JPS6047886B2 - 連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の製造法 - Google Patents
連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の製造法Info
- Publication number
- JPS6047886B2 JPS6047886B2 JP2843381A JP2843381A JPS6047886B2 JP S6047886 B2 JPS6047886 B2 JP S6047886B2 JP 2843381 A JP2843381 A JP 2843381A JP 2843381 A JP2843381 A JP 2843381A JP S6047886 B2 JPS6047886 B2 JP S6047886B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strength
- continuous annealing
- cold
- hot
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は引張強さが40〜60キロ級を主体とする高強
度て降状比の低い加工用冷延鋼板、また表面処理用鋼板
として使用される加工用高強度薄鋼板の連続焼鈍による
製造法に関するものである。
度て降状比の低い加工用冷延鋼板、また表面処理用鋼板
として使用される加工用高強度薄鋼板の連続焼鈍による
製造法に関するものである。
最近自動車用鋼板は乗員の安全保護や燃費低減を目的と
して、40〜60に9l−級高強度冷延鋼板の採用が急
速に進められている。中でも車体の寿命、耐久性を改善
するために、溶融亜鉛メッキ高強度表面処理鋼板を使用
する必要が高まつている。従来の高強度冷延鋼板や表面
処理鋼板は固溶強化法や析出強化法によつて高強度化を
はかつているが、必然的に降状点が高くなり、プレス成
形時にスプリングバック量が増し、形状凍結性が劣ると
共に面ひすみとよはれるしわ不良現象が発生する欠点が
ある。従来提案された高強度冷延鋼板の一例として、特
開昭54−83924号公報がある。
して、40〜60に9l−級高強度冷延鋼板の採用が急
速に進められている。中でも車体の寿命、耐久性を改善
するために、溶融亜鉛メッキ高強度表面処理鋼板を使用
する必要が高まつている。従来の高強度冷延鋼板や表面
処理鋼板は固溶強化法や析出強化法によつて高強度化を
はかつているが、必然的に降状点が高くなり、プレス成
形時にスプリングバック量が増し、形状凍結性が劣ると
共に面ひすみとよはれるしわ不良現象が発生する欠点が
ある。従来提案された高強度冷延鋼板の一例として、特
開昭54−83924号公報がある。
これはSiを高強度化のために0.7〜1.5%と比較
的多量含有させるとともに、Bを含有させて焼鈍後の冷
却速度を制御して高強度冷延鋼板を製造するのであるが
、この製造法で得られた冷延鋼板はその実施例に示され
ている如く降状点が50キロ以上と非常に高く、プレス
加工用鋼板として問題がある。このようなことから本発
明者らは、C−Mn系に適量のBを添加することによつ
て従来の高強度ノ鋼板に代る高強度でありながら、降状
点の低い高強度冷延鋼板が得られることをすでに確認し
、先に本発明者等は出願している。
的多量含有させるとともに、Bを含有させて焼鈍後の冷
却速度を制御して高強度冷延鋼板を製造するのであるが
、この製造法で得られた冷延鋼板はその実施例に示され
ている如く降状点が50キロ以上と非常に高く、プレス
加工用鋼板として問題がある。このようなことから本発
明者らは、C−Mn系に適量のBを添加することによつ
て従来の高強度ノ鋼板に代る高強度でありながら、降状
点の低い高強度冷延鋼板が得られることをすでに確認し
、先に本発明者等は出願している。
すなわちそれは、C−Mn系に適量のBを添加し、Bの
存在形態を固溶状態に制御し、該固溶B含有量を0.0
003〜0.0070%とし、α+γ域温度範囲で焼鈍
した冷延鋼板であつて、複合組織を呈し、低降状点で高
強度を示すことから従来の高強度冷延鋼板の欠点が著し
く改善できる。
存在形態を固溶状態に制御し、該固溶B含有量を0.0
003〜0.0070%とし、α+γ域温度範囲で焼鈍
した冷延鋼板であつて、複合組織を呈し、低降状点で高
強度を示すことから従来の高強度冷延鋼板の欠点が著し
く改善できる。
前記のC−Mn一固溶B系では確かに冷却速度が10〜
15℃Isecの連続焼鈍方法によつても低降状点で引
張り強さが40〜50キロ級で、複合組織の高強度冷延
銅板が製造されるけれども、さらに高強度の50〜60
キロ級で低降状比の高強度冷延鋼板を安定して製造する
ことが難しいことがある。
15℃Isecの連続焼鈍方法によつても低降状点で引
張り強さが40〜50キロ級で、複合組織の高強度冷延
銅板が製造されるけれども、さらに高強度の50〜60
キロ級で低降状比の高強度冷延鋼板を安定して製造する
ことが難しいことがある。
ことに連続焼鈍後の冷却速度が遅い場合にその傾向がみ
られる。また溶融亜鉛メッキ鋼板に適用したときには複
合組織化が多少難かしいという欠点を有している。特に
溶融亜鉛メッキ鋼板で複合組織化が難かしい理由につい
て述べると、溶融亜鉛メッキ銅板の製造は、ゼンジマー
法に代表されるライン内焼鈍方式の連続溶融亜鉛メッキ
ラインによるのが最も一般的であり、このライン内焼鈍
は、(イ)均熱時間が特に短かく、複合組織化に必要な
CやMnの濃縮に不利となり、(口)均熱後450℃前
後の溶融亜鉛メッキ開始温度までの冷却速度が、通常1
〜80C1secで非常に遅いため、オーステナイトが
フェライトとパーライトに変態してしまい、低降状比化
に必要なマルテンサイト組織が得にくい。
られる。また溶融亜鉛メッキ鋼板に適用したときには複
合組織化が多少難かしいという欠点を有している。特に
溶融亜鉛メッキ鋼板で複合組織化が難かしい理由につい
て述べると、溶融亜鉛メッキ銅板の製造は、ゼンジマー
法に代表されるライン内焼鈍方式の連続溶融亜鉛メッキ
ラインによるのが最も一般的であり、このライン内焼鈍
は、(イ)均熱時間が特に短かく、複合組織化に必要な
CやMnの濃縮に不利となり、(口)均熱後450℃前
後の溶融亜鉛メッキ開始温度までの冷却速度が、通常1
〜80C1secで非常に遅いため、オーステナイトが
フェライトとパーライトに変態してしまい、低降状比化
に必要なマルテンサイト組織が得にくい。
(ハ)約450℃で1叱2以内の溶融メッキ処理が施さ
れることにより、たとえ生成されたマルテンサイトも焼
戻されて、引張強度が低下し降状点が高くなり、降状比
が上昇し、降状点伸びも発生する。そこで本発明者らは
以上のような現状に鑑み、冷却速度の速い場合あるいは
遅い連続焼鈍や溶融亜鉛メッキライン等においても、容
易に複合組織化てき、低降状比て高強度鋼板が安定して
製造できる方法について検討した結果、C−Mn−B系
.成分において、B<!:.NとCとの3者間の相互作
用を考慮した成分調整を行い、熱間圧延条件と焼鈍条件
を組み合せることにより、その目的が達成できることを
明らかにした。
れることにより、たとえ生成されたマルテンサイトも焼
戻されて、引張強度が低下し降状点が高くなり、降状比
が上昇し、降状点伸びも発生する。そこで本発明者らは
以上のような現状に鑑み、冷却速度の速い場合あるいは
遅い連続焼鈍や溶融亜鉛メッキライン等においても、容
易に複合組織化てき、低降状比て高強度鋼板が安定して
製造できる方法について検討した結果、C−Mn−B系
.成分において、B<!:.NとCとの3者間の相互作
用を考慮した成分調整を行い、熱間圧延条件と焼鈍条件
を組み合せることにより、その目的が達成できることを
明らかにした。
即ち本発明の要旨はC:0.02〜0.20%、Si:
0.8・%以下、Mn:0.8〜2.0%、酸可溶A1
(以下SOlNという):0.005〜0.060%、
B:B/Cが0.04以±で、かつB−0.7Nとして
0.0003%以上0.0050%以下、N:0.00
60%以下、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼
を熱間圧延に際し、Ar3点以上で仕上げ、ついで30
〜150′Clsecの冷却速度で冷却し、680℃以
下で捲取り、その後圧下率65%以上で冷間圧延し、続
いて720〜800℃で加秒〜5分間均熱後1℃Ise
c以上で冷却する連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の
製造法にある。
0.8・%以下、Mn:0.8〜2.0%、酸可溶A1
(以下SOlNという):0.005〜0.060%、
B:B/Cが0.04以±で、かつB−0.7Nとして
0.0003%以上0.0050%以下、N:0.00
60%以下、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼
を熱間圧延に際し、Ar3点以上で仕上げ、ついで30
〜150′Clsecの冷却速度で冷却し、680℃以
下で捲取り、その後圧下率65%以上で冷間圧延し、続
いて720〜800℃で加秒〜5分間均熱後1℃Ise
c以上で冷却する連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の
製造法にある。
以下本発明を詳細に説明する。
Cはα+γの2相温度域からの冷却過程において、マル
テンサイト組織を得るためには0.02%以j上が必要
である。
テンサイト組織を得るためには0.02%以j上が必要
である。
一方、多すぎると加工性が劣化すると共に溶接性が著し
く劣化するため0.20%を上限とする。好ましくは0
.04〜0.10%である。Siはフェライト中の固溶
Cを粒界へ排出させ、複合組織化に補助効果を示す好ま
しい元素であ・る。また高強度化のためにも有好な元素
であるから本発明では0.8%まで含まれる。0.8%
超では表面処理鋼板例えば溶融亜鉛メッキ鋼板に適用し
た場合はメッキ不良を起こすと共に、冷延鋼板を表面塗
装する場合にはカチオン電着により耐食性をl著しく向
上できるが、それでもSiが0.8%超になると耐食性
に問題が生じる。好ましくは0.6%以下がよい。Mn
はγ相を安定化し、冷延過程で複合組織化を容易にする
元素であり、本発明の目的を達成させるためには0.8
%以上が必要である。
く劣化するため0.20%を上限とする。好ましくは0
.04〜0.10%である。Siはフェライト中の固溶
Cを粒界へ排出させ、複合組織化に補助効果を示す好ま
しい元素であ・る。また高強度化のためにも有好な元素
であるから本発明では0.8%まで含まれる。0.8%
超では表面処理鋼板例えば溶融亜鉛メッキ鋼板に適用し
た場合はメッキ不良を起こすと共に、冷延鋼板を表面塗
装する場合にはカチオン電着により耐食性をl著しく向
上できるが、それでもSiが0.8%超になると耐食性
に問題が生じる。好ましくは0.6%以下がよい。Mn
はγ相を安定化し、冷延過程で複合組織化を容易にする
元素であり、本発明の目的を達成させるためには0.8
%以上が必要である。
一方あまり多すぎると製鋼作業が困難となると共に、溶
接性が劣化すること、溶融亜鉛メッキ鋼板の場合にはメ
ッキ性を劣化させるため、Mnの上限を2.0%とする
。A1は後述するBの効果を十分に発揮させるために、
脱酸剤として必要な元素であり、酸可溶Nとして0.0
05%以上が必要てある。
接性が劣化すること、溶融亜鉛メッキ鋼板の場合にはメ
ッキ性を劣化させるため、Mnの上限を2.0%とする
。A1は後述するBの効果を十分に発揮させるために、
脱酸剤として必要な元素であり、酸可溶Nとして0.0
05%以上が必要てある。
一方あまり多すぎても介在物起因の表面性状の劣化や加
工性の劣化をひきおこすため上限を0.060%とする
。Bは本発明において重要な元素である。Bは鋼中に存
在する形態として、窒化物、炭化物、酸化物および固溶
Bが考えられるが、本発明の目的である低降状比の複合
組織高強度冷延鋼板とするためには、上記のBの存在形
態のうち、固溶Bとして存在させておくことが重要であ
る。BはNとγ域温度で容易に反応し、B窒化物(BN
)の生成は避けられない。従つて固溶Bは、全B量から
Nと反応するB量を減じた量、すなわちB−0.7×N
で示される量で示され、本発明の目的を達成するにはB
−0.7×Nで0.0003%以上必要であり、一方あ
まり多すぎるとスラグの表面割れのおそれがあるためB
−0.7×Nの上限を0.0070%とする。Bを固溶
状態として制御するには、まず前述したように溶製時に
A1によつて鋼を十分に脱酸したあとにBを添加し、B
酸化物の生成を防ぐ必要がある。
工性の劣化をひきおこすため上限を0.060%とする
。Bは本発明において重要な元素である。Bは鋼中に存
在する形態として、窒化物、炭化物、酸化物および固溶
Bが考えられるが、本発明の目的である低降状比の複合
組織高強度冷延鋼板とするためには、上記のBの存在形
態のうち、固溶Bとして存在させておくことが重要であ
る。BはNとγ域温度で容易に反応し、B窒化物(BN
)の生成は避けられない。従つて固溶Bは、全B量から
Nと反応するB量を減じた量、すなわちB−0.7×N
で示される量で示され、本発明の目的を達成するにはB
−0.7×Nで0.0003%以上必要であり、一方あ
まり多すぎるとスラグの表面割れのおそれがあるためB
−0.7×Nの上限を0.0070%とする。Bを固溶
状態として制御するには、まず前述したように溶製時に
A1によつて鋼を十分に脱酸したあとにBを添加し、B
酸化物の生成を防ぐ必要がある。
次にB炭化物の生成をできる限り抑制するためには、熱
間仕上圧延機入口の温度を950℃以上、好ましくは1
000℃以上とし、仕上出口温度を,Ar′3点以上と
し、捲取温度を680′C以下にするとよい。
間仕上圧延機入口の温度を950℃以上、好ましくは1
000℃以上とし、仕上出口温度を,Ar′3点以上と
し、捲取温度を680′C以下にするとよい。
一方B炭化物の生成を皆無とすることは難しく、C含有
量が比較的多い場合にも固溶B量を確保し、低降状比て
複合組織を有する高強度銅板とするには、種々検討した
ところ、第1図に示す如く、B(5Cの相互作用からB
とCの重量パーセント比B/Cで0.04J:),上に
すればよいことを知見した。
量が比較的多い場合にも固溶B量を確保し、低降状比て
複合組織を有する高強度銅板とするには、種々検討した
ところ、第1図に示す如く、B(5Cの相互作用からB
とCの重量パーセント比B/Cで0.04J:),上に
すればよいことを知見した。
B/Cが0.0似下になると降状比が大きくなるか、あ
るいは降状点伸びがみられ好ましくない。図中0印は降
状比〈0.6、かつ降状点伸び〈0.5%、×印は上記
範囲外を示す。なおこの第1図での試験材のベース成分
は、C:0.05〜0.18%、Mn:1.60〜1.
65%、N:0.0020〜0.0030%、B:0.
0020〜0.0080%であり、冷却後の連続焼鈍条
件は760′Cで90秒均熱し、5℃Isecで冷却し
た。
るいは降状点伸びがみられ好ましくない。図中0印は降
状比〈0.6、かつ降状点伸び〈0.5%、×印は上記
範囲外を示す。なおこの第1図での試験材のベース成分
は、C:0.05〜0.18%、Mn:1.60〜1.
65%、N:0.0020〜0.0030%、B:0.
0020〜0.0080%であり、冷却後の連続焼鈍条
件は760′Cで90秒均熱し、5℃Isecで冷却し
た。
以上よりB!1B−0.7×Nとして0.0003%〜
0.0050%で、かつB/Cが0.04以上を満足さ
せることが本発明の目的を達成させるために必須の条件
である。
0.0050%で、かつB/Cが0.04以上を満足さ
せることが本発明の目的を達成させるために必須の条件
である。
Bは一般的に焼入れ性を向上させる形素として、これま
で適宜使用されてきた。
で適宜使用されてきた。
そして、その使用は、Bの総量を規定するといつた方法
でなされてきた。それに対し、本発明者らは、Bの本質
的作用効果を十分に発揮するには、Bの総量規制ではな
くて、B量をN量がC量とのバランスで考慮する必要性
、ならび熱延条件を特定範囲に規性する必要性を新たに
知見したものであり、従来の単なるBの添加とはその技
術内容が大きく相違する。
でなされてきた。それに対し、本発明者らは、Bの本質
的作用効果を十分に発揮するには、Bの総量規制ではな
くて、B量をN量がC量とのバランスで考慮する必要性
、ならび熱延条件を特定範囲に規性する必要性を新たに
知見したものであり、従来の単なるBの添加とはその技
術内容が大きく相違する。
NはBとの反応によつてBNを生成し、固溶Bの制御に
好ましくないため、上限を0.0060%とする。好ま
しくは0.0040%以下がよい。不可避的不純物とし
てのSはブレス加工性に好ましくなく、0.015%以
下がよい。一方、Pは固溶強化型元素として高強度化の
ために0.08%以下を含有させても本発明の効果は失
われないが、ブレス加工性の面から少ない方が好ましい
。上記元素以外にCr..MO等のマルテンサイトの生
成を容易にさせる元素を1種または2種以上0.2〜1
.0%添加することは有効である。
好ましくないため、上限を0.0060%とする。好ま
しくは0.0040%以下がよい。不可避的不純物とし
てのSはブレス加工性に好ましくなく、0.015%以
下がよい。一方、Pは固溶強化型元素として高強度化の
ために0.08%以下を含有させても本発明の効果は失
われないが、ブレス加工性の面から少ない方が好ましい
。上記元素以外にCr..MO等のマルテンサイトの生
成を容易にさせる元素を1種または2種以上0.2〜1
.0%添加することは有効である。
また、伸び、フランジ性を向上させるためにCa..R
EM..Zr等の硫化物の形態を制御する元素の添加も
有効である。次に製造条件の限定理由を述べる。
EM..Zr等の硫化物の形態を制御する元素の添加も
有効である。次に製造条件の限定理由を述べる。
上記の成分範囲内にある鋼は、電気炉、転炉等によつて
溶製され、造塊一分塊あるいは連続鋳造によりスラブと
される。
溶製され、造塊一分塊あるいは連続鋳造によりスラブと
される。
次に熱間圧延されるが、仕上出口温度はAr3点以上と
し、次いで30〜150℃1secの冷却速度で冷却し
、680℃以下の温度で捲取る。仕上温度がAr3点未
満であると複合組織が得難く、又熱間圧延後の冷却速度
が、余りにも遅くなると低降状比で高強度をもたらす複
合組織とならないので、下限を30℃1secとする。
一方冷却速度が速すぎると熱延板の組織がベイナイテイ
ツクな焼入組織とアシキユラーフエライトが形成され、
降状比が高くなり、延性を著るしく劣化させるので上限
を1500C1secとする。また捲取温度が680℃
を超えると、B炭化物が多量に生成されて本発明の目的
が達成できない。熱延コイルは次に酸洗後、冷間圧延さ
れるが、連続溶融亜鉛メッキラインのような遅い冷却速
度でも複合組織化させるためには、熱延時に生成された
炭化物等の析出物を冷延によつて微細に破砕し、焼鈍の
加熱時にCの再溶体化を促進させて、α十γ域温度での
Cの粒界への濃縮を容易にする必要がある。そのために
冷間圧下率は65%以上とする。冷間圧延した後、冷延
コイルは焼鈍温度が720〜850℃で20秒〜5分間
の均熱後、17C′Sec以上の冷却速度で連続焼鈍さ
れる。
し、次いで30〜150℃1secの冷却速度で冷却し
、680℃以下の温度で捲取る。仕上温度がAr3点未
満であると複合組織が得難く、又熱間圧延後の冷却速度
が、余りにも遅くなると低降状比で高強度をもたらす複
合組織とならないので、下限を30℃1secとする。
一方冷却速度が速すぎると熱延板の組織がベイナイテイ
ツクな焼入組織とアシキユラーフエライトが形成され、
降状比が高くなり、延性を著るしく劣化させるので上限
を1500C1secとする。また捲取温度が680℃
を超えると、B炭化物が多量に生成されて本発明の目的
が達成できない。熱延コイルは次に酸洗後、冷間圧延さ
れるが、連続溶融亜鉛メッキラインのような遅い冷却速
度でも複合組織化させるためには、熱延時に生成された
炭化物等の析出物を冷延によつて微細に破砕し、焼鈍の
加熱時にCの再溶体化を促進させて、α十γ域温度での
Cの粒界への濃縮を容易にする必要がある。そのために
冷間圧下率は65%以上とする。冷間圧延した後、冷延
コイルは焼鈍温度が720〜850℃で20秒〜5分間
の均熱後、17C′Sec以上の冷却速度で連続焼鈍さ
れる。
焼鈍温度が720℃”未満ではα+γの2相状態にする
ことができないため、下限を720℃とする。また、8
50℃を超えるとα相の体積率が減少し、組織は2相で
あつても降状点が上昇し、低降状比が得られない。均熱
時間は208未満ではα+γの2相組織の生成が不十分
であり、5分を超えるとγ相が粗大に生成され延性を劣
化させる。好ましい焼鈍範囲は730〜7800Cで6
0〜12囲2がよい。次に冷却速度であるが、これまで
に述べた成分および製造条件の限定範囲内であれば、1
℃1sec以上の冷却速度においてマルテンサイト組織
が得られる。
ことができないため、下限を720℃とする。また、8
50℃を超えるとα相の体積率が減少し、組織は2相で
あつても降状点が上昇し、低降状比が得られない。均熱
時間は208未満ではα+γの2相組織の生成が不十分
であり、5分を超えるとγ相が粗大に生成され延性を劣
化させる。好ましい焼鈍範囲は730〜7800Cで6
0〜12囲2がよい。次に冷却速度であるが、これまで
に述べた成分および製造条件の限定範囲内であれば、1
℃1sec以上の冷却速度においてマルテンサイト組織
が得られる。
冷却速度が早いほど生成マルテンサイト量が増加し、高
強度が得られる。ところが、あまり急冷すぎるとマルテ
ンサイトが結晶粒界に沿つて多量に生成され、塑性変形
時に応力の集中源となり延性を劣化させる。強度と延性
のバランスを良好とするには、適正な冷却速度範囲があ
り、本発明鋼においては10〜5000C1secの冷
却速度が好ましい。次に本発明の実施例を示す。
強度が得られる。ところが、あまり急冷すぎるとマルテ
ンサイトが結晶粒界に沿つて多量に生成され、塑性変形
時に応力の集中源となり延性を劣化させる。強度と延性
のバランスを良好とするには、適正な冷却速度範囲があ
り、本発明鋼においては10〜5000C1secの冷
却速度が好ましい。次に本発明の実施例を示す。
実施例1
第1表に示す成分の鋼を溶製し、同表に示す条件で熱延
一冷延一連続焼鈍を行つた。
一冷延一連続焼鈍を行つた。
焼鈍後の機械的性質を第2表に示す。
これより本発明の範囲内の成分及ひ後工程条件を満足す
るものは、高い引張強度を有しながらも降状点が低く、
降状比は0.6以下へなり、降状点、伸びの発生もなく
、加工性に優れた冷延鋼板である。実施例2第3表に示
す鋼成分および製造条件で作られた冷延鋼板を、室温か
ら600′Cまで2@)、600゜Cから770板cま
て25秒て加熱し、770゜Cから直ちに680゜Cま
で6叩冫(冷却速度1.5゜C1sec)、680゜C
から450゜Cまで208(11速C1sec)て冷却
し、4500cで6秒保定の後、450゜Cから250
゜Cまで空冷し、その後水詮斤するというゼンジミアタ
イプの亜鉛メッキラインの熱サイクルにシミユレートし
た焼鈍を施した。
るものは、高い引張強度を有しながらも降状点が低く、
降状比は0.6以下へなり、降状点、伸びの発生もなく
、加工性に優れた冷延鋼板である。実施例2第3表に示
す鋼成分および製造条件で作られた冷延鋼板を、室温か
ら600′Cまで2@)、600゜Cから770板cま
て25秒て加熱し、770゜Cから直ちに680゜Cま
で6叩冫(冷却速度1.5゜C1sec)、680゜C
から450゜Cまで208(11速C1sec)て冷却
し、4500cで6秒保定の後、450゜Cから250
゜Cまで空冷し、その後水詮斤するというゼンジミアタ
イプの亜鉛メッキラインの熱サイクルにシミユレートし
た焼鈍を施した。
得られた機械的性質を第4表に示す。本発明によつて製
造された鋼板BとCは上記のような極めて冷却速度の遅
い焼鈍サイクルでも降i状比が低く、降状点、伸びのな
い複合組織特有の特性を示している。
造された鋼板BとCは上記のような極めて冷却速度の遅
い焼鈍サイクルでも降i状比が低く、降状点、伸びのな
い複合組織特有の特性を示している。
以上説明したように、本発明の方法によれば例えば連続
溶融亜鉛メッキ設備のように、非常に冷却速度の遅い連
続焼鈍方法で、低降状比の複合組織高強度薄鋼板が比較
的低合金系の成分で安定して製造でき、その工業的意義
は大きい。
溶融亜鉛メッキ設備のように、非常に冷却速度の遅い連
続焼鈍方法で、低降状比の複合組織高強度薄鋼板が比較
的低合金系の成分で安定して製造でき、その工業的意義
は大きい。
第1図はC含有量とB含有量の関係においてB/Cが降
状比に及ぼす影響を示す図である。
状比に及ぼす影響を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量で、C:0.02〜0.20%、Si:0.8
%以下、 Mn:0.8〜2.0%、 酸可溶Al:0.005〜0.060%、B:B/Cが
0.04以上、かつB−0.7Nとして0.0003〜
0.0050%、N:0.0060%以下、 残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を、熱間圧延
にさいしAr_3点以上で仕上圧延を終了し、ついで3
0〜150℃/secの冷却速度で冷却し、680℃以
下で捲取り、圧下率65%以上で冷間圧延し、続いて7
20℃〜850℃で20秒〜5分間均熱した後、1℃/
sec以上で冷却することを特徴とする連続焼鈍による
加工用高強度薄鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2843381A JPS6047886B2 (ja) | 1981-03-02 | 1981-03-02 | 連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2843381A JPS6047886B2 (ja) | 1981-03-02 | 1981-03-02 | 連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57143435A JPS57143435A (en) | 1982-09-04 |
JPS6047886B2 true JPS6047886B2 (ja) | 1985-10-24 |
Family
ID=12248524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2843381A Expired JPS6047886B2 (ja) | 1981-03-02 | 1981-03-02 | 連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6047886B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5959860A (ja) * | 1982-09-28 | 1984-04-05 | Nippon Steel Corp | 快削鋼およびその製造法 |
JPS6077956A (ja) * | 1983-10-05 | 1985-05-02 | Kawasaki Steel Corp | 曲げ特性および伸びフランジ成形性に優れた、強度レベル50kgf/mm2以上の高張力冷延鋼板の製造方法 |
FR2845694B1 (fr) * | 2002-10-14 | 2005-12-30 | Usinor | Procede de fabrication de toles d'acier durcissables par cuisson, toles d'acier et pieces ainsi obtenues |
CA2850332C (en) | 2011-09-30 | 2016-06-21 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | High-strength hot-dip galvanized steel sheet and high-strength alloyed hot-dip galvanized steel sheet excellent in mechanical cutting property, and manufacturing method thereof |
CN103773935A (zh) * | 2012-10-25 | 2014-05-07 | 吴雪 | 一种40mm厚低屈强比高塑性钢板的轧制工艺 |
CN103774050A (zh) * | 2012-10-25 | 2014-05-07 | 吴雪 | 一种低屈强比高塑性钢 |
CN103774052A (zh) * | 2012-10-25 | 2014-05-07 | 吴雪 | 一种20mm厚高强钢板的制备方法 |
-
1981
- 1981-03-02 JP JP2843381A patent/JPS6047886B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57143435A (en) | 1982-09-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6208246B2 (ja) | 高成形性超高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 | |
JP5884714B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
RU2677444C2 (ru) | Стальной лист с очень высокими механическими свойствами, такими как механическая прочность и пластичность, способ изготовления таких листов и их применение | |
JP5339005B1 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 | |
US20090071574A1 (en) | Cold rolled dual phase steel sheet having high formability and method of making the same | |
WO2002012580A1 (fr) | Feuilles d'acier laminees a froid et a chaud presentant une excellente trempabilite et une excellente resistance au vieillissement a la temperature ordinaire et procede de fabrication associe | |
WO2014166323A1 (zh) | 一种700MPa级高强度热轧Q&P钢及其制造方法 | |
JP5846445B2 (ja) | 冷延鋼板およびその製造方法 | |
CN107326276B (zh) | 一种抗拉强度500~600MPa级热轧高强轻质双相钢及其制造方法 | |
JP2004027249A (ja) | 高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
JPS6256209B2 (ja) | ||
JP4265152B2 (ja) | 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力冷延鋼板およびその製造方法 | |
JP3879440B2 (ja) | 高強度冷延鋼板の製造方法 | |
JP2862186B2 (ja) | 伸びの優れた溶融亜鉛めっき高強度薄鋼板の製造方法 | |
JPH04173945A (ja) | 曲げ加工性の優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPS595649B2 (ja) | 加工性の優れた高強度溶融亜鉛メツキ鋼板の製造方法 | |
JPS6047886B2 (ja) | 連続焼鈍による加工用高強度薄鋼板の製造法 | |
JP2007119842A (ja) | 伸びフランジ成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPH03294463A (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPS6237322A (ja) | 表面性状と曲げ加工性に優れた低降伏比型冷延高張力鋼板の製造法 | |
JPH0559970B2 (ja) | ||
JPH0344423A (ja) | 加工性に優れた亜鉛メッキ熱延鋼板の製造法 | |
JPH0639676B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPH05179402A (ja) | 加工性及び材質安定性に優れる高強度溶融亜鉛メッキ鋼材およびその製造方法 | |
JPS5831035A (ja) | 加工性が優れかつ焼付硬化性を有する溶融亜鉛メツキ鋼板の製造方法 |