実現される最
小の実効的仕事関数φmは、近似的に、φm=φビ〔?
M?]113 で与えられる。
(こ)でφ。は基体物質の真性仕事関数、1ad及びr
はそれぞれ吸着原子のイオン化エネルギー及びイオン半
径、ε。は真空の誘電率である。)従つて、φo>1a
dであり、φoが大きい程、また1aD,rが小さい程
φmは低い値となり、高い電子放射が達成されることに
なる。そして基体物質が金属である場合については、す
でに幾つかの研究が試みられているところである(例え
ばPhiIipsTechnicalReview,2
7巻第69頁a(1966)、及びGeneralEl
ectricInfOrmatiOnSeries,N
O.67−C−223(1967)参照)。本発明は上
述した考察及び知見に基いてなされたものであり、特に
基体物質を耐熱性絶縁体に選定したことにその特徴を有
し、これにイオン化エネルギーの低い物質を吸着させて
電子放射体を構成する。そして更に本発明は、その粒子
径と気孔率がイオン化エネルギーの低い物質の吸着表面
積、したがつて表面電気2重層の形成や、電気伝導度に
大きな影響を持つことの究明に基づいてこれを特定する
ことによつて低温において能率の良い電子放射を得るも
のである。以下、本発明を詳細に説明するに、第3図は
本発明を傍熱型陰極に適用した場合の一例を示すもので
、図において1はヒーター、2は例えばニッケルNiよ
り成るカソードスリーブ、3はスリーブ2上に被着され
たベースメタルを示し、このベースメタル3は例えはN
Iを主体とし、還元剤としてのタングステンwが添加さ
れて成る。
本発明においては、このベースメタル3上にThO2,
TiO2,ZrO2,HfO2等の高い真性仕事関数を
有する耐熱性絶縁体より成る基体粒子の表面に、この耐
熱性絶縁体の真性仕事関数より低いイオン化エネルギー
を有するアルカリ、アルカリ土類金属等の元素を吸着さ
せて成り、平均粒径が0.5〜5μm1気孔率が30〜
70%の電子放射体、即ち陰極材層4を被着形成する。
因みに、ここで気孔率とは、通常のように、一般的な塗
膜に於ける粒子充填密度の概念から導かれるものであつ
て対象とする物質、例えばThO2の密度をρ、その塗
布膜の厚さをt1面積をAとするとき、述填度100%
すなわち、気孔率0%のときは、膜重量はWO=ρTA
である。これに対し、今、実測された膜重量がWmとす
ると常にWm<WOであつて塗膜の充填密度はWm/W
Ol気孔率は1−Wm/WOで与えられる。ここにTi
O2の真性仕事関数φ。
は、6.2e■,ZrO2のそれは5.8eV,Hf0
2のそれは5.8eVである。そして、この基体粒子の
表面に吸着させる物質としては、それら基体粒子の真性
仕事関数より低いイオン化エネルギー1adを有するア
ルカリ及びアルカリ土類金属等の元素、すなわち、上述
したCa,BaのほかにK(1ad=4.3e■)、R
b(1ad=4.2eV)、Sr(1ad=5.7e■
)等から選ばれる。
つまり、本発明においては、その基体物質として、上述
したアルカリ及びアルカリ土類金属等の元素から選ばれ
た吸着原子のイオン化エネルギー1adより高い真性仕
事関数φ。すなわち5.7eV程度より高い仕事関数φ
。を有する耐熱性絶縁体によつて構成する。上述したよ
うに本発明では、その電子放射体の粒子径を0.5〜5
μm気孔率を30〜70%に選定するものであるが、こ
のようにすることによつて本来電気的に絶縁体である酸
化物、例えば′NlO2を基体物質とする電子放射体4
において放射電流の伝導が実現される。
この伝導機構について説明すると、真性仕事関数の大き
い基体物質例えば11102にその表面が吸着されたイ
オン化エネルギーの低い物質が電子を与えることによつ
てこれがイオン化して表面電気2重層が形成され、これ
より電流を荷う熱電子が放射されると、これが基体物質
の例えはTllO2粒子間の空隙を走り、他粒子の表面
に衝突し、更に別の空隙へと放出される。つまり、Th
O2自体は絶縁体であるにもかかわらず、その表面及び
空隙を通して電子の伝導、いわゆる空隙伝導(POre
cOnductiOn)が行われる。したがつて、この
熱陰極においては粒子の表面積はできるだけ大きく即ち
粒子径はできるだけ小さく、且つ気孔率はてきるだけ大
きいことが望まれる(特に動作時の高温では電子の平均
自由行路より小さいと電気伝導に不利)が、平均粒径が
余り小さいと気孔率を低めることになり、また気孔率が
余り大きいと機械的強度の上から問題が生ずることによ
つて、本発明においては、その平均粒径を0.5〜5μ
mに、気孔率を30〜70%に選定する。尚、冒頭に述
べた通常の3元酸化物陰極についてもサンゴ礁のような
いわゆる樹枝状粒子形状、すなわち気孔率の高いものが
高い放射能率を得る上で理想的な陰極粒子形状であると
されているところであり、その気孔率は30%以上であ
ることが要求されていることから、上述した本発明にお
ける耐熱性絶縁体より成る基体粒子を用いる場合におい
ても、その気孔率を30%以上に特定することの妥当性
をうかがい知ることができるものである。また、気孔率
を70%以下にとどめる理由は、上述した機械的強度の
問題と共に、種々の理由に基づくものであり、これにつ
いて更に述べると、この気孔率が余り高いと、陰極の分
解活性時に多量のガス放出を伴うおそれが生じて来るこ
と、陰極塗布膜の凝集、焼結が過度になり、ひび割れ、
剥れが生じてくるとか、分解後の残渣による陰極黒化が
生じてくるなどの不都合があることによつてその気孔率
は70%以下に特定する。次に本発明の実施例を説明す
る。実施例1市販の平板状大粒径ThO2粉末に、Ba
cO3を分子比1:1で混合し、適量のバインダーとし
てのニトロセルローズ、酢酸イソアミル、酢酸エチルと
混合しスラリーを得た。
ここに出発材料として大粒径ThO2粉末の粒度分布は
第4図中曲線10に示す分布を示し、その平均粒径は9
.8μmとなつている。このスラリーを、40■Cのア
ルミナ容器に直径10Tnmのアルミナボール110ケ
と共に入れ、27回転/分の回転速度をもつて2@間ボ
ールミルを施した。これによりThO2粉末は可成り粉
砕された。このThO2粉末を別に沈降法によつて測定
したところその粒度分布は第4図中曲線11の分布を示
し、その平均粒径は約3.5μmとなつていた。尚、第
4図において縦軸は、相対重量(%)で、各曲線10及
び11の最大値を100%としたものである。次にこの
ような処理をしたスラリーを吹付け法によつて少量のマ
グネシウムMg及びタングステンWを含むNiのベース
メタル上に40〜50μmの厚さに塗布して陰極材層、
即と電子放射体を形成する。次に、これを10?9〜1
0−8トルの超高真空中で加熱し、バインダー及び炭酸
バリウムの分解を行わしめ、適当な活性化過程を行わし
める。その結果、Baが遊離されてThO2粒子の表面
に吸着される。このようにして得た熱電子放射体の気孔
率は約40%であつた。そして、その放射特性は第5図
中曲線21に示す。この実施例においてTllO2とB
acO3の分子比を夫々3:1,7:1,15:1に選
定した場合の放射特性を測定したところ、第5図中曲線
22,23及び24に示すようになつた。これより明ら
かなようにBacO3の混合割合を下げていつた場合、
電子放射はむしろ低下することが認められた。この最適
な混合比は′[1102の粒子径によつて左右され、粒
子径が小であればある程、望ましいBacO3の割合は
多い方へ移行する。これ等について検討を加えた結果、
望ましいThO2平均粒径5〜0.5μmに対し、望ま
しいBacO3混合比はTllO2l分子に対してBa
CO3O.3〜3分子量となることが知られた。参考例
実施例1と同様に粉砕によつて得られた平均粉体粒径2
〜3μm(7)ThO2とBacO3とをThO2:B
aCO3(分子比)=3:1をもつて混合し、電着法に
よりこれ等をN1基体上に塗布し、実施例1と同様に真
空中での加熱分解、活性化過程を経て放射電流の測定を
おこなつた。
しかしながらこの場合、得られる電流量は第6図中曲線
31に示すように、吹付け法による場合の曲線32に比
し、約1〜2桁の減少を示す。即ちこの電着法による場
合、粉体は吹付け方法の塗布に比べ著しく密な膜を形成
していて、その気孔率は20〜30%である。実施例2 1規定の蓚酸、アルコール及びアンモニアよりなるPH
=7の容液中へ、0.5規定の硝酸トリウム溶液を滴下
し、微細な蓚酸トリウム粒子を得た。
これを大気中540℃で4時間焼成することにより比表
面積の大きい微細なThO2粉末を得た。沈降法による
平均粒径はほぼ1μm程度であつた。これを実施例1と
同様にBacO3ニトロセルロース等と混合し、吹付け
塗布をおこなつて陰極を形成し、真空中での分解、活性
化過程の後、放射特性の測定をおこなつた。この場合、
TllO2は形骸粒.子となつており、従つて比表面積
の大きい多孔性の膜が形成される。特に蓚酸トリウム形
成時の液の混合攪拌、液温度及び滴下速度等により得ら
れる粒子の大きさ、形状等を制御することが可能であり
、これにより最終的な陰極膜の多孔性、すな−わち気孔
率を定めることが出来、更に上述した大気中での焼成温
度、時間、炭酸バリウムとの混合比、更には真空中ての
上述した陰極活性化の温度プログラミング等によつて気
孔率の選定を行うことが出来る。これにより極めて優れ
た熱電子放射特性を有する陰極の得られることが知られ
た。次に本発明に対する比較例について説明する。比較
例実施例1と同様に市販の平板状大粒径TllO2粉末
にBacO3を分子比1:1で混合し、適量のニトロセ
ルローズ、酢酸イソアミル、酢酸エチルと混合し、スラ
リーを得るも、これをボールミルによつて粉砕すること
なく、そのまま吹付け法によ)り少量のMg及びwを含
むNi基板上に40〜50μmの厚さに塗布し、陰極構
体を作製した。
次にこれを10−3〜10−8トルの超高真空中で加熱
し、結着剤及び炭酸バリウムの分解をおこなわしめ適当
な活性化過程をほどこすことにより大粒径のTllO2
粒子による多孔性の熱陰極を形成し、その放射特性を測
定した。この場合、多孔性及び孔の大きさは充分大であ
ると判断されるが、粒子が一辺が5〜20μmにも及ふ
大きな平板状をなしているため、放射に寄与し得る有効
な表面積は小さくBaの分布が不均一となることがX線
マイクロアナライザーによつて確められ、得られる放射
電流量は実施例1の1110程度となつた。
第7図中曲線41は実施例1の方法によつて得たものに
おいて、その平均粒径が約10μmの場合の放射電流の
測定曲線で、曲線42は同じく塗布した粒径3μmの同
様の測定曲線で、Ba分布の一様性を得るにはその平均
粒径が5μm以下てあることが望まれることが判つた。
次に、実施例3と同様に硝酸トリウム02規定溶液、蓚
酸1規定溶液及びエチルアルコールを2.5:1:1の
割合で投入し、極めて微細な蓚酸トリウムを得た。これ
に水及びアルコールを加え遠心分離法を繰返して硝酸根
を除去した後、風乾によつて白色微細な粉末が得られた
。この粉末はX線回折により蓚酸トリウムの6水塩およ
び2水塩の混合物であることが知られた。それをそのま
)原料粉末としてBacO3と混合塗布して陰極構体と
した場合、真空中での分解活性時に多量のガス放出がも
たらされるだかりでなく、粉末の体積減少が過度となり
、塗布膜には凝集焼結に原因するひび割れの発生、残渣
の炭素による黒化などが認められ、放射特性は著しく低
下する。そこで大気中30rCでこの粉末を焼成し、な
る分解過程を経ることにより白色微細なThO2粉末を
得た。
走査電子顕微鏡による観測から同粒子の平均的大きさは
約0.2μm附近に分布していることが確認された。こ
れを前記実施例1と同様に炭酸バリウムの混合し、吹き
付け塗布により陰極を形成し、分解活性化後放射特性を
測定した。得られた特性を第7図中の曲線43に示す。
図に見られるように、放射電流は平均粒径1μmのもの
に比べ、特に高温度領域で1110以下に低減している
。これはさきにも述べたように、平均粒径の減少に伴う
空隙すなわち、放射電子の平均自由行程の減少(電気伝
導度の減少)に起因しているものと判断される。電気伝
導の態様は、低温度領域においては粒子表面での拡散が
、また高温度領域では空隙を経由する伝導が支配的とな
るため、図中曲線43で示されたような高温度領域での
特性低下がもたらされるものと考えられる。すなわち、
実際に空隙即ち電子の平均自由行程がほぼ粒子径の程度
であると仮定して電気伝導度を見積り第7図の特性を説
明することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の説明に供する温度一放射電流測定曲線
図、第2図はBa蒸着温度と放射電流との関係を示す測
定曲線図、第3図は本発明による熱陰極を用いたカソー
ド装置の一例の拡大断面図、第4図ないし第7図は夫々
本発明の説明に供する測定曲線図で第4図は粒径分布図
、第5図ないし第7図は夫々放射電流測定曲線図てある
。 1はヒーター、2はカソードスリーブ、3はベースメタ
ル、4は陰極材層である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 5.7eVより高い真性仕事関数を有する耐熱性絶
    縁体、ThO_2,TiO_2,ZrO_2又はHfO
    _2より成る基体粒子の表面に、該耐熱性絶縁体の真性
    仕事関数より低いイオン化エネルギーを有するアルカリ
    、アルカリ土類金属の元素を吸着させて成り、平均粒径
    が0.5〜5μm、気孔率が30〜70%の電子放射体
    より成る熱陰極。
JP52057283A 1977-05-18 1977-05-18 熱陰極 Expired JPS6055940B2 (ja)

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CH698547B1 (de) * 2006-04-25 2009-08-31 Belcap Switzerland Ag Stutzenverschluss mit hermetisch verschlossenem Stutzen und zugehöriger Deckelkappe zum erstmaligen Öffnen.

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