JPS6033897Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は電気掃除機に係り、二分割されたケース部材に
て形成される掃除機本体ケースの集塵フィルタまたは電
動送風機の吸込側の気密保持構造に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕 従来のこの種電気掃除機は、例えば実公昭５２−４７９
０４号公報に記載されているように集塵フィルタのシー
ル部材および電動送風機の吸込側のシール部を二分割さ
れたケース部材の仕切面部の接合部に圧接した構造のた
め、仕切面部の接合部より吸込空気が漏洩されることが
ないように仕切面部の接合部に目地シールを必要とし、
構造が複雑となり、組立性が悪く、接合部よりの漏洩を
確実に防止することが困難であった。

〔考案の目的〕

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、本体ケースを
構成する二分割されたケース部材にそれぞれ形成した仕
切面部のうち一方のケース部材の仕切面部を他方のケー
ス部材側に延出させ、この延出させた仕切面部に通気部
を囲繞して少なくともフィルタのシール部および電動送
風機の吸込側のシール部のいずれか一方を圧接して気密
性を確実に保持できるようにした電気掃除機を提供する
ものである。

〔考案の概要〕

本考案の電気掃除機は、電動送風機および集塵部を有す
る電気掃除機本体ケースを二分割されたケース部材にて
形成した電気掃除機において、二分割されたケース部材
にそれぞれ仕切面部を形成し、この両仕切面部のうち一
方のケース部材の仕切面部を二分割ケースの接合状態で
他方のケース部材側に延出形威し、この他方のケース部
材側に延出された仕切面部に、少なくとも集塵フィルタ
の周縁に設けられたシール部材および電動送風機の吸込
側のシール部材の全体をこの仕切面部に形成されている
通気部を囲繞して圧接させてなり、二分割ケース部材の
接合部からの空気の漏洩を防止したものである。

〔考案の実施例〕

次に本考案の一実施例の構造を図面について説明する。

１は掃除機本体で、本体ケース２とこの本体ケース２に
着脱自在に結合される集塵ケース３とにて構成されてい
る。

この本体ケース２は上面にホース延長管などの収納部３
７を形成した上部ケース部材４と、下部ケース部材５の
二分割されたケース部材にて形成され、この下部ケース
部材５の前面に設けられた第１の仕切面部６は上部が両
ケース部材４，５の接合縁ａより上部ケース部材４側に
延出され、この下部ケース部材５の延出された第１の仕
切面部６には通気部７が形成されている。

またこの下部ケース部材５には第１の仕切面部６の内方
に離間対向して第２の仕切面部８が形成され、この第２
の仕切面部８は上部が両ケース部材４，５の接合縁ａよ
り上部ケース部材４側に延出されている。

またこの第２の仕切面部８の中央部に通気部９が形成さ
れ、この通気部９の両側に位置してこの第２の仕切面部
８に突設したリブ状の突部１０が前記前側の第１の仕切
面部６の背面に一体に結合されてこの第１および第２の
仕切面部６，８間に上面を開口した気密室１１が形成さ
れている。

そして前記上部ケース部材４にも前記下部ケース部材５
の第１および第２の仕切面部６．８に対向してそれぞれ
両ケース部材４，５の接合縁より上部ケース部材４の内
方に下縁が位置する第１および第２の仕切面部２９．３
８が突出され、さらに上部ケース部材４には下部ケース
部材５の突部１０に対向してリブ状の突部４０が突設さ
れている。

そして両ケース部材４，５の接合により気密室１１の上
面を閉塞するゴムなどのシール部材２８が第１および第
２の仕切面部６，８と突部１０の上縁と上部ケース部材
４の第１および第２の仕切面部２９，３８と突部４０の
下縁とにて挟着保持されている。

また前記下部ケース部材５の後側の第２の仕切面部８の
内側には吸込側が通気部９を気密に囲繞するようにシー
ル部材としての弾性支持体１２にて電動送風機１３が支
持されており、またこの電動送風機１３の排気側は図示
しない本体ケース２の排気口より外部に連通されている
。

またこの本体ケース２の後部には仕切壁１４にてコード
リール室１５が形成されている。

このコードリール室１５には水平に支軸１６が軸架され
、この支軸１６には除塵駆動源としてのコードリール１
７が回転自在に軸支され、このコードリール１７はゼン
マイばねにてコード巻取方向に附勢されている。

さらにこの本体ケース２の前部下端には自在輪１８を軸
支した支台１９が突設され、前面上部の突出部２０の先
端にはクランプ係止部２１が形成されている。

次に前記集塵ケース３は集塵部２２が背面に開口され、
この集塵ケース３の上面には集塵部２２に連通ずるホー
ス接続部２３が形成されている。

またこの集塵ケース３の背面下部に前記本体ケース２の
支台１９の係止部２４に係合される係合突部２５が突出
形成され、また集塵ケース３の前面上部には前記本体ケ
ース２のクランプ係止部２１に係止するクランプ体２６
が設けられている。

次に３０は前記集塵ケース３の集塵部２２に背面側より
挿脱自在に装着されるフィルタ支持枠で、この支持枠３
０の後部には前記下部ケース部材５の前面の第１の仕切
面部６および集塵ケース３の集塵部２２の内壁面に気密
に接触されるシール部材としてのバッキング３１が取付
けられている。

またこのフィルタ支持枠３０には肉厚フィルタ３２と不
織布にて形成され左右方向に向って交互に波状に屈曲し
てひだ状の凹凸面を形成したフィルタ３３とが設けられ
ている。

そして集塵ケース３を本体ケース２の突出部２０の下方
の集塵ケース３の装着部３４に集塵ケース３に装着した
際にバッキング３１が本体ケース１の下部ケース部材５
に形成した第１の仕切面部６の前面に通気部７を囲繞し
て圧接されるようになっている。

次にこの実施例の作用について説明する。

集塵ケース３を本体ケース２の係合突部２５を係止部２
４に係止するとともにクランプ体２６をクランプ係止部
２１に係合して結合する。

この状態でフィルタ支持枠３０のバッキング３１が下部
ケース部材５の第１の仕切面部６に通気部７を囲繞して
圧接される。

電動送風機１３を駆動すると、床刷子などの図示しない
吸込口体を接続したホースなどの吸込管よりホース接続
部２３、吸込通孔３５を経て吸込まれた塵埃はフィルタ
３２．３３にて濾過された空気は電気送風機１３の排出
側より排気口３６から外部に排出される。

なおフィルタ３２．３３のシール部材が圧接する第１の
仕切面部と電動送風機１３のシール部材が圧接する第２
の仕切面部８との間に気密室１０を形成することにより
気密がより確実で、しかも本体ケース２の電動送風機１
３が内側に位置され、安定性を向上できる。

〔考案の結果〕 本考案によれば本体ケースの二分割されたケース部材の
いずれか一方のケース部材の仕切面部を他方のケース部
材側に延出させて仕切面部を拡大し、この仕切面部に通
気部を囲繞してフィルタおよび電動送風機の吸込側のシ
ール部材を圧接させるようにしたので、シール部材のシ
ール面にケース部材の接合部がなく気密性がよくケース
部材の目地シールを必要とせず組立性が向上される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電気掃除機の断面図、
第２図は同上■−■線部の断面図、第３図は第１図の■
−■線部の断面図である。 ２・・・・・・本体ケース、３・・・・・・集塵ケース
、４，５・・・・・・ケース部材、６，２９・・・・・
・第１の仕切面部、７．９・・・・・・通気部、１１・
・・・・・気密室、１２・・・・・・シール部材として
の弾性支持体、１３・・・・・・電動送風機、８，３８
・・・・・・第２の仕切面部、３２，３３・・・・・・
フィルタ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）電動送風機および集塵部を有する電気掃除機本体
   を二分割されたケース部材にて形成した電気掃除機にお
   いて、二分割されたケース部材にそれぞれ仕切面部を形
   成し、この両仕切面部のうち一方のケース部材の仕切面
   部を二分割ケースの接合状態で他方のケース部材側に延
   出形威し、この他方のケース部材側の延出された前記一
   方のケース部材の仕切面部に、少なくとも集塵フィルタ
   の周縁に設けられたシール部材および電動送風機の吸込
   側のシール部材の全体をこの仕切面部に形成されている
   通気部を囲繞して圧接させたことを特徴とする電気掃除
   機。
2. （２）二分割されたケース部材にそれぞれ第１および第
   ２の仕切面部を離間形威し、この各仕切面部のうち一方
   のケース部材から他方のケース部材側に延出された第１
   および第２の仕切面部にそれぞれ通気部を形成し、この
   各通気部を囲繞して集塵フィルタの周縁に設けられたシ
   ール部材の全体と、電動送風機の吸込側のシール部材の
   全体とをそれぞれ圧接させ、この第１および第２の仕切
   面部間に形成される気密室の開口部を一方のケース部材
   の第１および第２の仕切面部と他方のケース部材の第１
   および第２の仕切面部との接合部にて挾持されるシール
   部材にて気密に保持したことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の電気掃除機。