JPS6041409Y2 - 玄関サツシの袖部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は玄関サツシの軸部に関する。

従来の玄関サツシの軸部を形成する面格子部はフラット
面であったから、横方向又は斜方向から吹く風の場合に
は屋内へ通風せんとしても不十分であって、夏期には屋
内が蒸し暑くなることが多く、また換気も不十分であっ
た。

本考案はこの点に鑑みてなされたもので、屋外の風の向
きにかわらず常に適量の通風と換気が得られ、特に夏期
の屋内の蒸し暑さを解消し、さらに、玄関サツシの外観
意匠を向上して風趣あるものとすることを目的とする。

そこで、本考案の特徴とする処は、玄関サツシの片側又
は両側に付設される軸部に於て、網目状乃至格子状の面
格子部を屋外方に突出する曲面状又は屈曲面状に形成し
、該面格子部の内側に、鉛直状縦支軸廻りに揺動乃至回
転して開閉自在な扉を取付けで通風路を開設すると共に
、該通風路の屋内外方向の所定位置に防虫網を付設して
構成された点にある。

以下、図示の実施例に基づき本考案を詳説する。

第１図と第２図と第３図に於て、１は玄関サツシであっ
て中央に扉２と欄間部３を有し、左右両側に軸部４，４
が付設され、５はサツシ枠体であって、上枠６と下枠７
、左右型枠８，８をもって矩形枠体状に組立てられ、し
かも第３図のように庇部９は上枠６と一体型材にて形成
されて屋外に突設され、また、左右型枠８，８と平行に
方立１０．１０が立設され、上枠６と下枠７を連結し、
該方立１０，１０を左右橋絡して無目１１が横架されて
いる。

軸部４は型枠８と方立１０の間に、扉２及び欄間部３は
左右一対の方立１０，１０の間に、夫々形成され、さら
に、型枠８と方立１０を中間高さにて左右橋絡して中桟
１２が横架されている。

しかして、１３は面格子部であって、網目状又は格子状
の模様を有し半円弧状に屋外に突出する曲面状横断面を
有し、かつ該面格子部１３は型枠８と方立１０と一体の
金属押出型材から形成されている。

即ち、所定の金属押出型材の中間帯状面に長手方向に千
鳥状に配設された長孔を多数打抜きし、それを幅方向に
伸展して、網目状に多数の透孔を形成し、さらに屋外方
に曲面状に彎曲させて、型枠８と方立１０を一体に有す
る面格子部１３が形成される。

１４は、夫々の軸部４に上下２枚づつ取付けられる扉で
あって、面格子部１３の内側に於て、鉛直状縦支軸１５
廻りに揺動乃至回転自在として枢着され、通風路１６が
開設され、屋外の風は該通風路から屋内へ誘導され、ま
た屋内の空気は屋外の空気と換気される。

具体的には、該層１４はガラス板１７を装着した周囲框
１８の上下框１８ａ、１８ｂの中央部から上下に支軸１
５．１５を突設し、夫々上枠６と中桟１２、又は、中桟
１２と下枠７に、開設された孔部１９・・・に挿嵌され
、該層１４は該支軸１５廻りに回動して、開閉自在に取
付けられている。

さらに上記通風路１６の室内外方向の所定位置に防虫網
２０が付設されており、具体例では曲面状の面格子部１
３の内面に張設されている。

面格子部１３が略半円弧状に屋外に突出し、かつ防虫網
２０はこれの内面に張設されているから、第２図のよう
に扉１４は自由に揺動乃至回転出来る。

そして自由に通風路１６の開閉度を調整して、常に最適
量の通風又は換気が行なえる。

第２図中の仮想線はその全開状態を示す。

次に、第４図に示す他の実施例では、面格子部１３はそ
の横断面形状が４半分円状とされ、曲面部１３ａは扉２
側を向くように、平面部１３ｂは左右外面側を向くよう
に配設されると共に、扉１４は蝶番等の縦支軸１５にて
型枠８に枢着され、外方片開きとして矢印Ａ方向に揺動
して開く。

そして仮想線のように開閉途中においても該層１４が固
定される保持機構（図示省略）が付設され、この仮想線
の位置では、左横乃至斜方向から吹く風を、矢印Ｂの如
く偏向しつつ誘導する風偏向調整板２１を、兼ねている
。

なお本実施例では、面格子部１３は大きく屋外に突出し
、第３図のようにポーチ川底９と、該面格子部１３とを
固着具２２にて連結すれば、従来のポーチの柱を省略出
来て、しかも極めて強力に庇９を支持出来て好ましいと
共に、曲面部１３ａが内側を向くから意匠的にも優れか
つ扉２への出入りが容易で好ましく、さらに、前実施例
よりも一層大きく風偏向調整板２１が屋外に突出状に開
くから、通風量は一層増加出来るものである。

次に第５図に示す別の実施例では、面格子部１３は第２
図とほぼ同様に半円弧状であるが、該面格子部１３は、
格子状に縦部材と横彎曲部材にて組立てて、型枠８と方
立１０にビス等の固着具２３・・・にて固着される。

また、型枠８と方立１０の屋内面寄りを左右橋絡状とし
て網戸２４が取付けられ、もって通風路１６の屋内端寄
りに防虫網２０を配設してなる。

しかして、鉛直状縦支軸１５を半円弧状に彎曲した面格
子部１３の中心点近傍に配設し、扉１４は回転自在とし
て枢支して、実線の如く左横乃至左斜横方向からの風を
、矢印Ｃの如く偏向誘導し、逆に、仮想線の如く右横乃
至右斜横方向からの風を、矢印りの如く偏向誘導し、さ
らに図示省略するが玄関正面方向からの風は、扉１４を
屋内外方向まで回転して誘導し、室内へは屋外の風の向
きがいずれであれ、常に最大に導入出来るように構成す
るも好ましい。

勿論本図の場合は扉１４を風偏向調整板２１としての機
能を重視する構成であって、図示省略の保持機構にて扉
１４は任意の回転角度を保持されるものである。

なお、図示省略したが面格子部１３を、多角面にしたり
波形にするも自由であり、さらに鋳造品として型枠８と
方立１０に固着するも自由である。

第１図の実施例の如く面格子部１３をサツシ全高にわた
って設けて庇９を支持すれば、庇９は支柱を用いること
なく丈夫に支持されると共に、屋外に突出する面格子部
１３内への雨水の入るのを最少に抑えうる。

また第２図、第４図のように、防虫網２０を面格子部１
３の内面に張設すれば、別途網戸は不要となり、構造の
簡素化、及び扉１４の揺動、回転が自由に行なえて好都
合である。

勿論、扉１４を風偏向調整板２１と兼ねることにより、
一層構造の簡素化が達成される。

本考案は上述の構成にて所期目的を有効達成したもので
あり、特に、網目状乃至格子状の面格子部１３を屋外方
に突出する曲面状又は屈曲面状に形成したから、軸部の
外観が立体的となり、重厚さや華麗さが玄関サツシに付
加されて風趣あるものとなった。

さらに面格子部１３は屋外方に突出するからその内面に
て扉１４は縦支軸１５廻りに自由に回転揺動して、通風
量・換気量が調整自在な扉１４の取付が可能となった。

かつ屋外に突出する面格子部１３内にて同じく屋外に突
出状に外縁が突出状として開く扉１４により、正面方向
は当然のこととして、左右横方向からの風を確実にとら
えて、屋内へ偏向誘導出来た。

従って、夏期に於て屋内が蒸し暑くなるのを確実に解消
出来るようになった。

さらに防虫網２０によって虫の侵入は防止出来ると共に
、夜間等に通風換気を行なっても、面格子部１３が屋外
方に大きく彎曲していて、内部の鍵に手が届かず、賊の
侵入をも防止出来て、本考案は全体として著大な効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す外観斜視図、第２図は
同断面拡大平面図、第３図は同断面拡大側面図、第４図
は他の実施例の断面平面図、第５図はさらに別の実施例
の断面平面図である。 １・・・・・・玄関サツシ、１３・・・・・・面格子部
、１４・・・・・・扉、１５・・・・・・縦支軸、１６
・・・・・・通風路、２０・・・・・・防虫網、２１・
・・・・・風偏向調整板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 玄関サツシ１の片側又は両側に付設される軸部に於
   て、網目状乃至格子状の面格子部１３を屋外方に突出す
   る曲面状又は屈曲面状に形成し、該面格子部１３の内側
   に、鉛直状縦支軸１５廻りに揺動乃至回転して開閉自在
   な扉１４を取付けて通風路１６を開設すると共に、該通
   風路１６の屋内外方向の所定位置に防虫網２０を付設し
   て構成されたことを特徴とする玄関サツシの軸部。 ２ 扉１４が、屋外に吹く風を屋内に誘導する風偏向調
   整板２１を兼ねるように構成された実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の玄関サツシの軸部。 ３ 防虫網２０が、曲面状又は屈曲面状の面格子部１３
   の内面に張設された実用新案登録請求の範囲第１項又は
   第２項記載の玄関サツシの軸部。