JPS604638Y2 - パイプ式スカムスキマ−用軸受 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は下水処理場などにおける沈殿池において、沈殿
池の水面上に浮上するスカムを開口部を水面に追従させ
て吸引するパイプ式スカムスキマ−の軸受に関するもの
である。

従来、パイプ式スカムスキマ−軸受の形式は種々存在す
るが、その１例を示せば第１図の通りである。

第１図において、ａは軸受本体で、ｂはパイプスキマー
、Ｃは軸受メタル、ｄはオイルシール、ｅはスリーブ、
ｆは側壁ｇを貫通し外部へ排水を導くための短管である
。

即ち、側壁両側へ両端部フランジが張出し且つ同側壁内
に中間部の水切板が埋込まれて側壁を貫通する短管に、
同短管の沈殿池内方側のフランジと接合するフランジを
端部に有する軸受本体が取付けられ、同軸受本体にはそ
の内周側に軸受メタルと、同軸受メタルを介して両側に
該軸受メタルを封水するためのオイルシールが取り付け
られ、さらにその内周側には前記軸受メタル及びオイル
シールと摺接するスリーブを固定したパイプスキマーが
嵌入されている。

このように部品点数が多く精密な加工をするために据付
が困難になり、又回転しにくくなる欠点がある。

又壁貫通の短管ｆを別途製作取付けるという無駄が生じ
ていた。

本考案は、沈殿池の水面上に浮上するスカムを吸引する
開口が設けられたパイプ式スカムスキマ−に取付けられ
た一対の端部短管を、上記沈殿池のコンクリート壁に嵌
め込まれ、その中央部でフランジ同志が接合された一対
の球状黒鉛鋳鉄製短管に軸支させたことを特徴とし、そ
の目的としたところは、上記の従来の欠点を解消し、パ
イプ式スカムスキマ−の使用頻度、回転速度を考慮して
部品点数を大幅に消滅したパイプ式スカムスキマ−用軸
受を提供するものである。

以下、本考案の好ましい実施例を第２図および第３図に
図示する実施例に基づいて説明する。

第２図で１は一方が拡開しその両端部にフランジを有し
、拡開部に取付けられたフランジ同志を接合し、沈殿池
のコンクリート壁に嵌め込まれた一対の球状黒鉛鋳鉄製
短管である軸受本体。

２はスカムスキマ一本体パイプ３（通常ＳＧＰ製）とフ
ランジ接続しているＳＵＳ製端部短管で軸受本体１との
接触面で回転する。

４は端部短管２にボルトでセットされたカラーでスキマ
一本体の横移動を防ぐと共に第３図に示すＯリング５を
固定している。

このような実施例ではスカムを抜くためにスキマ一本体
端部短管かハンドル等で回転せられると、端部短管２と
軸受６との間でスムーズに回転する。

カラー４にスキマ一本体の横移動を防止し同時にＯリン
グ５を固定している。

Ｏリング５は取水口以外からの水の浸入を防いでいる。

以上の実施例において説明したように、本考案は次のよ
うな効果が得られる。

（１）耐摩耗性の大きい球状黒鉛鋳鉄製短管を使用する
ことにより軸受メタルが不要となった。

また製作容易で工数が消滅された。

（２）側壁に埋没貫通することにより別途製作していた
短管が省略された。

（３） 鋳鉄異形管の一方のフランジが自然に貫通管
の水切板を構成しているので特別に水切板を製作する必
要がない。

（４）性能を低下することなく軸受メタル・オイルシー
ル・給油系路をなくすことにより部品を大巾になくし、
大幅なコストダウンとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパイプ式スカムスキマ−用軸受の側面図
、第２図は本考案の一実施例の側面図、第３図はその部
分拡大図である。 １・・・・・・球状黒鉛鋳鉄製短管、２・・・・・・端
部短管、３・・・・・・スカムスキマ一本体パイプ、４
・・・・・・カラー、５・・・・・・Ｏリング、６・・
・・・・軸受。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 沈殿池の水面上に浮上するスカムを吸引する開口が設け
   られたパイプ式スカムスキマ−に取付けられた一対の端
   部短管を、上記沈殿池のコンクリート壁に嵌め込まれ、
   その中央部でフランジ同志が接合された一対の球状黒鉛
   鋳鉄製短管に軸支してなることを特徴とするパイプ式ス
   カムスキマ−用軸受。