JPS60433Y2 - タイルユニツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ｐｃ板先付は工法や型枠現場先付は工法によ
り、タイル仕上り壁面を得る場合に用いられるタイルユ
ニットに関するものである。

従来、先付は工法には、タイルユニットが使用される。

タイルユニットは、ユニットベースシートに設けられた
複数のタイル嵌合用凹部に、複数のタイルをそれぞれ嵌
め込んで仮止めされたものである。

このタイルユニットを使用してコンクリートを打設する
際、タイルとユニットベースシートトの隙間、特にユニ
ットベースシートのタイル嵌合用凹部側面とタイル側面
との間の隙間にコンクリートペーストが浸入していた。

工事完了期にユニットベースシートを取外して見ると、
前記隙間に侵入したコンクリートペーストがタイルの側
面及び表面に固着して容易に除去されず、仕上ったタイ
ル壁面の美観が損なわれるという欠点があった。

このような欠点を解消するための従来の方法は、ユニッ
トベースシートの材料として発泡部材を用い、その発泡
膨張作用を利用して、タイルとユニットベースシートと
の間に隙間が出来ることを防止していた。

ところが、その発泡部材のシートを用いる場合には、発
泡シートの厚さ、加熱条件等を厳格にしておいても、タ
イルの寸法公差９反り等により、第１図に示す如く、出
来上ったタイルユニットのユニットベースシート１の目
地相当部１ａの高さが揃わず、そのため完成後のタイル
壁面の目地深さが不統一になるという別な欠点があった
。

本考案は上記の如き従来のタイルユニットの欠点を解消
することを目的とするものである。

以下に本考案に係るタイルユニット（以下本案ユニット
という）を、その実施例を示す図面に基いて説明する。

本案ユニットのユニットベースシート１は、加熱によっ
て軟化変形することのない非発泡性材料からなっており
、上面に複数のタイル嵌合用凹部が形成されている。

これを具体的に示せば第２図及び第３図の如くである。

即ち、台紙１ａの上に厚紙製格子状の目地相当部１ｂを
澱粉糊等によって貼着したものであって、目地相当部１
ｂの桝目内はタイル２の犬きさよりもやや犬きめのタイ
ル嵌合用凹部Ｘとなっている。

該各タイル嵌合用凹部Ｘにはタイル２が嵌め込まれ、澱
粉糊等の接着剤でユニットベースシート１に貼着されて
いる。

３は発泡部材であって、タイル２の外周側面２ａと、タ
イル嵌合用凹部Ｘの内周側面即ち目地相当部１ｂの桝目
内周側面１’ｂとの間の隙間に密に充填されている。

該発泡部材３は公知の発泡部材であればどのようなもの
でもよく、アゾ系、ヒドラジド系、ニトロソ系等の有機
発泡剤あるいは炭酸水素ナトリウム等の無機発泡剤更に
はヘキサンフレオン等の物理発泡剤からなる発泡塗料９
発泡樹脂を利用して作られたものなどがある。

次に、本案ユニットの製造方法の一実施例を説明する。

まず、厚さ３ｍの厚紙平板に、幅３ｒＩｒｌｎの目地相
当部１ｂを格子状に配置して打ち抜く。

従って目地相当部１ｂの断面形状は、厚さ３ｒＩｒＩＩ
ｔ、幅３Ｔｒｒ！ｎの方形となる。

ついで、格子状に形成された目地相当部１ｂの桝目の内
周側面に前記の如き発泡剤からなる発泡塗料３′を０．
５ＴＩＶｎの厚さに塗布する。

このようになされた目地相当部１ｂを、第４図に示す如
く澱粉糊等で台紙１ａに接着する。

そうすると目地相当部１ｂの桝目によってタイル嵌合用
凹部Ｘが形成される。

このタイル嵌合用凹部Ｘ内にタイル２を嵌め込み、澱粉
糊等で台紙１ａに装着する。

これを、加熱炉に入れ、約１０５℃で、約１分間加熱す
ると、目地相当部１ｂの側面に塗布されていた発泡塗料
３′は、タイル２の側面２ａの方向に向って発泡膨張し
、第２図、第３図に示す如く、タイル側面２ａと目地相
当部１ｂの側面１’ｂとの間の隙間（約０．５ｍｍ ）
を完全に密に埋めてしまう。

この場合に生ずる発泡塗料３′の膨張圧力により、タイ
ル２は周囲から挾持された状態となり、先付は工法の実
施に供されるまで、ユニットベースシート１に確実に仮
止めされる。

なお、発泡塗料３′は目地相当部１ｂの側面１’ｂにの
み塗布されているので、上方（第４図における上方方向
）には膨張することがない。

その点で、第４図に示す如く、目地相当部側面１′ｂの
上端には、発泡塗料３′を少なめに塗布しておくことが
望ましい。

従って、目地相当部１ｂの上面とタイル側面２ａによっ
て形成される目地空間Ｙの深さが均一化され、その結果
タイル壁完戊後において、タイルの目地の深さが統一さ
れ、タイルの目地が平坦となる。

また、発泡塗料３′はタイル側面の方へ塗布してもよい
。

いずれにしても、発泡塗料３′の塗布は刷毛等によって
行なえばよいから、非常に楽であり、塗布された発泡塗
料３′を発泡膨張させるには１００°Ｃ程度に加熱すれ
ばよいから、比較的低温で処理できるので、省エネルギ
ーのうえからも、またユニットベースシートを変質させ
ない点からも好ましい結果が得られる。

発泡部材３はまた、膨張処理以前の状態では、発泡塗料
に限らず、細長薄板状発泡部材てあっても勿論よい。

以上述べた如く、本案ユニットはタイルとユニットベー
スシートとの間には隙間が無いので、コンクリートペー
ストがタイル表面に固着することがなく、シかもユニッ
トベースシートの目地相当部の高さが均一なので、完成
したタイル壁の目地深さを統一することができる。

またユニットベースシートは加熱によって軟化変形した
り発泡したりしないから、加熱によってタイルを仮止め
する工程において、タイルの配列に乱れが生ずることも
なく、そのうえ腰の強いものが得られるから、運搬時等
に仮止めされたタイルが脱落するおそれがなく、更には
先付は工法を実施する際に良好な作業性が得られる等、
本案タイルユニットは幾多の優れた利点を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のタイルユニットの一部縦断面図、第２図
乃至第４図はいずれも本案ユニットの実施例を説明する
ためのものであって、第２図は本案ユニットの一部縦断
面図、第３図は第２図の一部拡大縦断面図、第４図は加
熱発泡前の本案ユニットの一部拡大縦断面図である。 １・・・・・・ユニットベースシート、２・・・・・・
タイル、２ａ・・・・・・タイル側面、３・・・・・・
発泡部材、Ｘ・・・・・・タイル嵌合用凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱によって軟化変形することのない非発泡性材料より
   なり複数のタイル嵌合用凹部が形成されたユニットベー
   スシートと、該ユニットベースシートの各タイル嵌合用
   凹部に嵌め込まれた複数のタイルとからなり、前記各タ
   イル嵌合用凹部の内周側面と前記各タイルの外周側面と
   の間の隙間が該隙間に介設された発泡部材によって密に
   充填され、各タイルはその外周側面を発泡部材の膨張圧
   力て挾持されてユニットベースシートに確実に仮止めさ
   れていることを特徴とするタイルユニット。