JPS6032976Y2 - 砂の含水量調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばモルタルミキサー等に供給する前の砂
の含水量を調節する装置に関するものである。

モルタルはセメントに水と砂を一定の割合で加えて充分
混練したものであり、このモルタルの性状の良否は水、
砂、セメントの３材料の配合によってきまる。

そのために３材料の計量には正確さが要求される。

ところで、砂は通常含水しでわり、しかもその含水量が
均一でないために、前述のようなモルタルに混入する砂
を正確に計量す、る場合には、まず砂の含水量が均一で
かつ所定量になるように調節し、含水量を把握した上で
計量する方法が採られる。

従来、含水している砂の含水量を調節する装置として、
第１図に示すようなものが開発されている。

この装置は、その上方中央に配された砂供給ホッパ１に
投入された砂を、砂供給ホッパ１の下方に対向して設け
られている複層板状のインペラ２の回転によって高速飛
散させ、インペラ２の周囲に配されている下方に広がっ
たテーパ管状の衝撃板３に射突させて砂粒表面に付着し
ている水分をその砂粒から分離脱水させることによって
含水量の調節を行なうもので、前記衝撃板３に衝突した
砂粒は衝撃板３の反射面？ａで反射されて、衝撃板３の
下方に配された貯槽４内に落下してそこに貯留され、さ
らにこの貯留した砂はスクレーパ５によって外部に掻出
され、・一方、衝撃板３で分離された水分は衝撃板３に
沿ってその下方に配されているバッフルリング６に導か
れて排水溝７に落下し、外部へ排出されるように構成さ
れている。

しかし、こうした砂の含水量調節装置でも、前述のよう
にして脱水されて貯槽４内に貯留されている砂には、ホ
ッパ１に投入される砂の粒子の大小、あるいは成分など
によって脱水後の含水量に部分的に若干のバラツキが生
じることは避けられない場合があるが、従来この含水量
調節装置では、貯槽４内に貯留さ朴ている砂をスクレー
パ５で単に外部へ掻出し、これを例えば計量ホッパ等へ
送るようにしているだけであったため、掻出された砂の
含水量にも部分的に若干のバラツキが生じていることが
あり、このため計量時における精度がその分低下してし
まうという問題があった。

本考案は、このような問題点を考慮してなされたもので
、貯槽内の砂を外部へ掻出す際にこれを適度にミキシン
グして掻出す構成とすることにより掻出された砂の含水
量に部分的なバラツキをなくし、これにより高精度の計
量を可能にした砂の含水量調節装置を提供しようとする
ものである。

以下、添付図面を参照し本考案の一実施例について詳述
する。

第２図は本考案による砂の含水量調節装置の外形を示す
もので、ホッパ１０に投入された砂を脱水するとともに
この脱水された砂を貯めておく貯槽１１を備える含水量
調節部１２とこの含水量調節部１２の下方に水平方向に
配されたスクリューコンベア１３と、このスクリューコ
ンベアに対し貯槽１１内の砂を落下させる一対のシュー
タ−１４，１４とから主として構成されており、そして
これらは支持枠１２ａによって支持されている。

前記スクリューコンベア１３は、第３図ないし第５図に
示すように、両側に砂供給口１５．１５を有し、下部中
央に排出口１６を有する搬送筒１７と、この搬送筒１７
を軸方向に貫通するとともにその両端を軸受１８，１Ｂ
によって支持された回転軸１９と、前記搬送筒１゛７内
に位置する回転軸１９上に設けられ、前記排出口１６に
対応する位置を基点として、すなわち回転軸１９の長さ
方向はぼ中央部を基点として左右互いに螺旋方向の異な
る羽根２０．２１と、前記搬送筒１７の両端面を閉塞す
る閉塞板２２．２２と、前記回転軸１９の一端に固定さ
れ、図示しない駆動装置からの回転駆動力を受けて回転
軸１９を回転させるスプロケットホイール２３とから構
成されている。

なお、このスクリューコンベア１３の砂供給口１５．１
５には前記シュータ−１４，１４の下端開口部が合致す
るようにそれぞれ取り付けられ、さらにシュータ−１４
，１４の上端開口部は前記含水量調節部１２の貯槽１１
内に臨まされた状態で固定されている。

図において、２４はカバー、２５は梯子をそれぞれ示し
ている。

さて、砂の含水量調節装置をこのような構造とした場合
、含水量調節部１２で脱水され、貯槽１１内に貯留され
ている砂はスクレーパによってシュータ−１４，１４に
送られ、このシュータ−１４，１４に送られた砂はその
シュータ−１４，１４内を落下して砂供給口１５．１５
からスクリューコンベア１３の搬送筒１７内の両側へそ
れぞれ落下する。

このとき、回転軸１９を回転駆動、すなわち図示例にお
いて矢印Ａ方向に回転させておけば、搬送筒１７内の両
側へそれぞれ落下してきた砂は、螺旋方向の異なる羽根
２０．２１によって排出口１６へ向けて順次搬送されて
ゆく。

この際、すなわち砂が搬送筒１７内を排出口１６へ向け
て移動してゆくときに、砂自体はそれぞれの羽根２０．
２１によってミキシングされながら移動してゆき、さら
に排出口１６で合流するので、その排出口１６から掻出
される頃には充分なミキシングがなされていることにな
る。

したがって、前記含水量調節部１２において脱水された
砂の含水量に部分的に若干のバラツキが生じていても、
排出口１６から掻出される砂の含水量はほぼ完全に均一
化される。

なお、実施例においては、スクリューコンベア１３の羽
根２０．２１を、それぞれ１枚の連続する螺旋状の羽根
としたが、この羽根２０．２１によるミキシング効果を
さらに高める必要がある場合は、この羽根２０．２１に
複数の切欠を設けたり、羽根もしくは回転軸１９に攪拌
用の突起棒などを設けたり、あるいは回転軸上に独立し
た複数の羽根板を螺旋状に設けてなる、いわゆるパドル
スクリュ一式構造などにすればよい。

また、実施例ではスクリューコンベア１３を一つとした
が、これを２つ以上設けてもよい。

以上のように、本考案では、貯槽用の砂を外部へ掻出す
際に、これを適度にミキシングして掻出す構成としたか
ら、掻出された砂の含水量に部分的なバラツキがなく、
シたがって高精度の計量を可能にするという優れた効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す概略縦断面図、第２図は本考案の
一実施例を示す概略正面図、第３図は同実施例における
要部の断面図、第４図はその平面図、第５図は側面図で
ある。 １１・・・・・・貯槽、１２・・・・・・含水量調節部
、１３・・・・・・スクリューコンベア、１４・・・・
・・シュータ−１１５・・・・・・砂供給口、１６・・
・・・・排出口、１７・・・・・・搬送筒、１９・・・
・・・回転軸、２０．２１・・・・・・羽根。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 含水した砂を脱水するととそにこの脱水された砂を貯め
   ておく貯槽を備える含水量調節部と、この含水量調節部
   の下方に水平方向に配されかつその長さ方向中央部に排
   出口を、両側に砂供給口を有するスクリューコンベアと
   、このスクリューコンベアと前記含水量調節部の間に設
   けられ、貯槽内の砂をスクリューコンベアの砂供給口に
   それぞれ導くシュータとからなる砂の含水量調節装置。