JPS6040243Y2 - ラジアルボ−ル盤の自動クランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はラジアルボール盤の自動クランプ装置に関す
るものである。

ラジアルボール盤は、第１図に示す如く、コラム１の周
りを回動するアーム２にヘッドボックス３を摺動可能に
設け、このヘッドボックス３に設けられた主軸４に取付
けられたドリル５により孔明は加工をするものである。

そして、孔明は時に、ドリル５が水平移動しないように
するためコラム１とアーム２及びアーム２とヘッドボッ
クス３をクランプさせる電磁弁またはクランプ用モータ
を備えている。

而して、孔明は時には、まず第２図に示す、ヘッド移動
バンドル６を右手で持ち、主軸上下レバー７を左手で持
って水平移動及び上下移動操作をして、ドリル５の先端
を孔明部材のポンチ孔に当てる。

ついでクランプスイッチ８ａを右手で数秒間押し、電磁
弁またはクランプ用モータを介してコラム１とアーム２
及びアーム２とヘッドボックス３をクランプする。

こうしてクランプが掛ったところで、主軸上下レバー７
を手前に引くと、主軸４の下降自動送りが開始され、孔
明は加工が行なわれる。

そして孔明けが終了したら、主軸上下レバー７を反対側
に戻して、下降自動送りを停止する。

ついで主軸上下レバー７を廻してドリル５を上昇させる
。

最後にアンクランプスイッチ８ｂを数秒間押して、上記
クランプを解除する。

この状態で、次の孔明は位置にヘッドボックス３を移動
し、上記手順と同様にして孔明けを行なう。

しかしながら、クランプスイッチ８ａを押すことにより
、ヘッドボックス３が移動し、ドリル５の先端がポンチ
孔からずれて、正しい位置に孔明けがされないという品
質上の問題がある。

また動作手順が多く、クランプに時間が掛って、孔明能
率が悪い。

更にクランプすることを忘れた場合には、ヘッドボック
ス３が振動して、ドリル５の摩耗が多くなり、ドリルの
寿命を短かくするとか、アーム２の摺動面を摩耗させる
等多くの問題があった。

この考案は、上記問題点を解消できるようにしたラジア
ルボール盤の自動クランプ装置を提供することを目的と
するものである。

この考案は、主軸上下レバーの操作により、りランプ又
はアンクランプさせる電磁弁またはクランプ用モータを
作動させるマイクロスイッチを設けたものである。

以下この考案の一実施例を第３図〜第６図により説明す
る。

図中１１はヘッドボックス３に設けられた中空軸である
。

１２はこの中空軸１１に摺動可能に嵌合されたスライド
金物で、主軸上下レバー７の先端ボール部７ａと係合す
る凹部１２ａが設けられている。

６ａはヘッド移動バンドル６のボス部で、上記中空軸１
１の先端部にベアリングを介して取付けられている。

１３はマイクロスイッチ１４の取付金物で、一端部が上
記中空軸１１に嵌装された中空軸１５の先端部にねじ止
めされている。

マイクロスイッチ１４は、この取付金物１３に取付板１
６を介して取付けられている。

１７は上記取付金物１３の他端部にねじ止めされた蓋体
で、この蓋体１７にはクランプ及びアンクランプ状態を
表示するランプ１８ａ、１８ｂが取付けられている。

２１はヘッド移動バンドル６のボス部６ａの底部を貫通
して設けられた連結棒で、この連結棒２１の左側端部に
は上記スライド金物１２の端面に当接するリング２２が
ねじ止めされ、また右側端部には環状押圧板２３が溶着
されている。

そしてリング２２は、上記バンドルボス部６ａの底部に
内装されたスプリング２４により常時スライド金物１２
の端面に当接するようスプリング付勢されている。

２５はマイクロスイッチ取付金物１３に挿通されたマイ
クロスイッチ作動用の押棒で、上記押圧板２３に固定さ
れている。

そしてこの押棒２５の先端部がマイクロスイッチ１４の
スイッチレバー１４ａに当接するようになされている。

マイクロスイッチ１４はクランプ又はアンクランプさせ
る電磁弁を作動させるもので、押棒２５によりスイッチ
レバー１４ａを押圧している第６図に示す状態で、アン
クランプ回路を形成し、また押棒２５を左側に移動させ
た状態でクランプ回路を形成するようになされている。

そして従来と同様に手動操作もてきるようにクランプ、
アンクランプスイッチ８ａ、８ｂが組込まれ、自動９手
動の切替はヘッドボックス３に取付けられた自動９手動
切替スイッチ２６でなされるようになっている。

なお、マイクロスイッチ１４その他への配線は、上記中
空軸１５の中を通されている。

而して、孔明は時には、自動９手動切替スイッチ２６を
自動にしておいて、従来と同様にして、ドリル５の先端
を孔明部材のポンチ孔に当てる。

ついで主軸上下レバー７を手前（第４図では右側）に引
くと主軸４の下降自動送りが開始されると同時に、マイ
クロスイッチ１４が作動して電磁弁を介して、コラム１
とアーム２及びアーム２とヘッドボックス３とがクラン
プされて、孔明は加工が行なわれる。

即ち主軸上下レバークを第４図で右側に引くことにより
、スライド金物１２が左側に移動し、スプリング２４で
付勢されているリング２２と一体の押棒２５が左側に移
動して、マイクロスイッチ１４のスイッチレバー１４ａ
が破線で示す状態になりクランプ回路が形成される。

そして孔明けが終了したら主軸上下レバー７を反対側に
戻すことにより、下降自動送りを停止すると同時にマイ
クロスイッチ１４が作動し、アンクランプ回路を形成し
て、クランプが開放される。

以降は従来と同様に主軸上下レバー７を廻してドリル５
を上昇させ、次の孔明けに移る。

なお、孔明部材の種類、ドリル径等により、従来方式の
手動で作業することが望ましい場合もあるので、この場
合には自動手動切替スイッチを手動に切替えることによ
り、従来と同様に手動で作業することもできる。

この考案の自動クランプ装置は上記のようなもので、主
軸上下レバーの操作によりクランプ、アンクランプ用の
電磁弁を作動させるマイクロスイッチを設けたことによ
り、次の如き効果を奏する。

１ 主軸の下降自動送りを掛けると、ドリルが下降しな
がらクランプされるので、ドリル先端がポンチ孔からず
れることがなくなり、加工精度が向上する。

２ 従来に比べ動作手順が簡略化され、またドリルが下
降する過程でクランプされるので、クランプのための待
ち時間が無くなり、特に孔明治具を使用した場合、孔明
能率を向上させることができる。

３ クランプすることを忘れて孔明は作業をすることが
なくなるので、ヘッドボックスの振動によるドリルの寿
命短縮、アーム摺動面の摩耗等を防止することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のラジアルボール盤を示すもの
で第１図は概略説明図、第２図はヘッドボックスの正面
図、第３図乃至第６図はこの考案の一実施例を示すもの
で、第３図はヘッドボックスの正面図、第４図は第３図
のＩＶ−ＩＶ線矢視拡大縦断面図、第５図は第４図の■
−■線矢視縦断面図、第６図はマイクロスイッチ周りの
回路説明図である。 １・・・・・・コラム、２・・・・・・アーム、３・・
・・・・ヘッドボックス、７・・・・・・主軸上下レバ
ー １４・・・・・・マイクロスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コラムとアーム及びアームとヘッドボックスをクランプ
   又はアンクランプさせる電磁弁を備えたラジアルボール
   盤において、主軸上下レバーの操作により上記電磁弁を
   作動させるマイクロスイッチを設けたことを特徴とする
   ラジアルボール盤の自動クランプ装置。