JPS6037333B2 - 弾性継手 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は弾性継手に関し、特に中心軸線の周りで相互に
回動可能であり、各々が少なくとも２個の駆動体を有す
る２個の剛固な継手部分、駆動体の間に形成された少な
くとも２園の扇形中間室、各中間室内に配置された少な
くとも２個のヱラストマ体、あらびに２個のェラストマ
体の間の中間室内に配置され、これらのェラストマ体に
固定され、中心軸線を含む面内にほぼ位置し、剛固な継
手部分の一方により中心熱線の周りでの揺動が許容され
るように支持された少なくとも１個の中間壁を具えるも
のに関する。

この種の弾性継手で、英国特許第１２１１６８ぴ言明細
書に記載されたものにおいては、副固な継手部分の各々
に３対の板状駆動体を設け、これらの駆動体を継手軸線
と平行な面内で交互に円周方向にオフセットさせて配置
している。

剛因な継手部分の各々に３個のブッシュを円周方向に等
間隔でオフセットミせて設け、これらのブッシュを各々
２個の関連する駆動体の間に配置し、各プッシュに連結
ボルトを通すための孔を形成する。一方の継手部分の駆
動体の各々と他方の継手部分の駆動体との間で扇形中間
室を限定する。各中間室内に複数の板状ェラストマ体よ
りなる弾性パケットと、それらの間に位置する金属製よ
りなる中間壁とを収める。各２番目のパケットにおいて
、中央の中間壁はそれより半径方向外方に配置されたェ
ラストマ製の支持パッドを介して隣接する駆動体の半径
方向外方に位置するブラケット状延長部より支持する。
中間壁を継手の円周方向に可動とし、支持パッド‘こは
それに関連する中間壁によりせん断荷重を作用させる。
支持パッドの半径方向外方への移動は僅かな範囲内での
み可能とする。したがって、駆動体の間に配置される弾
性バケットには多数の比較的柔軟なェラストマ体を設け
ることができ、それによって圧縮力または遠心力に塞い
てこれらのパケットが半径方向に座屈を生じる危険がな
くなる。上述した既知の継手において、剛固な継手部分
をかなりの角度にわたって相互に回動可能とするために
は、弾性支持パッドを半径方向に長く形成し、支持パッ
ドにより支持された中間壁が円周方向に移動するに際し
て支持パッド‘こ過大な荷重を作用させず、また弾性パ
ケットの弾性特性を過度に劣化させないようにする必要
がある。

その結果、支持パッドの半径方向における所要スペース
が著しく増加し、継手の直径、したがって慣性モーメン
トがかなり増加する。また、弾性パケットに半径方向荷
重、特に遠Ｄ力が作用すると、支持パッドが半径方向に
たわむ。その際には支持パッドの可操性は不可避に変化
することになり、したがって各支持パッドで支持された
弾性パケットが異なる距離だけ半径方向外方に変位し、
継手全体がアンバランスとなる。既知の継手における上
述の難点を解決するために、中間壁を駆動体のブラケッ
ト状延長部に直接案内して遠心力に対して支持すること
が考えられる。

しかし、かかる場合にあっては摩擦抵抗力が発生し、こ
の抵抗力により中間壁の円周方向における所要の変位が
少なくとも高速回転時にかなり阻害されることになる。
本発明の目的は前述した形式の継手を改良し、高速回転
時においても両継手部分を比較的大きな角度範囲にわた
って回動可能とし、その際にアンバランスや過大な摩擦
抵抗力が発生しないようにすることである。

この目的を達成するために本発明は、前述した形式の継
手において、異なる中間室内に配置される２個またはそ
れ以上の中間壁を少なくとも１個の環状板に固定し、環
状板を鷺。

固な継手部分の一方により中心軸線の周りで回動可能に
支持することを特徴とする。本発明によれば、剛固な継
手部分が相互に回動するに際して、関連する中間壁を摩
擦をほぼ伴なわずに継手軸線の周りの円弧上で移動させ
ることができる。

各中間壁に作用する遠０力は少なくとも部分的に平衡す
る。なお、１個以上の環状板によって結合された中間壁
は円周方向に等間隔で配置するのが望ましい。かかる場
合には遠心力が完全に平衡し、環状板の支持部に摩擦抵
抗力が生じなくなるからである。本発明による継手は、
通常の構造の動力車両用連結継手におけるねじれ振動ダ
ンバとして特に好適である。

かかる連結継手において、本発明による弾性継手は摩擦
板が設けられた継手円板と、関連するボスとの間に配置
することができる。その場合、本発明による弾性継手は
、僅かな所要容積にもかかわらず継手円板のボスに対す
る強大なねじれを可能とし、その際に僅かな、しかし強
く増加する反動モーメントを発生させる。以下、本発明
を図示の実施例について説明する。

第１図に示す連結継手は継手円板１２を具え、この継手
円板は振動円板１４と押圧板１６との間に配置され、か
つリベットで相互に固定された摩擦ライリングが設けら
れている。

継手円板１２は弾性継手２０を介して軸２２に連結され
る。弾性継手２川ま第２，３図に示す実施例について詳
述する。この弾性継手２０を除いては、前述した部分お
よび残余の部分はいずれも公知の構造のものであり、し
たがって特に説明するを要しないものと思う。第２およ
び３図に示すように、弾性継手２０１こ金属板よりなる
皿状ハウジング２４を設け、このハウジングを円筒カバ
ー２６、第２図における上方に位置する環状端壁２８お
よび第２図における下方に位置し、かつ半径方向外方に
突出するフランジ３０１こより構成する。

フランジ３０には継手円板１２の一部としてのぱね板３
２をリベットにより固定する。カバー２６の内面には、
金属板よりなる扇形断面形状の駆動体３４を相互に直径
線上で対向させて溶接する。

両駆動体３４にリング３６を固定し、このリングをボス
３８に対して心出しするが、これによりハウジング２４
のボス３８に対する相対回転が阻害されないようにする
。ボス３８の内面にスプラィンを形成し、藤２２の対応
するスプラィンと適合させる。第２および３図に示す実
施例において、ボス３８に直径線上で相互に対向する２
個の駆動体４０を設ける。

これらの駆動体の各々には、その半径方向外端に突部４
２を形成し、その突部をハウジング２４のケース２６内
において円周方向に延在するスリット４４と係合させる
。スット４４の長さにより、ハウジング２４がボス３８
に対して回動できる角度範囲を限定する。ボス３８には
、さらに、蛇線Ａに対して心出しされる２個の突部４６
を形成し、これらの突部上でそれぞれ２枚の環状板４８
を回動可能に支持する。

環状板４８の各々に直径線上で相互に対向して半径方向
外方に突出する２枚のブレード５０を設ける。勅線方向
外方に位置する両環状板４８のブレード５０には、同様
に直径線上で相互に対向する金属板よりなる２個の平坦
な中間壁５２を固定する。その固定は、第２および３図
の実施例においては中間壁５２の端面側突部５４によっ
て行なう。すなわち、これらの突部をブレード５０の対
応する孔内に挿入し、その外側でねじり、またはコーキ
ングを行なう。同様に、直径線上で相互に対向する別の
対の中間壁５２を鞠線方向内方に位置する環状板４８の
ブレード５０に固定する。直径線上で相互に対向する中
間壁５２の両対を、互いに無関係にハウジング２４に対
しても、またボス３８に対しても回動可能とする。ボス
３８に設けた駆動体４０と、これに対して第３図におけ
る時計方向に追従するようにハウジング２４に設けた駆
動体３４との間に３個１組としたェラストマ体５６，５
８および６０を配置する。

各紙の第１のェラストマ体５６は、一方においては関連
する駆動体４０と、また他方においては第３図において
これに追従する第１の中間壁５２と加碗により一体化す
る。第２のェラストマ体５８は、その両端を中間壁５２
と加硫により一体化する。第３のェラストマ体６０は、
一方においては第２の中間壁と、また他方においては第
３図においてこれに時計方向に追従する駆動体３４と加
硫により一体化する。ハウジング２４に設けた駆動体３
４の各々と、第３図において時計方向に追従するように
ボス３８に設けた駆動体４０との間の中間室内に第４の
ェラストマ体６２を配置する。この第４のェラストマ体
は、その両側に位置する駆動体の一方とのみ加硫により
一体化し、駆動体の他方とは弾性継手２０の静止時に接
触させるだけとし、この静止時には圧力が負荷されず、
または多少の予圧が負荷されているものとする。エラス
トマ体５６，５８，６０および６２は相互に同一のもの
とすることができる。しかし、これらを例えば異なる硬
度のゴム混合物により構成し、相互に対向するェラスト
マ体の対のみに等しい弾性特性を持たせても良い。図示
の弾性継手は、一方向に荷重を負荷したときにェラスト
マ体５６，５８および６０‘こ圧縮力が作用する。その
うち、例えばェラストマ体５６，５８，６０の硬度を順
次に高くすることにより弾性継手２０の弾性特性をこれ
に対応して漸次増加傾向を有するものとすることができ
る。これに対してェラストマ体６２は上記一方向に荷重
を負荷したときには圧縮力を作用させず、例えば動力車
両におけるエンジンブレーキ作用時に圧縮力を作用させ
る。その際にェラストマ体５６，５８および６川ま、そ
の寿命に悪影響を及ぼさない程度の僅かな引張力を作用
させる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による弾性継手を動力車両に談けた状態
で示す縦断面図、第２図はその要部を拡大して示す縦断
面図、第３図は第２図の虹−ｍ線を沿う横断面図である
。 Ａ・・・・・・中心軸線、３４，４０・・…・駆動体、
３８…・・・ボス、４８・・・・・・環状板、５２…・
・・中間壁、６６，５８，６０，６２……ェラストマ体
。 ＦＩＧ．ｌ ＦＩＧ．２ ＦＩＧ．３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弾性継手であつて、 中心軸線Ａの周りで相互に回動可能であり、各々が少
   なくとも２個の駆動体３４，４０を有する２個の剛固な
   継手部分、 駆動体３４，４０の間に形成された少なく
   とも２個の扇形中間室、 各中間室内に配置された少な
   くとも２個のエラストマ体５６，５８，６０，６２なら
   びに ２個のエラストマ体の間の中間室内に配置され、
   これらのエラストマ体に固定にされ、中心軸線Ａを含む
   面内にほぼ位置し、剛固な継手部分の一方により中心軸
   線Ａの周りでの揺動が許容されるように支持された少な
   くとも１個の中間壁５２を具えるものにおいて、 異な
   る中間室内に配置される２個またはそれ以上の中間壁５
   ２を少なくとも１個の環状板４８に固定し、環状板を剛
   固な継手部分の一方により中心軸線Ａの周りで回動可能
   に支持することを特徴とする弾性継手。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の弾性継手において、各
   中間壁５２を軸線方向に離間して配置された２個の環状
   板４８に固定することを特徴とする弾性継手。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項記載の弾性継手
   であつて、剛固な継手部分の一方がボス３８を有するも
   のにおいて、環状板４８をボス３８上で支持することを
   特徴とする弾性継手。