JPS6032906Y2 - プレス加工機の作動制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス加工機の作動を自動的に制御するため
の装置に関する。

多くのプレス加工機は、材料を規格化することにより自
動化されている。

しかし例えばアルミニウムサツシ用の型材の孔開は加工
は自動化の困難な分野に属する。

その理由は、アルミニウム型材の被加工物が自動供給装
置によって自動的に供給できる形態のものでなく、また
加工態様が製品毎に異なり、加工数が少ないからである
。

このような理由からアルミニウム型材などの被加工物は
、ペダル操作型のプレス加工機により行なわれている。

ペダル操作型のプレス加工機のプレス作業ハ、片足で体
重を支えながら他方の足でペダルの踏み込み操作を行な
うため疲労の激しいものとなっている。

ここに本考案の目的は、この種のプレス加工機のペダル
踏み込み操作を自動化し、作業疲労の軽減を図る点にあ
る。

一方、この種のプレス加工機において、被加工物は加工
の度にそのつど金型に正しく位置決めし′た状態で供給
しなければならない。

そしてこの位置決めおよび供給操作は作業員によってそ
のつど行なわれるため、プレス加工機の精度を画一的に
維持できなくなっている。

したがって本考案の他の目的は、導電性の被加工物を正
しい位置に設置した場合においてのみプレス加工機を自
動的に作動させるようにし、プレス加工の精度を高める
ようにする点にある。

以下、本考案を図に示す一実施例にもとづいて具体的に
説明する。

まず本考案はペダル操作型のプレス加工機１の存在を前
提としている。

このプレス加工機１は、第１図に示すようにペダル２の
踏み込み操作によりクラッチ杆３を作動させ、加工台４
の上の上下一対の金型５ａ、５ｂ内で正規の加工位置に
セットされた電気良導体の被加工物６に孔開けなどのプ
レス加工を行なう。

そして本考案の作動制御装置１０は、第２図ないし第４
図のように、上記加工台４に被加工物６に対する位置決
め用の固定的なストッパー７および正規の加工位置での
上記被加工物６に電気的に接しかつスプリング８で上記
被加工物６の端面に圧接する方向に附勢された検出ピン
９を設けるとともに、上記加工台４に可動ベース２０を
駆動シリンダー１１により進退自在に設置し、上記可動
ベース２０にこの可動ベース２０の前進時において上記
検出ピン９と電気的に接続可能な接続ピン１２を設け、
さらに正規の加工位置での被加工物６、上記のストッパ
ー７、検出ピン９．接続ピン１２を含んで電源１３およ
びリレー１４により検出回路１５を形威し、この検出回
路１５のリレー１４の出力で制御弁１６を動作し、この
制御弁１６からの動作流体１７で制御シリンダー１８を
制御し、この制御シリンダー１８のシリンダーロッド１
９の進退運動で上記ペダル２の踏み込み操作を行なうよ
うに構威しである。

上記一対の金型５ａ、５ｂのうち下方の金型５ａは加工
台４に固定されており、上方の金型５ｂは支持ロッド２
１およびスプリング２２により上下動自在に保持され、
その下方に孔開は加工用のパンチ２３を備えている。

そして被加工物６は金型５ａ、５ｂの間のガイドバー２
４に案内されてストッパー７に当接する位置まで案内さ
れる。

このとき検出ピン９はたとえばガイドバー２４の側方に
設けられていて、スプリング８の押圧力により被加工物
６の端面に接する。

ここで検出ピン９およびガイドバー２４は電気絶縁性の
ホルダー２５により支持されている。

このホルダー２５はその前面において電気良導体のスト
ッパー７を保持し、かつその背面で検出ピン９と電気的
に接続された接触板２６を保持している。

また可動ベース２０は、ホルダー２５の後方位置におい
て加工台４の上を進退自在に保持されており、その上面
でサポート２７を保持している。

サポート２７は絶縁体のピンケース２８を保持し、この
ピンケース２８はその前面において上記接触板２６に電
気的に接触可能な接続ピン１２を保持している。

この接続ピン１２はピンケース２８の前面から一部突出
し、コイルスプリング２９により常に突出する方向に附
勢されている。

そして可動ベース２０を駆動するための駆動シリンダー
１１はフレーム３０に取付けられている。

このフレーム３０はブラケット３１を取付けており、こ
のブラケット３１は引きスプリング３２とともにピンケ
ース２８を後方に引き寄せる方向に附勢している。

また上記接続ピン１２はコード３３により検出回路１５
に達している。

次に検出回路１５は、第４図に示すように電源１３に電
源トランス３４の一次巻線を接続し、この電源トランス
３４の二次巻線に接続ピン１２およびリレー１４のリレ
ーコイル１４ａおよびストッパー７を接続する。

このようにして被加工物６、ストッパー７、リレーコイ
ル１４ ａ、 を源トランス３４の二次巻線、接続ピン
１２．接触板２６および検出ピン９は閉じた電気回路を
形成する。

そしてリレー１４の接点１４ｂは例えば電磁式の制御弁
１６の操作部１６ａとともに電源１３に直列に接続され
ている。

また制御弁１６は動作流体１７を制御シリンダー１８に
送り込む。

ここで制御シリンダー１８は取付金具３５によりプレス
加工機１に取付けられ、そのシリンダーロッド１９をペ
ダル２の上面に対応させている。

次に動作を説明する。

まず金型５ａｔ５ｂが加工台４の上にセットされた状態
で駆動シリンダー１１を動作させ、仮想線で示すように
、可動ベース２０を前進させて、接続ピン１２を接触板
２６に電気的に接触させる。

この状態で電源トランス３４はストッパー７と検出ピン
９との間に例えば１２（Ｖ）程度の電圧を印加している
。

ここで操作者が導電性の被加工物６をガイドバー２４に
挿入しつつ所定の加工位置に当てかう。

このときストッパー７は被加工物６の先端に当ってその
差し込みを正規の加工位置で停止させる。

このためストッパー７と導電性の被加工物６とは電気的
につながった状態となる。

しかも正規の加工位置において被加工物６は検出ピン９
の先端に接触する。

検出ピン９はスプリング８により出没自在になっている
ため常に被加工物６の端面に電気的に確実に接続する状
態にある。

このようにして被加工物６が正規の加工位置に設置され
た場合においてのみ検出ピン９．被加工物６およびスト
ッパー７は電気的に接続することになる。

この結果、ストツパー７、被加工物６および検出ピン９
の間が電気的に閉威し、この結果リレー１４が励磁され
てそのリレー接点１４ｂを閉じる。

このため制御弁１６が作動し、動作流体１７は制御弁１
６を通って制御シリンダー１８に送り込まれる。

このようにして制御シリンダー１８はシリンダーロッド
１９を突出させ、その押圧力でペダル２を踏み下げる。

このペダル２の踏み下げ操作によってクラッチ杆３が動
作し、プレス加工機１は金型５ｂを下降させ、パンチ２
３により被加工物６の所定の位置に孔開は加工をする。

さて、被加工物６の大きさおよび孔開は位置などが変化
した場合、または金型５ａ、５ｂを取り換える場合に、
可動ベース２０は後退し、その作業を容易にできるよう
にしている。

またこの可動ベース２０の前進位置は駆動シリンダー１
１で任意の位置に設定できるから、被加工物６の長さや
その加工位置が変化した場合においても、この作動制御
装置１０は適切な状態に調整して用いられることになる
。

本考案によれば、プレス加工機のペダルの踏み下げ踏み
込み作業が制御シリンダーなどの出力により行なえるか
ら、この種のプレス機の片足作業の疲労が軽減でき、ま
た被加工物が正規の位置にセットされた場合においての
み、検出回路が作動のための出力を発するため、加工精
度が画一的に向上し、不良品の発生が未然に防止でき、
さらに可動ベースが進退自在に設けられているため、被
加工物の形状や被加工位置が変化した場合においても、
電気的な接続部分がその加工条件に適合した状態で用い
られるので、あらゆる種類の被加工物の加工が可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の対象となるプレス加工機の側面図、第
２図は作動制御装置の一部破断側面図、第３図は検出部
分の正面図、第４図は検出回路の回路図である。 １・・・・・・プレス加工機、２・・・・・・ペダル、
３・・・・・・クラッチ杆、４・・・・・・加工台、５
ａ、５ｂ・・・・・・金型、６・・・・・・被加工物、
７・・・・・・ストッパー ８・・・・・・スプリング
、９・・・・・・検出ピン、１０・・・・・・作動制御
装置、１１・・・・・・駆動シリンダー、１２・・・・
・・接続ピン、１３・・・・・・電源、１４・・・・・
・リレー、１５・・・・・・検出回路、１６・・・・・
・制御弁、１７・・・・・・動作流体、１８・・・・・
・制御シリンダー、１９・・・・・・シリンダーロッド
、２０・・・・・・可動ベース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ペダルの踏み込み操作によりクラッチ杆を作動させ、導
   電性の被加工物にプレス加工を行なうプレス加工機にお
   いて、上記のプレス加工機の加工台に上記被加工物の位
   置決め用の固定的なストッパーおよび正規の加工位置で
   の上記被加工物に電気的に接しスプリングにより上記被
   加工物の端面に圧接する方向に附勢された検出ピンを設
   けるとともに、上記加工台に可動ベースを駆動シリンダ
   ーにより進退自在に設置し、上記可動ベースにこの可動
   ベースの前進時において上記検出ピンと電気的に接続可
   能な接続ピンを設け、さらに正規の加工位置での上記被
   加工物、上記のストッパー。 検出ピンおよび接続ピンを含んで電源とともに検出回路
   を形威し、この検出回路の出力で制御弁を動作し、この
   制御弁からの動作流体で制御シリンダーを制御し、この
   制御シリンダーのシリンターロッドの進退運動で上記ペ
   ダルの踏み込み操作を行なうことを特徴とするプレス加
   工機の作動制御装置。