JPS6036893Y2 - フオノ入力切換回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプレーヤからの入力信号を受けるステレオア
ンプの入力回路等に用いて好適なフォノ入力切換回路に
関する。

一般にステレオアンプの入力回路においては、この入力
回路に与えられる入力信号のレベルが信号源の種類によ
って異なるため、プリメインアンプ等の次回路へ供給す
る信号を所定のレベルに揃える機能を必要とする。

例えば上記の入力回路において、その入力信号がプレー
ヤからの出力信号である場合には、同プレーヤのピック
アップカートリッジがムービングマグネット形（以下Ｍ
Ｍ形という）である場合とムービングコイル形（以下Ｍ
Ｃ形という）である場合とで一般にその出力レベルが異
なるから、これらピックアップカートリッジの形に応じ
て信号系路を異ならせ、プリメインアンプへ常に所定レ
ベルにある信号を供給する必要がある（ピックアップカ
ートリッジがＭＭ形等高出力形である場合には、その出
力信号をそのままプリメインアンプへ供給し、またこれ
がＭＣ形等低出力形である場合にはその出力信号をヘッ
ドアンプで増幅したのちプリメインアンプへ供給する）
。

従来上記のような機能を有する回路としては、例えば第
１図、第２図に示すフォノ入力切換回路が一般的である
。

すなわちこれらの図に示す回路は、いずれもプレーヤか
らの出力信号を受けるステレオアンプの入力切換回路で
あって、まず第１に示すフォノ入力切換回路Ａは、入力
端子１に入力された入力信号を互いに連動するスイッチ
２，３を切換えて直接的またはヘッドアンプ４を通して
イコライザアンプ５に供給するようにしたものである。

しかしてこの回路路は、信号源となるピックアップカー
トリッジがＭＭ形等高出力形である場合にスイイツチ２
，３の切換接点２ａ、３ａを各々接点２ｂ、３ｂ側に接
触させておくことによりその信号を直接イコライザアン
プ５に供給することができ、またこれがＭＣ形等低出力
形である場合に切換接点２ａ、３ａを各々接点２ｃ、３
ｃ側に接触させておくことによりその信号をヘッドアン
プ４で増幅してイコライザアンプ５に供給することがで
きるものである。

ところで、このフォノ入力切換回路Ａにおいては、信号
源を例えばＭＣ形ピックアップカートリッジとした場合
に、この信号源の信号レベルが極めて微少であるにもか
かわらず入力端子１からヘッドアンプ４に至る糸路にス
イッチ２が介挿されることになり、このスイッチ２の接
点間においてＳ／Ｎ等の劣化を来たす欠点があった。

すなわち、ＭＣカートリッジの微弱な信号ラインに入力
接点が介挿されるため、音質が劣化する問題があった。

更に、信号源となるピックアップカートリッジを例えは
ＭＭ形等高出力形のものとＭＣ形等低出力形のものとを
選択的に使用する場合には、入力端子が単一であるため
、前記の如きスイッチ２゜３の切換操作に伴い、カート
リッジの出カケープルの入力端子への接続をその都度し
直すという作業が必要であり、その作業が面倒であると
いう欠点があった。

また第２図に示すフォノ入力切換回路Ｂは、入力信号が
スイッチ６を介してイコライザアンプ７に供給される入
力端子８と、入力信号がヘッドアンプ９で増幅されたの
ちスイッチ６を介してイコライザアンプ７に供給される
入力端子１０とを有してなるものであり、ピックアップ
カートリッジがＭＭ形等高出力形である場合にはスイッ
チ６の切換接点６ａを接点６ｂに接触させた状態でその
信号を入力端子８に入力させ、またこれがＭＣ形等低出
力形である場合には切換接点６ａを接点６ｃに接触させ
た状態でその信号を入力端子１０に入力させ、しかして
第１図の回路と同様にピックアップカートリッジの形に
適合した信号系略を形成するようにしたものである。

ところでこのフォノ入力切換回路Ｂによれば、第１図の
回路の信号品質の劣化の欠点を除去できる反面、信号源
となるピックアップカートリッジをＭＭ形等高出力形か
らＭＣ形等低出力形に、またその逆に交換した場合に、
その都度入力端子をそれに合わせて変える（カートリッ
ジの出カケープルの入力端子への接続をし直す）作業が
必要となってこの作業が面倒である等の欠点があった。

この考案は上記従来のフォノ入力切換回路の欠点を除去
すべくなされたもので、切換操作が容易でしかも信号品
質の劣化を来たさないようにしたフォノ入力切換回路を
提供することを目的とするものである。

この目的を達成するためにこの考案は、ムービングマグ
ネット形ピックアップカートリッジ用の専用入力端子と
、ムービングマグネット形ピックアップカートリッジお
よびムービングコイル形ピックアップカートリッジ用の
兼用入力端子と、入力端が前記兼用入力端子に接続され
るムービングコイル形用のヘッドアンプと、一方の接点
が前記専用入力端子に接続され他方の接点が前記兼用入
力端子に接続され前記専用入力端子と前記兼用入力端子
との間を短絡、切断する第１のスイッチと、一方の固定
接点が前記専用入力端子に接続され他方の固定接点が前
記ヘッドアンプの出力端に接続され切換接点からこれら
両固定接点に供給される信号のいずれか一方を選択的に
出力する第２のスイッチとを具備することを特徴として
いる。

以下、この考案の一実施例を第３図を参照して説明する
。

この図に示す入力切換回路Ｃは、ＭＭ形ピックアップカ
ートリッジ専用の第１の入力端子２１と、ＭＭ形ピック
アップカートリッジおよびＭＣ形ピックアップカートリ
ッジ兼用の第２の入力端子２２と、これら第１、第２の
入力端子間を短絡／切断する第１のスイッチ２３と、第
２の入力端子２２に入力された入力信号を増幅するＭＣ
形カートリッジ用のヘッドアンプ（増幅器）、すなわち
その入力端２４ａが第２の入力端子２２に接続されたヘ
ッドアンプ２４と、第１の入力端子２１に入力された入
力信号または第１のスイッチ２３を通して得る第２の入
力端子２２に入力された入力信号とヘッドアンプ２４の
出力とを選択的に得るスイッチ、すなわち接点２５ｂが
入力端子２１に接続されると共に接点２５ｃがヘッドア
ンプ２４の出力端２４ｂに接続され、これら接点２５ｂ
、２５ｃに供給された信号を切換接点２５ａに選択的に
得る第２のスイッチ２５とからなるものである。

そして第２のスイッチ２５の切換接点２５ａに得られる
信号は、イコライザアンプ２６に供給されるようになっ
ている。

次に、上記のように構成された入力切換回路の使用方法
について説明する。

まず、ＭＭ形ピックアップカートリッジを使用するプレ
ーヤの出力端子を入力端子２１に接続した場合について
説明する。

この場合、第１のスイッチ２３を開とすると共に第２の
スイッチ２５の切換接点２５ａを接点２５ｂ側に接触さ
せておく。

このようなスイッチ２３．２５の設定状態のもとに入力
端子２１に入力された入力信号は、スイッチ２５を通っ
てそのままイコライザアンプ２６に供給される。

このように入力端子２１を使用する場合には、ピックア
ップカートリッジとしてはＭＭＭＭ等高出力形プのもの
のみを使用する。

次に、プレーヤの出力端子を入力端子２２に接続した場
合について説明する。

この場合は、ピックアップカートリッジがＭＭ形等高出
力形である時はスイッチ２３を閉とすると共にスイッチ
２５の切換接点２５ａを接点２５ｂに接触させ、ピック
アップカートリッジがＭＣ形等低出力形である時はスイ
ッチ２３を開とすると共にスイッチ２５の切換接点２５
ａを接点２５ｃに接触させれば、上記と同様にそのとき
必要な入力回路を得ることができる。

なおこの際ピックアップカートリッジがＭＭ形等高出力
形である場合には、このピックアップカートリッジの出
力インピーダンスがヘッドアンプ２４の入力インピーダ
ンスより低いものとする。

このように入力端子２２を使用した場合には、入力端子
２１の場合と同様にスイッチ２３．２５を切換えること
によってそのとき必要な入力回路を得ることができ、更
にピックアップカートリッジがＭＣ形等低出力形である
場合にその信号を直接ヘッドアンプに入力させ得て、信
号品質の劣化を来たさない利点が得られる。

また、ピックアップカートリッジがＭＭ形の場合は、そ
の出力信号がスイッチ２３．２５を介してイコライザア
ンプ２６に供給されるが、この場合は、カートリッジの
出力信号が高レベルであるため、スイッチ２３による音
質劣化の心配はない。

したがって、入力端子２２はＭＣ形、ＭＭ形カートリッ
ジの兼用入力端子として極め好適なことが分る。

なお、この考案においては一方の入力端子をＭＭ形専用
、他方の入力端子をＭＭ形、ＭＣＣ形相用しているが、
これは、一般に使用されるピックアップカートリッジは
ＭＭ形が多いため、ＭＣ形用の入力端子をＭＭ形も使用
可とした方が便利なことが多いからである。

以上の説明から明らかなように、この考案によれば、ム
ービングマグネット形ピックアップカートリッジ用の専
用入力端子と、ムービングマグネット形ピックアップカ
ートリッジおよびムービングコイル形ピックアップカー
トリッジ用の兼用入力端子と、入力端が前記兼用入力端
子に接続されるムービングコイル形用のヘッドアンプと
、一方の接点が前記専用入力端子に接続され他方の接点
が前記兼用入力端子に接続され前記専用入力端子と前記
兼用入力端子との間を短絡、切断する第１のスイッチと
、一方の固定接点が前記専用入力端子に接続され他方の
固定接点が前記ヘッドアンプの出力端に接続され切換接
点からこれら両回定接点に供給される信号のいずれか一
方を選択的に出力する第２のスイッチとを具備したので
、ＭＣ形ピックアップカートリッジの出力信号をスイッ
チを介さずにヘッドアンプに供給することができ、音質
の劣化を防止することができる。

また、ＭＭ形ピックアップカートリッジとＭＣ形ピック
アップカートリッジあるいは２個のＭＭ形ピックアップ
カートリッジを出カケープルの接続変更なしに切換える
ことができ、操作性を極めて向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は各々従来のフォノ入力切換回路Ａ、
Ｂの回路図、第３図はこの考案によるフォノ入力切換回
路Ｃの回路図である。 Ｃ・・・・・・入力切換回路、２１・・・・・・第１の
入力端子（専用入力端子）、２２・・・・・・第２の入
力端子（兼用入力端子）、２３・・・・・・第１のスイ
ッチ、２４・・・・・・増幅器（ヘッドアンプ）、２５
・・・・・・第２のスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ムービングマグネット形ピックアップカートリッジ用の
   専用入力端子と、ムービングマグネット形ピックアップ
   カートリッジおよびムービングコイル形ピックアップカ
   ートリッジ用の兼用入力端子と、入力端が前記兼用入力
   端子に接続されるムービングコイル形用のヘッドアンプ
   と、一方の接点が前記専用入力端子に接続され他方の接
   点が前記兼用入力端子に接続され前記専用入力端子と前
   記兼用入力端子との間を短絡、切断する第１のスイッチ
   と、一方の固定接点が前記専用入力端子に接続され他方
   の固定接点が前記ヘッドアンプの出力端に接続され切換
   接点からこれら両回定接点に供給される信号のいずれか
   一方を選択的に出力する第２のスイッチとを具備してな
   ることを特徴とするフォノ入力切換回路。