JPS6037793Y2 - 回路しや断器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は手動トリップ装置を有する回路しゃ断器の改
良に関するものである。

最近、回路しゃ断器の分野では、回路のシーケンスチェ
ックをする上で、外部から簡単に手動トリップできるも
のが望まれている。

そこで従来、このような回路しゃ断器の手動トリップ装
置は、機器を収納した外箱の一部に設けた小孔に手動ト
リップ用押釦を遊嵌し、この押釦を手で押込むことによ
り、開閉装置と係脱自在に係合されたトリップバーを所
定方向に回動させて、回路しゃ断器をトリップさせてい
た。

即ち、従来のものでは手動トリップ用押釦が外箱の小孔
に遊嵌された構成をとっているため、次のような欠点が
あった。

即ち、押釦と外箱の小孔との隙間が小さいと、外箱と押
釦が接触して押釦の操作が円滑にできず、特に引き外し
装置に押釦を取付けたものでは、外箱のカバーとベース
との組み合せによって小孔の位置が変動するため、押釦
と小孔の位置が合わないおそれがでてくる。

従って、押釦と外箱の小孔との隙間をある程度大きくす
る必要があるが、そうするとこの隙間から塵埃がケース
内部に入る率が多く、引き外し装置の動作に悪影響を与
える。

この考案は、上記従来の回路しゃ断器の欠点を解消する
ためになされたもので、以下この考案の一実施例を図に
ついて説明する。

即ち、第１図において、１は回路しゃ断器の接点を開閉
する回路開閉装置、２は小孔３ａを有する絶縁物のカバ
ー３とベース４で構成された外箱、５はしゃ断器内部の
導体、６は過電流を検出してしゃ断器を動作させる引き
外し装置で、必要により取替えできるように独立したユ
ニットに構成されている。

第２図および第３図は、３極用引き外し装置６の詳細図
であり、７は組立調整後外部から引き外し素子に触れな
いようにするためのユニットベーステ、ユニットカバー
８とユニットベース９で構成されている。

１０．１１はそれぞれ周知の熱動要素と電磁要素で、過
電流を検出して、後述するトリップバー１２を所定方向
に回動させるようになされている。

１２は上記ユニットケース７内の所定位置に支軸１３に
より回動自在に装置されかつ上記開閉装置１の受は金１
４と係脱自在に係合して回路開閉装置１を閉合位置に保
持するトリップパーで、一側に直角に突出した腕部１２
ａが一体に形成されている。

１５は上記トリップバー１２の腕部１２ａに対応する位
置に設けられた手動トリップ用押釦て、上記ユニットベ
ース９に固定された軸受１６にばね１７を介して進退自
在に挿着され、その一端は上記腕部１２ａに対向してい
る。

またこの押釦１５の他端は上記ユニットケース７を貫い
て上記カバー３の小孔３ａ部の内面に当接し、かつその
外端面ｉ５ａの中心部が外表面にのぞいている。

なおりバー３の内面には押釦の幅Ｂよりも大きな幅Ａの
凹部３ｂを有し、この凹部の中心に小孔３ａを有する。

従って上記押釦１５は上記カバー３の外表面より突き出
ることはないとともに、常時小孔３ａを塞いだ状態にあ
る。

なおばね１７は押釦１５を常時突出方向に付勢しており
、このばね１７の弾性力に抗して上記押釦１５を押込む
と、腕部１２ａを介して上記トリップパー１２を所定方
向に回動させるようになされている。

１８は周知のデアイオン消弧装置である。

次に上記構成における作用について説明すると、いま第
３図に示す回路しゃ断器の閉合状態から、手動によりト
リップさせる場合には、押釦１５をはね１７の弾性力に
抗して矢印方向に押込むと、腕部１２ａを介してトリッ
プパー１２は時計方向に回動されて、受は金１４との係
合が外れ、回路開閉装置１は手動トリップされる。

そしてこの押込む力を解くと、押釦１５はばね１７の弾
性力で第３図に示す如くカバー内面に当接した位置に復
帰されるものである。

即ち、この考案によれば、手動トリップ操作時のみ押釦
１５と小孔３ａとの間に隙間はできるが、この小孔３ａ
部分は常時は密閉されているものである。

本考案は以上のように構成されており、押釦の外端面が
常時カバーの内面に当接してカバー小孔を覆っているの
で、この部分から塵埃が入るおそれはなく、また押釦が
カバー外表面から突出さないから、カバー表面に化粧板
を取付ける場合にも、この押釦がじゃまにならず、円滑
に作業ができる。

更にまた外箱のベースとカバーの組合せによって小孔の
位置が少々変動しても、押釦の操作が円滑にてきるなど
多くの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は何れもこの考案の一実施例を示すもので、第１図は
一部破断面にした構成図、第２図は３極引き外し装置の
側面図、第３図は第２図の■−■線における縦断面図、
第４図は要部の断面図である。 図中１は回路開閉装置、２は外箱、３はカバ、３ａは小
孔、３ｂは凹部、４はベース、６は引き外し装置、１２
はトリップパー、１５は押釦である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベースと、このベースに着脱自在に装着されたカバーと
   からなり、内部にトリップケース及び開閉装置などを収
   納した外箱、上記トリップケース内に回動自在に装着さ
   れ、上記開閉装置の受は金と係脱自在に係合して開閉装
   置を閉合位置に保持するトリップバー、上記トリップケ
   ースに進退自在に装着され、下端部が上記トリップバー
   と係合可能に対向し、上端部が上記トリップケースを貫
   通する手動トリップ用押釦、上記カバーに穿設され、上
   記手動トリップ用押釦の上端部が内周面と所定間隙を介
   して遊嵌された大径部と、この大径部の略中心部より外
   方に向って開口され、且つ常時は上記手動トリップ用押
   釦の上端面によって閉塞された小径部とを有する連通孔
   を備えてなる回路しゃ断器。