JPS6021211Y2 - コンクリ−ト類の連続ミキサ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンクリート類の連続ミキサーに関するもので
ある。

コンクリート類すなわちコンクリート、モルタル、炉材
あるいはこれらに補強繊維を加えたものを目的個所に施
工するにあたっては、上記材料の配合を用液と均一に混
練し、それを目的構造物に送って打設、吹付け、あるい
は投射などの方法で層着する方法がとられる。

このような目的に供される装置として従来もつとも汎用
されているものは運搬車式のコンクリートミキサーであ
る。

しかしこの装置は、コンクリート等の材料と用液をドラ
ム型ないしタンク型の容器に装入し、容器の回転により
内部の攪拌翼で強制的に混練を終えた資料を容器の傾転
によりあるいは排出筒から取出す構成で、容器が空にな
ってから次の材料を投入して混練資料を作るといういわ
ゆる１バツチずつの回分処理であるため、１バツチ分の
排出から次の混練資料を得るまでのタイムロスにより施
工能率が低下するという欠点がある。

またこの装置は単に混練が行えるだけで搬送機能を持っ
ていないので、混練現場と施工現場が比較的接近してい
る場合にも混練資料を別の施工用機器に移し変えて搬送
しなければならないという煩雑さがあり、さらに前記装
置では１バツチごとに用液比（水・セメント比）が固定
されてしまうので、現場の状況に即応した用液比の混練
資料を自由に作り出せないという問題があった。

本考案は前記のような従来のコンクリート類混練装置の
欠点を解消し、数種の材料からコンクリート、モルタル
、炉材あるいはこれらに補強繊維の添加された混練資料
を効率よく連続的に作りかつそれを目的個所あるいはそ
の直近まで搬送できる連続ミキサーを提供しようとする
ものである。

上記目的のため本考案は、両端を軸受で支架された横軸
のまわりにこれを同心状にとりまくような送り用外側ス
クリュー羽根を配すると共に、横軸の全長又は半部にわ
たって、外径が送り用外側スクリュー羽根の内径と一致
したピッチが送り用外側スクリュー羽根よりも小さい戻
し用内側スクリュー羽根を取付け、しかも送り用外側ス
クリュー羽根のまわりに断面でこれの半周以上を外囲す
る樋状の可撓性ケーシングを設け、この可撓性ケーシン
グの両端に材料投入部と混練物排出口部を設けたもので
ある。

以下本考案を添付図面に基いて説明する。

第１図ないし第９図は本考案によるコンクリート等の混
練装置の実施例を示すもので、１はフレ−ムであり、端
板４，４′とそれら端板４，４′に長手方向両端を固着
した底フレーム板５および側フレーム板６，６′により
構成されている。

２はミキサ一本体で、前記端板４，４′にそれぞれ固定
した軸受７，７′によりフレーム内で中空状に支架され
た回転軸８を有し、フレーム内の回転軸８のまわりには
全長にわたり所定の外径の送り用外側スクリュー羽根９
が同心状に位置されるとともに、前記送り用外側スクリ
ュー羽根９の内側には、外径が前記送り用外側スクリュ
ー羽根９の内径を一致する戻し用内側スクリュー羽根１
０がその内径面をもって回転軸外面に固定されている。

３は前記ミキサ一本体２を外囲する可撓性ケーシングで
あり、所要の厚さのゴム板のごときにより作られ、送り
用外側スクリュー羽根９を囲むように樋状断面に彎曲さ
れ、側壁上部を側フレーム板６，６′に当接し押え板と
ボルト１１により取外し可能に固定されている。

そして前記可撓性ケーシング３の長手方向一端に近い側
フレーム板上面にはホッパー状の材料投入部１２が固着
され、また可撓性ケーシング３の長手方向他端と端板４
のあいだにはフレームの一部を構成する断面Ｕ字形の囲
み板１３が設けられ、この囲み板１３に混練物排出部１
４が設けられている。

ここで、前記戻し用内側スクリュー羽根１０は、そのピ
ッチが送り用外側スクリュー羽根９のピッチよりも小さ
く、たとえば１／２ピツチのような関係に構成されるも
のであり、しかる戻し用内側スクリュー羽根１０は第１
図のように回転軸８の全長にわたって設けてもよく、あ
るいは第４図のように回転軸８の半部以降など領域にだ
け設けてもよい。

前者はコンクリート等の場合、後者はモルタルや炉材な
どに好適である。

いずれの場合にも、送り用外側スクリュー羽根９の外側
には第７図および第８図のように断面がＬ状の当て板１
５が添着固定された耐摩耗性を向上させるようになって
おり、また内径側は戻し用内側スクリュー羽根１０との
交差接点をもって溶着され、戻し用内側スクリュー羽根
１０のないところでは回転軸８から所定のピッチで立上
った支片１６に溶着される。

そして、前記した戻し用内側スクリュー羽根１０の始端
位置に対応する側フレーム板上に、散水孔１８を有する
給水管１７が回転軸８と直交する配置で取付けられ、こ
の給水管１７により可撓性ケーシング内に所定量の用液
を供給するようになっている。

その他図面において２０はフレーム１の上に被着した蓋
板２１は回転軸８の一方の端に取付けた駆動機構、２２
は可撓性ケーシング３を水平方向で旋回するためのピボ
ットである。

本考案による連続ミキサーは前記のような構成からなる
ので、たとえば第９図のように底部下に夫々定量切出し
装置２６，２７．２８を有する複数個のホッパー２３．
２４．２５と各定量切出し装置２６，２７．２８の前端
の送り装置２９とを備えた現場設備に付設し、材料投入
部１２を送り装置２９の先端下に位置させ、定量切出し
装置２６．２７，２８と送り装置２９および回転軸８を
駆駆すれば、必要な配合の材料が送り装置２９を経て材
料投入部１２から可撓性ケーシング内に順次供給される
。

ケーシング内に供給された材料は回転軸８と同心状の送
り用外側スクリュー羽根９によって押動されるが、送り
用外側スクリュー羽根９の内径は空部２３となっており
その空部に前記羽根と交差するようにピッチの細かい戻
し用内側スクリュー羽根１０が通り前記交差点を結合し
ている。

そのためケーシング内の材料のうち外側のスクリュー羽
根の領域にあるものは押圧移動されるが、外側スクリュ
ー羽根幅より内側の領域にある材料は空部により押圧が
弱化あるいは解放されるため適度に滞留した状態となり
、この状態で次に前記戻し用内側スクリュー羽根１０に
より斜めにせん断され、さらに２内側スクリユ一羽根に
より外側スクリュー羽根の送りと逆方向に押圧移動され
、続いて外側スクリュー羽根との交点に達したところで
巻き込み作用により半径方向へ移動し、ここで反転し外
側スクリュー羽根により前方へ移動する挙動が与えられ
る。

そしてこの間送り用外側スクリュー羽根９に対してはそ
の外径端面に対し可撓性ケーシング３が接触し、羽根の
外径面から材料を逃がさずに全量を確実に送るものであ
る。

従って、材料は前記のような移動速度の差と反転送り作
用およびカッティング作用により複雑な混合攪拌作用が
与えられ、さらに内側戻しスクリュー羽根１０の始端領
域で用液が添加されることから、ケーシング中を移動さ
れる間に用液も均一に分散混合され、しかも給水管１７
での水量調節により材料の固有含水率に応じた任意の用
液比に調整して送り出すことが可能である。

しかして、上記した混練は送り装置２９から順次供給さ
れる後続材料に対しても全く同様に行われ、ケーシング
の始端では材料装入が、中間では練り混ぜが、またケー
シング先端では混練物の排出が常時行われるものであり
、従って従来のような回分操作でなく、途切れなく混練
物が作られそれが順次前送され、排出部１４から直接打
設され、あるいはポンプ等に供給される連続作業となる
。

以上説明した本考案の連続ミキサーによるときには、コ
ンクリート、モルタルおよび炉材用の各材料あるいはさ
らに補強繊維などの材料を順次連続供給するだけで、そ
れら材料を均一に混練し、任意の用液比に調整して連続
搬送、連続排出することができ、これにより回分操作の
タイムロスをなくしきわめて能率のよい現場練り現場施
工を行うことができるなどのすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンクリート類の連続ミキサーの
一実施例を示す一部切欠側面図、第２図は同じくその一
部切欠平面図、第３図は同じくその一部切欠端面図、第
４図は本考案におけるスクリュ一本体の別の実施例を示
す側面図、第５図は第４図■−■線にそう拡大断面図、
第６図は第４図ＶＩ−ＶＩ線にそう拡大断面図、第７図
は当て板を取付けた実施例を示す正面図、第８図は同じ
くその一部断面図、第９図は本考案連続ミキサーの使用
例を示す側面図である。 ２・・・・・・ミキサ一本体、３・・・・・・可撓性ケ
ーシング、訃・・・・・回転軸、９・・・・・・送り用
外側スクリュー羽根、１０・・・・・・戻し用内側スク
リュー羽根、１４・・・・・・混練物排出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端を軸受で支架された回転軸８の全長にわたり配され
   た送り用外側スクリュー羽根９および該送り用外側スク
   リュー羽根９の内側の回転軸に外側スクリュー羽根より
   も小さなピッチで取付けた戻し用内側スクリュー羽根１
   ０とを有するミキサ一本体２と、前記送り用外側スクリ
   ュー羽根の半周以上を外囲し両端部に材料投入部１２と
   混練物排出部１４を設けた樋状の可撓性ケーシンング３
   とからなるコンクリート類の連続ミキサー。