JPS6030184Y2 - 容器蓋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願考案は合成樹脂により作成されるリングタブ形式の
容器蓋に関するものである。

従来缶蓋におけるプルタブ形式のものは金属製のものが
多く作成されていた。

しかし射出成形等合戒樹脂の成形技術の進歩に伴い当該
缶蓋を合成樹脂により製造することが量産に適し近年合
成樹脂製のプルタブ形式容器蓋が製造されらる様になっ
た。

しかし、この合成樹脂製容器蓋は一般に、従来からの金
属製リングタブ形式のものである故、射出成形等により
製造するに際し、金型からの取り出しが困難であったり
、又、蓋体上面に模様、文字等の印刷が困難である等の
欠点があった。

本願考案は、この様な欠点を排し、合成樹脂製のプルタ
ブ形容器蓋に紙製の補助蓋を嵌挿したものであって種々
の利点を有するものであること以下の通り。

尚、本願考案と近似の先行技術として、実願昭５３−１
４２．７８７号（実開昭５５−５８９２５号公報）があ
り、又、リングタブを除いた形状に改良した合成樹脂製
蓋体としたものに実願昭５３−１７４．８５４号（実開
昭５５−９３６２咥公報）がある。

本願考案に係る容器蓋３０の実施例は、第２図に示す如
く蓋体本体１０と補助蓋２０から成るものであり、蓋体
本体１０はポリエチレン等の比較的安価にして可撓性の
大なる合成樹脂を一体成形することにより作成するもの
であって、第１図及び第２図に示す如く蓋体本体平板部
１３のほぼ中央に開口用リングタブ１１を位置させ、リ
ングタブ１１は接続部１４により開口片１２における蓋
体本体中心に近い一側端へ連続されるのみであり、リン
グタブ１１の裏面と本体平板部１３とは直接接続されな
い。

（第２図参照）そして開口片１２は蓋体本体の周縁に近
い一側端を大円とし、蓋体本体中心に近い他側端を小円
とする異形楕円形状となし、本体中心に近い他側端にお
いて開封時にリングタブ１１に加えられた力が接続部１
４を介して開口片１２の前記他側端に集中される。

尚、開口片１２にはその外側に沿って開口用切欠き溝１
６を設けるものであって、該薄肉溝１６の内側に沿って
厚内部１９を形成し、切欠き溝１６に沿って破断を一層
容易とする。

更に平板部１３上面に、例えば第１図に示す如く、本体
周辺部１５において、円周方向に適宜間隔をもって本体
中心方向へリングタブ１１の高さと略等しい高さを有す
る肉厚部を形成して台座部１７とする。

そして第２図に示す様に係止部１８の下側面の高さを前
記台座部１７の上側面の高さよりも、後述の補助蓋２０
の厚さ丈高くし、本体中心方向へ僅かに突出した構造の
係止部１８を設ける。

一方、第３図に示すように補助蓋２０を本体から除去す
る際に使用するつまみ部２１を切込線２２で区劃した円
板にして、つまみ部２１の外周の直径を前記リングタブ
１１の内径と略一致させた厚板紙等の剛性を有する補助
蓋２０を作威し、之を前述の様な構造の蓋体本体１０の
平板部１３上にして、台座部１７と係止部１８との間に
嵌め込む（第２図参照） 尚、この補助蓋２０のつまみ部２１は蓋体本体１０のリ
ングタブ１１の直径よりも僅かに小さな直径であって、
第３図に示す様に補助蓋２０中心２５を対称とした二点
に不連続部２３を有する円形切込線２２により形成され
る。

本考案における蓋体３０の開口に際してはまず、つまみ
部の一部２１′を指先で押せば、つまみ部２１は切込線
２２がリングタブ１１の直径よりも僅かに小さく且つ、
補助蓋２０中心２５を対称として二点の不連続部２３に
より形成されている故、第４図に示す如く両不連続部２
３を軸とした回転し、押えた側２１′に対して他方２１
が押し上げられ、該押し上げられたつまみ部２１をつま
み、まず補助蓋２０を除去する。

然る後リングタブ１１を引き起して開口片２１を開ける
。

本考案に係る蓋体３０は缶等の移送保管時においては、
補助蓋２０が蓋体本体１０の上面をほぼ全面に及び覆う
から消費者が補助蓋を除く迄蓋体の平板部１３は汚染さ
れることがない。

開口に際しては、該補助蓋２０はつまみ部２１と共に除
去されるから蓋体本体１０、特に開口片２１周辺におい
ても汚れることが無く又内容物の注出に当り内容物を汚
染されることが無く衛生的である。

更にリングタブ１１は補助蓋２０に覆てれている故、移
送保管時において不要窓にリングタブ１１を引掛は破断
開口する虞れを防止する。

尚、台座部１７は平板部１３周辺に設けるとは限らず他
の実施例は第５図に示す如く平板部１３上面に適宜に配
することができ、又係止部１８は必ずしも連続である必
要はない。

要は、補助蓋２０がリングタブ１１に覆うように固定さ
れれば足りるのである。

又開口片１２は第１図及び第５図に示す如く、プルタブ
１１の一側からその一側である周縁に至る間に設けると
は限らず、第６図に示す如くプルタブ１１の一側から、
その一側のある反対側の周縁に至る間に設けることによ
って開口片１２の長径を長＜シ、以て開口片面積を拡大
して開口後の充填物流出を容易且つ早くする場合がある
。

要するところ、本願考案は合成樹脂の蓋体本体１０と紙
製の補助蓋２０とから成り、蓋体本体１０は蓋体本体１
０の略中央にリングタブ１１を具え、該リングタブ１１
は平板部１３に形成された開口片１２に接続部１４をも
って接続され、且つ、平板部１３の周辺又は平板部１３
の適宜位置に前記リングタブ１１を略等しい高さの台座
部１７を有し、又、蓋体本体周辺部１５において台座部
１７よりも僅かに高い位置に係止部１８を設けた形状で
あって、比較的軟質な合成樹脂を用いて成形され、更に
、前記補助蓋２０は平板状であって、対称的二点に不連
続部２３有する切込線２２をもって補助蓋２０の略中央
に前記リングタブ１１の直径よりも僅かに小さい直径を
有するつまみ部２１を中央部に区劃した補助蓋２０であ
り、該補助蓋２０を蓋体本体１０の前記係止部１８と台
座部１７とをもって挾持する如く蓋体本体１０に嵌挿し
た構造を特徴とする容器蓋である。

この様に本願考案は合成樹脂により一体成形される蓋体
本体１０と補助蓋２０とよりなる蓋体３０であって、蓋
体本体１０は比較的軟質な合成樹脂をもって成形される
故、射出成形等による量産性に適し、補助蓋２０は対称
位置に不連続部２３を有する円形切込線２２により成形
されるつまみ部２１を略中央に有する円板形状である故
、厚紙等から打ち抜きと同時切込線２２を施すことが容
易であって、量産性に富む。

又、平板部１３に対して平板部１３との間に、台座部１
７の高さの間隙を保持して剛性を有す−る補助蓋２０を
嵌め込むから、平板部１３と補助蓋２０とにより二重構
造となり軟質合成樹脂をもって一体成形した蓋体本体１
０であっても、蓋体３０として十分な形状保持性を与え
ることができる。

従って、成形が容易にして組立が容易であり、且つ比較
的可撓性の大なる合成樹脂を使用し乍ら蓋体３０全体と
しては剛性があり、加えるに補助蓋２０は平板状である
故、その上面に自在な印刷を施し得て射出成形品である
蓋体本体１０を用いた蓋体３０に美観を与え、且つ、該
補助蓋２０は切込線２２によりつまみ部２１をその中央
に区劃された平板である故、開口時にはつまみ部２１に
より補助蓋２０を除去し、リングタブ１１により開口片
１２を開ける故、容器の開封は容易であり、容器が開封
される迄の移送、保管時には透孔を有しない平板状の補
助蓋２０をもって蓋体本体１０の平板部にほぼ完全に被
蓋される故、開口片１２等に塵芥等の付着を防止し得る
衛生的効果等多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る蓋体本体の平面図、第２図は本体
と補助蓋を組み合せた断面にして第３図は補助蓋平面図
、第４図は補助蓋つまみ部を起した図にして、第５図第
６図は他の実施例を示す図。 １０・・・・・・本体、１１・・・・・・リングタブ、
１２・曲・開口片、１３・・・・・・平板部、１４・・
・・・・接続部、１５・・・・・・周辺部、１６・・・
・・・切欠き溝、１７・・・・・・台座部、１８・・・
・・・係止部、１９・・・・・・肉厚部、２０・・曲補
助蓋、２１・・・・・・つまみ部、２２・・・・・・切
込線、２３・・・・・・不連続部、２５・・・・・・中
心、３０・・・・・・蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂の蓋体本体と紙製の補助蓋とから成り、蓋体本
   体は蓋体本体の略中夫にリングタブを具え、該リングタ
   ブは平板部に形成された開口片に接続部をもって接続さ
   れ、且つ、平板部の周辺又は平板部の適宜位置に前記リ
   ングタブと略等しい高さの台座部を有し、又、蓋体本体
   周辺部において台座部よりも僅かに高い位置に係止部を
   設けた形状であって、比較的軟質な合成樹脂を用いて形
   成され、更に、前記紙製の補助蓋は剛性を有し、且つ、
   平板状であって、対称的二点に不連続部を有する切込線
   をもって補助蓋の略中夫に前記リングタブの直径よりも
   僅かに小さい直径を有するつまみ部を中央部に区劃した
   補助蓋であり、該補助蓋を蓋体本体の前記係止部と台座
   部とをもって挾持する如く蓋体本体に嵌挿した構造を特
   徴とする容器蓋。